日本歯科新聞

20都道府県で減少-23年9月の歯科診療所

平成23年9月末現在の厚労省の施設動態調査で、歯科診療所数が前月に比べ20都道府県で減少した。これだけの都道府県が前月比で減少に転じたのは過去2年では23年1月以来。減少件数は40で、これも23年1月の69に次いで2番目。

訃報 新田孟氏-元大阪府歯副会長

元大阪府歯科医師会副会長の新田孟(にった・つとむ)氏は12月8日、死去した。82歳。通夜・告別式は故人の遺志により家族葬にて既に執り行われた。

口腔保健推進で初会合-厚労省委員会

厚労省の厚生科学審議会地域保健健康栄養増進栄養部会の下に設置された歯科口腔保健の推進に関する専門委員会の初会合が12月8日に開かれた。8月に制定された歯科口腔保健法にある事項について具体的な方向性や施策などを検討、来年3月をめどに意見集約を図る。

厚労省のがん対策推進協らに医科・歯科連携を要望-日歯

日本歯科医師会(大久保満男会長)が医科・歯科連携の充実の要望書を厚労省がん対策推進協議会および同省健康局に提出していたことが明らかになった。12月14日に東京・市谷の歯科医師会館で開催された平成23年度都道府県歯科医師会地域保健・産業保健・介護保険担当理事連絡協議会で執行部が明らかにしたもの。

歯科請求施設は34.1%-電子レセ9月診療分

歯科診療所の平成23年9月診療分における電子レセプト請求施設数は2万4,203軒で、前月に比べ393軒増え、総請求施設数に占める割合は34.1%となり、0.6%伸びた。

診療報酬支払基金レセオンライン請求の対応で PCのソフト等を拡充

社会保険診療報酬支払基金は、平成23年12月請求分(11月診療分)からオンライン請求で使用するパソコンの基本ソフトおよびブラウザを拡大する。

歯科の市町村は5.8%増-国保医療費8月分

国保中央会がまとめた平成23年8月診療分の総医療費は市町村国保と国保組合、後期高齢者を合わせて2兆614億円で、うち後期高齢者分は1兆1,069億円だった。

訃報 藤井清氏-ビーブランド相談役

ビーブランドメディコーデンタルの相談役で前社長の藤井清(ふじい・きよし)氏は12月14日、死去した。64歳。

在宅介護での歯科口腔保健 満額の確保、瀬戸際-厚労省・来年度予算案

平成24年度予算で厚労省が日本再生重点化枠として要求している「在宅介護者への歯科口腔保健推進事業」4億5,684万円の満額確保が微妙な情勢となっている。政府・与党が9日に開いた予算編成にかかわる会議の日本再生重点化措置の重点事業で、「在宅介護者への歯科口腔保健推進事業」も含めた在宅医療・介護の推進プロジェクトが選定されなかったためだ。

24年度診療報酬改定 プラス改定を要求-民主党歯科医療議員連

民主党歯科医療議員連盟(小沢鋭仁会長、大久保潔重事務局長)は、平成24年度診療報酬改定で薬価引き下げ分も含めた全体(ネット)でのプラス改定や国保組合に対する定率補助の見直しを求める要望書を辻泰弘厚生労働副大臣らに提出した。

前診療報酬改定で0.39%の誤差-石井議員が厚生労働委で質問

石井みどり参議院議員は12月1日に開かれた厚生労働委員会で質問し、前回診療報酬改定での改定率について、実質0.39%の誤差があるとし、厚労省の見解を求めた。

4段階税制は存続、診療報酬の非課税も-税制改正大綱

政府は平成24年度税制改正大綱を12月10日に閣議決定した。存続が危ぶまれていた診療報酬に関わる非課税措置や診療報酬の所得計算の特例(いわゆる4段階税制)などは日本歯科医師会など医療関係団体の反発もあり、最終的に例年通り存続することで決着した。

民主党の議連が診療報酬改定で3%増求める

民主党の「適切な医療費を考える議員連盟」は、平成24年度診療報酬改定で薬価引き下げ分も含めた医療費全体としてプラス3.0%以上を求める決議文を12月14日にまとめ、輿石東幹事長に手渡した。

訪問診療 算定要件緩和前倒しで検討

藤田一枝厚生労働大臣政務官は、被災地における訪問歯科診療の算定要件について、平成24年度診療報酬改定に関係なく前倒し、実施する方向で検討する考えを明らかにした。

歯科医、10万人突破

過剰といわれる歯科医師数が、平成22年12月31日現在で10万1,576人となり、初めて10万人を超えた。人口10万対の人数も79.3人で、歯科医師適正数の一つの目安とされる50人を約30人上回った。厚労省が12月6日に発表した「平成22年医師・歯科医師・薬剤師調査の概況」によるもの。

訃報 村上勝氏死去 日歯副会長など役職多数

京都府歯科医師会名誉会員で、同会会長、日本歯科医師会副会長、さらに京都府教育委員長など数々の役職を歴任した村上勝(むらかみ・まさる)氏は12月8日、肺がんのため死去した。84歳。

歯科で判明1,076体

警察庁の舟本馨刑事局長は12月1日に開かれた参議院厚生労働委員会で、東日本大震災で歯科的所見により身元が判明した遺体が11月11日までに1,076体あったことを明らかにした。

東歯大同窓会会長に矢崎氏

東京歯科大学同窓会会長に矢崎秀昭氏が就任する。大山萬夫氏ら役員の任期満了に伴う交代によるもので、任期は2012年1月1日から2年間。

幼児と小学生の罹患率「むし歯」は未だトップ-23年度学校保健統計速報

健康状態を調べた各種の疾病・異常の罹患率で「むし歯」は幼稚園、小学校において最も高く、中学校、高等学校でも、「裸眼視力1.0未満の者」に次いで高い率となっている。文部科学省が12月8日に公表した23年度学校保健統計速報によるもの。

ジーシーが義援金1,730万円-国際シンポの参加登録費など

ジーシー(本社・東京都文京区、中尾眞社長)は10月に開催したジーシー国際シンポジウムの参加登録費など1,727万9,369円を、12月1日に東日本大震災の義援金として日本赤十字社(本社・東京都港区、近衛忠煇社長)に贈呈した。

訃報 小坂惠一氏-コサカ社長

歯科ディーラーのコサカ社長の小坂惠一(こさか・けいいち)氏は12月2日、死去した。74歳。

24年度診療報酬改定 4.7%以上のプラスを要望-日歯・連盟が民主の議連に

日本歯科医師会(大久保満男会長)と日本歯科医師連盟(高木幹正会長)は12月8日に開かれた民主党の歯科医療議員連盟総会で、平成24年度診療報酬改定について歯科医療費ベースでプラス4.7%以上の改定率を要望した。

財務省が厚労省に2.3%の引き下げ案-次期改定の調整は難航必至

平成24年度診療報酬改定で財務省の吉田泉政務官は12月9日に診療報酬本体1%、薬価1.3%、計2.3%の引き下げ案を提示した。厚労省の藤田一枝政務官との折衝の中で示されたもの。

国民医療推進協 定額負担反対の署名733万人

日本医師会や日本歯科医師会など40団体で構成する国民医療推進協議会(会長・原中勝征日医会長)の「日本の医療を守るための総決起大会」が東京・駒込の日医会館で12月9日に開かれ、受診時定額負担反対運動の署名活動では773万2,801人が集まったと報告された。加盟団体関係者ら1千人以上が参加した決起大会では、定額負担や、「国民皆保険をこれからも断固守り続ける」とTPPへの参加に反対する決議文が全会一致で採択された。

介護改定方針を了承-社保審分科会

厚労省の社会保障審議会介護給付費分科会は、平成24年度介護報酬改定の基本方針となる審議報告書を12月5日に取りまとめた。改定について同省は、改定率決定後、すぐにも点数の貼り付け作業に入り、1月下旬までには諮問・答申を行いたい意向にある。

「受診抑制で口腔の健康格差」-共産党・田村参院議員が国会質問

田村智子参議院議員(日本共産党)は12月1日の参院厚生労働委員会で歯科の診療報酬などについて質問。全日本民主医療機関連合会(民医連)の無料低額診療事業で確認された口腔の健康格差の実態を踏まえ、生活保護受給者や同水準の所得の人が十分な歯科診療を受けておらず、う蝕の進行、多数歯欠損が全国平均に比べて著しく、明らかな健康格差が生まれていると、医療制度の改善を厚労省に求めた。

母校の創立100周年祝う-大歯大同窓会

大阪歯科大学同窓会(三谷卓会長)は、大学創立100周年を記念した第17回全国同窓会会員大会を11月26日に大阪市のリーガロイヤルホテルで開催した。「伝統と創造」をテーマに記念式典と懇親会が華やかに行われた。

国保7月診療分・市町村 歯科の金額0.1%増

国保中央会がまとめた平成23年7月診療分の総医療費は市町村国保と国保組合、後期高齢者を合わせて2兆368億円で、うち後期高齢者分は1兆918億円だった。歯科医療費は市町村が690億円で、対前年同月比で0.1%増。組合は49億円で6.3%減。後期高齢者は347億円で4.6%増加した。

支払基金8月分 件数・点数とも増

社会保険診療報酬支払基金による平成23年8月診療分の総計確定件数は7,141万6千件、点数1,169億2,247万8千点で前年同月に比べ、件数は4.1%、点数は5.5%増加した。歯科は970万4千件、117億1,886万点で、前年同月に比べ、件数は5.5%、点数は5.2%増加した。

定額負担 法案提出に向け検討-厚労相は強い意欲示す

厚労省の社会保障改革推進本部(本部長・小宮山洋子厚労相)は社会保障・税一体改革成案に盛り込まれている医療・介護・年金などに関する検討状況についての中間報告を12月5日に取りまとめ、同日に開いた政府・与党の社会保障改革本部(本部長・野田佳彦首相)に提出した。外来受診時定額負担制度と高額療養費制度、所得の高い国保組合の国庫補助の見直しは、「来年の通常国会への法案提出に向けて関係者の意見を聞きながら引き続き検討する」とした。

意見集約ならず-社保審部会

高額療養費の負担軽減に伴う、外来受診時の100円程度の定額負担制度の導入案について12月5日に会合を開いた厚労省の社会保障審議会医療保険部会は、意見集約ができず、賛成および反対の両論を併記した報告書を大筋で合意し、最終判断は政府に委ねた。

診療報酬改定 基本方針を了承-社保審

平成24年度診療報酬改定の基本方針が12月1日に開かれた社会保障審議会の医療部会と医療保険部会で正式に了承された。

両論併記が濃厚-中医協の審議報告

平成24年度診療報酬改定の中医協の報告書は、診療側、支払側の双方の意見を明記する可能性が濃厚となった。11月30日に開かれた同総会で、診療側の京都府医師会副会長の安達秀樹委員が両論併記の報告書を提案、支払側からも目立った反対意見はなかった。中医協の公益委員は双方委員に対し、審議報告書の原案を12月上旬に示す。

日歯連盟戦略室がグランドデザイン

日本歯科医師連盟の戦略室は、連盟活動の指標とするグランドデザインを取りまとめた。11月25日の理事会後の会見で執行部が明らかにしたもので、日本歯科医師会と意見交換しながら、連盟活動を進めていく方針。

予防の拡充求める-TPP交渉見据えACCJが報告書

保健医療分野で日本政府や財界などが取り組むべき課題を示し、それによって間接的に日本の経済競争力を高めるのを意図した「競争力強化策としての健康への投資」と題する報告書が在日アメリカ商工会議所(ACCJ)から11月25日に発表された。

24年度改定に向け、歯科診療報酬を集中審議-中医協

中医協は11月30日に総会を開き、平成24年度診療報酬改定に向けた歯科診療報酬の今後の方向性について集中審議した。議題は、高齢者等に対する安心で安全な歯科医療提供、障害者歯科、周術期のチーム医療、歯や口腔機能を維持するための技術、歯科用語の平準化の5項目。

国試統一の方向性説明-日技

日本歯科技工士会の古橋博美会長は、歯科技工士国家試験の全国統一化について、法律改正が伴うことを踏まえ、「税と社会保障の一体改革の中で議論していくことになるだろう」との認識を示した。

TPP参加断念求める-保団連

全国保険医団体連合会(住江憲勇会長)は、10-11年度第22回理事会を11月13日に開き、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)の参加断念を求める声明を発表した。

訃報 槙石武則氏-元栃木県歯会長

元栃木県歯科医師会会長で元日本歯科医師会理事の槙石武則(まきいし・たけのり)氏は11月25日、死去した。93歳。

訃報 総山和雄氏-元岐阜県歯会長

元岐阜県歯科医師会会長の総山和雄(ふさやま・かずお)氏は11月28日、死去した。84歳。

訃報 大元秀男氏-元日歯理事

元日本歯科医師会理事で元広島県歯科医師会副会長の大元秀男(おおもと・ひでお)氏は11月29日、死去した。75歳。

「がん」など4疾患医療連携、歯科診療所リストわずか-日本歯科総合研究機構調査

都道府県が策定している医療計画における「がん」「脳卒中」「急性心筋梗塞」「糖尿病」の4疾患の医療連携で歯科診療所リストがあるのはごくわずかしかないことが日本歯科総合研究機構の調べで分かった。

6万8,547施設-平成23年8月歯科診療所数

厚労省の施設動態調査による平成23年8月末現在の歯科診療所数は全国で6万8,547施設で、前月より31増えた。開設者別歯科診療所数の個人は前月より1施設増えて5万6,894施設、医療法人は28増えて1万1,023施設となっている。

創立70周年で講演会-口腔保健協会

口腔保健協会(岡田昭五郎理事長)の創立70周年記念講演会が11月25日に東京都千代田区のシェーンバッハ・サボーで開かれた。「高齢者の口腔保健・医療・福祉」をテーマに、口腔ケアの理論と実践、全身との関係、福祉との関わりなどに焦点を当て、口腔保健の重要性をあらためて確認した。

診療側、支払側が対立-中医協審議の難航必至

中医協は25日に総会を開き、平成24年度診療報酬改定について診療側は「医療費全体の底上げを強く求める」、支払側は「引き上げは国民の理解と納得が得られない」とする意見書を双方が提出した。中医協は12月下旬までに小宮山厚労相に審議経過報告を行う。

介護報酬改定基本方針 社保審に原案を提出-厚労省

厚労省は平成24年度介護報酬改定の基本方針の原案を11月24日に開かれた社会保障審議会介護給付費分科会に提示した。原案は分科会の議論を踏まえてまとめたもので、歯科に関連するものは、居宅療養管理指導、経口維持管理加算、口腔機能維持管理加算の見直しが明記されている。基本方針は12月5日に取りまとめる方針。

診療報酬は据え置き-行政刷新会議が事業仕分けで判定

政府の行政刷新会議は11月22日に医療サービスの機能強化と効率化等について議論し、平成24年度診療報酬改定について、9人の仕分け人のうち6人が「据え置き」、3人が「引き下げ」を求めた。改定議論に大きな影響を与えそうだ。

平成24年度診療報酬改定「適切な評価求める」

日本歯科医師会の近藤勝洪副会長は、11月24日の定例会見で次期診療報酬改定について、「適切な評価を求めていく」との考えを述べた。

高所得国保組合への国庫補助金 廃止論が目立つ-社保審

社会保障審議会医療保険部会は11月24日に会合を開き、高所得国保組合への国庫補助の廃止について議論した。医師、歯科医師、薬剤師関係の委員からの慎重な対応を求める意見に対し、ほかの委員からは廃止を求める声が目立ったが、廃止した場合の財政試算などのデータを踏まえて検討すべきとの考え方が全体的には多数を占めた。同省では廃止した場合の加入者変動などのシミュレーションをあらためて部会に提示する予定。

来年4月から公益社団法人-日衛会長が見通し

日本歯科衛生士会の金澤紀子会長は、公益法人改革問題で「来年4月から公益社団法人として運営できると思う」との見通しを示した。

訪問歯科診療 衛生士同行で点数新設-厚労省が次期改定で案

訪問歯科診療の歯科衛生士の同行に対して、平成24年度診療報酬改定で新たに点数を設ける案を厚労省が11月11日に開かれた中医協総会に提示した。

「最低保障」と「変動」に分離-日歯死亡障害共済

一律800万円の死亡・障害共済額を「最低保障金額」と「財政等の状況に応じて変動(減額)する可能性がある金額」に分離する日本歯科医師会の福祉共済制度改革案を、執行部が11月16日に開いた都道府県歯専務理事連絡協議会に提示した。

大歯大 創立100周年を祝う

大阪歯科大学は創立100周年を記念して、11月11日に記念式典と記念祝宴、翌12日に記念講演会を開いた。海外からも大学歯学部長など100人以上が参列し、多くの国内関係者とともに大学の今後の発展を願った。

歯科材料が17%増-22年薬事工業生産動態統計年報の概要

平成22年の歯科医療材料の生産金額は1,120億7,400万円、歯科用機器は433億5千万円で、前年に比べそれぞれ17.0%、2.8%増加した。小分類別に見ると歯科用金銀パラジウム合金は491億2,800万円、歯科用ユニットは161億7,800万円、歯科充填用材料は137億2,200万円で、それぞれ対前年比26.7%、11.8%、14.6%増加した。

MR試験に100人 日本歯科薬品協議会

日本歯科薬品協議会は第11回歯科MR資格認定試験を11月10日に東京と大阪で開き、両会場で合わせて約100人が受験した。12月中旬に結果が発表される予定。平均合格率は約30%。

24年度診療報酬改定 厚労相に引き上げ反対を要請-支払側6団体

中医協の支払側6団体は、平成24年度診療報酬改定について、患者負担や保険料負担の増加につながる診療報酬の引き上げに反対する要請を11月11日、小宮山洋子厚労相に行った。

「特措法の存続、瀬戸際」-大久保日歯会長税制改正で発言

税制改正で来年度の租税特別措置法26条および診療報酬に関わる事業税の非課税の存続について、日本歯科医師会の大久保満男会長は「復興財源の確保や債務を含めてわが国の財政状況は非常に厳しい。連盟とともに各方面に存続を訴えているが、存続するか否か瀬戸際だ」との認識を示した。

医療経済実態調査で結果を議論-中医協

中医協は11月18日に総会を開き、第18回医療経済実態調査結果について、支払側、診療側の双方がそれぞれ見解を述べた。支払側は2年間の決算データを基に「一般診療所、歯科診療所、保険薬局は黒字が続いており、安定した経営を維持している」とし、診療側は調査結果全般について分析し「前回の改定により医業収益はある程度伸びたものの、経営は依然として不安定」と分析した。

