岐阜県民の歯•口腔の健康づくり条例で「衛生士の確保」明示

「岐阜県民の歯•口腔の健康づくり条例」の一部が改正され、「歯科衛生士の確保」や「周術期の口腔ケア等、医科歯科連携」「オーラルフレイル対策の推進」などの内容が新たに盛り込まれた。8020推進財団が公表している「都道府県歯科保健条例制定マップ」で確認したところ、「業務に携わるものの確保」などの記載は数県であるものの、「歯科衛生士の確保」と明確に記載した県条例は全国で初めてと思われる。

歯周病、特異的に増えるRNA発見

歯周病患者の唾液中に特異的に増加するマイクロRNAが発見された―。岡山大学病院医員の藤森浩平氏、同大教授の森田学氏らの研究グループによるもの。マイクロRNAは「hsa-miR-381-3p」で、唾液検査キットの開発や遺伝子治療の起点になる研究として期待がかかる。

同研究成果はスイスのオープンアクセスジャーナル『Molecules』(3月15日)にResearch Articleとして掲載された。

日歯連盟、新役員を発表

日本歯科医師連盟(高橋英登会長)は4日、東京•市谷のアルカディア市ヶ谷で記者会見を開き、第3次高橋執行部の役員を発表した。副会長には東京の村上恵一氏と藤井重壽氏、神奈川の村岡宜明氏、理事長には熊本の浦田健二氏を起用。任期は今月1日~令和3年6月30日。また、役員の人員体制では6月28日に開かれた第137回評議員会(非公開)での規約一部改正の議決により、24人から27人に変更となった。

非公開となった6月末の評議員会後の記者会見では規約の一部改正に加え、平成30年度の一般会計や政治活動運営、選挙関係管理会計の収支決算等の議案が挙がり、全て承認•可決に至ったと報告された。

訃報•蓮見 健壽 元埼玉県歯会長

元埼玉県歯科医師会会長で元日本歯科医師会理事の蓮見健壽(はすみ•けんじゅ)氏は6月25日に死去した。89歳。

同氏は昭和5年1月12日生まれ。日本歯科大学卒業。平成3年から日歯代議員や監事、理事を歴任。埼玉県歯では、6~19年の間、会長を務めた。

中医協総会で30年度改定の結果検証調査案を提示

厚労省の中医協の総会が6月26日に東京•霞ヶ関の省内で開かれ、診療報酬改定結果検証部会からは平成30年度診療報酬改定の結果検証に関わる特別調査の概要案が報告され、かかりつけ歯科医機能の評価等に関する調査票の素案も提示された。実施期間は7~8月の間とし、委員によって了承された。

保険医療材料専門部会と薬価専門部会からは、今年度に実施する材料•医薬品の価格調査案が報告された。

材料価格に関しては歯科技工所を含み、保険医療機関や保険薬局に対する医療機器販売業者の販売価格と一定率で抽出された医療機関等での購入価格を調査。

厚労省は直接調査票を配布し、調査を行う方針。

「歯垢」と「歯肉炎」の関係を統計学的に初めて確認

学校歯科健康診断の歯垢の付着状況と、歯肉炎(GO•G)およびCOとの相関関係が明らかになった。6月26日に東京都千代田区の歯科医師会館で開かれた日本学校歯科医会定時総会で、学術委員会報告をした野村圭介常務理事は「この相関関係がはっきりと統計学的に確認できたのは本邦初めて」と意義を強調した。

厚労省、歯科医7人を処分

厚労省は、医道審議会医道分科会の答申を踏まえ、医師9人と歯科医師7人の行政処分を発表した。歯科医師は、「強制わいせつ致傷」での免許取消が1人、「危険運転致傷」での歯科医業停止2年が1人、「窃盗」での歯科医業停止4カ月が1人、「診療報酬不正請求」での歯科医業停止3カ月が2人、「所得税法違反」「暴行」での戒告が各1人となっている。行政処分の効力発行は7月11日から。

ネットパトロールの審査対象、歯科は972件

厚労省は6月27日、医療に関する広告規制や質の評価•公表などを議論する第13回「医療情報の提供内容等のあり方に関する検討会」を東京•四谷の主婦会館プラザエフで開いた。医療広告等の監視や規制の周知などを図るネットパトロール事業の平成30年度報告によると、審査対象事案の内訳で最も多いのは歯科の972件。次いで美容関係の368件、その他(眼科•内科•整形外科•産婦人科等)の277件と続いた。

医師の働き方改革で宿日直通知を評価─日医

医師の働き方改革に関連し、厚生労働省労働基準局長が1日に発出した宿日直と研鑽に関連する通知について、日本医師会の松元吉郎常任理事は3日の定例記者会見でコメントを発表。医師の業務を明確化、現代化したものとして評価し、その上で、院内のルール作りが重要との見方を示した。

医師の追加料金制は持続可能でない─オランダの研究

保険診療でも経験値の高い医師には、別建ての保険から追加料金を支払う制度がベルギー、フランスなどで採用されているが、これらの制度は医療費を増大させる上に、良質な医療提供につながるエビデンスもないため、持続可能な制度とは言えない。

オランダのエラスムス•ロッテルダム大学の医療政策学研究者のCalcoen P.氏らが、医師に支払う追加料金保険の財政などを調査したもので、『Policy and Law』(14(1)、2019年)に論文掲載した。

下顎骨の化石から古代人の分布判定

チベット高原で出土したヒト下顎骨化石から、謎に包まれている古代人類についての知見が高まった。チベット高地で見つかった中期更新世のヒト下顎骨化石を調べたところ、中期更新世にシベリアを中心とする広い地域に生活していたとされるデニソワ人のものと特定した。

これは、デニソワ人が、現代人が定着するはるか以前に、チベット高原のような酸素が少ない高地環境に適応していた人類の痕跡として注目されている。

投稿•47都道府県歯•日歯の無煙環境調査の結果を見て
北川 純 歯科喫煙問題研究会代表

私が代表を務める「歯科喫煙問題研究会(SKMK)」では、今年4、5月に、47都道府県歯科医師会と日本歯科医師会の計48団体に対し、受動喫煙防止対策に関するアンケート調査を行った。結果は本紙の6月11日付で報道された。

われわれは同様の調査を2003年、04年、12年にも行っているが、敷地内禁煙•建物内無煙は7年前と大差のないものだった。

医科歯科大が「先端歯科診療センター」リニューアルオープン

東京医科歯科大学歯学部附属病院の「先端歯科診療センター」(水口俊介センター長)が7月にリニューアルオープンした。同センターは、歯科の細分化された診療科のエキスパートを一箇所に集約して、総合的かつハイレベルな自費中心の診療を提供する目的で2015年に設置されたもの。約4年間の患者の意見、要望を集約して大規模に改装。6月24日にはオープンに先駆けて内覧会を実施した。

大阪歯科大学理事長•学長に川添堯彬氏が再任へ

任期満了に伴う選考で、大阪歯科大学の次期学長および次期理事長に川添堯彬氏が就任することが決まった。学長は4選、理事長は7選で、任期はそれぞれ10月1日から令和5年9月30日までと、10月1日から令和4年4月2日まで。

参院選に向けた出陣式で比嘉氏が決意を表明

参院選公示日の4日に比嘉奈津美候補の出陣式が東京•市谷の歯科医師会館で開かれ、多くの支援者が集まり、自民党総務会長の加藤勝信氏をはじめとする国会議員、業界関係団体関係者、歯科医療従事者らが応援に駆け付けた。今回自民党から届け出された比例代表は33人。投票日は7月21日。