吉田製作所がOCT装置の承認取得、歯科領域で世界初

吉田製作所(本社•東京都墨田区 山中通三社長)は14日、歯科領域におけるOCT(光の干渉性を利用して内部の構造を高分解能で撮影できる)画像診断装置「オクティナ」の医療機器承認を取得した。同社によると、歯科領域でのOCT画像診断装置の医療機器承認は、世界初としている。協力している大学や研究機関で臨床や診断での活用方法について調査を進める。今年度、先行して数台のモニター販売を検討しており、来年度に向けて発売日を決めていく方針。

口腔のセルフケア学生アイデア大会 、最優秀賞は育成ゲーム感覚の歯磨きアプリ

歯科大学•歯学部学生と臨床研修医限定の「口腔のセルフケアを楽しく•好きにするアイディア」コンテストで、東京医科歯科大学6年生の松坂裕梨さん考案の「歯磨き手帳アプリ」が最優秀賞を獲得した。同アプリは、歯磨きにかけた時間や回数などの記録によってキャラクターを育てられる育成ゲームの要素を取り入れ、さらにかかりつけ歯科医院との提携で口腔内診査の結果がアプリで確認できるというもの。同コンテストは、デンタルソフト(本社:神奈川県海老名市、鈴木彰代表)が運営する臨床研修施設•就職情報サイト「JDC navi」が主催。

「骨太の方針2020」閣議決定、「新たな日常」に「口腔健康管理」

「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)2020」が7月17日、閣議決定された。歯科については、「『新たな日常』に対応した予防•健康づくり、重症化予防の推進」の項目に、原案を多少修正した形で歯科の文言が記載された。日本歯科医師会(堀憲郎会長)は同日、「期待に応えて『新たな日常で、感染防止対策としての口腔健康管理』を新しい重要なかかりつけ歯科医機能と位置づけて、責任を果たして参りたい」との見解を発表した。

日歯、教育体制の充実など文科相に要望

日本歯科医師会(堀憲郎会長)は7月8日、歯科大学•歯学部での教育体制の充実や、学校教育現場でのスポーツマウスガードの普及のための予算措置などを求める「令和3年度制度•予算に関する要望書」を、萩生田光—文部科学大臣に手渡した。

格差の発生を懸念—データヘルス改革で日歯の林常務

社会保障審議会の第129回医療保険部会が9日、オンライン上で開かれ、日本歯科医師会の林正純常務理事は「データヘルスの検討状況」の議題で、オンライン資格確認やマイナンバーカードの普及率が100%近くになるまでのデジタルディバイドの発生に懸念を示し、タイムラグが起きない配慮を求めた。

歯科医療機関の9割が患者減少—東京歯科保険医協

5月も9割の歯科医療機関で患者が減少している。東京歯科保険医協会(坪田有史会長)が7月10日の記者懇談会で示した「新型コロナ緊急アンケート第二弾」の結果によるもの。同調査は、6月27日から7月4日にかけてファックス登録会員を対象に実施し、有効回答数は877人(23区内686人、23区外183人、不明8人)

日•独インプラント学会誌がインパクトファクターを取得

日本口腔インプラント学会(宮﨑隆理事長)とドイツインプラント学会の共同発行しているオープンアクセスジャーナル『International  Journal  of  Implant  Dentistry』(=IJID、前田芳信編集長)が、2019年のインパクトファクター(IF)で2.111を取得した。Clarivate Analytics社が発表するもので、世界の歯科関連ジャーナル(IF取得91誌)の中で32位に位置する。

他のインプラント系学術雑誌の中では5番目。

ポリデキストロース摂取で高齢者の肺炎予防に有効か

血糖値の上昇を抑えることで知られる人工の水溶性食物繊維「ポリデキストロース」を摂取すると、唾液中の「Immunoglobulin A(IgA)」レベルが上昇する—。神奈川歯科大学大学院歯学研究科の槻木恵—教授(口腔科学講座環境病理学)と同大短期大学部歯科衛生学科の山本裕子講師らの研究グループがラットを使った実験で明らかにしたもので、上気道感染症予防に重要な役割を果たす唾液中IgAレベルを高めることから、易感染性の高齢者の肺炎予防につながる研究としても期待がかかる。