定額負担 低所得者は50円-厚労省が案示す

患者が医療機関を受診するたびに窓口負担3割のほかに100円を新たに負担させる「受診時定額負担制度案」について、厚労省は年収が210万円を下回る市町村民税非課税者は定額負担50円とする案を11月9日に開かれた社会保障審議会医療保険部会に提示した。

985技術の評価求める-中医協分科会に関係学会が提出

平成24年度診療報酬改定で医療技術を適正に評価するため、中医協の診療報酬調査専門組織医療技術評価分科会(以下「分科会」)は、11月9日に開かれた中医協総会に今年の2~6月末に提出された各学会から提案された985項目を報告した。歯科関連では19学会から90項目以上が提案されている。

歯科衛生士の口腔ケア評価-介護報酬改定で厚労省が提案

平成24年度介護報酬改定で厚労省は、歯科衛生士が介護保険施設入所者に週1回以上の口腔ケアを実施した場合に評価する案を11月10日に開かれた社会保障審議会介護給付費分科会に提示した。同案は現行の「口腔機能維持管理加算」の中で新たな単位を設けるもの。さらに経口維持加算についても算定要件を緩和し、医師と連携した歯科医師が指示しても算定できる案などを示した。

歯科診療所の損益状況 年間決算では増加傾向-医療経済実態調査

厚労省は医療機関等の経営状況の把握を目的とした第18回医療経済実態調査の結果を、11月2日に開かれた中医協総会で公表した。調査は平成23年6月単月と過去2年間分の年間決算の2種類にまとめられている。個人と医療法人を含めた歯科診療所の1施設当たりの損益差額は単月で92万9千円。前回調査(21年6月)と比較して19万8千円減少した。決算データは前年(度)が972万4千円で、前々年(度)と比較して19万5千円の増となっている。支払者側は6月単月データについて東日本大震災の影響を受けていることも考慮して、影響が少ない決算データを基に改定議論を進めたいとの意向を示唆。

2011年のベストスマイル カズと武井咲さんが受賞

今年最も笑顔がすてきだった著名人に贈られる「ベストスマイル・オブ・ザ・イヤー2011」に女優の武井咲さんとプロサッカー選手の三浦知良さんが選ばれた。8020運動の推進や歯科保健の正しい理解の促進を図るために日本歯科医師会が行うもので、18回目。

秋の叙勲 歯科関係で33人が受章

平成23年秋の叙勲が11月3日に発表され、歯科関係者では厚労省と文科省関係で合わせて33人が受章した。

秋の褒章 藍綬褒章に歯科関係3人

藍綬褒章は11月2日に発表され、歯科関係では歯科医師2人と商工団体元役員の1人が、多年保健衛生関係団体の要職にあって斯界の向上に寄与したとして受章した。

「運動」や「口腔」等評価組み合わせへ-介護報酬の予防給付

平成24年度介護報酬改定で、予防給付の「運動機能向上加算(225単位)」「口腔機能向上加算(150単位)」「栄養改善加算(150単位)」に、「運動」や「口腔」などを組み合わせた単位が新たに導入される見通しが高くなった。厚労省が10月31日に開かれた社会保障審議会介護給付費分科会で提示したもの。

訃報 飛田領一氏-岡山県歯監事

岡山県歯科医師会監事の飛田領一(とびた・りょういち)氏は10月31日、死去した。83歳。

訃報 加藤久夫氏-元新潟県歯常務理事

元新潟県歯科医師会常務理事の加藤久夫(かとう・ひさお)氏は11月9日、死去した。66歳。

HPの医療情報 自由診療中心に指針策定へ-厚労省検討会が大筋了承

インターネット上の医療機関のホームページ(HP)での医療情報提供について厚労省は、自由診療を中心にガイドラインを作成する。11月4日に開いた「第8回医療情報の提供のあり方に関する検討会」で、大筋の意見の一致を見たもの。具体的な内容では、「ナンバーワン」など優秀性の表現を用いないことや成功事例、効果のあった事例を紹介して効果等を強調しないなどの文言を盛り込む方針。

日本医療小説大賞 信頼獲得図り創設

日本医師会(原中勝征会長)は11月9日に開いた定例会見で「日本医療小説大賞(仮称)」の創設を発表した。新潮社の協力の下、国民と医療関係者との信頼関係を深めることを目的としたもので、医療や医療制度に対する興味を喚起する小説に対して授与する。

混合診療の是非 原則禁止を支持-最高裁が上告棄却

混合診療を禁止する国の政策の是非が争われた訴訟で、最高裁第三小法廷(大谷剛彦裁判長)は「保険医療の安全性や有効性の確保と財源面から制限はやむを得ない。例外的な保険給付も認めている」とし、10月25日に禁止は憲法違反とする患者側の上告を棄却、混合診療は原則、全額自己負担になるとした二審・東京高裁判決が確定した。

医科、歯科診療所「経営は悪化の一途」-保団連の政策部長

全国保険医団体連合会の三浦清春政策部長は、厚労省が11月2日に中医協総会に報告した2011年6月実施の医療経済実態調査結果について、医科、歯科診療所の経営危機を訴える談話を11月7日に発表した。

平成21年度社会保障給付費が過去最高額に

国際労働機関(ILO)が定めた基準で社会保障給付費を集計すると、平成21年度は前年度比6.1%増の99兆8,507億円と過去最高になることが分かった。国立社会保障・人口問題研究所が調べたもので、国民一人当たりでは78万3,100円で、1世帯当たり205万2,200円。

請求件数が初の4割-電子レセプト7月診療分

平成23年7月診療分で、歯科の総請求医療機関数は7万1,062施設、総請求件数は977万1,596件で、うち電子レセ請求医療機関は2万3,387施設、件数は390万9,179件となり、総請求に占める割合はそれぞれ32.9%、40.0%となった。

訪問歯科診療1施設当たり 患者数21人

歯科訪問診療の1施設当たりの平均患者数は平成23年6月が21.5人、7月が21.7人で、2年前に比べ3.6人、3.7人それぞれ増えている。平成22年度診療報酬改定の結果検証に関わる特別調査の「在宅歯科医療及び障害者歯科医療の実施状況調査」によるもの。厚労省が10月26日に開かれた中医協総会で発表した。

11月15日は口腔がん検診の日

11月15日は「口腔がん検診の日」-。制定を先導した東京都玉川歯科医師会(田村千秋会長)は、2002年から独自事業として「口腔ガン撲滅キャンペーン」を行うなど、口腔がん検診の重要性を継続的に訴えている。「口腔がん検診の日」は、08年の同日に、口腔がん検診の普及をテーマにしたシンポジウムが第21回日本歯科医学会総会で行われ、検診と啓発運動の広がりを願って制定されたもの。

歯科器材MDRを養成-日本歯科商工協会が講習

日本歯科商工協会(山中通三会長)は平成23年度歯科器材MDR(歯科器材情報担当者)認定講習会を7日に東京都文京区の東京医科歯科大学で開いた。なお、同講習会は12月7日に大阪市でも開かれる予定。

東京デンタルショーに1万9,228人来場

東京デンタルショー2011が11月5、6の両日に東京・有明の東京ビッグサイトで開かれ、歯科医師ら1万9228人が訪れた。会場では歯科の機械や材料、薬品などの最新商品が展示され、生涯研修セミナーなどが行われた。

診療報酬改定 重点課題を議論-社保審部会

厚労省は平成24年度診療報酬改定で重点的に取り組む課題を「病棟薬剤師や歯科等を含むチーム医療の促進」「地域における療養の質の向上に向けた在宅歯科、在宅薬剤管理の充実」などとする案を10月26日に開かれた社会保障審議会医療保険部会に提示した。

TPP参加問題「日本の医療制度守る」-野田首相が交渉入り、会見で決意

TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)について、11月11日夜に首相官邸で、「交渉参加に向けて関係国と協議に入る」と表明した野田佳彦首相は、日本医師会や日本歯科医師会などがTPPの参加で国民皆保険制度が崩壊するとの懸念を示していることに対し「日本の医療制度は守り抜く」との決意を語った。

三師会がTPP問題で緊急会見「皆保険堅持が大前提」

日本医師会(原中勝征会長)、日本歯科医師会(大久保満男会長)、日本薬剤師会(児玉孝会長)は、政府が国民皆保険制度を守ることを表明し、国民の医療の安全と安心を約束しない限り、TPP問題の交渉参加は認めないとする見解を示した。

70~74歳窓口負担増を提案-厚労省

厚労省は、70~74歳の患者窓口負担の現行の1割から2割への引き上げと、かぜ薬など市販薬と類似する医薬品を保険外とする案を10月26日に開かれた社会保障審議会医療保険部会に提示した。

医療施設等災害復旧費補助金 在宅歯科等が対象に

東日本大震災への復興支援を目的とした国の平成23年度第三次補正予算案で、医療施設等災害復旧費補助金の対象に政策医療を実施する民間医療機関として「休日等歯科診療所」と「在宅当番医制歯科診療所」が追加された。補助金は半壊以上が対象で、被災額の2分の1を支給する。ただし、復旧費用は建物のみで医療機器等は含まれない。

生前の歯科情報データベース化-日歯が検討

日本歯科医師会(大久保満男会長)は「身元確認に資するデータ形式に関する検討会」が生前の歯科所見のクラウドデータベース化に向けた実証実験の検討に入っていると、10月27日の会見で明らかにした。

件数、点数とも増-支払基金歯科7月分

社会保険診療報酬支払基金による平成23年7月診療分の総計確定件数は7,381万7千件、点数1,154億5,004万5千点で前年同月に比べ、件数は0.2%減少したが、点数は0.7%増加した。歯科は969万9千件、119億2,311万2千点で、前年同月に比べ、件数は2.3%、点数は0.4%増加した。

市町村の金額が0.2%の増-国保歯科6月診療分

国保中央会がまとめた平成23年6月診療分の総医療費は市町村国保と国保組合、後期高齢者を合わせて2兆520億円で、うち後期高齢者分は1兆909億円だった。歯科医療費は市町村が721億円で、対前年同月比で0.2%増。組合は52億円で5.7%減。後期高齢者は368億円で5.0%増加した。

122校が優良校-全国学校歯科保健研究大会

第75回全国学校歯科保健研究大会が10月20、21の両日に松山市の愛媛県県民文化会館で開かれ、全日本学校歯科保健優良校122校が表彰された。

日歯が親子フォーラム

日本歯科医師会と読売新聞社は、小さな子供を持つ親子に歯の健康の大切さを知ってもらうため、口腔保健フォーラム2011「歯と口からはじまる健康ファミリー」を10月22、23の両日に東京・有楽町の東京国際フォーラムで開いた。

歯学部定員削減で医学部増員の措置-厚労省

歯学部入学定員の削減を行う大学の特例として医学部定員を増員できるなどの措置を、24年度も22、23年度と同様に取ると、厚労省が10月20日に発表した。

マルファン症候群 改善成分を発見

体の弾力を調節する微細線維の成分「ADAMTSL6β」が、遺伝病のマルファン症候群の症状を改善する―。東京理科大学基礎工学部生物工学科の齋藤正寛准教授らのチームが歯根膜を使った実験などで明らかにしたもので、マルファン症候群によって発症する大動脈瘤や肺気胸、重度な歯周病などの疾患治療への応用の可能性が示された。

日本学術会議が活動指針を示す

日本学術会議歯学委員会は、グローバル化・情報化、社会ニーズへの対応を促進するための「歯学分野の展望、課題とアクションプラン」をまとめ、公表した。

ジーシー90周年、友の会55周年 国際シンポジウム開催

GC友の会はジーシー創業90周年・GC友の会55周年「第3回国際シンポジウム」を10月22、23の両日、東京・丸の内の東京国際フォーラムで開いた。

災害医療で報告書-厚労省検討会

厚労省の「災害医療等に関する検討会」(座長=大友康裕・東京医科歯科大教授)は10月26日の会合で、災害拠点病院や災害時の医療提供体制の在り方に関する報告書を大筋で了承した。

日歯が厚労省保険局に指導の改善要望

共同指導や指導大綱などの是正を求める要望書を日本歯科医師会が厚労省保険局医療指導監査室長に10月21日に提出した。堀憲郎常務理事が27日の定例会見で明らかにしたもの。

TPP問題「医療は議論しない」-外務省らが日歯副会長に発言

TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)への参加問題で、外務省、経済産業省、厚労省関係者が10月26日に日本歯科医師会を訪れ、「今のところ医療はTPPの議論になっていない」と発言した。

医療と介護連携を審議-中医協と社保審が初の合同会議

平成24年度診療報酬と介護報酬の同時改定に向けて中医協と社会保障審議会介護給付費分科会は10月21日に合同打ち合わせ会を開いた。会合では医療と介護におけるネットワーク型の連携システムを構築すべきとの考え方に賛同する意見が複数あった。

厚労省・歯科予算「削減は認められない」-日歯大久保会長が発言

日本歯科医師会の大久保満男会長は厚労省が9月下旬に発表した平成24年度歯科保健医療対策関係予算の概算要求で、「8020運動推進特別事業」の補助率の削減や新規事業の「在宅介護者への口腔保健推進事業」の運用について「認められない」と発言した。

プラス改定を要求-原中日医会長が代議員会で表明

日本医師会の原中勝征会長は、来年度の診療報酬と介護報酬の同時改定で財務省関係者に診療報酬本体と薬価、材料価格も含めた全体でプラス改定(ネットプラス改定)を要求していることを明らかにした。

社会保障一体改革撤回求める-保団連

全国保険医団体連合会は10月23日に大阪で、地域活動交流集会を開き、「社会保障・税の一体改革」の撤回と地域医療を支える医療・介護体制の確立を求める決議を採択した。

格差と貧困の打開訴える-10・30決起集会

歯科医療の危機打開決起集会が10月30日に東京・新宿のあいおい損保新宿ビルで開かれた。全国各地から市民や歯科医療従事者など500人が参加、窓口負担の大幅な軽減や保険の範囲拡大などを求める決議を採択した。

健康日本21の最終評価 歯科は5項目で目標達成

政府が進める健康づくり運動「健康日本21」の最終評価で、歯の健康目標については13項目のうち5項目で達成した。達成したのは「進行した歯周炎の減少」「定期的な歯科検診の受診者の増加」「80歳で20本以上、60歳で24本以上の歯を有する人の増加」などで、厚労省の評価作業チームがまとめた報告書で明らかになった。達成しなかったが改善傾向と評価されたのは7項目。

補綴物の取り扱いで通知-厚労省

歯科技工指示書に基づかずに歯科技工士が歯科補綴物を再委託することは認めないとする通知を厚労省は9月26日付で各都道府県知事宛に送っていたことが分かった。歯科技工士法第18条では「歯科医師の指示書によらなければ、業として歯科技工を行ってはならない。ただし、病院又は診療所内の場所において、かつ、患者の治療を担当する歯科医師の直接の指示に基いて行う場合は、この限りでない」と明記されており、今回の通知でこれまでの解釈が変わるものではない。

歯科のレセ電請求31.8%

レセプト電算処理システム(以下「レセ電」)で作成した明細書の受付状況を把握するため、医療保険業務研究会が平成23年5月診療分で調査した歯科医療機関の総請求に占めるレセ電請求の割合は31.8%となり、前年同月比で25.3%伸びた。

歯科用貴金属 改定への影響率0.4%

歯科用貴金属価格改定の歯科医療費に与える推計影響率が平成22年度はプラス0.4%程度になるのが分かった。厚労省が10月19日の中医協総会に提出した資料で明らかになったもの。

口腔保健推進で専門委員会を設置-厚労省

厚労省の厚生科学審議会地域保健健康増進栄養部会は10月14日の会合で、「歯科口腔保健法の推進に関する専門委員会」の設置を了承した。省内での歯科口腔保健の推進に関わる施策では、8月下旬に医政局歯科保健科の下への「推進室」の設置に次ぐもの。

6万8,516施設-23年7月歯科診療所数

厚労省の施設動態調査による平成23年7月末現在の歯科診療所数は全国で6万8,516施設で、前月より10増えた。開設者別歯科診療所数の個人は5万6,893施設、医療法人は1万995施設となっている。

原発事故の収束願い声明-保団連

福島第一原発事故の一刻も早い収束を願い10月15、16の両日に福島市と飯舘村を訪れた全国保険医団体連合会の公害視察会参加者は、住民のいのちと健康を守る医師、歯科医師の団体として、速やかな放射線除染やエネルギー政策の転換を求める声明を発表した。

寝たきり等での骨萎縮 原因タンパクを特定

寝たきりによる骨萎縮の原因は、交感神経の骨芽細胞作用を仲介するタンパク質「オステオポンチン(OPN)」にある-。東京医科歯科大学難治疾患研究所分子薬理学分野(野田政樹教授)のグローバルCOEプログラム「歯と骨の分子疾患科学国際教育研究拠点」の研究グループらが、骨と神経を結ぶ分子の機能を明らかにした。

自己破産を申請負債2億8千万円-乳歯幹細胞バンク

東京・銀座に本社を置く乳歯幹細胞バンクが9月に自己破産申請を出し、破産手続きを進めていることが分かった。負債は約2億8,400万円(債権者約11人)。

23年度薬事功労者表彰 歯科関係は2氏が受賞

厚生労働省が平成23年度薬事功労者表彰が10月17日に行われ、86人の受賞者が表彰された。歯科関係としては、愛知県医療機器工業協会副会長の榊原康雄氏と元北陸歯科用品商協同組合理事長の南部雄二氏が選ばれた。

医療広告規制 ネット情報含め議論-厚労省

医療の広告規制やインターネットによる医療情報提供の在り方などを審議する厚労省の医療情報の在り方等に関する検討会が10月19日に開かれた。検討会では医療広告規制の在り方として、現行の「ポジティブリスト方式」の堅持を求める声が大半を占めた。ネット情報は、これまで広告対象外とされてきたが、あらためて広告とするか否かも含めて話し合われる。

口腔機能維持加算 要件緩和求める-全国老人福祉施設協

介護保険で定められている「口腔機能維持管理加算」などの算定要件の緩和を求める意見書を全国老人福祉施設協議会(中田清会長)が10月7日に開かれた社会保障審議会介護給付費分科会に提出した。歯科に関わる算定要件の改善を求める声が老人福祉施設関係団体から上がるのは異例のこと。

技工加算 7,178施設が届出

平成22年度診療報酬改定で導入した歯科技工加算を届け出している歯科医療機関は7,178施設あることが厚労省の調べで分かった。平成22年7月1日時点における主な施設基準の届出および選定療養の実施状況をまとめたもので10月5日に開かれた中医協総会で報告された。

