前歯 CAD/CAM冠 保険導入—中医協で承認

CAD/CAM冠が9月から前歯でも算定可能となる。19日の第464回中医協総会で承認されたもの。C2区分で保険収載されるのは「カタナアベンシアN」(クラレノリタケデンタル)で、保険償還価格は5760円(ブロック)。>CAD/CAM冠1,200点に加えて、歯冠補綴時色調採得検査10点(1枚)、テンポラリークラウン34点(1歯)も実施した場合は算定可能。>CAD/CAM冠材料の機能区分では、「Ⅰ」「Ⅱ」「Ⅲ」に加えて「Ⅳ」が新設された。

WHOガイダンスに見解—日歯「誤解を招きかねない」

日本歯科医師会(堀憲郎会長)は17日、世界保健機関(WHO)が3日に発出した「日常的で必須でない歯科治療は遅らせること」などとする暫定ガイダンスを受けて、日本の現状に当てはまらない点や、歯科治療を介しての感染拡大事例がない点などの見解を、国民に向けて公表した。20日の定例記者会見で堀会長は、「誤解を招きかねない記載になっている点については遺憾」との認識を示し、改めて歯科保健医療を維持する重要性を訴えた。

PCR検体採取 福岡市歯から出動

福岡市から依頼を受けて、福岡市歯科医師会の歯科医師2人が検査センターでPCR検査の検体採取を行っていたことが分かった。20日の日本歯科医師会の定例記者会見で柳川忠廣副会長が報告したもの。

柳川副会長は、8月11、12の両日に福岡市歯から2人が出動し、鼻咽腔からの検体採取に携わったとの報告を受けている旨を説明。9月にかけて10回程度の出動を予定していると明かした。

CAD/CAM冠保険収載で「臨産学官の連携の結果」—堀日歯会長が見解

日本歯科医師会の堀憲郎会長は、19日の中医協総会で前歯のCAD/CAM冠の保険収載が承認された点について、歯科活性化会議等で臨産学官が連携して検討してきた結果として、学会関係者や産業界に感謝の意を示した。20日の定例記者会見で述べたもの。

新たな感染症踏まえた指針—日歯•ホームページで公開

日本歯科医師会(堀憲郎会長)は11日、「新たな感染症を踏まえた歯科診療の指針」の第1版をホームページ上で公開した。「感染症の基本知識」「新型コロナウイルスの基本知識」「歯科医療機関における感染予防策」「新型コロナウイルス感染症に関連する検査について」「新しい生活様式への対応」をまとめている。

電話等診療の特例で歯科訪問診療の検討も—中医協総会で林日歯常務が要望

中医協の第464回総会で「新型コロナウイルス感染症への対応とその影響等を踏まえた診療報酬上の対応について」の議論が行われ、日本歯科医師会の林正純常務理事は、電話等診療に関して、「外来患者だけでなく歯科訪問診療の継続管理患者も含めて、引き続き検討してほしい」と要望した。

これに対して厚労省の小椋正之歯科医療管理官は、「指摘の点も含めて、コロナ禍における適切な歯科医療をどのように提供していけるかの観点から、保険診療についても検討していきたい」と回答した。

感染対策認証の広告で事務連絡—厚労省

厚労省は、日本歯科医師会が感染防止対策をしている歯科医療機関を認証して発行する「みんなで安心マーク」について、広告可能との事務連絡を6日に発出した。マークは広告可能だが、「万全の安全管理体制」などの表示は医療法違反として認められないとしている。

無床診療所の存続を求めロビー活動推進—日歯連盟

日本歯科医師連盟(高橋英登会長)は、歯科だけでなく、無床診療所全ての存続支援のための助成を国に求める方向でロビー活動を進めている。20日の定例記者会見で高橋会長が報告したもので、19日に安倍晋三内閣総理大臣にも要望し、自民党の医療関係議員で組織される「カトレア会」などにも働きかけたことを明かした。

