日本歯科新聞 | 2021年6月29日付
規制改革実施計画 歯科技工業務見直しへ
国により「CAD/CAM装置等を用いた自宅等でのリモートワーク」や「複数の歯科技工士等による歯科技工所の共同開設」が可能な旨を明確化し、周知する方向で計画が今年度にも進められる。規制改革により国の成長·発展を図るための「規制改革実施計画」が18日に閣議決定され、「デジタル化の進展等に対応するための歯科技工業務の見直し」が盛り込まれた。
日歯の新執行部が発足
日本歯科医師会の4期目となる堀執行部が25日に発足した。会長には予備選挙で当選した堀憲郎氏が就任。副会長は前期に引き続き、柳川忠廣氏、佐藤保氏、遠藤秀樹氏が、専務理事も瀬古口精良氏が再任した。常務理事には新たに津田勝則氏、三代知史氏、海野仁氏が加わっている。同日に初めて開いた理事会後の記者会見で公表したもので、任期は2年後の定時代議員会終了時まで。
有床義歯の磁性アタッチメント9月から保険収載へ
有床義歯の磁性アタッチメントに使う「フィジオマグネット」がC2区分で9月から保険収載される。6月23日の中医協総会で承認された。同製品は、有床義歯に付ける①「磁石構造体」と、支台歯の根面板につける②「キーパー」からなり、保険償還価格は①7,770円、②2,330円。
定時代議員会で全5議案を可決—日歯
日本歯科医師会の第195回定時代議員会が25日、東京都千代田区の歯科医師会館で開かれ、会長予備選挙の当選者の堀氏を含む理事24人、監事3人の選任や「令和2年度貸借対照表及び正味財産増減計算書並びにこれらの附属明細書、財産目録及びキャッシュ·フロー計算書」と「役員報酬算定審議会委員」「役員退職慰労金支給の件」の全5議案は承認された。
骨太の方針について「提言ほぼ反映」と見解—日歯
日本歯科医師会(堀憲郎会長)は18日、骨太の方針2021の閣議決定を受け、提言してきた内容のほぼ全てが反映されたとし、「国民の健康寿命の延伸を図り、働き手や支え手を増やす」との方向性を国が共用していると評価する見解を示した。
歯科医のワクチン接種Q&A第3版を公表—日歯
日本歯科医師会(堀憲郎会長)は、「歯科医師によるワクチン接種等に関する日歯Q&A(第3版)」を作成し、ホームページ等で公表した。事前研修や実技研修、職域接種関係など計8問を第1版と第2版に追加したもの。ワクチン接種の筋肉内注射にあたっての留意すべき事項では、歯科用の注射針の脱着とワクチン接種用の注射針の脱着方法の違いによる留意点などの具体的注意事項なども盛り込んでいる。
警察官にワクチン接種—千葉県歯
千葉県歯科医師会(砂川稔会長)は、東京オリンピック·パラリンピックに携わる千葉県の警察官3千人に対する新型コロナウイルスワクチン接種に21日から参加している。1回目の接種を21日から3日間、後日2回目の接種を3日間で行う予定で、3千人のうち、1,500人を歯科医師が担当。1日5人の歯科医師が参加し、100人ずつ接種する見込み。砂川会長は、「1日も早く脱コロナを目指して、できることは協力したい」と自身も接種に参加する。
医科歯科連携で県病院局と協定—徳島県歯
徳島県歯科医師会(森秀司会長)は17日、徳島県病院局と「医科歯科連携の推進に係る相互協力に関する協定」を締結した。県歯は歯科標榜のない病院での周術期等口腔管理などに取り組んでおり、森会長は「協定を機に県立の3病院との情報共有や連携を強化して県内全域での切れ目のない患者支援を展開し、『地域包括ケアシステム』の推進に寄与したい」と意気込みを語った。
都歯会長選挙 井上惠司氏が当選
任期満了に伴う東京都歯科医師会の会長選挙が、24日の第205回定時代議員会内で行われ、現会長代行の井上惠司氏が当選した。理事の岡田信夫氏と2人が立候補し、157票(無効1票、白票1票)中、井上氏が過半数の79票を獲得した。代議員会では、「副会長3人」、「理事13人」、「監事3人」、「日本歯科医師会代議員17人·予備代議員17人の選任」も行われた他、「基本財産取扱規程の制定」「令和2年度収支決算」「特定資産の取崩し」の全8議案が可決した。
高橋新執行部を発表—日歯連盟
日本歯科医師連盟は25日、東京都千代田区の歯科医師会館で評議員会後の記者会見を開き、7月からの新役員を発表した。会長の高橋英登氏は4期目。副会長は村上恵一氏と村岡宜明氏が再任し、新たに大阪の太田謙司氏が就任する。副理事長は家田隆弘氏と神田晋爾氏が新任。
国民皆歯科健診実現議連の発足に「関与なし」—日歯連盟
「『国民皆歯科健診実現議連』の発足に、日本歯科医師連盟は一切関与していない」。25日の記者会見で日本歯科医師連盟の高橋英登会長は、同議連についてあくまでも国のため、国民のために国会議員が主導して立ち上げたものと強調した。
副会長の定数変更など全議案を可決—神奈川県歯連盟
神奈川県歯科医師連盟(鶴岡裕亮会長)は17日、横浜市の県歯科医師会館で第48回定時評議員会を開いた。副会長の定数を「4人」から「若干名」とする「規約の一部改正」や、「令和2年度収入支出決算」「同年度貸借対照表、財産目録」の全3議案を可決したほか、選挙当選者の報告があり、次期会長の鶴岡氏と次期監事の関 泰忠氏に当選証書が手渡された。任期は7月1日から令和5年6月30日まで。