佐枝氏の叙勲祝う

元神奈川県歯科医師会常務理事の佐枝英司氏の旭日双光章受章を祝う会(発起人代表・高橋紀樹神奈川県歯会長)が8日に横浜市の横浜ベイシェラトンホテル&タワーズで開かれた。

件・点数とも歯科は増加-社保6月診療分

社会保険診療報酬支払基金による平成23年6月診療分の総計確定件数は7,574万3千件、点数1,166億6,855万2千点で前年同月に比べ、件数1.3%、点数は2.3%それぞれ増加した。歯科は981万7千件、120億7,829万点で、前年同月に比べ、件数は2.5%、点数は0.8%増加した。

歯科市町村は医療費・件数増-国保・5月診療分

国保中央会がまとめた平成23年5月診療分の総医療費は市町村国保と国保組合、後期高齢者を合わせて1兆9,935億円で、うち後期高齢者分は1兆693億円だった。歯科医療費は市町村が665億円で、対前年同月比で3.3%増。組合は48億円で3.3%減。後期高齢者は343億円で8.4%増加した。

高額療養費 年収600万円未満は負担軽減、定額負担の導入案に異論続出

高額療養費の見直しについて、年収600万円未満の中所得者層の負担を軽減する案を、厚労省が10月12日に開いた社会保障審議会医療保険部会に提示した。2015年度から負担軽減策を導入した場合、公費1,300億円が必要と見込まれており、その財源は患者が医療機関窓口で支払う「3割負担」とは別に100円程度の定額負担で賄うことを検討している。しかし部会では、受診時定額負担制度について異論や疑問が続出。受診時定額負担が見送られれば高額療養費の見直しも宙に浮く可能性が高い。

再診料見直すべき-日医が会見で主張

日本医師会(原中勝征会長)は、平成24年度診療報酬改定に向けて、再診料や地域医療貢献加算などを見直すべきとの考えを10月12日の定例会見で示した。

定率補助金で要望書-全国歯科医師国民健康保険組合連合会

全国歯科医師国民健康保険組合連合会(小澤孜会長)は平成23年度第1回通常総会を6日に東京・市谷の歯科医師会館で開き、医療関係の国保組合に対する定率補助金の次年度以降の存続について、医師、薬剤師国保連合会と連名で要望書をまとめ、政府に提出することを決めた。

石膏トラップから硫化水素が発生-福岡大学らが調査

歯科医院、歯科技工所で広く用いられている石膏トラップから、健康への影響が懸念されるレベルの硫化水素が発生していることが明らかになった。福岡大学資源循環・環境システム研究所と、テイト微研(本社・東京都北区、首藤隆利社長)が共同で行った調査によるもので、平成22年9月1日から23年3月31日までの間に、歯科技工用石膏トラップから発生する悪臭の成分を検出。そのうち、生体有害性の極めて高い硫化水素の濃度の変化を追跡した。その結果、10ppmの労働安全衛生法規制値をかなりの割合で超える危険性があることが示唆された。そのまま密閉放置すれば、経時変化によって密閉容器内の分圧が致死量(1千ppm)まで達する可能性もあるという。

平成22年10月現在 歯科診療所6万8,384-医療施設調査・病院報告

厚労省が4日に発表した平成22年10月1日現在の歯科診療所数は前年同月日に比べ287施設増え、6万8,384施設となった。全国の医療施設の分布や整備の実態を明らかにするとともに、診療機能を把握し、医療行政の基礎資料を得るために実施する「医療施設(動態)調査・病院報告」で分かった。

災害時の救護で自治体に調整組織を設置

厚労省の災害医療等のあり方に関する検討会は、報告書の取りまとめに向けた議論を9月30日に行い、救護班の派遣元となる日本医師会や日本歯科医師会等と受け入れ医療機関等の調整を行う組織を都道府県に設置することを大筋で了承した。

消費税の在り方等を明記-厚労省が来年度税制改正で要望

厚労省は、社会保険診療等に関わる消費税の在り方の検討などを盛り込んだ平成24年度税制改正要望を9月28日に発表した。診療報酬や介護報酬について消費税は非課税とされているが、医療機関等や介護サービス提供事業者の仕入れに関わる消費税は対象になっていない。要望では、税体系の見直しを行う場合、診療報酬等に関わる消費税に関する仕組みや負担を含めた検討を求めている。

平均保険料率10.2%-協会けんぽが来年度予測

全国健康保険協会(協会けんぽ)は、来年度の平均保険料率が10.2%になるとの試算を4日に発表した。

異常を感じるが治療せず8割強-日歯が国民対象に意識調査

国民の半数以上は歯や口腔に異常を感じているが、8割以上が歯科治療を受けていないことが日本歯科医師会(大久保満男会長)の発表した「歯科医療に関する一般生活者意識調査」で分かった。歯科治療を中断・受けていない理由では、「悪いところがない」「痛みを感じるなど、ひどい状況でない」など自己判断で治療を受けていない人が6割を占め、受診のきっかけは「痛み・はれ・出血があったから」や「過去に治療した箇所の不具合」など、具体的な痛みや目に見える現象を実感しない限り受診しない人が大半を占めた。

震災支援などで要望書-関東地区歯科医師会

関東地区歯科医師会は6日に、東日本大震災での医療施設における公的支援や次期診療報酬改定で整合性のある改定などを求める要望書を日本歯科医師会の大久保満男会長あてに送ったことを発表した。

社保と税の一体改革-厚労省が推進本部を設置

厚労省は、政府が6月末にまとめた「社会保障と税一体改革成案」を着実に進めるため、7日に社会保障改革推進本部を立ち上げた。

21年度国民医療費 歯科2兆5,587億円

平成21年度の国民医療費が36兆67億円、国民一人当たりでは28万2,400円となり、前年度に比べ3.4%、3.6%それぞれ増えた。厚労省が9月29日に発表したもので歯科診療医療費は2兆5,587億円、一人当たり2万100円で前年度に比べそれぞれ190億円、100円減った。

台風15号歯科医院の被害 100軒以上

東日本を縦断し各地に大きな被害をもたらした台風15号で、歯科診療所への被害は少なくとも100軒以上に上ることが本紙の調べで分かった。

歯科医師19人を処分-厚労省

厚労省は医道審議会医道分科会の答申を受け、9月29日に犯罪や不正請求などを行った医師32人、歯科医師19人の行政処分を発表した。今回、審査の対象となったのは80人。うち27人は厳重注意、2人は不問扱いで51人が処分された。処分の効力は10月13日から。

藤枝市立病院問題 歯科医2人に医業停止

静岡県の藤枝市立総合病院で平成14年3月~19年2月までにインプラント治療等で1億2,041万9,974円を不正に受給していたとして保険医登録取り消し処分になった歯科医師2人に対し、厚労省は歯科医業停止6カ月と2カ月の行政処分を発表した。

診療報酬改定に向けた歯科の議論は11月-中医協

中医協は9月28日の総会で平成24年度診療報酬改定に向けた年末までのスケジュールについて、歯科は11月前半から在宅歯科や歯科医療の議論を行うことを了承した。

よ坊さんの活用は34都道府県歯

歯科治療への国民啓発のPR活動の一環で日本歯科医師会が都道府県の特徴を盛り込み各歯科医師会向けに作成したキャラクター「よ坊さん」について、その活用の有無等を調べたところ、34都道府県は「活用している」と答。

弘前歯が救急医療で大臣表彰

地域の救急医療の確保や救急医療対策の推進に貢献した団体(医療機関を含む)、個人に贈られる平成23年度救急医療功労者厚労大臣表彰を青森県の弘前歯科医師会(柴田典明会長)が受賞した。

日本口腔粘膜学会が「日本口腔内科学会」に

日本口腔粘膜学会は名称を日本口腔内科学会に改めた。9月24日に鹿児島県で開かれた第21回総会において名称変更が決まった。

オゾン医療研が発足

オゾンを、う蝕、歯周病の治療、誤嚥性肺炎の予防などに役立てる方法を検討する「オゾン医療研究会」(芝燁彦会長)が発足した。11月6日には第1回講演会「オゾンがもたらす口腔衛生革命の幕開け」が文京学院大学(東京都文京区)で開かれる。

う蝕菌が脳出血を悪化-阪大・大嶋教授らが菌種を特定

大阪大学大学院歯学研究科の大嶋隆教授らの研究グループは、浜松医科大学の梅村和夫教授らのグループとの共同研究により、脳出血を悪化させる性状を持つミュータンス菌を特定した。研究成果はインターネット版国際学術雑誌ネイチャーコミュニケーションズの9月27日付で公開された。

経産省・課題解決型医療機器開発支援 歯科の2研究も採択

経済産業省の「課題解決型医療機器の開発・改良に向けた病院・企業間の連携支援事業」に、歯周病検査システムやナノジルコニア義歯フレーム開発に必要な加工機、生体吸収性ステントの改良・製品化の研究が支援候補に選ばれた。医療現場のニーズが高い研究課題を、中小企業のものづくり技術を生かし、解決する目的で設けられたもの。

口腔保健センターの都道府県等整備に4億6千万円

口腔保健支援センターの都道府県等への整備を目的とした「在宅介護者への歯科口腔保健推進事業」に4億5,684万円が計上されたことが、厚労省医政局歯科保健課が9月29日に発表した平成24年度歯科保健医療対策関係予算概算要求で明らかになった。8月に施行された「歯科口腔保健の推進に関する法律」を受けて、同課が盛り込んだ。

「在宅歯科が次期改定の柱」-厚労省の鳥山管理官が見解

平成23年度社会保険指導者研修会(厚労省、日本歯科医師会共催)が東京都千代田区の日本教育会館で9月26日に開かれた。基調講演で厚労省保険局の鳥山佳則歯科医療管理官は、平成24年度歯科診療報酬改定について「在宅歯科医療が柱になる」との考えを示した。

改定方針で意見を交換-社保審医療部会

社会保障審議会は9月22日に医療部会を開き、平成24年度診療報酬改定に向けた基本方針の策定を協議した。日本歯科医師会副会長の近藤勝洪委員は24年度改定にチーム医療の評価の在り方に関する検討を求めたが、日本医師会副会長の中川俊男委員が反対の意見を述べるなど、日歯と日医で考え方に相違があった。

宮城県石巻市雄勝・牡鹿の被災者に長期追跡調査-厚労省

東日本大震災で津波被害があった宮城県石巻市雄勝・牡鹿地区の被災者のうち、27.7%が歯の健康状態が良くないと回答していることが、厚労省の被災者の健康状態に関する調査で分かった。震災の影響で一度でも歯科治療を中断した割合は22.7%、現在も中断している被災者は12.1%と、震災から数カ月経過しても体調や交通手段などの問題で治療を受けることができない現状が浮き彫りになった。被災3県の歯科医師会は被災者を救うために訪問歯科診療の要件緩和を求めている。

4人2団体を表彰-日歯連盟

日本歯科医師連盟(高木幹正会長)は9月16日の第114回評議員会で長年、連盟活動に貢献してきた会員および団体を表彰する平成23年度褒賞授賞式を執り行った。受賞者は個人4人と2団体。宮城の古藤野巌氏、青森の黒田雅行、群馬の松本常男、恒石定男の各氏。東京都歯科医師連盟と広島県歯科医師連盟。

1千万円以上の高額レセプト 過去最高174件

健康保険組合連合会(健保連)が実施する平成22年度高額医療給付に関する交付金事業で、1カ月間で1千万円を超えるレセプトが過去最高の174件、対前年度比で12.25%増加したことが健保連の調べで分かった。

厚生局に新規指導で改善要請-東京歯科保険医協

東京歯科保険医協会(松島良次会長)は16日、関東信越厚生局に対して、新規個別指導に関する改善を求める要請を行った。

合格者は62人、合格率は39%-歯科請求事務試験

第34回診療報酬請求事務能力認定試験の結果が20日に発表され、受験者7,720人中、2,133人が合格した。歯科の合格者は159人中、62人で、合格率は39.0%と、医科27.4%を上回った。

よい歯コンで6組が優秀者

全国の3歳児歯科健康診査を受診した97万7,939組の中から、第60回母と子のよい歯のコンクールの優秀者として6組の親子が選出された。厚生労働大臣表彰は、11月19日に岐阜市の長良川国際会議場で開かれる第32回全国歯科保健大会で行われる。

大病院のみ定額負担-厚労省が新案提示

厚労省は、政府が検討している受診時定額負担制度について、低所得者層への負担軽減を図ると同時に大病院で外来受診した場合のみ患者に定額負担を求める案を16日に開かれた社会保障審議会医療保険部会に提示した。高額療養費制度についても、所得区分を細分化し、自己負担限度額をきめ細かく設定する考え方が示された。日本歯科医師会は9月22日の定例会見で定額負担に反対する見解を発表している。

受診時定額負担の導入に反対決議-国民医療推進協

日本医師会や日本歯科医師会など41の医療関係団体等が加盟する国民医療推進協議会の第7回総会が23日に東京都文京区の日本医師会館で開かれた。総会では政府が「社会保障と税の一体改革」で示している受診時定額負担の導入について、「強く反対する」との決議を採択するとともに、12月9日に国民集会「日本の医療を守るための総決起大会」を日医会館で開催することを決めた。

社会保障費の自然増を容認-来年度予算概算要求基準

政府は20日の閣議で年金や医療などの社会保障費の自然増分1兆1,600億円を認める平成24年度予算概算要求基準(シーリング)を決定した。シーリングは通常7月下旬に示されるが、東日本大震災や政局の混迷で大幅に遅れた。各省庁の概算要求の締め切りは1カ月遅れの9月末となり、来年度予算編成の本格的な作業は10月以降となる。

平成23年度入学者数 技工学校は減少、衛生士学校は回復傾向

平成23年度の歯科技工士養成学校の入学者数は前年度に比べ減少し、歯科衛生士養成学校は増加した。全国歯科技工教育協議会と全国歯科衛生士教育協議会の調べで分かった。歯科技工士養成学校数は57校中55校、歯科衛生士養成学校は153校中151校で学生を募集し、入学者数はそれぞれ147人減の1,381人、約700人弱増の7,263人となっている。

日歯会員有功章 7人が受賞

日本歯科医師会(大久保満男会長)は9月9日の第169回代議員会で7人の日歯会員有功章受賞者への表彰式を執り行った。沖縄の髙良政利氏、長野の林昭氏、高知の織田英正氏、和歌山の井関功氏、熊本の堤直文氏、岡山の大塚彰氏、神奈川の橋本弘氏が選ばれた。

第三次補正予算で追加支援628億円を要望-厚労省

厚労省は平成23年度第三次補正予算案で財務省に要求する主な項目を9月9日に発表した。東日本大震災での医療施設や社会福祉施設の災害復旧費関係は628億円となっている。第一次補正予算で確保した医療施設等の災害復旧費906億円の追加支援となる。

台風12号 近畿・東海で被害多数

西日本を中心に豪雨災害をもたらした台風12号による歯科診療所の被害状況は、本紙が9月20日まで三重県、和歌山県、大阪府、岡山県の歯科医師会に問い合わせたところ、床上浸水が14軒にのぼることが分かった。

社会保障給付費の概念整理で検討会-厚労省

社会保障給付費の概念や内容の整理を目的とした検討会の設置について、厚労省は8月29日に開かれた社会保障審議会で報告した。

訃報・大森一昌氏

前神奈川県歯科医師会会長の大森一昌(おおもり・かずよし)氏は9月10日、死去した。78歳。同氏は昭和7年12月17日生まれ。日本大学歯学部卒業。平成13年に同県歯会長。15年から日歯代議員、日歯連盟副会長、同会長代行などを歴任。

骨リモデリング〝指令細胞〟を発見

骨細胞が、破骨細胞を育てて骨を作り替える指令を出していることを、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科分子情報伝達学分野の高柳広教授と中島友紀助教のグループが明らかにした。

防災協定を締結-神歯大と横須賀市

神奈川歯科大学(鹿島勇理事長)は、地震など緊急災害時における帰宅困難者の避難受け入れ施設提供に関する防災協定を横須賀市と締結した。9月5日には同大で締結式が行われた。

歯科技工加算「要件はおおむね妥当」-中医協検証部会

中医協診療報酬検証部会は、平成22年度診療報酬改定で導入した歯科技工加算について「算定要件および施設基準の設定はおおむね妥当」とする報告書を9月7日に開かれた中医協総会に報告した。

次期参院選 候補擁立を大筋で合意

日本歯科医師連盟(髙木幹正会長)は9月16日に東京・市谷の歯科医師会館で第114回評議員会を開き、平成25年に予定されている参議院比例代表選挙で職域代表候補者を擁立することを大筋で合意した。執行部は来年3月の評議員会で正式に上程する。どの政党から擁立するかは白紙の状況。

歯科への配慮求める-日歯・連盟が厚労相に要望書

日本歯科医師会と日本歯科医師連盟は、小宮山洋子厚労大臣に対し、第三次補正予算で東日本大震災の被災住民への安定、継続的な歯科診療を提供するため、歯科に特段の配慮を求める要望書を提出した。

福祉共済制度 執行部案を大筋で合意-日歯代議員会

日本歯科医師会(大久保満男会長)は9月8、9の両日、東京・市谷の歯科医師会館で第169回代議員会を開いた。協議では、福祉共済制度改革を集中議論し、負担金はできる限り据え置き、おおむね5年ごとに負担金と死亡・障害保障額等を見直すなどとした基本方針を大筋で合意した。

東北大6年生松山祐輔さんが「補綴治療と所得格差」研究

国民皆保険下においても、低所得層で歯科受診は抑制される-。多数歯欠損の高齢者の中で、所得の低い人ほど補綴治療を受けている割合が低いことが、東北大学歯学部6年の松山祐輔さんの研究で明らかになった。

歯科診療所への融資実績額 前年度より26.7%増-日本公庫調べ

日本政策金融公庫(日本公庫)による歯科診療所への平成22年度の融資実績は568億円と、前年度に比べ、26.7%増加した。また件数は5,405件だった。

歯科は8月に2件倒産

歯科医院の倒産は今年8月に2件発生している。帝国デ-タバンクの集計によるもので、東京と福井で1件ずつ。いずれも破産で負債総額は2件で3億700万円となっている。

再審査の見直し要望-支払基金

社会保険診療報酬支払基金は、所定の期間中に再審査等の申し出を行わなければ訴訟することができないようにするための法整備などを盛り込んだ「審査支払制度等の見直しに関する要望書」を9月1日に厚労省の外口崇保険局長に提出した。背景には、今年6月30日に判決が下された診療報酬請求に関わる訴訟が関係する。

