骨太の方針2019原案にフレイルと歯科の関係明記

政府は11日に開いた経済財政諮問会議で、「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)2019」の原案を公表した。社会保障分野の改革では、「口腔の健康は全身の健康にもつながることからエビデンスを蓄積しつつ、国民への適切な情報提供、生涯を通じた歯科健診、フレイル対策にもつながる歯科医師、歯科衛生士による口腔機能管理など歯科口腔保健の充実、入院患者への口腔衛生管理などの医科歯科連携に加え、介護、障害福祉関係機関との連携を含む歯科保健医療提供体制の構築に取り組む」との文言が明記されている。

日歯、第三次堀執行部が発足

日本歯科医師会の3期目となる堀執行部が14日に発足した。会長には予備選挙で当選した堀憲郎氏が就任。副会長は留任の佐藤保氏、柳川忠廣氏に加えて遠藤秀樹氏(前常務理事)、専務理事は新たに瀬古口精良氏(前常務理事)が担当する。同日の初理事会後に開いた記者会見で公表したもので、任期は2年後の6月の定時代議員会終了時まで。

中医協総会、遠藤日歯常務理事が委員を退任

中医協委員である日本歯科医師会常務理事の遠藤秀樹氏は12日、東京•新橋のTKP新橋カンファレンスセンター新館で開かれた総会で退任のあいさつを述べた。

総会では、「科学的な根拠に基づく医療技術の評価の在り方」「医療におけるICTの利活用」をテーマに議論が行われ、オンライン(遠隔)診療•服薬指導の在り方等について診療側と支払側で意見が対立した。

また、「妊産婦に対する保健•医療体制の在り方に関する検討会」での議論の取りまとめ内容の報告があった。具体的な要件や評価等については今秋以降に検討するとした。

元日本歯科医師会会長、山科 透氏が死去

元日本歯科医師会会長の山科透(やましな•とおる)氏は9日、死去した。

同氏は昭和22年3月4日生まれ。大阪歯科大学卒業。平成9年から広島県歯科医師会常務理事、専務理事、副会長、会長を歴任。19年からは日歯代議員、副会長を経て、27年10月から28年3月まで会長を務めた。

う蝕対策WGが報告書を公表

厚労省は4日、「歯科口腔保健の推進に係るう蝕対策ワーキンググループ」(=う蝕対策WG)の報告書を公表した。全ライフステージに共通したう蝕対策をはじめ、乳幼児•学齢期、成人期•高齢期ごと、障害者•要介護高齢者等へのう蝕対策、社会環境の整備、歯科保健医療の実態把握•分析、次期目標等の内容を明記。現状と課題の整理、新たな視点を含め今後の取り組みの方向性を示した。

歯科医師介在しないマウスピース矯正「医学的に危険」

日本矯正歯科学会は、インターネット上で、歯科医師が介在しない形でマウスピース型製品が販売され、歯列の改善への有効性を謳うケースについて、「歯科医学的にも非常に危険」とする見解を5日に発表した。

骨再生誘導材、今秋に発売予定

東北大学大学院歯学研究科と東洋紡(本社•大阪市、楢原誠慈社長)が共同で開発し、2015年から全国9カ所で臨床試験を進めてきた骨再生誘導材「ボナーク」が今年5月29日、厚労省の製造販売承認を取得した。今秋から発売予定。同大が7日に発表した。

歯科薬品協議会、新会長に中山氏

日本歯科薬品協議会は、第60回通常総会を福岡市のオリエンタルホテル福岡博多ステーションで5月24日に開催した。役員改選が行われ、新会長には白水貿易取締役社長の中山茂男氏が就任した。

医機連会長に松本氏が就任

日本医療機器産業連合会(=医機連)は11日、任期満了に伴う役員改選に当たっての記者会見を東京都千代田区のKKRホテル東京で開いた。新会長には、サクラグローバルホールディングス代表取締役会長の松本謙一氏が就任した。

松本氏は1995年に日本医療機器関係団体協議会(現医機連)の会長に就任。その後も副会長などを務め、医機連の運営に携わってきた。

会見のあいさつでは、「背伸びをせずに自然体で、『調整型』会長として全力を尽くす」と述べた。また、AI•IoT時代であっても人間の責任は変わらないとし、「人生100年時代に突入するに当たって肉体的健康と同様に精神的健康も大切であり、いかにバランスを保つかが重要になる」と強調した。

なお、日本歯科商工協会の森田晴夫会長は医機連の常任理事に再任した。