日本歯科新聞 | 2022年2月8日付
【上】左から砂川委員長、田口教授、小椋課長【下】左から島村議員、柳川副会長、夏目専務理事
歯科技工士を魅力ある職種に-千葉県歯がシンポジウム
ここ20年で歯科技工士養成機関は3分の2に、入学者数は3分の1に減少し、求人倍率が上昇しているものの、20代の離職が多く、30歳で続けているのはわずか4%。10年後には歯科技工士数は現在の4割となる可能性も示唆されている。そんな歯科技工士が魅力のある職種になるにはどうすれば良いのかを模索するシンポジウムが、1日から3月31日まで千葉県歯科医師会の歯科技工士研修プログラムのサイト上でオンデマンド配信されている。現状を改善するためには行政、歯科医師会、歯科技工士会、医療連携をしている関係者、メディア、政治家などあらゆる人の力が必要との認識が示された。
濃厚接触者の待機期間 7日間に短縮
新型コロナウイルスの濃厚接触者の待機期間が、原則7日間で8日目に解除され、歯科医療従事者は自治体の判断により、無症状かつ4日目、5日目の検査で陰性なら5日目に解除される。厚労省の事務連絡「新型コロナウイルス感染症の感染拡大が確認された場合の対応」(1月5日)が同月28日に一部改正された。
歯科医15人に行政処分等
厚労省は1月27日、医道審議会医道分科会の答申を踏まえ、医師26人、歯科医師15人の行政処分等を発表した。歯科の処分は、「強制わいせつ」で免許取消が1人、「詐欺」が2人で歯科医業停止3年と2年、「強要、窃盗、大麻取締法違反」で歯科医業停止3年が1人、「道路交通法違反、私印偽造・同不正使用」で歯科医業停止1年が1人、「建造物侵入、窃盗」で歯科医業停止6カ月が1人、「診療報酬不正請求」で歯科医業停止3カ月が4人、「窃盗」で歯科医業停止3カ月が1人、「暴行」で戒告が1人。厳重注意が3人で、それぞれ「過失運転致傷」「脅迫」「暴行」。
「初再診料はプラスの感触」-高橋日歯連盟会長
日本歯科医師連盟の高橋英登会長は、1月27日の定例記者会見で、改定率決定後にも財源確保のロビー活動を続けており、「何らかの形で初再診料がプラスになる感触は得ている」と述べた。
就業者数 歯科衛生士14万2,760人、歯科技工士3万4,826人
2020年末時点の就業歯科衛生士数は14万2,760人で、前回調査18年末時点よりも1万131人増えている。就業歯科技工士は前回比358人増の3万4,826人だった。厚労省が1月27日に公表した「衛生行政報告例の概況」によるもの。
3歯科技工士教育機関 共同で教育実習
普段は教育実習での交流が少ない三つの歯科技工士教育機関の教員が共同で実習を担当する「オーラルアプライアンス技工学」のカリキュラムが大阪歯科大学医療保健学部で一部導入され、多角的な視野を持つ歯科技工士の育成につながると期待されている。
千葉元気印企業大賞・優秀技術賞を受賞-協和デンタルラボ
千葉県の活力ある企業を表彰する「第27回千葉元気印企業大賞」の優秀技術賞を協和デンタル・ラボラトリー(木村健二社長)が受賞した。主催は産経新聞社、後援は千葉県、千葉県産業振興センター、千葉県中小企業団体中央会、千葉県経営者協会、その他。副会長が報告した。
マンガで志願者増加狙う-広島県技が作成
広島県歯科技工士会(松井哲也会長)は、歯科技工士養成機関への受験者数増を目的にマンガ本『かっとばせアライ(歯科技工士物語)』を作成、県下にある約150校の全高等学校に3冊ずつ配布した。
診療報酬改定へのパブコメ 688件の半数が歯科
「令和4年度診療報酬改定に係るこれまでの議論の整理」に関するパブリックコメントで、688件(項目別総意見3,282件)の意見が寄せられ、うち歯科医師によるものが49.4%を占めている。2日の中医協総会で報告があったもので、項目別の件数では、Ⅲ-5「口腔疾患の重症化予防、口腔機能低下への対応の充実、生活の質に配慮した歯科医療の推進」に関するものが2,136件と突出して多い。
診療報酬改定 個別改定項目の議論終了-次回の中医協で答申書案