被災地3県限定で補管の要件を緩和-厚労省通知

厚労省は、東日本大震災でカルテの滅失等に伴い、クラウン・ブリッジ維持管理料(補管)について、岩手、宮城、福島に限り、算定要件を23年度末まで緩和すると9月6日に通知した。9月7日に開かれた中医協総会で報告した。

歯科点数 25年間50項目超を据え置き-共産党・田村議員が質問主意書

歯科診療報酬点数表で診療行為および点数が昭和61年以降の改定において25年間評価されず変わっていない項目は50以上ある。共産党の田村智子参院議員が提出した質問主意書「歯科医療の適切な提供、歯科健診の受診状況」に対する9月6日付の政府答弁書で分かったもので、検査の平行測定や画像診断の写真撮影、歯冠修復および欠損補綴の印象採得、咬合採得など、変更されていない項目内容は多岐にわたる。

歯科衛生士国試3月に

厚労省は第21回歯科衛生士国家試験を平成24年3月4日に実施し、合格者は3月28日午後2時に歯科医療研修振興財団と同省で掲示すると発表した。

6月歯科診療所数 6万8,506施設

厚労省の施設動態調査による平成23年6月末現在の歯科診療所数は全国で6万8,506施設で、前月より17増えた。開設者別歯科診療所数の個人は前月より4施設減って5万6,912施設、医療法人は21増えて1万962施設となっている。

用語の分かりやすさ歯科医らと患者にズレ-岩手医大・峯田さんが調査

岩手医科大学歯学部5年の峯田武典さんは、社会に普及している用語を調査し、「齲蝕」や「スケ-リング」など歯科医師・学生が認知度の高いと感じている用語がほとんど知られていないなど、専門家と社会の間で認識のズレがあることを浮き彫りにした。同研究は8月19日に東京・市谷の歯科医師会館で開かれたSCRP日本選抜大会で発表されたもの。

会員対象に参院選対応等で調査-日歯連盟

日本歯科医師連盟(髙木幹正会長)は、支持政党や次期参議院選挙への対応などに関する会員意識調査を実施したことを9月2日に開かれた都道府県歯連盟会長会議で報告した。調査結果は早ければ9月の連盟評議員会で公表する予定。

福祉共済見直し草案提示-日歯

日本歯科医師会(大久保満男会長)は8月26日に第112回都道府県会長会議を開き、執行部が福祉共済制度での見直しの草案を提示した。負担金はできる限り据え置いた上で、火災や災害共済金給付は現状を維持し、死亡と障害共済金給付は年代に応じて減額する。また、改正保険業法への対応では、自主運営を続けていくために「責任準備金(保険料積立金)を必要としない短期共済のみ」か「短期と長期の共済の組み合わせ」のいずれかを選択する必要があるとの認識を示した。

厚労相に小宮山氏

野田佳彦内閣が9月2日に発足し、初の女性厚労大臣として小宮山洋子氏が起用された。厚生省、労働省時代も含めると、昭和35年の第一次池田内閣の中山マサ厚相に次いで2人目。

台風12号 歯科診療所にも被害

台風12号の影響により、9月5日午後2時現在、三重など紀伊半島で、歯科医院の床上浸水や歯科医師の避難などの被害が報告されていることが、本紙の調べで分かった。

歯科国試 出題基準の改訂で議論-厚労省

厚労省は8月29日に医道審議会歯科医師分科会歯科医師国家試験制度改善検討部会の初会合を開き、国家試験の出題基準(ガイドライン)の改訂を行うための議論をスタートした。今年度中に報告書をまとめ、24年度中に出題基準を改訂、26年の歯科国試から運用する意向だ。

東日本大震災被災地でオゾン水使い感染症対策

長期的な支援が求められる東日本大震災の被災地で、オゾン水を使った感染症対策が現在も行われている。大阪歯科大学教授の王宝禮氏らの研究グループによるもので、「うがいによる口腔ケア」を始め、さまざまな用途に使われている。

医療制度 国民半数が「見直すべき」

国民の53.1%が医療制度を緊急的に見直した方が良いと考えていることが厚労省の「社会保障に関するアンケート」で明らかになった。年代別にみると、20歳代は41.8%だが75~79歳では62.7%と、年齢が高くなるほど見直しが必要と考えている割合が多いことがうかがえる。

24年度税制改正 仕入れ消費税控除など要望-日歯・日歯連盟

日本歯科医師会(大久保満男会長)と日本歯科医師連盟(高木幹正会長)は消費税の仕入税額控除が可能な課税制度への変更などを柱とした平成24年度税制改正に関する要望書を取りまとめた。日歯が8月25日の理事会後の会見で発表したもの。

消費税や相続税対策などを要望-日医

日本医師会(原中勝征会長)は8月24日に消費税や相続税対策などを重点項目とする平成24年税制改正要望を発表した。

薬価制度改革でヒアリング-中医協専門部会

中医協は8月24日に薬価専門部会を開き、平成24年度薬価制度改革に向けて日本製薬団体連合会、欧州製薬団体連合会、米国研究製薬工業協会、日本医薬品卸業連合会業界団体から意見聴取を実施した。各団体は、昨年4月に試行的に導入した新薬創出・適応外薬解消等促進加算制度の恒久化を要望した。

社会保障・税一体改革で見解-日歯

日本歯科医師会(大久保満男会長)は政府が6月末にまとめた社会保障・税一体改革成案についての見解をまとめ、「あるべき医療・介護の提供体制とは相反し、財政・経済優先政策につながる可能性がある」とした。8月25日の定例会見で発表したもので、特に受診時の定額窓口負担や70~74歳の患者窓口負担2割、共通番号制度の早期導入には反対の姿勢を明確にした。

東日本大震災 出動歯科医らの心のケア対策へ-日歯と国際医療福祉大

日本歯科医師会(大久保満男会長)は、国際医療福祉大学大学院と協力し、東日本大震災で身元確認作業や歯科保健医療活動に出動した1千人の歯科医師や歯科衛生士等の心のケア対策に乗り出す。8月25日の理事会後の会見で明らかにした。

診療報酬算定要件 訪問歯科等の緩和要望

厚労省は8月24日に中医協総会を開き、8月1~3日にかけて実施した中医協委員による被災地視察と医療関係団体との意見交換会について報告した。歯科関係の要望として、仮設住宅への歯科訪問診療とクラウン・ブリッジ維持管理料の算定要件緩和などを求める意見があったことを説明。また、大塚耕平厚労副大臣は総会の席上、東日本大震災で被災した医療機関等を対象に「特例加算」設置の検討を指示したが、複数の委員から慎重論が上がったため、継続協議となった。

「特例加算は間違い」-日医・厚労副大臣発言に反発

日本医師会の中川俊男副会長は8月24日の定例会見で、同日の中医協総会に大塚耕平厚生労働副大臣が東日本大震災の被災地の医療機関を対象とした特例加算の議論を求めたことに「復興支援を特例加算で行うことは間違い」と批判した。

歯科口腔保健法の成立受け推進室を設置-厚労省

歯科口腔保健の推進に関する法律が交付されたことを受け、厚労省は8月26日に医政局歯科保健課の下に歯科口腔保健推進室を設置した。

厚生労働白書 皆保険50年分析・展望

「社会保障の検証と展望―国民皆保険・皆年金制度実現から半世紀」をテーマにした平成23年の「厚生労働白書」が8月23日に発表された。第一部は国民皆保険制度が始まって50年目の節目に、社会保障制度の役割や今後の方向性を、戦後からの現在までの経済情勢などを踏まえて分析、第二部は「現下の政策課題への対応」と題し、厚生労働行政の現況を報告している。

歯科22年度概算医療費 2兆5,923億円

厚労省は8月26日に平成22年度概算医療費を発表し、歯科は2兆5,923億円で対前年度比1.8%(休日等の影響を補正すると1.4%)増加した。医療費総額に占める割合は7.1%と過去最低を記録した。総医療費は過去最高の36兆6,178億円で3.9%増えた。

歯科は点数・件数増-支払基金5月分

社会保険診療報酬支払基金による平成23年5月診療分の総計確定件数は7,426万4千件、点数1,127億1,903万1千点で前年同月に比べ、件数2.7%、点数は3.6%それぞれ増加。歯科は911万6千件、109億7,619万点で、前年同月比、件数2.6%、点数2.0%増加。

歯科・市町村の金額微減-国保4月分

国保中央会がまとめた平成23年4月診療分の総医療費は市町村国保と国保組合、後期高齢者を合わせて2兆324億円で、うち後期高齢者分は1兆839億円だった。歯科医療費は市町村が699億円で、対前年同月比で0.3%減。組合は51億円で5.5%減。後期高齢者は361億円で6.1%増加した。

居宅療養管理指導 前年度比12.1%の増

平成22年5月から23年4月審査分による介護予防および介護サービスの年間累計受給者数は4,927万2,800人で前年度に比べ209万人増加した。厚労省の平成22年度介護給付費実態調査で明らかになったもの。

医療介護 24年度改定実施へ

細川律夫厚労相ら5閣僚は8月12日に会合を開き、平成24年度に予定している診療報酬と介護報酬の同時改定の実施を確認した。厚労相以外には、野田佳彦財務相、片山善博総務相、枝野幸男官房長官、与謝野馨社会保障・税一体改革担当大臣が出席した。同時改定の実施を関係大臣がこの時期に確認するのは極めてまれ。

SCRP日本選抜 高才さんが優勝

全国の歯科大学・歯学部の学生代表が自身の研究やテーブルクリニックのプレゼンテーション能力を競う、平成23年度スチューデント・クリニシャン・リサーチ・プログラム(SCRP)日本選抜大会で、広島大学歯学部5年生の高才東さんが優勝カップを手にした。

今後の改定の在り方研究 「点数分かりにくい」8割

現行の歯科点数表について、歯科医師の8割が「全般的に分かりにくい」と答え、保険医・保険医療機関が使い勝手の良いものとするには、「現状を前提に告示項目の注・通知を算定内容・要件、留意事項等の内容ごとに整理する」と、「根本的な構造の見直しを行う」が4割を超えた。医療保険業務研究協会の平成22年度調査研究事業として、日本大学松戸歯学部の笹井啓史教授が「今後の歯科診療報酬改定のあり方に関する研究」と題してまとめたもの。

東日本大震災被害 福島の歯科医療機関で5億円超

東日本大震災で被災した福島県の歯科医療機関の被害額が5億2千万円に上ることが本紙の県行政への取材で分かった。宮城は医療機関等の総額被害推計で302億円2千万円(8月10日時点)だが、内訳は公表しておらず、岩手は公表できる段階ではないとの回答があった。福島では歯科診療所770施設のうち386施設が被災。宮城県は、病院、医科診療所、歯科診療所、調剤薬局、看護師養成所、歯科衛生士養成所、市町村保健センターなど医療機関等の被害額は302億2,076万円になる。

医歯連携で13チーム-厚労省が委託先を選定

チーム医療の効果などを把握するための実証事業で医科歯科連携に関わる委託施設として、7施設、13チームを厚労省は選定した。医科歯科連携も含めチーム医療実証事業の委託先は68施設、115チーム。医科歯科連携関係は、岩手の岩手医科大学附属病院歯科医療センターで7チーム、東京の昭和大学歯科病院、武蔵野赤十字病院、三井記念病院、埼玉の秩父生協病院、静岡の聖隷三方原病院、大分の湯布院厚生年金病院がそれぞれ1チーム選ばれた。連携事業の内容は公表されていない。

来年度予算の概算要求 締め切りを1カ月先送り

平成24年度政府予算における各省庁の概算要求の締め切りを例年より1カ月遅らせ、9月末にする考えを、野田佳彦財務相が8月5日の閣議後の会見で明らかにした。また各省庁の大枠を示す概算要求基準(シーリング)は8月末に示す方針。

計画停電実施時 通電の医療機関371施設公表

厚労省は東北電力と東京電力管内で万一、計画停電が実施された場合に通電される医療機関リストを発表した。通電医療機関は371施設で、リストは政府の節電ポータルサイト(http://setsuden.go.jp/)で確認できる。

23年5月診療所数 歯科は12増えて6万8,489施設

厚労省の施設動態調査による平成23年5月末現在の歯科診療所数は全国で6万8,489施設で、前月より12増えた。開設者別歯科診療所数の個人は前月より23施設減って5万6,916施設、医療法人は31増えて1万941施設となっている。

歯科支払確定金額3年ぶりにプラス-支払基金22年度分

社会保険診療報酬支払基金の統計資料を基に取りまとめた平成22年度(22年4月~23年3月診療分)の歯科の確定金額は9,528億1,500万円となり、前年度比で3年ぶりにプラスに転じた。

学術交流で協定締結-ジーシー友の会とカリフォルニア歯科医師会

ジーシー(本社・東京都文京区、中尾眞社長)は8月19日、米国のカリフォルニア歯科医師会(CDA)とGC友の会との交流に関する協定を東京都文京区のジーシーコーポレートセンターで締結した。

2011北海道デンタルショー 3,390人が来場

北海道デンタルショー2011(主催・北海道歯科用品商協同組合)が8月20、21の両日、札幌市の札幌パークホテルで開かれた。第64回北海道歯科学術大会の併催行事として開催されたもので、歯科医師ら約3,390人が来場した。

歯科口腔保健法 全会一致で遂に成立

口腔保健に関わる基本理念法で国および地方公共団体、歯科医師の責務などを明記した「歯科口腔保健の推進に関する法律」(通称・歯科口腔保健法)が8月2日に民主党や自民党などの全会一致により衆議院で可決・成立した。

実行法成立へ努力を訴える-都歯連盟

東京都歯科医師連盟は8月3日付の同連盟発行の「通信」で、8月2日に衆議院を通過した歯科口腔保健法について、「予算を伴う実行法が必要でそれを目指していた。まだ道半ば」との考えを示した。

日歯代議員会 9月8、9日に開催

日本歯科医師会(大久保満男会長)は9月8、9の両日、東京・市谷の歯科医師会館で第169回代議員会を開く。

介護予防の口腔機能向上加算 算定率は5%前後

介護予防通所介護費を算定している事業所で口腔機能向上加算を算定している事業所は4.2%、介護予防通所リハビリテーション費を算定している事業所のうち、口腔機能向上加算を算定しているところは6.4%しかないことが厚労省の調査で分かった。

厚労省・災害医療検討会 調整組織の必要性議論

厚労省は第2回災害医療等の在り方に関する検討会を7月27日に開き、東日本大震災におけるDMAT(災害派遣医療チーム)の活動と今後の状況や中長期の医療提供体制などを議論した。特に医療提供の在り方では、同省は東日本大震災の対応も踏まえ、災害医療コーディネーター(仮称)など調整組織の設置の検討を必要とする論点案を検討会に提示した。

被災地と絆を結ぶ こどもシンポジウム-夢みるこども基金

「東日本大震災被災地と結ぶ絆」をテーマにした「こどもシンポジウム」が7月31日に福岡市内で開かれた。主催は、不要になった歯科用貴金属のリサイクルにより、慈善事業を行う「夢みるこども基金」。シンポジストには、東日本大震災で被災した宮城県女川町立第一中学校教諭の阿部一彦氏と同校3年生の木村朱里さん、小松春音さん、佐藤佳旗君、星澤岬君のほか、同基金が実施する作文・絵のコンクールに入賞した全国の小中学生13人らが参加し、震災を通じた人とのきずなの大切さを語り合った。

12月に介護等で役員連絡協議会-日歯

日本歯科医師会は、平成24年度に医療との同時改定が行われる介護保険制度での「口腔機能向上プログラム」等の要支援・要介護を含む高齢者への歯科保健の対応、国立がん研究センターの全国展開に向けた事業などの検討のため都道府県歯地域保健・産業保健・介護保険担当理事連絡協議会を12月14日に日歯会館で開く。

診療・介護報酬同時改定 関係方面と折衝開始-宮村日歯副会長が報告

日本歯科医師会の宮村一弘副会長は、平成24年度診療・介護報酬同時改定について、関係方面と折衝を始めていることを明らかにした。7月23日に開かれた北海道・東北地区歯科医師会担当理事協議会の来賓あいさつで述べたもの。

24年度入試 受験料を免除-東北大ら支援措置

東日本大震災で被災し、経済的に困窮している人を対象に、24年度入学試験の受験料を免除することを東北大学が7月27日に発表した。29歯科大学・歯学部では、少なくとも北海道医療大学、明海大学、日本大学で同様の措置を公表している。

日歯入会金 10万を1万円に減額

日本歯科医師会の会員数が平成19年度の6万5,145人をピークに減少に転じている。同会の大久保満男会長は入会促進の方策として、日歯の入会金10万円を1万円に減額するとの考えを明らかにした。7月23日に東京・水道橋の東京ドームホテルで開かれた第58回全国歯科大学同窓・校友会懇話会でのあいさつの中で話したもので、「日歯代議員会の承認を得て実施したい」とした。

医療施設等災害復旧費補助金 歯科も交付対象に

北海道・東北地区歯科医師会担当理事協議会が7月23日に、福島市の福島ビューホテルで開かれ、会長・専務理事の会合では、被災県歯が厚労省の医療施設等災害復旧費補助金の交付対象に歯科診療所が該当しない窮状を訴え、歯科診療所も補助対象になるよう日歯らに求めた。

国に身元確認システム開発など求める-日歯

日本歯科医師会(大久保満男会長)は、歯科診療報酬の財源確保や身元確認に必要な資器材の充実、歯科的所見を含めた身元確認検索システムの開発および統一化に向けた財政支援などを盛り込んだ国に対する平成24年度制度・予算に関する要望書を取りまとめた。

ONJ解明等目指し、期間限定で寄付講座-愛院大歯

愛知学院大学は、「多発性骨髄腫に対する集学的治療講座」を歯学部の寄付講座として7月から設置した。多発性骨髄腫治療のための新規薬剤の探索や、ビスフォスフォネート製剤に伴う顎骨壊死(ONJ)の原因究明などを目指す。寄付金は応用生化学研究所によるもので、開設期間は平成26年6月30日まで。

歯学部学生 医学教育「必要」7割-福岡歯大が全国医学部長に調査

大学医学部長の7割が、歯学部学生への医学教育を今以上施すべきだと思っている-。福岡歯科大学総合歯科学講座らが行った調査で、第30回日本歯科医学教育学会学術大会でポスター発表されたもの。

歯科国試 来年から出題形式を一部変更

平成24年2月4、5の両日に実施される第105回歯科医師国家試験から問題の出題形式が一部変更となり、計算問題や多選択肢形式問題が導入される。出題形式の変更は、厚労省のホームページの「資格試験」で公表されている。

