日本歯科新聞 | 2020年2月4日付
新型コロナウイルス対策で医療機関と国民向けに情報提供—厚労省
新型コロナウイルスによる感染症が、昨年末から中国の武漢市を中心として世界各国に広がり、日本では1日現在で15例目の患者が発生した。厚生労働省は、同感染症について、医療機関向け、—般向けの情報提供を実施。空気感染対策では目の防護具などを推奨している。
中医協公聴会で歯科医師の山田氏が「初•再診料の強化」など要望
次期診療報酬改定の審議に国民の声を反映させるための中医協公聴会(第447回総会)が1月24日、静岡県の富士市産業交流展示場で開かれた。選出された10人が意見を発表し、静岡県伊豆の国市で開業している歯科医師の山田秀司氏は、「治療後の長期管理を阻害する通知の見直し」や「か強診などの施設基準に盛り込まれている『歯科衛生士の配置』の見直し」「感染防止対策の原資となる初診•再診料の強化」などを求めた。
災害関連予算で丸川議員に感謝—日歯連盟
日本歯科医師連盟の高橋英登会長は、令和2年度の歯科保健関係予算で「災害時歯科保健医療提供体制整備事業」として4億7,000万円が確保できた点について、丸川珠代参議院議員が—番の功労者だったとの考えを示した。1月23日の定例記者会見で述べたもの。
日歯の宇佐美伸治常務理事に聞く「オンライン資格確認の現状」
来年3月から健康保険証の資格確認をオンラインで可能とするため、厚労省を中心に内閣府や総務省が連携し準備を進めており、歯科界も対応を迫られている。日本歯科医師会の宇佐美伸治常務理事に、国がオンライン資格確認を推し進める目的や、導入のメリット•デメリット、日歯の対応などについて聞いた。
応召義務の対応で通知—厚労省
厚生労働省は昨年12月25日、都道府県知事宛に医政局長通知により、医師法第19条第—項、歯科医師法第19条第—項にある応召義務の取り扱いについて対応の在り方を示した。
応召義務は、医師、歯科医師が国に対して負担する公法上の義務であり、個々の患者に対して私法上の義務を負うものではないこと、医師、歯科医師が勤務医として医療機関に勤務する場合でも、応召義務は個人として義務を負うことを明示。
金パラ「購入価格」と「公定価格」1万7,446円の乖離
金銀パラジウム合金の昨年12月時の平均購入価格は6万7,696円(30g•税込)で、現在の公定価格5万250円(同)と1万7,446円もの乖離がある—。全国保険医団体連合会(住江憲勇会長)が会員に実施した「金パラ逆ザヤシミュレータ」調査の結果によるもの。
治療法、医師と患者で決める「SDM」の普及目指す—群馬大•小松教授ら
インフォームドコンセントをさらに進め、患者が治療に主体的に関わるシェアード•ディシジョン•メイキング(SDM)を日本でも普及させるべく、群馬大学大学院医学系研究科の小松康弘教授(医療の質•安全学講座、腎臓内科医)らが、医療関係者や患者向けに情報発信を行っている。1月27日には、米国医療機器•IVD工業会(AMDD)が開催した第28回メディアレクチャーで報道関係者向けに講演。人工透析での患者の意思決定を中心に、SDMの流れと、患者参加型医療の意義を説明した。
令和元年9月の歯科医療費•社保 件数は6.2%、点数4.9%増
社会保険診療報酬支払基金による令和元年9月診療分の総計確定件数は9,154万9千件、点数1,463億1,867万1千点で前年同月に比べ件数は7.2%、点数は7.3%それぞれ増加した。歯科は1,226万4千件、140億7,172万1千点で、前年同月に比べ件数は6.2%、点数は4.9%増加した。
令和元年9月の歯科医療費•国保 市町村金額は2.3%増
国保中央会がまとめた令和元年9月診療分の総医療費は市町村国保と国保組合、後期高齢者を合わせて2兆2,410億円で、うち後期高齢者分は1兆3,712億円だった。歯科医療費は市町村が567億円で、対前年同月比で2.3%増。組合は44億円で3.8%増。後期高齢者は521億円で10.3%増。
東歯大 柴原教授に聞く「口腔粘膜の蛍光観察検査、口腔粘膜疾患の電子的診療情報評価料」とは
「口腔粘膜の蛍光観察検査、口腔粘膜疾患の電子的診療情報評価料」が、診療報酬改定で対応する優先度の高い技術評価として1月22日の中医協で承認された。「口腔粘膜の蛍光観察検査」と聞くと「口腔がんの早期発見」をイメージしてしまうが、同評価料はどのようなものなのか。東京歯科大学の柴原孝彦教授に、同評価料の概要と蛍光観察検査の展望などを聞いた。
口腔内写真など患者データ紛失—神戸大病院
神戸大学医学部付属病院は1月28日、口腔内写真など最大46人分の患者情報が保存されたデジタルカメラのmicro SDカードを紛失したことを発表した。 同病院は、再発防止に向けて、個人情報を扱う機器やデータにはパスワード設定するなど対策をし、「今後、個人情報に関する院内のルールの周知徹底を図り、個人情報の適切な管理に努めていく」としている。
次回「横浜デンタルショー」2022年1月9、10日開催予定
神奈川県歯科用品商協同組合(松下浩幸理事長)の新年会が1月23日、横浜市のヨコハマグランドインターコンチネンタルホテルで開催された。
冒頭あいさつした松下理事長は、1月に開催され、8,247人が来場した第48回横浜デンタルショーの報告を行い、次回は2022年1月9、10日の開催予定を伝え「最新情報を横浜から発信するための努力を重ね、皆さまに喜んでいただけるデンタルショーにしたい」と話した。
訃報 遠山公男氏—山八歯材工業創業者
山八歯材工業(本社•愛知県)の創業者遠山公男(とおやま•きみお)氏は昨年12月1日、死去した。86歳。