東京歯科大学、慶應義塾と統合へ 2023年4月めどに協議

学校法人の東京歯科大学(井出吉信理事長·学長)と慶應義塾(長谷山彰塾長)は11月26日、歯学部の慶應義塾大学への統合及び法人合併の協議を開始すると発表した。2023年4月をめどに協議を進めるとしている。

日歯会長予備選挙 現職の堀氏が立候補表明 「歯科ビジョン」実行に意欲

日本歯科医師会会長の堀憲郎氏は11月26日、次期会長予備選挙に立候補する決意を表明した。定例記者会見の終了後に発言したもの。

介護報酬改定 口腔衛生管理体制加算の基本報酬への包括化を提案

介護報酬改定の議論で、全ての介護保険施設が口腔衛生管理体制を確保するように促すため、「口腔衛生管理体制加算」を廃止し、同要件を—定緩和した形で、基本サービス費の要件とすることが提案された。11月26日にオンライン上で開かれた社会保障審議会の第194回介護給付費分科会で示されたもので、日本歯科医師会の小玉剛常務理事は同加算の基本報酬への包括化に賛成した上で、「歯科医師、その指示を受けた歯科衛生士との定期的な連携を図った上での口腔健康管理が行われる体制は堅持すべき」と訴えた。

新型コロナで自民党に支援事業の延長·対象拡大など求める—日歯

日本歯科医師会は、感染拡大防止等支援事業の延長·対象拡大、感染予防策に係る診療報酬上の評価などを自民党政務調査会新型コロナウイルス感染症対策本部に要望した。11月26日の日歯の定例記者会見で堀憲郎会長が報告した。

集英社のコミックに日歯が協力

歯科衛生士の歯守リンゴが、口腔内のあらゆるトラブルに立ち向かうコミック『デンタルクエスト』(集英社)が11月19日に発行された。日本歯科医師会の定例記者会見で小山茂幸常務理事が報告した。

「健康寿命の延ばし方」の国民向けレポート作成—日歯

日本歯科医師会は、国民に向けて「歯と口からはじめる健康寿命の延ばし方」と題したレポートを日経BP総合研究所から発刊した。日歯の国民向けホームページでは11月26日、同社サイトでは30日から公開。近く紙媒体も発行され、全国の保健所や放送局、新聞社などに送付するとしている。日歯の定例記者会見で柳川忠廣副会長が報告した。

後期高齢者の窓口負担増の対象「慎重な確認必要」—林日歯常務

社会保障審議会の第134回医療保険部会が11月19日、東京·永田町の全国都市会館で開かれた。後期高齢者の窓口負担を2割にする対象者の線引きの五つの案と、長期にわたる外来受診の急激な負担増を抑えるための配慮措置の案が示された。日本歯科医師会の林正純常務理事は、負担能力の判断基準を慎重に確認する必要性を強調。「負担が増えても、それ以上に納得感の得られる明確な制度設計であるべき」と訴えた。

健康な女性が心掛けていること「食後の歯磨き」17.5%—中高年者縦断調査

 厚労省は、同じ集団に対して14年前から行っている第15回「中高年者縦断調査」の結果を11月25日に公表した。第1回調査から15回まで健康状態が「よい」と答えている人が心掛けていることで、女性の17.5%、男性の8.7%が「食後の歯磨き」と答えている。

『歯科医院のトリセツ』『最強の歯科ミーティングバイブル』著者が合同サイン会

『最強の歯科ミーティングバイブル』(デンタルダイヤモンド社)の著者、角祥太郎氏と、『歯科医院のトリセツ(治療編/通院編)』(医歯薬出版)の著者、笠間慎太郎氏の合同サイン会が11月23日、東京·水道橋のデンタルブックセンター·シエン社で開かれた。

9月の歯科診療所数 6万8,187施設

 厚労省の施設動態調査による令和2年9月末現在の歯科診療所数は全国で6万8,187施設で、前月より10減少した。開設者別歯科診療所数の個人は757減少、医療法人は421増加となっている。

歯科技工業務で功労者42人を表彰—厚労大臣表彰

歯科技工業務功労者厚生労働大臣表彰に42人が選ばれた。厚労省が11月20日に公表したもの。

同表彰は、長年にわたり歯科技工の業務を通じて、日本の歯科医療の向上に貢献し、顕著な功績があった者に贈られるもので、歯科医療行政の推進に寄与することを目的としている。

『日本歯技』11月号で技工士の賃金モデルを公表

日本歯科技工士会(杉岡範明会長)は、歯科技工士の給与を決める際の賃金モデルとなる令和2年度の「歯科技工士基準賃金表」を『日本歯技』11月号に公表した。人事院規則や厚労省による調査を基に歯科技工士労務対策委員会が検討、作成したもの。賃金モデルとして発表されたのは、「職務別モデルケース」と「年齢·経験別モデルケース」の二つ。

社会政策の健康アウトカム—ハーバード大が検証

さまざまな社会政策のうち、どの施策が人々の健康アウトカムに寄与するか。ハーバード大学のコーティン·E氏らが5,880編の論文などをレビュー。最終的に38のランダム化社会実験について報告している61論文を検証した結果、幼少期、教育、所得、医療保険に関連した施策は健康度合いの自己評価の改善に寄与している可能性があることが分かった。『Milbank Quartely』(98巻2号、2020年)に論文掲載した。

摂食嚥下筋肉の仕組み解明 障害予防法やリハビリの確立に期待

加齢によって舌は大きくなる傾向があり、舌骨上筋群は委縮するなどの筋量に関する仕組みを東京医科歯科大学の研究グループが明らかにした。筋特異的な摂食嚥下障害予防法やリハビリテーションの確立に期待がかかる成果で、国際科学誌『Journal of the American Medical Directors Association(JAMDA)』オンライン版(11月20日)で発表された。

ミュータンス菌 cnm遺伝子保有株 微小脳出血に関与—
阪大大学院らが共同研究

ミュータンス菌のうち、脳の血管内のコラーゲンと結合できるcnm遺伝子保有株(cnm陽性ミュータンス菌)は、微小脳出血の出現に関与する―。大阪大学大学院歯学研究科口腔分子感染制御学講座と国立循環器病研究センター、慶應義塾大学医学部らの共同研究によるもので、米国の心臓協会と脳卒中協会が発行する国際誌『Stoke』(12月号)に掲載された。

副作用少ない切迫早産の治療薬 口腔がん治療に期待

切迫流·早産などの治療に用いられる「イソクスプリン」が、口腔がんの悪性化要因の上皮間葉移行(EMT)を抑制する—。東京医科歯科大学大学院の研究グループが明らかにしたもので、正常細胞のがん化という副作用の少ない口腔がんの新規治療法の開発に期待がかかる。成果は国際科学誌『Cancer Science』オンライン版(11月19日)に掲載された。