被災3県で2~4割減-3月歯科診療分・市町村国保、後期高齢者

東日本大震災で特に被害が大きかった岩手、宮城、福島県の平成23年3月診療分の市町村国保と後期高齢者の歯科医療費が対前年同月比で2~4割程度減少していることが、国保中央会の発表資料を基に行った本紙の調べで分かった。

訪問歯科 要件の緩和要望-堀日歯常務が社保審で発言

日本歯科医師会常務理事の堀憲郎氏は、東日本大震災に伴う対応について、「避難所や仮設住宅での訪問診療は、常時寝たきりの人が対象という縛りが障害になっている」と被災地における緩和措置などを求めた。7月21日に開かれた第44回社会保障審議会医療保険部会で発言したもの。

仮設歯科診療所、東北3県で18カ所

東日本大震災への対応で、国の平成23年度第一次補正予算による仮設歯科診療所が岩手、宮城、福島の3県に18カ所設置される。日本歯科医師会(大久保満男会長)が7月21日の理事会後の会見で明らかにしたもの。既に稼動しているのは2カ所のみ。

歯と全身の関係強調-中医協で堀日歯常務理事が説明

日本歯科医師会常務理事で中医協委員の堀憲郎氏は7月13日に開かれた中医協総会で、歯と全身の健康の影響を説明し、歯科医療の重要性を訴えた。診療側委員は、より良い医療提供体制を議論していくための前提として、診療側、支払側の認識を共通のものにするため、医科、歯科、調剤の連名で「我が国の医療について」と題する資料を提出した。

口腔保健法案で大久保日歯会長が見解

日本歯科医師会の大久保満男会長は7月21日の理事会後の会見で、歯科口腔保健の推進に関する法律案の進捗状況について、「民主党、自民党などが合意した上で委員長提案になるのではないか」との見通しを語った。

在宅と障害歯科の特別調査を了承-中医協

厚労省は、平成22年度診療報酬改定で重点的に点数を配分した在宅歯科医療および障害者歯科の実施状況を把握するための医療機関と患者を対象とした特別調査票を、7月13日に開いた中医協総会に提示した。診療側、支払側双方とも反対意見はなく、調査の実施を了承した。8月上旬には対象医療機関に調査票を発送する予定。

日歯が体育協に歯科医の参画求める

国民体育大会へのメディカルサポートチームに歯科医師の参加枠を認めることや、同参加選手に歯科のメディカルチェックが実施できるようにするなどとした要望を日本歯科医師会が日本体育協会の張富士夫会長に、7月21日付で提出した。

歯科、件数点数とも増加-支払基金4月診療分

社会保険診療報酬支払基金による平成23年4月診療分の総計確定件数は7,605万5千件、点数1,150億4,125万4千点で前年同月に比べ、件数点数それぞれ増加した。歯科は917万6千件、115億3,386万8千点で、前年同月に比べ、件数点数ともに増加した。

歯科は金額4.1%減-市町村国保3月診療分

国保中央会がまとめた平成23年3月診療分の総医療費は市町村国保と国保組合、後期高齢者を合わせて2兆837億円で、うち後期高齢者分は1兆1,047億円だった。歯科医療費は市町村が697億円で、対前年同月比で4.1%減。組合は52億円で8.7%減。

歯科は2万2,566施設-電子レセの5月診療分

社会保険診療報酬支払基金が発表した平成23年5月診療分の電子レセプトによる歯科の請求医療機関数は2万2,566施設、うちオンライン請求は3,563施設で、前月に比べ共に467、154施設の増。

日本歯科医学会 顧問に黒崎、井出氏

日本歯科医学会(江藤一洋会長)は、第86回評議員会を7月19日に東京・市谷の歯科医師会館で開き、平成22年度学会会計収支決算、同第22回日本歯科医学会学術大会会計収支決算など4議案をすべて可決した。議長には、日本歯周病学会の永田俊彦氏、副議長には、日本歯科医学教育学会の河田英司氏が選出され、顧問には、東京医科歯科大学名誉教授の黒崎紀正氏と東京歯科大学学長の井出吉信氏の就任が承認された。

政府の社会保障改革案に「容認できない」-高木日歯連盟会長

日本歯科医師連盟の高木幹正会長は、政府が6月末にまとめた社会保障と税の一体改革案について「受診抑制につながる政策で容認できない」との考えを示した。

民主議員と懇談-日技連盟

日本歯科技工士連盟(古橋博美会長)は7月15日に民主党参議院議員の大久保勉、大久保潔重、西村正美の各氏と歯科技工を取り巻く環境改善について意見交換した。

「海外技工の追認」-厚労省指針で保団連が談話

全国保険医団体連合会の宇佐美宏歯科代表は、厚労省が6月28日に医政局長名で通知した「歯科医療における補てつ物等のトレーサビリティに関する指針」について、「安心、安全を求める歯科医療担当者、患者、国民の願いに応えたものとは言えず、現状の海外技工を追認するものにすぎない」との談話を7月15日に発表した。

原発事故の賠償で要望書-保団連

福島原発事故に伴う医療機関への損害賠償の早急な支払いを求める要望書を全国保険医団体連合会(住江憲勇会長)が7月20日に、菅直人首相や海江田万里経産相、細川律夫厚労相、西澤俊夫東電社長らに提出した。

就業歯科衛生士数 10万人を突破

平成22年末の就業歯科衛生士数は10万3,180人で初めて10万人を突破した。歯科技工士数は3万5,413人、歯科技工所数は1万9,443施設。厚労省が7月12日に公表した平成22年衛生行政報告例(就業医療関係者)結果の概況で明らかになったもの。

歯科用貴金属 12品目を引き上げ-中医協総会

中医協は7月13日に総会を開き、歯科用貴金属価格について10月から15品目中12品目の引き上げを了承した。金やパラジウムの市場実勢価格の変動に伴う改定。

上半期で歯科7件が倒産-帝国データバンク調べ

帝国データバンクによる2011年上半期(1~6月)の歯科医院の倒産件数は累計で7件、負債総額は4億5千万円となった。

歯科医療費 大阪と沖縄で2倍差-厚労省調べ

平成21年度の市町村国保と後期高齢者医療における1人当たり歯科医療費は2万4千円で、最も高い地域は大阪の3万円、逆に最も低いのは沖縄で1万5千円と、2倍の開きがあることが厚労省の「医療費の地域差分析」で明らかになった。

災害医療の在り方議論-厚労省検討会が初会合

医療機関に未曾有の被害をもたらした東日本大震災を受けて、厚労省は災害医療等のあり方に関する検討会(大友康裕座長)を設置した。第1回の会議が7月13日に開かれ、歯科関係では岩手県歯科医師会理事で日本歯科医師会常務理事の佐藤保氏が参加した。1回目の会議では災害拠点病院の在り方について話し合われた。

歯科所見による身元確認の意義語る-神歯大・山本氏

神奈川県保険医協会の医療問題研究会は7月6日、神奈川歯科大学社会医歯学系社会歯科学講座法医学分野助教の山本伊佐夫氏を招き、東日本大震災における身元確認について横浜市の崎陽軒で講演を行った。山本氏は、歯科所見による身元確認の意義や利点、実際の現場における課題などについて語った。

6万8,482施設-23年4月の歯科診療所数

厚労省の施設動態調査による平成23年4月末現在の歯科診療所数は全国で6万8,482施設で、前月より37増えた。開設者別歯科診療所数の個人は5万6,939施設、医療法人は1万910施設となっている。

8020達成を考える-医療管理学会が学術大会

「8020健康長寿社会達成の仕組みを考える」をメーンテーマに日本歯科医療管理学会の第52回学術大会が、横浜市の神奈川県歯科医師会館で7月9、10の両日に開かれた。基調講演では、日本歯科医師会会長の大久保満男氏が「8020健康長寿社会達成のための戦略と戦術」と題して話した。

民主・水野議員がIT化テーマに勉強会

歯科医師で民主党の水野智彦衆議院議員は7月7日に東京・TKP東京駅日本橋ビジネスセンターで歯科医療研究会の初の勉強会を開いた。歯科医師、歯科技工士、歯科衛生士、歯科関連企業関係者ら100人以上が集まった。冒頭あいさつで水野議員は、口腔保健法案の進捗状況について「大詰めを迎えている。7月中に法案を成立させたい」との意気込みを語った。

社会保障改革案で健保連会長が談話

健康保険組合連合会(平井克彦会長)は政府が6月末に取りまとめた社会保障と税の一体改革の成案について、「詰めるべき課題が多い」との会長談話を7月7日に発表した。

違法入れ歯阻止推進本部-局長通知の「指針」で声明

海外の歯科技工委託問題に伴い厚労省が6月28日に局長通知した「歯科医療における補てつ物等のトレーサビリティに関する指針について」で、違法入れ歯断固阻止・歯科医療を守る国民運動推進本部(脇本征男代表)は、7月5日に代表と川上詩朗弁護士の連名で声明を発表。歯科技工を行う者に対する規制の欠如や歯科技工士制度の存在意義喪失のおそれ、歯科医師・歯科技工士への負担強化が懸念される点を指摘、「歯科技工士制度全体の将来構想が問われる問題」とし、海外技工に対する抜本的な解決策を求めている。

医師等派遣サイトを構築-被災者健康支援連絡協

日本医師会や日本歯科医師会など医療関係団体で構成する被災者健康支援連絡協議会(代表・原中勝征日医会長)は、7月6日に東京・駒込の日医会館で会見を開き、医療支援のための医師派遣システムサイト(http://shinsai-shien.ncc.go.jp/index.html)の立ち上げを発表した。被災地の医療ニーズと全国から寄せられる支援情報を一元的にマッチングすることで、スムーズな医療支援を行うのが狙い。

被災地 7月から原則、保険証必要

東日本大震災の被災者が医療機関にかかる際、これまでは保険証がなくとも自己申告で必要な治療を受けることができていたが、7月1日からは一部の市町村を除き、被保険者証の提示が必要となる。

医療関係で40億円計上-政府・第二次補正予算

政府は7月5日に総額2兆円の平成23年度第二次補正予算を閣議決定した。厚労省分は45億円。医療関係は二重債務問題の対応として40億円を計上している。

歯科標榜の病院 日本全体で26.8%-日歯・日歯総研機構調査

歯科標榜をする病院は日本全体で26.8%あり、内容では単独の「歯科」が37.4%で最も多く、次いで「口腔外科」が34.4%。日本歯科医師会と日本歯科総合研究機構が、病院におけるチーム医療と歯科との関係把握のために実施した調査によるもので、入院患者の口腔ケアを含めた歯科的管理は73.1%が「実施している」が、その実施主体者は看護師・准看護師が最も多く、その数は介護士に次いで多い歯科衛生士の3倍となっている。

前中医協会長が審議の透明性強調

中医協前会長の遠藤久夫氏は、東京・駿河台の日本大学歯学部大講堂で7月3日に開かれた社会歯科学研究会で「中医協の審議から見える日本の医療」をテーマに基調講演した。遠藤氏は、中医協の審議の透明性を強調。改定財源が乏しいなか、「点数配分する上で中医協の役割は重要」との認識を示した。

政府が社会保障改革で成案

政府・与党による社会保障改革検討本部(本部長・菅直人首相)が6月30日に首相官邸で開かれ、社会保障と税の一体改革の成案を了承した。協議が難航していた消費税引き上げについては、政府が民主党に配慮し「2010年代半ばまでに段階的に10%まで引き上げる」との文言で決着。医療分野では患者窓口一部負担における定額負担なども盛り込まれるなど、負担増が多い内容となっている。成案は7月1日の閣議で決定する方向で調整していたが、国民新党などの反発で閣議報告となるなど、実現に向けてハードルは高い。

日歯の死因調査 自殺者は14人で9位

日本歯科医師会の福祉共済制度加入者の平成22年度死因調査で、「自殺」は14人で9位だった。直近5年間で自殺者が最も多かった平成18年度の33人と比較すると半数以下だが、平均年齢は53.1歳、最低年齢は35歳と、いずれも直近5年間では最も低い結果となった。

給付額は6兆8,721億円-21年度介護保険事業者報告

厚労省が発表した平成21年度介護保険事業報告(年報)で、利用者負担を除いた給付額が6兆8,721億円と、対前年度比4,536億円、7.1%増加していることが分かった。介護保険制度が発足した当時は急激な伸びを示していたが、20年度は4%程度の増加率だった。21年度は介護報酬改定で3%引き上げられており、20年度の伸びに改定率が上乗せになった格好だ。

医療機関の復興で補助金制度を要望-保団連

東日本大震災で被災した民間医療機関の復旧・復興に向けた補助金創設を求める要望書を、全国保険医団体連合会(住江憲勇会長)は菅直人首相や財務、厚労、復興担当大臣、衆参国会議員に提出した。

厚労省局長通知 海外歯科技工物の安全性確保で指針

厚労省は歯科技工物、特に海外からの技工物についての安全性や流通の透明性確保を高めるために「歯科医療における補てつ物等のトレーサビリティーに関する指針」を取りまとめた。6月28日に医政局長名で全国の都道府県知事に通達し、周知徹底を求めている。指針は、歯科補綴物の作成委託に関わる形態や流通システムが多様化する中、海外歯科補綴物に対する安全性に関心が高まってきたことを踏まえ、海外歯科技工物の作成過程や流通経路などの情報を歯科医療関係者が共有するために策定されたもの。日本歯科技工士会の古橋博美会長は、指針について「歯科補綴物の安心、安全を担保するもの」と評価した。

歯科の初・再診料や在宅医療関連が増加-22年社会医療診療行為別調査

厚労省が6月23日に発表した平成22年社会医療診療行為別調査(6月審査分)で、歯科の初・再診料と在宅医療関連の1件当たり点数、1日当たり点数が、ともに前年同月と比較して1割以上増加したことが分かった。平成22年度診療報酬改定で初・再診料や在宅歯科関連の点数を評価したことが大きく影響している。特に在宅歯科は21年調査でも大きな伸びを示しており、在宅歯科医療の普及が進んでいることがうかがえる。

「番号制度」で大綱案-政府検討会

政府の「社会保障・税に関わる番号制度に関する事務検討会」は災害、年金、医療分野における番号制度の活用などを盛り込んだ社会保障・税番号大綱案を6月28日に取りまとめた。政府は、今秋にも関連法案を国会に提出し、法案成立後、できるだけ早期に第三者機関を設置、2014年6月に番号を交付し、2015年1月から社会保障分野などで可能な範囲で制度の運用を目指す。

日歯義援金 全壊に60万円程度

日本歯科医師会(大久保満男会長)の東日本大震災義援金が6月24日までに3億1,954万478円集まった。うち1,500万円は、被害の大きかった岩手、宮城、福島の県歯に5月11日にそれぞれ500万円ずつ渡している。

日歯連盟見舞金 半壊以上に20万円

日本歯科医師連盟(高木幹正会長)は6月24日の理事会後の会見で、総額1億円の見舞金の分配方法について、被害の大きさに関係なく、一人当たり一律20万円程度との見通しを示した。

横顔美人に小池栄子さん

横顔美人に贈られるE-ライン・ビューティフル大賞に、女優の小池栄子さんが選ばれた。矯正歯科を広めるための対外アピールの一環として、日本成人矯正歯科学会が1990年から実施しているもので、15回目。

8020財団 4月から公益法人

8020推進財団(大久保満男理事長)は4月1日に財団法人から公益財団法人に移行していた。6月29日に開かれた第1回評議員会で報告があったもの。同財団は、平成20年に新公益法人制度が施行されて以来、公益法人化に向けて準備を進めており、昨年11月に内閣府・公益認定委員会に公益財団法人の認定申請、3月17日に公益認定を受けていた。

スポーツ基本法に「歯学」追加

スポーツ基本法が6月24日に公布され、「スポーツに関する科学的研究の推進等」の第十六条に「歯学」の文字が追加された。翌25日に千葉市文化センターで開かれた日本スポーツ歯科医学会学術大会の開会式で、日本スポーツ・健康づくり歯学協議会の杉山義祥会長らがあいさつで明らかにした。同法律は、昭和36年に制定されたスポーツ振興法を50年ぶりに全面改定したもの。高齢化の進行に伴う健康価値の高まりを始め、スポーツの価値や社会的役割の重要性がさらに高まっていることから、時代に即したスポーツの基本理念を提示し、関係者の連携、協働により実現を目指す。

東京歯科大学新理事長に金子氏

東京歯科大学の新理事長に前学長の金子譲氏(72)、学長に前副学長の井出吉信氏(63)が就任した。金子氏の理事長就任は5月31日に開かれた同大の理事会で決定した。任期は6月1日から2014年5月31日まで。井出氏の学長就任は6月21日に開かれた同大理事会で決定したもの。任期は7月1日から2013年5月31日まで。

薬価調査と医療材料調査を了承-中医協

中医協は6月22日の総会で平成23年度薬価調査と医療材料調査の実施を了承した。薬価調査は薬価基準に収載されている全医薬品について、保険医療機関および保険薬局に対する医薬品販売業者の販売価格と一定率で抽出された医療機関等での購入価格を調査する。

日歯・福祉共済金 全壊等は800万円

日本歯科医師会(大久保満男会長)は、東日本大震災における被災会員の福祉共済金支給の取り扱いについて、全壊・流失・全焼、大規模半壊の場合は800万円、半壊、半焼は見舞金として200万円を支給する。6月23日の会見で発表したもの。

医療経済実態調査票誤送付 832施設まで拡大

厚労省は6月22日に開かれた中医協総会で、医療経済実態調査票の誤送付は病院、医科診療所、歯科診療所、保険薬局合わせて832施設(うち歯科診療所102施設)にあったと報告した。

日技代議員会 NDCの存続を容認

日本歯科技工士会(古橋博美会長)は6月18日に第95回代議員会を開き、平成22年度会計収支決算、23年度事業計画、23年度予算、株式会社ニチギデータセンター(NDC)運営審議委員会の設置など全11議案を賛成多数で可決した。NDC問題では、透明性を担保する運営審議委員会の設置で代議員会も存続を認めた。

医師国家試験 出題基準改善へ報告書提出

厚労省の医師国家試験改善検討部会は、平成25年度以降に改善すべき箇所などをまとめた報告書を6月9日に発表した。出題基準について、医学教育モデル・コア・カリキュラムで明示されている到達目標との整合性や卒後臨床研修に対応できるような問題に重点を置くことを明記した。

元日歯監事 海老原信氏死去

元日本歯科医師会監事の海老原信(えびはら・まこと)氏は5月31日に死去していたことが分かった。86歳。通夜・告別式は既に執り行われている。

歯科診療所 電子レセ3割を突破

全請求歯科医療機関数に占める電子レセプト請求施設数の割合が平成23年4月診療分で3割を超えた。歯科の全請求医療機関数は7万1,030施設で前月に比べ57施設増加。電子レセ請求は2万2,099施設で前月より3,574施設増え、全体に占める割合は31.1%となった。