新型コロナの影響 小児歯科と予防が激減—M&Dが歯科医院経営調査

新型コロナウイルス感染症による歯科医院経営への影響は、4月に最も著しく患者減が見られたが、医院側の取り組みにより、医業収入の落ち込みは抑えられた。診療内容では、小児歯科、予防が激減した。M&D医業経営研究所(横浜市、木村泰久代表)が、同社クライアント歯科医院、および協力関係にある全国の190カ所の歯科医院を対象に実施した調査によるもので、回収は53件(回収率27.9%)だった。

中国製合成ダイヤ 2026年の生産量170億カラットに

ハイテク分野から医療まで、幅広く活用されている合成ダイヤの生産量は年々拡大している。そのほとんどの生産拠点の集中する中国での生産量が、2019年の154億カラットから、26年には170億カラットまで到達すると予測されている。

世界の市場調査レポートを国内企業に供給しているグローバルインフォメーション(川崎市、小野悟代表)が8月11日に発売を開始した市場調査レポートによるもの。

抗菌薬「エリスロマイシン」 肺炎などの抑制機序を解明—新潟大ら

マクロライド系抗菌薬「エリスロマイシン」は、抗炎症分子「DEL-1」を介して、肺炎や歯周炎を制御する。新潟大学大学院医歯学総合研究科高度口腔機能教育研究センターの前川知樹准教授と前田健康教授、同研究科微生物感染症学分野の寺尾豊教授、同研究科歯周診断•再建学分野の多部田康—教授らが、京都薬科大学、米国ペンシルベニア大学、ドイツドレスデン工科大学との共同研究で明らかにしたもの。

同研究成果は、文部科学省科学研究費補助金•基金、武田科学振興財団、中島記念国際交流財団、日本歯周病学会シーズ育成若手研究助成、千里ライフサイエンス振興財団の支援を受け、国際学術誌『JCI Insight』(8月6日)に公開された。

Er.YAGレーザー 骨形成抑制因子の発現を減少—医科歯科大と明海大らが証明

Er.YAGレーザー照射が、骨形成抑制因子「スクレロスチン」を減少させる。東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科歯周病学分野や明海大学歯学部機能保存回復学講座らの共同研究で明らかになったもので、レーザー照射による骨切削は、バー切削と比べて炎症が生じにくいこともマイクロアレイ解析で証明した。

同研究成果は、国際科学誌『The FASEB Journal』オンライン版(8月5日)に発表された。

エナメル芽細胞が毛髪に—東北大らが「Sox21」の関係を解明

歯のエナメル質をつくるエナメル芽細胞では、転写因子のタンパク質「Sox21」が強く発現しており、「Sox21」を欠失させるとエナメル質の形成が阻害されて、毛髪状の器官が形成される。東北大学病院小児歯科の齋藤幹講師と同大大学院歯学研究科小児発達歯科学分野の福本敏教授らの研究グループが明らかにしたもの。

2歯科衛生士養成校で感染管理者資格に学生がチャレンジ

つくば歯科福祉専門学校と取手歯科衛生専門学校は合同で、NPO法人日本•アジア口腔保健支援機構(JAOS)の第二種歯科感染管理者資格を学生に取得させるため、毎年、つくば校で検定講習、検定試験を実施している。

世界の口腔ケア市場 5年後、533億ドルに

世界の口腔ケア•衛生市場は、2020年の458億ドルからCAGR3.1%で拡大を続け、25年には533億ドルに達する。グローバルインフォメーション(川崎市、小野悟代表)が20日に販売開始した市場レポートによる。

歯科機器の保証を延長—損保ジャパン/SWT•国内初のサービス

メーカー保証期間終了後の歯科医療機器に対して保証を4~6年延長する制度を損害保険ジャパン(本社•東京都新宿区、西澤敬二社長)とSOMPOワランティ(=SWT、本社•東京都千代田区、田村丘代表)が構築した。メーカー保証期間終了後の通常使用での故障を保証する制度は、歯科医療機器向けでは国内初という。