診療報酬の個別改定項目と答申書の附帯意見について、2日の第515回総会で議論が一通り終了した。次回の中医協総会で答申書案が示される。
歯周病菌由来DPP7 血糖調節にかかわるインクレチンを分解
歯周病菌の作る酵素が血糖調節を行う生理活性ペプチドを分解する-。長崎大学歯学部の根本孝幸名誉教授と根本優子客員研究員らと岩手医科大学の佐々木実教授、下山佑准教授らのグループが発見したもので、歯周病が糖尿病を悪化させるメカニズムを理解する上で重要と見られる。
学校健診情報のPHR活用 文科省の検討会で管理・運用を議論
文科省の第1回「学校健康診断情報のPHRへの活用に関する検討会」が1月26日、オンライン上で開かれた。同検討会は、「学校健診情報を保管する専用サーバーの管理・運営体制」「学校健診情報のPHRの効率的・効果的な実施の在り方」について議論するもの。サーバーの管理・運営体制については、年度内に取りまとめる予定。
口腔細菌母子共有 母乳と人工乳で有意差-九大研究グループが明らかに
母乳栄養児と比べて人工乳栄養児は、母子間の口腔細菌共有量が多い-。九州大学大学院歯学研究院の影山伸哉助教、山下喜久教授らの研究グループが明らかにしたもの。母親の口腔細菌の早期獲得が乳児にとって良いか悪いかは不明とし、今後の追跡研究で、子供のその後の健康状態との関連について調べていく予定だとしている。規上場が承認されたと発表した。上場予定日は2月22日。
ジーシー創業100周年 代表取締役社長・中尾潔貴氏に今後の抱負を聞く
ジーシーは、2021年2月11日に創業100周年を迎えた。コロナ禍で延期となっていた、100周年記念事業の一環である「第5回国際歯科シンポジウム」が、2022年4月16、17の両日に東京国際フォーラムで開催される。「歯科界のリーディングカンパニーとして、日本だけでなく海外の歯科医療の発展にも貢献していきたい」と語る中尾潔貴社長に、100年を振り返ってもらいつつ、思いや抱負について聞いた。
特集・「歯科出版社おススメの『診療の幅が広がる臨床・経営の入門書』」
日進月歩で変わる歯科医療や知見、歯科医師やスタッフにとって臨床に役立つ情報をいち早く入手し、活用するのは患者さんのために必要不可欠といえる。しかし、日々診療で多忙な先生方にとって、そうした情報をいち早く入手するのは、そうたやすくはない。そこで、歯科出版社15社がおススメする『診療の幅が広がる臨床・経営の入門書』を特集した。
著者インタビュー『歯科医のトリセツ』-大澤優子氏
自分自身という存在は分かっているようで分からない厄介なもの。「自分のトリセツ」があると、人様に迷惑をかけずに済んで、大変ありがたいだろうと思うのだが、こればかりは千差万別、桜梅桃李、人それぞれで難しい。『歯科医のトリセツ』(かざひの文庫刊)は、大澤優子氏の『歯科衛生士のトリセツ』(同社刊)に続く、第二弾のトリセツ本である。大学を卒業して、歯科医師国家試験に合格すると、歯科医師の多くは歯科医院を開業し、院長としてスタッフとともに患者さんの治療に当たる。本書は院長、あるいは歯科医師である者がスタッフにどう見られているかを知る「歯科医師解体新書」である。本書執筆の動機や狙いについて著者に聞いた。
現役アスリート106人に調査 9割「歯科矯正経験あり」パフォーマンス向上の実感も
現役アスリートの91.6%が「歯科矯正の経験あり」と回答。ゼニュムジャパン(本社・東京都江東区、伊藤祐社長)が、現在競技スポーツを行っているアスリート106人を対象に今年1月18~20日にインターネットで実施した「アスリートの歯並び」に対する意識調査によるもの。
JASDAQ上場取り止め-ノーザ
ノーザ(本社・東京都中野区、石濱人樹社長)は2日、先月19日に発表していた東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)市場への新規上場について、上場申請を取り下げたと発表した。これに伴い、募集株式の発行と株式売り出しを中止した。