東京歯科保険医協会長に松島氏が当選

東京歯科保険医協会は第39回定期総会を東京都千代田区の都市センターホテルで6月18日に開き、同協会として総会で初となる会長選挙を行い、現副会長の松島良次氏(51)が当選した。任期は2011年6月20日~13年総会まで。

会費減免で補正予算-日学歯

日本学校歯科医会(中田郁平会長)は6月22日に第79回総会を開き、議長および副議長の選出、平成22年度収入支出決算、23年度収入支出補正予算など全8議案を賛成多数で可決した。補正予算は、東日本大震災の被災者会員の会費減免措置や役員報酬の減額、広報費の削減など予算を一部組み替えた。執行部は公益法人改革問題について、一般社団への移行を目指す方針を明らかにした。

学校歯科医制度 80年等で記念式典

学校歯科医制度80周年・社団法人日本学校歯科医会設立40周年記念式典が6月22日に東京都千代田区のアルカディア市ヶ谷で開催された。関係者らが節目を祝うとともに、190人の文部科学大臣表彰受賞や日学歯会長表彰受賞者5人の功績をたたえた。

被災地における口腔ケアで役割確認-日本口腔ケア学会

東日本大震災の発生に伴って日本口腔ケア学会(鈴木俊夫理事長)は、6月18、19の両日に東京都文京区の東京大学で開いた第8回学術大会で「被災地における口腔ケア」を緊急企画した。神戸常盤大学短期大学部口腔保健学科教授の足立了平氏と兵庫医科大学歯科口腔外科学講座准教授の岸本裕充氏が阪神淡路大震災の経験を踏まえて、誤嚥性肺炎予防や栄養摂取を支える歯科医療従事者の役割を訴えた。

三師会が「患者負担増施策反対」と政府・与党に要望

日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会の三師会は6月17日に、政府・与党が検討を進めている社会保障・税一体改革案について、患者負担増につながる施策は「問題」とし、財源は保険料や税財源に求めるべきとする要望書を発表した。

支払基金3月診療分 被災3県で激減

東日本大震災で特に甚大な被害のあった岩手、宮城、福島の3県の平成23年3月診療分が件数、点数とも対前年同月比で大幅に減少していることが分かった。

継続的支援で要望書-被災者健康支援連絡協

日本医師会や日本歯科医師会など32団体で構成する被災者健康支援連絡協議会(代表・原中勝征日医会長)は6月14日に、被災者への継続的健康管理に向けての要望書を松本龍防災担当大臣に手渡した。要望書には、歯ブラシなどの口腔ケア器材の追加も盛り込まれた。

春の叙勲 歯科関係で31人受章

政府が6月18日付で発表した平成23年春の叙勲の厚労省関係では、旭日小綬章の元京都府歯科医師会会長の岩田明氏を始めとして、旭日双光章を歯科医師会の元役員ら17人、歯科技工士会の元役員3人が保健衛生功労で、商工関係団体の元役員1人が薬事功労で受章した。文科省関係を含めて計31人が受賞。

春の褒章 歯科関係で3人が藍綬

政府は6月15日付で平成23年春の褒章受章者を発表した。歯科関係は、藍綬褒章で高知県歯科医師会会長の織田英正、兵庫県歯科医師会副会長の村上夫、日本歯科技工士会会長の古橋博美の3氏。

口腔保健法案提出へ-民主党・厚生労働部会

民主党の厚生労働部会は6月15日の会合で、「歯科口腔保健の推進に関する法律案」(通称・口腔保健法)の今国会での提出を了承した。しかし、身体障害者福祉法の一部改正法案は審議に上らなかったため、今国会での法案提出は見送りとなる。

医療経済実態調査票を誤送付

厚労省は、東日本大震災の被災などを考慮して医療経済実態調査の対象外としたはずの施設に対して、調査票を誤って送付していたことを6月10日に発表した。歯科は10施設以上で、全体では400施設以上誤送付されている。

健康管理で被災者ら対象にガイドライン-厚労省

東日本大震災で避難所生活を送る被災者や医療関係者らを対象に厚労省が6月3日に発表した「健康管理に関するガイドライン」で、他疾病予防での口腔衛生管理などが求められている。

介護保険法改正が成立

介護サービスの基盤強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案が6月15日に参議院本会議で民主、自民、公明などの賛成多数で可決・成立した。施行は一部を除いて平成24年4月から。

保険医取り消し訴訟 小児科医の勝訴確定

インフルエンザの診断割合の高さなどを理由に2005年に山梨県社会保険事務局から保険医と保険医療機関指定の取り消しを受けた山梨県の小児科医・溝部達子氏が国を相手取り、処分の取り消しを求めた訴訟で勝訴が確定した。

歯科は件数、点数とも減-支払基金3月診療分

社会保険診療報酬支払基金による平成23年3月診療分の総計確定件数は8,203万5千件、点数1,243億8,223万4千点で前年同月に比べ、件数5.0%、点数は4.3%それぞれ増加した。歯科は942万3千件、116億1,910万7千点で、前年同月に比べ、件数は2.0%、点数は4.4%減少した。

歯科市町村は654億円-国保2月診療分

国保中央会がまとめた平成23年2月診療分の総医療費は市町村と組合、後期高齢者を合わせて1兆9,041億円。歯科医療費は市町村が654億円。組合は48億円。後期高齢者が329億円。

むし歯予防 フッ素洗口の優位性示す-神歯大が調査

フッ素洗口実施校の小学校6年生のDMF(永久歯のむし歯所有)者率やDMFT(1人当たり永久歯むし歯本数)指数は未実施校より減少していることが神奈川歯科大学が行った長野県佐久市での調査で分かった。

6万8,445施設-3月歯科診療所数

厚労省の施設動態調査による平成23年3月末現在の歯科診療所数は全国で6万8,445施設で、前月より88増えた。開設者別歯科診療所数の個人は5万6,959施設、医療法人は1万851施設。

日本大学総長に歯学部長の大塚氏

日本大学の第13代総長に歯学部長の大塚吉兵衛氏の就任が決まった。酒井健夫総長の任期満了(8月31日まで)に伴うもので、任期は9月1日から3年間。

日本歯科商工協会会長に山中氏

日本歯科商工協会は一般社団法人に移行してから初の総会を6月17日、東京都台東区の日本歯科器械会館で開いた。全6議案を了承し、新会長には山中通三氏を選出した。

日商連会長に宮内氏

日本歯科用品商協同組合連合会は6月16日に東京都港区の芝パークホテルで第53回通常総会を開き、新会長に宮内啓友氏を選出した。

日本歯科企業協議会会長に中山氏

日本歯科企業協議会の第40回年次総会が6月14日に東京都千代田区のホテルグランドパレスで開かれ、新会長に中山茂男氏が就任した。

歯科保健法案と身障者改正法案 今国会提出へ

民主党の歯科医療議員連盟(会長・小沢鋭仁衆議院議員)は6月10日に総会を開き、歯科口腔保健の推進に関する法律案(通称・歯科保健法)と身体障害者福祉法の改正法案を了承した。党内手続きを進め、野党と調整した上で両法案を議員立法として参議院に提出したい意向だ。

医療経済実態調査票を送付-厚労省

厚労省は6月7日に第18回医療経済実態調査の調査票を全国の医療機関(医科・歯科)や調剤薬局に送付したと発表した。対象施設は病院、一般診療所、歯科診療所など計8,900施設。調査結果は10月下旬にも中医協に提示したい考え。

1人当たり歯科医療費 国保と健保で6千円の差-医療給付実態調査

平成21年度の医療保険制度別の国民1人当たり歯科医療費で最も高いのは国民健康保険(国保)の2万1,765円、逆に低いのは組合健保の1万5,847円で、約6千円の開きがあることが厚労省の医療給付実態調査で分かった。共済組合は1万6,411円、協会けんぽは1万7,255円と、国保が他制度と比較して高い結果になっている。

厚労省がチーム医療で実践集

厚労省のチーム医療推進方策検討ワーキンググループは「チーム医療推進のための基本的な考え方と実践的事例集」を6月6日に発表した。事例集には口腔リハビリテーションや口腔ケア、摂食・嚥下障害、栄養改善など、医科・歯科連携の取り組みも紹介されている。

保険医取り消し訴訟 行政に上告断念促す-東京歯科保険医協

東京歯科保険医協会(中川勝洋会長)は、山梨県の小児科医の保険医取り消し等を巡る訴訟で東京高等裁判所が5月31日に出した、「裁量権の範囲を逸脱したもの」とする一審判決を支持する判決について、「厚労省は判決を真摯に受け止め、上告しないよう求める」との理事会声明を決定した。

皆保険制度50年で保団連がシンポ

全国保険医団体連合会(住江憲勇会長)は7月3日、大阪市のチサンホテル新大阪で国民皆保険50周年を記念した公開シンポジウム「大震災からの復興と、社会保障としての国民皆保険の拡充をめざして」を開く。参加費無料。問い合わせは電話03(3375)5121まで。

日臨矯新会長に浅井氏就任

日本臨床矯正歯科医会の新会長に浅井保彦氏が就任した。任期は6月8日から2年間。浅井氏は1945年2月生まれ。1969年大阪大学歯学部卒。

歯周病菌、動脈硬化を悪化

歯周病原細菌が善玉コレステロールをつくる際に働く遺伝子を抑制し、動脈硬化症の悪化や、発症リスクを高めることを新潟大学医歯学総合研究科口腔保健学分野・超域学術院の山崎和久教授らの研究グループが明らかにした。歯周病と動脈硬化は、疫学調査により関係性が指摘されているが、同遺伝子と歯周病菌の関係が解明されたのは初めて。

歯科医療経済で月刊誌創刊

医療経済出版(本社・東京都千代田区、堀野作二郎社長)は、マクロな視点で歯科にかかわる医療経済の現状分析と将来展望を行う雑誌、月刊『歯科医療経済』を発刊した。

医療機器についての国民意識「自給率上げるべき」8割

医療機器について「積極的に国産品を増やして自給率を上げていくべきだと思う」とする人が8割いることが国立循環器病研究センターの意識調査で分かった。同調査は生活者の医療機器のニーズなどを探るため、全国の5,155人を対象に行ったもの。インターネットを用いて、医療従事者を除外した20~69歳までの5,155人を、人口を反映するよう年代別に割り付けた。調査期間は3月8~9日。

森田隆一郎氏を悼む-モリタグループが合同葬

4月に死去したモリタ製作所の森田隆一郎会長の葬儀および告別式が6月8日に、京都市の東本願寺岡崎別院で営まれ、日本歯科医師会の大久保満男会長や愛知学院大学の小出忠孝学院長を始め、多くの歯科医療関係者が別れを惜しんだ。

九州デンタルショーに1万1,604人が来場

九州デンタルショー2011が6月11、12の両日、福岡市のマリンメッセ福岡で「白い歯・みんなの合言葉」をテーマに開かれた。大雨の影響で鉄道の運休等があったが、来場者数は1万1604人と例年並だった。

財政基盤強化求めて意見書-協会けんぽ

全国健康保険協会(旧政管健保、通称・協会けんぽ)の運営委員会は厚労省などに財政基盤強化を求める意見書を、5月30日に同協会の小林剛会長に提出した。

消費税10%を明記-政府・社会保障集中検討会議

政府の社会保障改革に関する集中検討会議(議長・菅直人首相)は、社会保障財源を安定的に確保するため、2015年度までに消費税を10%まで段階的に引き上げる文言などを盛り込んだ改革案を2日に取りまとめた。また、財源確保の一環として患者窓口負担に定額制を導入することの検討も提案している。

保険医取り消し処分「行政が裁量権を逸脱」-東京高裁

山梨県内で小児科医院を開業する医師が2005年の保険医登録取り消し処分と同医院の保険医療機関指定取り消し処分の撤回を求めた訴訟で、東京高等裁判所(園尾隆司裁判長)は5月31日、2010年の山梨地方裁判所の判決を支持し、国の控訴を棄却する判決を下した。指導・監査に関わる処分について、行政による裁量権の逸脱があったと認められたのは高裁判決としては初めて。

東日本大震災への対応で共済支給措置など可決-日歯臨代

日本歯科医師会(大久保満男会長)は6月2日に第168回臨時代議員会を開き、第一号議案の日歯代議員会議長と副議長の選挙では、議長に右田信行氏(山口)、副議長に杉山義祥氏(神奈川)を承認した。また、東日本大震災に伴う被災県の会費送金期限の延長、福祉共済金支給に関する特別措置などの4議案を原案通り可決した。

口腔ケアの大切さ強調-社保審で佐藤日歯常務

日本歯科医師会の佐藤保常務理事は5月30日に開かれた厚労省の社会保障審議会介護給付分科会で要介護者に対する歯科治療や専門的口腔ケアの必要性を強調した。

被災会員を全面支援-日歯連盟臨時評議員会

日本歯科医師連盟(高木幹正会長)は6月3日に新執行部発足後、初となる第113回臨時評議員会を開き、東日本大震災被災会員に総額1億円程度の見舞金を送ることを了承した。議事では被災会員の会費減免の特例措置など5議案を賛成多数で可決した。また、高木会長は、与党議員らに早急な第二次補正予算を求めていることを明かすとともに、会員のニーズに沿った迅速な支援を約束した。議事で1号議案の議長・副議長の選出では、議長に岡山の原武仁評議員、副議長に議長一任で群馬の奥山文雄評議員が選ばれた。

被災地に元気を送る会-日歯と日歯連盟が主催

日本歯科医師会(大久保満男会長)と日本歯科医師連盟(高木幹正会長)は6月2日、「被災地復興に向けて元気を送る会」を東京都千代田区のホテルニューオータニで開いた。歯科医療関係者、国会議員関係者ら数百人が集まった。

チーム医療実証事業で施設募集-厚労省

厚労省はチーム医療を推進するための実証事業の実施施設を募集している。募集施設は、病院、診療所で6月30日までに申請が必要となる。

若い女性の歯 退化傾向-鶴見大短期大学部・後藤教授らが研究

若い女性の上顎の側切歯が矮小化し、第三大臼歯、第二大臼歯の退化が進んでいる。鶴見大学短期大学部の後藤仁敏教授(解剖学担当)と田中宣子講師が、平成21年入学の歯科衛生科1学年124人の歯の石膏模型を収集し、まとめた「現代日本人女性の歯の形態学的研究(第5報)」(保健つるみ34号)で明らかにした。

第4回会合で情報の連携確認-被災者健康支援連絡協

東日本大震災の被災者の健康を守るために日本医師会や日本歯科医師会など医療関係団体で構成する被災者健康支援連絡協議会は5月30日に第4回会合を開き、中期的な支援活動の在り方について意見交換し、被災地の状況とニーズの正確な把握と情報連携の構築を確認した。

日歯義援金 3億円集まる

日本歯科医師会(大久保満男会長)は、東日本大震災における義援金が総額で2億9,885万9,680円になることが分かった。6月2日に開かれた第168回臨時代議員会で執行部から報告があったもの。

義援金300万円-歯技協

日本歯科技工所協会(畠中實理事長)は、東日本大震災の被災者を支援するための義援金295万5,403円を5月12日に日本赤十字社を通じて寄付した。

消費税 段階的な引き上げ提案

内閣府は、「消費税増税が必ずしも景気後退を招くわけではない」とし、消費税の段階的な引き上げなどを提案する研究報告書を5月30日に開かれた政府の社会保障改革に関する集中会議に提示した。

消費税引き上げ賛成-自民・石井みどり参院議員

自民党の石井みどり参議院議員は国会報告で、消費税の引き上げは社会保障財源の確保のために「賛成」との見解を示した。

口腔保健法案に意欲-民主・西村正美参院議員

民主党の西村正美参議院議員は国会報告で、今国会での口腔保健法案の成立に意欲を見せた。

医療経済実態調査実施で合意-中医協総会

中医協は6月3日に総会を開き、医療経済実態調査を予定通り6月に実施することで診療側、支払側の双方ともに合意した。

電力使用制限政策 テナント医院などに影響も

東京電力と東北電力管内の契約電力500キロワット以上の大口契約者を対象に15%の電力使用制限を設けるとする政策を経済産業省が5月25日に発表した。基本的に医療機関は制限しないとしているが、ビルテナントの歯科診療所などの場合は、ビルオーナーと電力会社との契約内容により使用制限の影響を受ける可能性があることが本紙の調べで分かった。テナント歯科診療所などは、ビルオーナーに契約内容を確認しておく必要がある。

歯科大・歯学部23年度入試結果 私立10校で定員割れ

私立歯科大学・歯学部17校中10校が定員割れを起こしていることが、平成23年度の歯科大学・大学歯学部(歯学科)の入試結果で分かった。国立大学では1校が定員割れしている。全校の定員総数は2,459人、総入学者数は2,158人で、充足率(入学定員÷入学者数)は87.8%。

「義歯名入れ」保険に-山形県歯会長が提言

第86回東北地区歯科医師会連合会役員協議会が5月28日に福島市内の県歯会館で開かれ、東日本大震災への対応などについて協議した。意見交換の中で山形県歯の石黒慶一会長は、遺体の身元確認をする上で義歯の名入れは非常に効果的だとし、名入れの行為について保険点数に導入すべきとの考えを示した。

被災会員に見舞金-日歯連盟

日本歯科医師連盟(高木幹正会長)は5月27日の理事会で、東日本大震災による被災会員に総額1億円の見舞金を送る方針を固めた。6月3日に開かれる第113回臨時評議員会で平成23年度補正予算として提案する。

元日歯理事 上野光氏死去

元日本歯科医師会理事で、茨城県歯科医師会で理事、常務理事、専務理事などを14年間務めた上野光(うえの・ひかる)氏は5月26日、死去した。72歳。

災害救助法適用地域 106施設が概算請求-平成23年3月診療分

東日本大震災による災害救助法適用地域にある歯科医院で、平成23年3月診療分の診療報酬の概算請求を行ったのは、岩手、宮城、福島、茨城の4県で106施設、支払金額は4,963万円になることが社会保険診療報酬支払基金の調べで分かった。

医療の復興で要請書-保団連

全国保険医団体連合会(住江憲勇会長)は、東日本大震災で被災者の医療提供体制の確保に向けた取り組みが、2カ月が過ぎた今でも多くの課題を残している現況について、一日も早い復旧・復興の実現を求める要請を菅直人首相や野田佳彦財務大臣、細川律夫厚労大臣、国会議員等に提出した。

