予算について折衝する後藤大臣(左)と鈴木大臣(右)

次期診療報酬改定 歯科の改定率0.29%増

令和4年度診療報酬改定について、「診療報酬」を国費の300億円程度に当たる0.43%引き上げることで、後藤茂之厚労相と鈴木俊一財務相が昨年12月22日に合意した。0.43%のうち、医科·歯科·調剤に充てる改定分はプラス0.23%(250億円程度)で、各科の改定率は医科プラス0.26%(220億円程度)、歯科プラス0.29%(20億円程度)、調剤プラス0.08%(20億円程度)。一方で薬価は国費1,600億円程度に当たる1.35%の引き下げとなる。

所得ある後期高齢者の患者負担 10月から2割に

一定の所得のある後期高齢者の患者負担2割化は今年10月から施行される。後藤茂之厚労相と鈴木俊一財務相の来年度予算の大臣折衝で決まった。

「財源 不十分」—日歯が改定率で見解

令和4年度診療報酬改定率の決定を受けて、日本歯科医師会の堀憲郎会長は、「感染防止対策の評価」等の財源として十分ではない点に遺憾の意を示し、診療報酬改定以外でも公的支援を求めたいとの考えを示した。昨年12月22日に東京都千代田区の歯科医師会館で開いた臨時記者会見で述べたもの。

「会員がかわいそう」—改定率で高橋日歯連盟会長が見解

日本歯科医師連盟の高橋英登会長は、診療報酬改定率の結果について、今の経済状況下では致し方がないと一定の理解を示しつつ、これまでの連盟会員の選挙活動を鑑みて、「会員があまりにもかわいそうという気持ちもある」との感想を述べた。12月23日に東京都千代田区の歯科医師会館で開いた理事会後の会見で述べたもの。

金パラ購入価格 月8万6,127円—日歯連盟が会員調査

金銀パラジウム合金材料の令和3年9月の平均購入価格は全国で8万6,127円。会見で日歯連盟が会員に行った調査結果を紹介した。

歯周病菌が血管の修復を妨害—東北大が機序解明

歯周病菌「Porphyromonas gingivalis(Pg)」が血管の修復を妨げる仕組みを、東北大学大学院歯学研究科口腔分子制御学分野の多田浩之講師らの研究グループが明らかにした。Pgが血管内皮細胞の産生するタンパク質「plasminogen activator inhibitor–1(PAI–1)」を分解することで血管内皮細胞の創傷治癒が遅れるというもの。

造血幹細胞移植 血流感染の発生を口腔ケアで抑制

血液疾患に対して行われる造血幹細胞移植は、一時的免疫低下による重篤な血流感染が問題となっているが、口腔ケアによって発生率が約3分の1に抑えられる。新潟大学医学部血液·内分泌·代謝内科学教室の研究チームと同大歯学部顎顔面放射線学分野の勝良剛詞病院准教授との共同研究で明らかになった。

アビリンピック「歯科技工」金賞は中澤昇一氏

厚労省は昨年12月20日、「第41回全国障害者技能競技大会(アビリンピック)」の各種目の入賞者を公表した。「歯科技工」では、和田精密歯研東京ラボの中澤昇一氏が金賞を獲得。銀賞はタクミオーデントの吉田勇己氏、銅賞は和田精密歯研札幌センターの佐々木千秋氏だった。

プレスセミナーの編集動画を公開—私立歯科大協

日本私立歯科大学協会(三浦廣行会長)は昨年12月17日、10月に開催した第12回歯科プレスセミナーの講演動画をコンパクトに編集し、Facebook上で公開した。

洗口剤の世界市場 2027年に92億ドルに、年率5.7%成長

洗口剤の世界全体の市場規模は2019年の59億8,035万ドルから年平均成長率5.7%で成長し、27年に92億7,213万ドルに達すると予測—。市場調査会社のグローバルインフォメーション(本社·川崎市、小野悟社長)が昨年12月7日に販売を開始した調査レポートによるもの。

新理事長に杉山氏就任—大東京歯科用品商

大東京歯科用品商協同組合の新理事長に前専務理事の杉山勝人氏が就任した。昨年11月5日に前理事長の小越敏氏が急逝したことを受けて、12月9日に理事会を開き、新理事長の選出を行った。

ICD日本部会が年末集会

ICD(国際歯科学士会)日本部会(隅田百登子会長)の2021年度年末集会が昨年12月18日、東京都千代田区の帝国ホテルで開催された。

石福金属興業に聞く「パラの相場動向」

昨年の年末号で取り上げた、金の相場動向に続き、「パラジウム価格の相場動向と今後の価格変動の見通し」を、貴金属総合メーカーの石福金属興業に聞いた。

歯並び悪い子 9割が「年々増えている」—歯科医師1千人に調査

9割を超える歯科医師が「歯並びの悪い子供が年々増えている」と感じている—。

吉祥寺セントラルクリニック(東京都武蔵野市、矢端正克院長)が「子どもの歯並び」をテーマに、全国の歯科医師1,003人に昨年10月29~30日にインターネットで実施した調査によるもの。

口腔状態が「風邪の引きやすさ」と関連—ライオンが調査研究

ライオン(本社·東京都墨田区、掬川正純社長)は、口腔状態と主観的な風邪の引きやすさの関係を調査した結果、歯周病や顎関節の不具合といった口腔状態の悪さと風邪の引きやすさに関連があり、口腔状態の悪化が風邪の罹患率を高める可能性があるとの研究データを発表した。