日本歯科新聞 | 2019年11月26日付
2021年3月からオンライン資格確認へ—日歯が報告
2021年3月からマイナンバーカードを健康保険証として利用し、オンラインで被保険者の資格を確認するシステムが導入される。
日本歯科医師会の宇佐美伸治常務理事は、13日に東京都千代田区の歯科医師会館で開かれた都道府県歯科医師会専務理事連絡協議会で、会員への周知必須事項として「レセプトのオンライン請求とは別のネットワークとなる」「窓口に置く端末が11月、12月中にできる」など概要を報告した。
歯周組織でアルツハイマー病の老人斑成分を産生
ヒト歯周病の歯周組織からアルツハイマー型認知症の脳内老人斑成分が産生される-。九州大学大学院歯学研究員の武洲准教授と倪軍軍助教の研究グループが、中国吉林大学らと共同研究で、「ヒト歯周病患者の歯茎に脳内老人斑成分アミロイドβが発現される」「歯周病菌により肝臓で炎症を起こしたマクロファージがアミロイドβを産生する」「カテプシンBが歯周病菌により惹起された炎症マクロファージにおけるアミロイドβ産生の原因酵素となる」ことを明らかにした。
同研究は、日本学術振興会科学研究費助成事業と中華人民共和国国家自然科学基金の支援を受け、国際学術誌『Journal of Alzheimer’s Disease』オンライン(11月12日)に掲載された。
明細書の無料発行完全義務化の声に林日歯常務理事「慎重な対応を」—中医協
中医協の第434回総会で、次期診療報酬改定に向けた検討の個別事項として明細書無料発行の取り扱いについて議論され、「そろそろ完全義務化を」と主張する支払側と「慎重な検討を」と主張する診療側で意見が分かれた。2018年度時点で全ての患者に明細書を発行していない歯科診療所は324軒、医科も含め全体的に減少傾向にある。同総会は20日に東京•霞が関の厚労省内で開かれた。
また、かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所(=か強診)の施設基準の経過措置が終了する令和2年3月31日以降、新たな施設基準を満たし届出を行うことについて、「可能な見込みである」と回答した診療所は72.3%で、最も多い結果となった。次いで「わからない」は13.3%、「困難な見込みである」は13.2%。
材料価格は19年度調査の実勢価格を踏まえ改定
中医協の第105回保険医療材料専門部会が15日に東京•霞が関の厚労省内で開かれ、2020年度の材料価格改定は19年度の材料価格調査で得られた市場実勢価格を踏まえて行うことで、おおむね了承された。
歯科医師臨床研修の制度改正に向けたWG開催
令和3年度歯科医師臨床研修制度の改正に向けて、厚労省は15日、第10回歯科医師臨床研修制度の改正に関するワーキンググループを東京都千代田区のTKP新橋カンファレンスセンターで開催した。同WGの中間報告を基に議論された医道審歯科医師分科会歯科医師臨床研修部会での意見等を踏まえ、到達目標の見直しを含む研修内容や臨床研修制度、指導体制について再度検討された。今後の予定としては12月上旬に開くWGで最終取りまとめ案の内容を確認し、部会に提出する。
後期高齢者支援金の加算•減算の評価を議論
厚労省は13日、第35回保険者による健診•保健指導等に関する検討会を東京・永田町の都道府県センターで開いた。構成員として日本歯科医師会の山本秀樹常務理事が出席した。
2017年度健診•保健指導の実績等に基づく18年度の後期高齢者支援金の加算•減算について、厚労省は単一健保、総合健保•私学共済、その他の共済の3グループごとに評価する方法三つを提案。各構成員からはグループごとに上位•中位•下位に3区分し、減算率も3グループごとに設定する案2への支持が多かった。次回の検討会で決定する予定としている。
長崎大学歯学部が40周年記念で講演会
長崎大学歯学部創立40周年記念講演会「10年後の歯科界を見据えて」が16日、同大医学部記念講堂で開かれた。村田比呂司歯学部長のあいさつと、澤瀬隆同大病院歯科系診療部門長の趣旨説明の後、記念講演や産学連携促進セッション、シンポジウム、ポスター討論などが行われた。
同歯学部は1979年10月1日に設置され、岡山大学とともに29歯科大学・歯学部では最も新しい歯学部。80年4月に1回生を受け入れてから2019年3月まで1,998人の卒業生を輩出している。
歯磨工業会の2019年度標語最優秀賞
日本歯磨工業会(濱田和生会長)は、「歯をみがくことの大切さ」をテーマにした2019年度の標語の入選作品を発表した。最優秀賞には福島県の齊藤向日葵さんの「丈夫な歯 歯磨き上手で 金メダル」が選ばれ、表彰式が10月28日に福島県会津若松市で行われた。
ノイシュタットジャパンのハンドピースが世界発信コンペティション大賞受賞
東京都が主催する「世界発信コンペティション」で、ノイシュタットジャパン(千葉県、鈴木計芳社長)の根管治療用ハンドピース「キツツキモーション」が大賞を受賞した。表彰式は、東京ビッグサイトで開かれた「産業交流展2019」内で13日に行われた。
日歯連盟、来年2月に「政治セミナー」
日本歯科医師連盟(高橋英登会長)は、各種選挙に勝てる組織づくりの一環として、都道府県歯科医師連盟の選挙責任者•実務者を対象とした「第1回政治セミナー」を来年2月26、27の両日、東京都千代田区のホテルメトロポリタンエドモントで開催する。
また、21日の理事会で次期参院選の候補者を擁立する方向で話を進めることを決定した。同日の記者会見で浦田健二理事長と村上恵一副会長が報告したもの。