身元確認作業に2,359人が出動

日本歯科医師会は5月26日の会見で、5月25日現在の東日本大震災での身元確認作業の状況を発表した。岩手、宮城、福島の3県で延べ2,359人の歯科医師が出動し、少なくとも7,800体の遺体の歯科的所見を行った。

矯正治療中の被災者を支援

日本臨床矯正歯科医会(平木建史会長)は、矯正歯科治療中に東日本大震災で被災した人を対象に無料相談を受ける「矯正歯科 被災者支援フリーダイヤル」を開設した。電話番号は0120-453-344。

日歯に委員会と2部会を設置

日本歯科医師会は歯科医療機器試験ガイドライン検討委員会と歯科医療機器委員会に新たに二つの部会を設置したと、5月26日の理事会後の会見で発表した。部会は「体外診断薬」と「レギュラトリーサイエンス」で、委員会を含め設置期間はいずれも発表当日から平成25年3月31日まで。

電子レセ、1万8千施設突破-歯科診療所3月診療分

社会保険診療報酬支払基金がまとめた平成23年3月診療分の歯科の電子レセプト請求医療機関数は1万8,525施設となった。うちオンライン請求は2,868施設で、前月より2,462、412施設それぞれ増えた。

件数・点数とも増-社保2月歯科診療分

社会保険診療報酬支払基金による平成23年2月診療分の総計確定件数は7,531万3千件、点数1,133億31万6千点で前年同月に比べ、件数、点数とも7.3%増加した。歯科は895万6千件、108億8,889万5千点で、前年同月に比べ、件数は2.4%、点数は1.3%増加した。

九州大学名誉教授 青野正男氏死去

九州大学名誉教授(歯科保存学)の青野正男(あおの・まさお)氏は5月24日、福岡県福津市の病院で敗血症性ショックのため死去した。83歳。

第104回歯科国試“6年で卒業”の合格率62.4%-文科省まとめ

留年も国試浪人もせず最低修業年限(6年)で受験した者の第104回歯科医師国家試験合格率は62.4%だった。留年・浪人含む総数では、昨年69.5%から71.0%と微増しているものの、最低修業年限での合格率は昨年64.4%、一昨年62.5%よりも低かった。文科省がまとめたもの。

口腔リハ導入の通所介護-東京都大田区

口腔ケアのリハビリを取り入れた通所介護(デイサービス)を訪問歯科診療支援のデンタルサポート(本社・千葉市、寒竹郁夫社長)が4月、東京都大田区にオープンした。「トータルリハセンター蒲田」は、フィットネスジムのようなつくりが特徴で、36坪の空間には筋肉を鍛える機器が並ぶ。利用対象者は送迎車(タクシー)への乗り降りが可能な要支援、要介護認定者。定員はそれぞれ20人と10人の計30人。

器械・材料が合同懇親会-塚本氏が器械組合理事長に

日本歯科器械工業協同組合と日本歯科材料工業協同組合は5月25日に、東京・新橋の第一ホテル東京で合同懇親会を開いた。塚本耕二器械組合理事長の開会の辞に続き、両組合を代表して高橋勝美材料組合理事長があいさつした。

同時改定延期問題 日歯は継続議論の方針

日本歯科医師会の大久保満男会長は5月26日の理事会後の会見で、日本医師会が求めている平成24年度診療報酬と介護報酬の同時改定の延期について、「結論を出すのが早いというのが理事の多数の意見だった」とし、今後も継続して議論する考えを示した。

定額負担には反対-日歯大久保会長

日本歯科医師会の大久保満男会長は、厚労省が社会保障改革で、患者負担の3割に100円程度の定額負担の追加を新たに検討していることについて、反対する考えを明らかにした。

厚労省の社会保障改革案 日医が患者負担増に反対

日本医師会(原中勝征会長)は、「社会保障を後退させる姿勢が垣間見える」とする見解を5月18日に発表した。5月12日の社会保障改革に関する集中検討会議への厚労省の提案に対するもの。報道等で3割負担のほかに100円程度の上乗せを検討するとされている患者負担についても、反対を強調した。

厚労省・医療改革原案 「定額負担」を提案

厚労省は5月19日に開かれた政府の「社会保障と税の一体改革に関する集中検討会議」で、医療費の患者窓口負担3割のほかに一定額を上乗せする「定額負担」の導入を提案した。導入時期は未定だが、定額の負担額は1回の受診で100円程度を軸に検討を進めている。これにより確保した財源を、がんや長期重症患者の負担軽減策に充てる方針で、国民的な議論をした上で総合的な改革を目指す。

「健口美」で女子力アップ

日本歯科医師会(大久保満男会長)は5月11日に東京・有楽町のよみうりホールで20代、30代の女性をターゲットにした「歯の健康シンポジウム」を開いた。明海大学学長の安井利一氏が「知っておきたい女性の歯と口と美」で講演。

4月は3件歯科医院倒産-帝国データバンク調べ

帝国データバンクが集計した2011年4月の歯科医院の倒産は3件、負債総額1億円で、前年同月に比べると1件増えたが、負債総額は4,200万円減った。1~4月までの倒産総件数は6件、負債総額は4億円で、前年に比べ1件、負債総額で9,800万円増えた。

24年度同時改定の見送りを厚労相に申し入れ-日医

日本医師会(原中勝征会長)は5月19日に細川律夫厚労相と省内で会談し、平成24年度診療報酬改定と介護報酬同時改定の見送りや医療経済実態調査の中止など5項目を申し入れした。

長野県歯会長が定額負担に難色示す

長野県歯科医師会の滝澤隆会長は、厚労省が発表した医療制度改革原案に患者負担として定額負担金の考えが盛り込まれたことについて「受診抑制に直結する」と導入に否定的な考えを示した。5月21日に長野県軽井沢町の軽井沢プリンスホテルウエストで開かれた平成23年度東海信越地区歯科医師会役員・国保組合役員、連盟役員合同連絡協議会全体会のあいさつで述べたもの。

医療経済実態調査、実施の結論出ず-中医協

厚労省は5月18日に開いた中医協総会(会長・森田朗東京大学大学院教授)で、6月実施予定の第18回医療経済実態調査について、岩手、宮城、福島の東日本大震災被災区域を調査対象から除外する案を提示した。同調査は平成24年度診療報酬改定の基礎資料となるもの。審議では、調査自体の中止を訴える診療側の日本医師会と調査を実施すべきとする支払側との間で激しい議論があり、最後まで意見集約に至らず、調査実施の有無も含め結論を次回に持ち越した。

介護保険改正で公費負担拡大を要望-保団連

全国保険医団体連合会(住江憲勇会長)は、国会に提出されている介護保険法「改正案」について、徹底審議と公費負担拡大による介護保険の拡充を求める要望書を、5月13日に細川厚労相と衆参厚労委員会委員にそれぞれ提出した。

処遇改善など審議-社保審・介護保険給付分科会

厚労省の社会保障審議会の介護保険給付分科会は5月13日に会合を開き、介護人材の確保や介護職員処遇改善交付金の在り方などを審議した。

歯科は件数、点数とも増-支払基金23年1月分

社会保険診療報酬支払基金による平成23年1月診療分の総計確定件数は7,493万6千件、点数1,141億5,011万8千点。歯科は882万件、104億3,329万6千点で、前年同月に比べ、件数は2.7%、点数は2.2%増加した。

23年2月末歯科診療所数6万8,357施設

厚労省の施設動態調査による平成23年2月末現在の歯科診療所数は全国で6万8,357施設で、前月より8増えた。開設者別歯科診療所数の個人は5万6,915施設、医療法人は1万807施設となっている。

成長因子抽出し、歯槽骨再生-名古屋大 上田教授

名古屋大学の上田実教授らの研究チームは、幹細胞そのものではなく、幹細胞から抽出した成長因子粉末を使い、歯槽骨の再生に成功した。幹細胞の直接移植と比べて、安全で安価な上、再生能が同程度かそれ以上見込まれる。

医療・介護同時改定 日医が見送り要請へ

平成24年度の診療報酬と介護報酬の同時改定について、日本医師会(原中勝征会長)は5月12日の定例会見で、東日本大震災の復興を最優先するために見送ることや、中医協が実施する医療経済実態調査の中止などを細川律夫厚生労働相らに要請する方針を明らかにした。

日歯・平均年齢 10年で4歳以上アップ

平成22年度の日本歯科医師会会員の平均年齢が56.10歳と過去最高になることが日歯の調べで分かった。前年度と比較すると0.04歳、12年度と比べると4.07歳高くなっている。

日歯・臨代 6月に開催

日本歯科医師会(大久保満男会長)は6月2日に第168回臨時代議員会を開催する。代議員会終了後には、東京都千代田区のホテルニューオータニで「被災地復興に向けて元気を送る会」を開く予定。

社会保障改革原案で「総合合算制」を提案-厚労省

医療、介護、保育費などの自己負担総額に世帯ごとに上限額を設定する「総合合算制度」(仮称)の検討などを盛り込んだ社会保障改革原案を厚労省は5月12日に開かれた政府の「社会保障改革に関する集中検討会議」(議長・菅直人首相)に提示した。同会議は、厚労省原案を踏まえ、6月中に税制も含めた改革案を示す。

直接選挙制度の実施断念-日医検討委員会

日本医師会の会長選挙制度に関する検討委員会(長瀬清委員長)は、直接選挙制度について公益法人制度改革との整合性を鑑み、直接選挙制度について「現時点では断念せざるを得ない」との答申を原中勝征会長に提出した。

医療費明細書 歯科の発行は32.4%

患者に明細書を発行している歯科診療所は、「一部の患者のみ発行している」を含めて32.4%と、病院の98.0%、一般診療所84.3%の3分の1程度にとどまっている。中医協が公表した平成22年度診療報酬改定の結果検証に関わる特別調査「明細書発行原則義務化後の実施状況調査(速報)」によるもの。歯科の場合、調査時には明細書の発行は義務ではない。

電子レセ1万6千施設-23年2月歯科診療分

社会保険診療報酬支払基金がまとめた平成23年2月診療分の歯科の電子レセプト請求は医療機関数が1万6,063施設、うちオンライン請求は2,456施設で、前月に比べ1,899施設、286施設それぞれ増えた。

6万8,349施設-23年1月の歯科診療所数

厚労省の施設動態調査による平成23年1月末現在の歯科診療所数は全国で6万8,349施設で、前月より49減った。開設者別歯科診療所数の個人は5万6,912施設、医療法人は1万804施設。

牧角龍治氏死去

鹿児島県歯科医師会の元副会長で、平成8年6月から9年3月まで、会長代行を務めた牧角龍治(まきずみ・りゅうじ)氏は5月14日、死去した。88歳。

交付金を前倒しで交付-厚労省が通知

厚労省は東日本大震災への対応で、平成22年度補正予算に組み込まれている地域医療再生臨時特例交付金を前倒しで交付することを岩手、宮城、福島の3県知事に4月28日に通知した。

21年度・国保1人当たり 歯科は2万1,779円

国民健康保険の1人当たり医療費で歯科だけが前年度に比べ減少している。厚労省が発表した平成21年度国民健康保険事業年報によるもので、市町村と組合を合わせた歯科の1人当たり医療費は2万1,779円となり、前年度に比べ1.0%減った。市町村は2万2,141円、組合1万8,022円。

数量減でも金額は微増-22年・歯磨出荷

平成22年の歯磨類の出荷実績は数量4億3,106万2千個、中身総量7万7,153トン、金額939億6,700万円で、前年に比べ数量が0.3%マイナスだったものの、中身総量と金額はそれぞれ5.3%、2.5%のプラスとなった。日本歯磨工業会が調べたもの。

医療・介護同時改定 日歯は実施を希望

平成24年度診療報酬と介護報酬の同時改定の見送り問題について、日本歯科医師会の大久保満男会長は、「方向転換する時期ではない」と、同時改定を現時点では実施すべきとの見解を示した。同時に日本医師会と共同歩調をとる必要性を強調。

民主・西村議員が厚労委員会で歯科基本法を主張

民主党の西村正美参議院議員は5月2日に開かれた参議院厚生労働委員会で東日本大震災における被災者への健康を守るために、口腔ケアの重要性を訴えると同時に歯科保健に関わる基本法の制定の必要性を強調し、政府の対応を質問した。大塚耕平厚労副大臣は「避難生活が長期化する中で誤嚥性肺炎の予防などの観点から歯科保健医療の確保は重要」との認識を示した。

ニチギデータセンター 廃止も視野に検討

日本歯科技工士会(古橋博美会長)は4月23日に都道府県会長会議を開き、日技と日本歯科技工士連盟の会費徴収などのために設立された「ニチギデータセンター(NDC)」の問題点について議論した。会議は非公開だった。関係者によると、一部でNDC廃止論もあったが、存続させるならば業務など透明性の確保を求める声も多く聞かれたという。執行部は5月下旬までに一定の方向性をまとめる。

統一地方選 歯科関係20人が当選

4月に行われた第17回統一地方選挙で歯科医師13人、歯科技工士4人、歯科衛生士3人の計20人が当選していることが本紙の調べで分かった。

第103回歯科国試 “6年で卒業”の合格率64%

文科省の「歯学教育の改善・充実に関する調査研究協力者会議」が、定員削減なども視野に入れた改善を促す大学を選定するために、調べた項目の数値を昨年末に公表した。同数値では、合格率69.5%だった第103回歯科医師国家試験で、留年者を含む新卒の合格率は81.6%と高いが、6年の最低修業年限で受験した人の合格率は64.4%まで低下しており、大学の苦戦ぶりが如実に表れている。

“24年度同時改定問題”を慎重に検討-日歯

日本歯科医師会の堀憲郎常務理事は、東日本大震災の復興のために平成24年度の診療報酬と介護報酬の同時改定を見送る考えが日本医師会などから出ている問題で、慎重に検討するとの見解を示した。4月28日に開かれた理事会後の定例会見で述べたもの。

要支援への給付で対立-厚労省・社保審分科会

厚労省の社会保障審議会介護給付分科会は4月27日に会合を開き、平成24年度介護報酬改定に向けた地域区分の見直しや介護報酬全体における課題について議論した。介護報酬における課題では、要支援に対する給付を巡り、保険給付から「外すべき」「維持すべき」と委員間で意見が真っ向から対立する場面があった。

厚労省の補正予算を評価-大久保日歯会長

厚労省の平成23年度第一次補正予算案に東日本大震災への対応で仮設歯科診療所などが盛り込まれたことについて、日本歯科医師会の大久保満男会長は4月28日の理事会後の会見で「大変ありがたい」と高く評価した。

夏場の電力不足で各地に節電求める-日歯

日本歯科医師会(大久保満男会長)は4月28日に都道府県歯に対し、民主党に計画停電の回避を求める働きかけを行っていると同時に歯科医療機関に対し、節電を求める文書を送付した。

消費税にも言及-政府・社会保障集中会議

政府は4月27日に第5回社会保障改革に関する集中検討会議を開き、今後の社会保障と税の在り方について、消費税の引き上げなどにも言及した論点整理を提示した。医療分野については、医療従事者の不足、地域偏在と診療科間の偏在の問題、救急医療体制の整備や介護サービスの質の向上などが課題と指摘。

会長に廣石氏就任-日衛連盟

日本歯科衛生士連盟の会長に3月まで理事長を務めていた廣石マサ子氏(神奈川)が就任した。任期は4月1日から2年間。

畠中理事長が再選-歯技協

日本歯科技工所協会(畠中實理事長)は4月24日に、大阪市のスイスホテル南海大阪で第45回総会を開いた。議事はすべての議案が原案通り承認され、役員の改選では畠中理事長が再選。

査定件数20.8%増-社保 平成22年5月~23年1月審査分

社会保険診療報酬支払基金が発表した平成22年5月~23年1月審査分の歯科の査定件数は39万5,934件、点数3,689万点で、前年同月に比べ件数は20.8%増えたが、点数は0.4%減った。

赤字6,089億円-健保連

健康保険組合連合会(平井克彦会長)は、平成23年度予算で全国1,447組合の9割が赤字で、総額は6,089億円になるとの推計を4月21日に発表した。

日医、日歯などが被災者健康支援で協議会

東日本大震災の被災者や避難者の健康を支援するため日本医師会や日本歯科医師会など医療関係団体は「被災者健康支援連絡協議会」(代表・原中勝征日医会長)を立ち上げた。避難所を始め被災地の健康確保上のニーズを把握するとともに感染症対策等被災者の健康確保に必要な取り組みを行い、厚労省などの関係行政との緊密な連携を取ることが狙い。参加団体は日医、日歯のほか、日本薬剤師会、日本看護協会、全国医学部長病院長会議、日本病院会、全日本病院協会などで4月25日に初会合が開かれた。日歯の大久保満男会長は副代表に就任。

宮城県歯会員 新たに1人の死亡確認

東日本大震災で宮城県歯科医師会会員1人の死亡が確認され、岩手、宮城、福島の県歯科医師会で死亡した会員は計9人になった。

マッサージ機能搭載歯科用ユニット「フェリーチェ」発売-ジーシー

ジーシー(本社・東京都文京区、中尾眞社長)は、日本で初めて薬事認可されたマッサージ機能付きの歯科用ユニット「Felice(フェリーチェ)」を5月6日に発売した。マッサージ機メーカー大手のファミリー(本社・大阪市、稲田二千武社長)と共同で開発したもの。

モリタ製作所会長 森田隆一郎氏が死去

モリタ製作所代表取締役会長で、モリタ東京製作所代表取締役社長、モリタ取締役の森田隆一郎(もりた・りゅういちろう)氏は脳梗塞のため4月24日、死去した。75歳。

仮設歯科診療所など確保-厚労省第一次補正予算案

厚労省は、東日本大震災の復興支援に伴う平成23年度第一次補正予算案1兆8,407億円を4月22日に発表した。被災地域の医療を確保するため仮設歯科診療所21カ所分および歯科巡回診療車6台への補助などに14億円。また、独立行政法人福祉医療機構の被災した医療機関等への貸し付けでは5年間程度は無利子とし、融資率100%とするなどの優遇を行うための資金100億円を用意した。政府全体では総額4兆153億円で4月28日に国会に提出し、5月2日の成立を目指す。

24年度改定の見送り提案-日医執行部

日本医師会執行部は4月24日に開いた第124回定例代議員会で、平成24年度の診療報酬と介護報酬の同時改定見送りを提案した。東日本大震災の復興に多大な財源が必要なため、改定より被災地の医療機関の復興を優先すべきとの考えによるもの。5月上旬の中医協に提案するとした。