代議員会で役員選任など可決—神奈川県歯
神奈川県歯科医師会(松井克之会長)の第23回定時代議員会が24日、横浜市の県歯科医師会館で開かれた。代議員79人中、48人が議決権を行使し、31人が出席。「令和2年度収入支出補正予算」「同収入支出決算」「外部監事の承認」「役員選任(理事及び監事)」「代議員及び予備代議員選出」の全5議案が可決承認された。
筋肉注射を実技研修—神奈川県歯
神奈川県歯科医師会(松井克之会長)は県と、新型コロナウイルスワクチン接種のための筋肉内注射実技研修会を20日、横浜市の県歯科医師会館で開いた。条件付きで歯科医師によるワクチン接種を可能とする法整備を受け、新型コロナウイルスワクチンの基礎知識、アナフィラキシーへの対応などに関するe—ラーニングによる事前研修を修了した会員360人を対象に行った。
材料価格の調査で回収率改善を要望—中医協で林委員
中医協の第481回総会が23日、オンライン上で開かれ、令和3年度の薬品価格調査(薬価調査)の計画や特定保険医療材料価格調査の概要などが承認された。日本歯科医師会常務理事の林正純委員は、歯科用貴金属の公示価格にも反映される特定保険医療材料価格調査について、前回の歯科技工所の回収率の低さを指摘し、より精度の高い調査になるような対策を要望した。
代議員会で理事や監事選任を承認—日学歯
日本学校歯科医会(川本強会長)の第103回定時代議員会が23日、東京都千代田区の歯科医師会館で開かれた。会長予備選挙で当選した川本氏を含む理事候補20人、監事候補3人の専任、「令和2年度貸借対照表及び損益計算書(正味財産増減計画書)並びに財産目録」の2議案を可決した。
都歯連盟会長選挙 大越会長が3選
任期満了に伴う東京都歯科医師連盟の会長選挙で現職の大越壽和氏が3選を決めた。22日に東京·市谷の歯科医師会館で開かれた第133回評議員会で承認されたもので、副会長以下の理事は会長指名とブロック推薦で構成されることも了承された。監事選挙では、定数内の立候補で村松守、内山誠也、塩津二郎の3氏が当選した。任期はいずれも7月1日から2年間。
インタビュー「ポスト·マローン氏の歯にダイヤモンド装飾」—歯科技工士の林 直樹氏
アーティストのPost Malone(ポスト·マローン)氏が、12カラットのダイヤモンドを使用した2本の歯(治療総額160万ドル=約1億7,600万円)を取り付けたとの報道が、全米で話題になっている。製作にはビバリーヒルズとニューヨークで開業している歯科医師のThomas Connelly(トーマス·コネリー)氏、ロサンゼルスを拠点とする歯科技工士の林直樹氏、プロのジュエラー(ダイヤモンドカッター)などが参加したという。本社刊行の書籍『世界で活躍するサムライ歯科技工士』でも執筆協力のあった林氏に、製作に携わることになった経緯や気を付けた点、終えた後の考え方の変化などについて聞いた。
学校歯科健診で「要受診」でも62.3%が未受診
学校歯科健診で受診が必要と判断されたものの、62.3%が受診していない。全国保険医団体連合会(住江憲勇会長)が行った「2020年学校健診後治療調査」によるもので、前年調査よりも5.3ポイント増加している。17日に開いたマスコミ懇談会で紹介した。
飲酒時の中濃度で発がん物質を産生 エタノールと口腔内細菌
「静菌·殺菌作用」があるものの、「発がん物質アセトアルデヒドの産生」にも関与するエタノール。東北大学大学院歯学研究科の高橋信博教授、鷲尾純平講師らの研究グループは、エタノールの持つ二面的生物作用と濃度との関連について分析し、「明確な境界線がなく一部重複すること」「飲酒時の中濃度のエタノール環境下では、静菌·殺菌効果は低く、細菌のアセトアルデヒド産生能がピークに達する」と明らかにした。
総会で理事·監事を承認—私立歯大協
日本私立歯科大学協会は17日、第92回定時総会を開き、各会員校から推薦のあった理事および監事が承認された。総会後の理事会では、三浦廣行会長の再任をはじめ、役員、監事ともに前期と同様となった。任期は、6月17日から令和5年定時総会終了時まで。
輸入協会と卸商組合が「改正薬機法研修会」
9月23~25の3日間に開催予定だった「日本デンタルショー2021」が、来年3月4~6の3日間に延期される。同デンタルショー準備委員会が24日、関係者に通知したもの。
コロナ禍の中、ワクチン接種の職域接種等も始まっているが、出展各社の従業員への接種まではまだ時間がかかると思われ、出展説明員の安全面と、東京オリンピック·パラリンピックが開催された場合の状況などを考慮した結果、延期することにしたとしている。
新会長に中尾氏—日本歯科商工協会
日本歯科商工協会の新会長に中尾潔貴氏が就任した。24日に行われた令和3年度通常総会に続く臨時理事会で、副会長の山中一剛氏、専務理事の渡邉啓介氏とともに承認されたもの。
新会長に山中氏—日本歯科企業協議会
日本歯科企業協議会の新会長に山中一剛氏が就任した。15日に行われた第50回年次総会で承認されたもの。