日本歯科新聞 | 2019年7月30日付
衛生士学生、4割が奨学金利用
歯科衛生士養成学校の学生の約4割が奨学金を受けており、卒後は返済をしながら就労している実態が明らかになった。
全国の保険医協会•医会が歯科衛生士養成学校生を対象に行った調査によるもので、17都道府県の学生4,062人から回答を得ている。
山口県の小学生が「歯磨きの仕方」「歯並び」学ぶ
児童自らが「歯磨きの仕方」や「歯並び」「歯に良い食事」などについて調べ、発表する取り組みが山口市立良城小学校で行われた。山口県歯科医師会の全面協力の下、同小学校の4年生が4月から「総合的な学習の時間」として20時間を使い、自分たちで決めたテーマについて学習。7月5日には同校保護者会でポスター発表会が開かれた。
京アニ放火事件で身元確認作業に歯科医師出動
京都市の「京都アニメーション」の放火殺人事件で、犠牲者34人全ての身元が特定された件で、京都府警から京都府歯科医師会に正式な依頼があり、歯科医師が出動していたことが分かった。25日の日本歯科医師会の定例記者会見で記者の質問に対して、三井博晶常務理事が回答した。
堀日歯会長が「認知症大綱」「虐待防止法」などで見解
日本歯科医師会の堀憲郎会長は25日の定例記者会見で、6月6日に成立した「死因究明等推進基本法」、同18日に関係閣僚会議で決定した「認知症施策推進大綱」、同19日に成立した「児童福祉法児童虐待防止法改正」、同21日に閣議決定した「成長戦略実行計画」についての見解を示した。
高橋日歯連盟会長、参院選の結果受け「進退は委ねる」
日本歯科医師連盟の高橋英登会長は、参院選の結果を受け、「責任も出てくるが、われわれが勝手に進退を決めるのは組織論としておかしいとの意見もあり、最高議決機関の評議員会の判断に委ねる」との考えを示した。25日の理事会後の定例記者会見で述べたもので、理事会では9月12日に予定していた臨時評議員会を、8月22日に前倒して開催することを決めたと報告した。
山科透氏「お別れの会」に320人
元日本歯科医師会会長で、元広島県歯科医師会会長の故山科透氏を偲ぶ「お別れの会」が28日、広島市の広島県歯科医師会館で執り行われた。約320人が参会し、別れを惜しんだ。
一般介護予防事業等の検討会、「通いの場」の定義を整理
厚労省は19日、第3回一般介護予防事業等の推進方策に関する検討会を東京•永田町の全国都市会館で開催し、中間取りまとめ骨子案を提示した。同事業の要とする住民主体の「通いの場」の定義を整理し、ポイント付与を含む住民の参加促進、医療関係団体や医療機関との連携等の今後の取り組みの方策を示した。今秋以降に関係団体や自治体のヒアリング等を行い、年内をめどに全体の議論を取りまとめる予定。日本歯科医師会からは小玉剛常務理事が参加している。
厚労省、「応召義務」の解釈を通知へ
厚労省の第67回社会保障審議会医療部会が18日に東京•永田町の全国都市会館で開かれ、医師養成課程を通じた偏在対策や医師の働き方改革に関する動向等が報告された。上智大学教授の岩田太主任研究者らの研究班が作成した「医師法の応召義務の解釈に関する研究」の報告書も提示され、厚労省は同研究報告書の内容を整理した上で、医療提供体制や勤務環境等の変化を踏まえた医師の応召義務の解釈通知を発出するとの方針を示した。
指導•監査のシンポジウムで「弁護士の帯同」を検討
個別指導や監査に関わる諸問題の解決を図り、医療者の人権を守る活動を展開している健保法改正研究会(井上清成•石川善一共同代表)は21日、静岡市のレイアップ御幸町ビルで第8回シンポジウムを開催した。開催に当たり、橋本岳衆議院議員(自由民主党)がコメントを寄せ「弁護士の関与は適正な行政手続の実現を目指すために重要な意味を持つ」と評価した。
「環境清掃」は感染予防の「要」
医療関連感染の予防対策には、清掃が重要な役割を占める─。東京慈恵会医科大学附属柏病院•感染対策室副室長の菅野みゆき看護師が、22日に開催された医療関連サービス振興会の月例セミナーで、国内外の研究結果を基に示した。
蛍光観察装置、がんの進行度で輝度に違い
蛍光観察装置による観察で、画像の輝度値は前がん病変期が最も高く、早期がん、進行がんとステージが上がっていくほど輝度値が低下していく—。東京歯科大学の柴原孝彦教授らが、発がんモデルのラットを使った実験で明らかにした。蛍光観察装置による非侵襲的な新規解析方法で早期がんを定量的に評価できるか試みたもの。同研究成果は『Scientific Reports』(5月24日)に掲載された。
中医協総会•次期診療報酬改定で秋から個別の議論へ
厚労省の中医協総会が24日に東京•霞ヶ関の省内で開かれ、2020年度診療報酬改定に向けた論点や課題、主な意見等を整理した「1ラウンドの議論の概要」が示された。秋から年末にかけて外来•入院•在宅•歯科•調剤といった個別テーマに分け、具体的な診療報酬の評価に向けた検討を進める。
また、17日に東京都港区のTKPガーデンシティプレミアム田町で開かれた中医協総会では、介護•障害福祉サービス等と医療との連携の在り方、診療報酬に関わる事務の効率化•合理化、情報の利活用等を見据えた対応について議論された。
5月22日に公布された「医療保険制度の適正かつ効率的な運営を図るための健康保険法等の一部を改正する法律」(=健保法等改正法)の施行に伴い、オンライン資格確認の導入とNDB、介護DB、DPCデータベースの連結解析等への対応方針案が報告された。