日歯の堀氏が委員に-中医協総会

厚労省は、3月2日以来となる中医協総会を4月20日に開いた。当初は3月23日の予定だったが、東日本大震災で中止、開催は1カ月半ぶりとなる。会合では、新たに日歯常務理事の堀憲郎氏の歯科代表委員就任を発表した。中医協の新会長には森田朗氏(東京大学大学院教授)が選出された。

日歯連盟 高木執行部が発足

日本歯科医師連盟の高木幹正会長は4月22日の理事会後に会見を開き、執行部人事を発表した。副会長には三重の峰正博、佐賀の寺尾隆治、東京の大曽根正史の各氏、理事長には神奈川の島村大氏をそれぞれ起用した。副理事長は東京の村田憙信氏、常任理事では高橋英登氏が留任となったが、それ以外は一新した。

歯科請求機関数 7万1千施設を割る

社会保険診療報酬支払基金が毎月発表する「医療保険統計の概要」による歯科の請求医療機関数が、平成23年2月診療分で7万1千施設を割り、7万984施設となった。平成20年12月以降について調べた結果では、7万1千施設を割ったのは初めて。

医療機関の復旧・復興-保団連が緊急要請

東日本大震災における医療機関の復旧・復興について全国保険医団体連合会(住江憲勇会長)は4月19日に緊急要請をまとめ、菅直人首相と厚労、文科両大臣に提出した。

東北デンタルショー開催中止

仙台市で9月3、4の両日に開催予定の「第20回東北デンタルショー」は東日本大震災の影響を受け、中止となった。

被災地域の歯科医療の復興支援 日歯が要望書

日本歯科医師会と日本歯科医師連盟は東日本大震災の被災地域における歯科医療の復興支援にかかわる国庫補助等についての要望書を4月13、14の両日に政府関係者に提出した。

東大病院に骨再生診療科開設 歯槽骨再生の臨床研究実施

東京大学医科学研究所は8月をめどに骨再生医療(歯槽骨)を対象とした「骨再生診療科」を附属病院に開設する。

東日本大震災の身元確認 特例でレセ情報活用

厚労省は4月11日に東日本大震災による死亡者の身元確認のために特例として、歯科診療報酬明細書の第三者提供を認める事務連絡を都道府県国民健康保険主管課や健康保険組合、全国健康保険協会などに通知した。津波により歯科診療所が流失したため、カルテの代替としてレセプト情報を基に身元確認作業を進めるというもの。

介護報酬 改定に慎重論も

厚労省の社会保障審議会は4月13日に介護給付分科会を開き、平成24年度介護報酬改定に向けて議論した。フリートーキング形式で行われた意見交換では「介護報酬改定を行うべきなのかを議論すべきだ」「費用対効果を見ながら大胆に見直すべき」などの意見が出た。背景には、東日本大震災の復興に莫大な財源が必要になることが考えられる。

日歯連盟人事 理事長に島村氏内定

日本歯科医師連盟(高木幹正会長)の役員人事で会務の要となる理事長に、神奈川県歯科医師連盟理事長の島村大氏が内定したことが本紙の調べで分かった。

復興へ緊急意見交換会-保団連

全国保険医団体連合会(住江憲勇会長)は4月14日に菅首相と細川厚労相あてに被災者に対する医療および医療提供体制の確保を要請した。同日、衆議院第2議員会館で開かれた「東日本大震災と地域医療の復興緊急意見交換会」の報告で明らかになったもの。

支払基金が災害対策本部を設置

社会保険診療報酬支払基金は、東日本大震災の被災地の業務遂行と医療確保への側面支援のため、地震発生日の3月11日に災害対策本部を設置していたことを明らかにした。

歯科は点数・件数増-支払基金22年12月診療分

社会保険診療報酬支払基金による平成22年12月診療分の総計確定件数は7,721万2千件、点数1,182億6,035万3千点で前年同月に比べ、件数、点数とも増加した。歯科は943万6千件、115億1,811万9千点で、前年同月に比べ、件数は4.9%、点数は4.3%それぞれ増加した。

歯科医療費 市町村で2.2%増-国保22年12月診療分

国保中央会がまとめた平成22年12月診療分の総医療費は市町村と組合、後期高齢者を合わせて2兆281億円で、うち後期高齢者分は1兆789億円だった。歯科医療費は市町村が688億円で、対前年同月比で2.2%増。組合は51億円で2.2%減。後期高齢者が354億円で8.6%増加した。

国保保健事業の助成で厚労省が通知

厚労省は国民健康保険の保健事業に対する平成23年度の助成対象事業についての通知を都道府県民生主管部(局)国保主管課(部)長に4月1日付で送付した。

歯科の特定健診等で中間報告書-全歯連委員会

特定健診・特定保健指導の歯科実施に向けた取り組みでの検討を進めている全国歯科医師国民健康保険組合連合会の特定歯科検討委員会は、2月に中間報告をまとめた。

中国・四国デンタルショー 2,161人が来場

2011年中国・四国デンタルショー(中国歯科用品商協同組合・四国歯科用品商協同組合)が4月16日から2日間、岡山市のコンベックス岡山で開かれ、2,161人の来場者でにぎわった。

昨年の参院選で総括報告書-日歯連盟

日本歯科医師連盟は昨年夏の第22回参議院比例代表選挙の総括報告書を取りまとめ、3月30日の評議員会で発表した。従来の自民党支持をやめ、初めて民主党の西村正美氏の支援に回り、結果、10万932票で3年前の石井みどり氏(自民党)の得票数を大幅に下回ったものの当選を果たした。

被災歯科診療所診療報酬請求 震災前は概算で可

東日本大震災および長野県北部地震で被災した歯科診療所等や患者窓口一部負担を猶予した場合の診療報酬請求事務の取り扱いに関する通知を厚労省は4月1日、地方厚生(支)局などに通知した。3月11日以前の診療分の取り扱いについて、診療録およびレセプトコンピューター等を滅失、汚損、棄損した場合には概算請求が可能とした。

日歯ら被災地を視察

日本歯科医師会と日本歯科医師連盟の役員が4月7~10日の4日間、東日本大震災で甚大な被災を受けた岩手、宮城、福島の3県の被災状況や避難所における口腔ケアの対応を視察した。

全国初の健康条例-兵庫県議会で成立

歯科保健に関連した条例は全国の自治体で約20あるが、「歯・体・心」の健康の推進を総合的に打ち出した全国でも初の「健康づくり推進条例」が3月16日の兵庫県議会で成立した。知事提案で、条例をより具体化するための予算が組まれていることが大きな特徴。

身元確認で協定-日歯と海上保安庁

日本歯科医師会と海上保安庁との遺体の身元確認等で行う歯牙鑑定における歯科医師の現場の立ち会いに関する協定書が3月23日に結ばれた。

震災関連の診療報酬でQ&A-厚労省

厚労省は、東日本大震災および長野県北部地震に伴う診療報酬の取り扱いについて4月1日に都道府県に通知した。

夏の行事は震災関係-夢みるこども基金

全国の歯科医院から回収した金属冠のリサイクル益をもとに活動している夢みるこども基金(事務局・福岡市)の第17回こども会議が福岡市中央区のアクロス福岡円形ホールで3月27日に開かれた。同会議で、東日本大震災に関し「自分たちも何かしたい」という声が多数出て、今年のイベントについては「地震関係のものをした方がいい」との意見にほぼ集約された。

文科補助金を不適切に処理-松本歯科大の研究者ら

松本歯科大学(矢ヶ崎雅学長)は、2004~08年度の文科省の科学研究費補助金計1,082万円余について、不適正な経理処理があったとし、研究者1人を諭旨退職、4人を1段階の降職にした。

医療機器の一般的名称の定義変更を厚労省が通知

厚労省医薬食品局は医療機器の認証基準の一部改正に伴い、医療機器の一般的名称の定義変更について、3月31日付で都道府県に通知した。歯科では「電動式歯科用インプラント手術器具」「歯科麻酔用電動注射筒」などが変更された。

近畿デンタルショー1万9,103人来場

近畿デンタルショー2011が大阪市の京セラドーム大阪で4月9、10の両日に開かれ、歯科医師ら1万9,103人が来場した。東日本大震災に配慮しアトラクションが縮小され、費用の一部を義援金とした。

東日本大震災 現地取材ルポ-本紙記者が被災地回る

3月21日から約1週間、福島、宮城、岩手の3県を回った。被害の一端しか見ていないにもかかわらず、その悲惨さに、経験したことのない衝撃を受けた。原発事故への不安、津波の被害はもとより、その地域ごとに抱える問題は膨大で多岐にわたる。歯科医師会会員の死者も8人に上る。しかし、そんな中でも地元で踏ん張っている歯科医師、関係者、駆けつけた支援者の姿を確認できたことが、今回の取材の中で何よりも大切にしたいことだと思った。

日歯 第3次大久保執行部が発足

日本歯科医師会は4月1日に記者会見を開き、新役員人事を発表した。第3次大久保執行部では近藤勝洪、宮村一弘、山科透の3副会長と村上恵一専務理事、山崎芳昭、柳川忠廣の両常務理事は留任した。会見で大久保会長は執行部発足にあたり「歯科医師会としての事業を進めていくと同時に東日本大震災の支援および対策という課題を背負いながらの船出となった」と語った。

日歯連盟会長に高木幹正氏当選

日本歯科医師連盟(堤直文会長)は3月30日に第112回評議員会を開き、任期満了に伴う新会長に現理事長の高木幹正氏の無投票当選を承認した。

日技・古橋執行部がスタート

日本歯科技工士会(古橋博美会長)と日本歯科技工士連盟(同会長)は4月1日に会見を開き、新役員人事を発表した。日技の専務理事には三重の大西清支氏が就任した。副会長では会長指名で北海道の杉岡範明氏が機構改革、選挙で選ばれた神奈川の伊集院正俊氏は情報管理、京都の吉田比呂志氏は学術、学会をそれぞれ担当する。3月の代議員会で平成23年度事業計画や予算案が否決されたことについては、古橋会長は状況打開に向けて、4月23日に都道府県会長会議を開き、コンセンサスを得た上で6月下旬にあらためて代議員会を開き、事業計画や23年度予算を通したいとの意向を示した。

日学歯総会で岩手県歯会長が被害状況報告

岩手県歯科医師会の箱崎守男会長は、東日本大震災の岩手の被害状況として、3人の死者が出ているほか、2人の行方がつかめていないことを明らかにした。報告によると、死者3人、行方不明2人のほか、津波で医院が流された会員が42人、自宅に住めなくなった会員30人と70人以上が大きな被害を受けているという。

避難所で義歯等調整-福島県技福島支部

福島県歯科技工士会の福島支部は、震災で県内の避難所に避難している被災者を訪問し、義歯等の調整を行った。

死亡確認8人に-東日本大震災・3県歯会員の被害

東日本大震災により岩手、宮城、福島の3県歯科医師会会員で8人の死亡が確認された。内訳は岩手3人、宮城4人、福島1人。まだ連絡がとれていないのは岩手2人、宮城2人となっている。福島も一部の連絡が取れない会員の安否を確認中。

「大半の診療所が減収」-千葉・八千代市歯が計画停電の影響調査

千葉県八千代市歯科医師会が実施した「計画停電についての緊急アンケート」で明らかになったもの。調査は同会に所属する97人の会員を対象に3月22日から実施したもので、24日現在で39人からの回答を得た。診療収入の減少状況(停電しない歯科診療所含む)は、「なし」と回答したのはわずか1人、「20%」13人、「40%」15人、「60%」8人、「不明」2人と、大半の歯科診療所が計画停電による影響を受けていることが浮き彫りになった。

歯科、点数で8.7%増-支払基金11月分

社会保険診療報酬支払基金による平成22年11月診療分の総計確定件数は7,534万2千件、点数1,153億1,391万8千点で前年同月に比べ、件数は2.8%、点数は6.4%増加した。歯科は914万3千件、113億1,137万5千点で、前年同月に比べ、件数は7.2%、点数は8.7%増加した。

日学歯会長選 中田氏が再選

日本学校歯科医会は、任期満了に伴う役員選挙で会長に中田郁平氏の再選を決めた。立候補していた元専務理事の丸山進一郎氏が震災後の3月14日に辞退届を提出したため、同月31日に東京・市谷の歯科医師会館で開かれた第78回総会において無投票で承認された。

全歯連 新会長に小澤氏

全国歯科医師国民健康保険組合連合会は、平成22年度第2回通常総会を3月25日に開き、任期満了に伴う新会長に、神奈川県歯科国保理事長の小澤孜氏、監事には大阪府歯科国保専務理事の河島保孝氏と福岡県歯科国保会長の長谷宏一氏を無投票で決めた。

日本歯科商工協会 一般社団に移行

日本歯科商工協会は4月1日、社団法人から一般社団法人に移行登記した。公益法人改革に伴うもので、3月23日に認可を受けた。

死亡確認5人に-東日本大震災・日歯会員被害

日本歯科医師会(大久保満男会長)は3月24日に会見し、東日本大震災における会員の被害状況を公表した。3月23日正午現在で死者は岩手3人、宮城1人、福島1人の計5人。岩手は死亡した会員も含め、全会員の安否を確認、宮城は1,147人中いまだ45人と連絡が取れていない。福島では、福島原子力発電所の事故により県内退避22人、県外退避52人。所在確認が取れていない会員が2人。

東日本大震災で衛生士2人の死亡確認

東日本大震災による歯科衛生士の死者は3月28日午後1時現在、2人いることが日本歯科衛生士会関係者に聞いた話で分かった。一方、歯科技工士については、日本歯科技工士会事務局では、「まだ把握できない」としている。ただ、複数の役員に話を聞いたところ、連絡がつかない人が複数いるものの、死者の報告はまだないという。

トラック5台分の支援物資-日歯

日本歯科医師会(大久保満男会長)は、東日本大震災で被害の大きい岩手、宮城、福島の3県歯に対し、歯ブラシなど緊急支援物資の第1回輸送分を3月24日に発送した。

会費減免などを検討-日歯

日本歯科医師会の村上恵一専務理事は3月24日の理事会後の会見で、東日本大震災に関わる会員の会費減免、共済金の給付の特別措置を検討していることを明かした。

FDI会長ら日歯に見舞状

ロベルト・ビアナFDI会長、オーランド・モンテイロ・ダシルバFDI次期会長は連名で、大久保満男日本歯科医師会会長に東北地方太平洋沖地震の見舞状を3月12日に出した。

災害活動状況を報告-日医

日本医師会(原中勝征会長)は3月23日に会見を開き、3月11日に発生した東日本大震災で被災者に対する保険診療への取り扱いに関する見解、日医医療チーム(JMAT)の活動や緊急支援物資の発送状況などを報告した。

衛生士国試 合格率は96.5%

厚労省は3月28日に第20回歯科衛生士国家試験の合格者を発表した。受験者数は5,788人で合格者は5,585人。合格率は96.5%と前回試験より0.7%低い。

福岡県歯副会長の中村直氏死去

福岡県歯科医師会副会長で、日本歯科医師会代議員、元同常務理事でもあった中村直(なかむら・ただし)氏は3月20日、死去した。69歳。

電子レセ 歯科医院は2割

支払基金が発表した平成23年1月診療分の電子レセプト請求の歯科は医療機関数が1万4,164施設、件数211万745件となった。歯科の全請求医療機関数7万1,033施設、全請求件数888万5,220件に占める電子レセプト請求の割合は19.9%、23.8%。

歯科診療所数6万8,398施設-22年12月末現在

厚労省の施設動態調査による平成22年12月末現在の歯科診療所数は全国で6万8,398施設で、前月より23減った。開設者別歯科診療所数の個人は5万7,007施設、医療法人は1万758施設となっている。

医療機器のリース13.4%減

リース事業協会は2011年2月のリース統計を発表した。医療機器の取扱件数は3,756件、144億1,600万円で前年同月に比べ件数は260件(7.4%)増えたものの、金額は22億2,130万円(13.4%)減少した。

東日本大震災で歯科医4人の死亡確認

3月11日に発生した東日本大震災による被害は、3月22日午前9時までに死者と行方不明者は合わせて2万1,592人に上る。特に被害の大きかった岩手、宮城、福島、茨城の県歯科医師会に本紙が確認したところ、3月22日午前11時現在で、死亡した歯科医師が少なくとも4人いることが分かった。いまだに連絡が取れない会員も多いため、人的被害はさらに広がる可能性もある。また、歯科診療所の全壊・全焼・流失は、分かっているだけでも20件近くにのぼる。

被災地近隣の歯科医師会が支援物資を送付

東日本大震災の被災地で口腔ケア関連用具等の支援物資が不足している。特に品不足が著しいのは岩手、宮城の2県で、北海道歯科医師会と青森県歯科医師会が岩手県歯科医師会に、山形県歯科医師会が宮城県歯科医師会に物資を送る。

支援、日歯に一本化-歯科関係7団体が会合

日本歯科医師会、日本歯科衛生士会、日本歯科技工士会、日本歯科商工協会、日本歯科医学会、日本私立歯科大学協会、日本学校歯科医会は3月17日に東京・市谷の歯科医師会館で東日本大震災の支援などについて話し合うため緊急会合を開いた。

被災3県歯に見舞金-日歯と日歯連盟

日本歯科医師会(大久保満男会長)は3月14日に東日本大震災で被害の大きかった岩手、宮城、福島の3県歯に対し、それぞれ1千万円ずつの見舞金を贈ることを決めた。

歯科医師国家試験 合格率71.0%

厚労省は3月22日に第104回歯科医師国家試験の合格者を発表した。出願総数3,875人に対し受験者は3,378人で合格者2,400人、合格率は71.0%で前回を1.5%上回ったが、過去10年間では4番目に低い数字となった。

国が被災者に口腔ケアを呼びかけ

厚労省は東日本大震災における被災地での健康を守るために、歯と口の清掃などを求める事務連絡を3月18日に全国の地域保健主管部局に通達した。

元熊本県歯会長 鬼塚義行氏死去

元熊本県歯科医師会会長や元日本歯科医師会代議員を務めた鬼塚義行(おにつか・よしゆき)氏は3月12日、死去した。84歳。通夜・告別式は既に執り行われた。

院内技工 患者の9割が「安心」-技工加算で中医協が調査

歯科医療機関に常勤歯科技工士がいると「安心感が高まる」と回答した患者は9割。厚労省が3月2日に中医協総会に提示した歯科技工加算の影響調査結果速報で明らかになったもの。

集団フッ素洗口の是否-日弁連の意見書に口腔衛生学会が反発

集団フッ素洗口・塗布の中止を求める意見書を日本弁護士連合会(日弁連)が今年1月26日にまとめ、2月2日に厚労、文科、環境省の各大臣に提出したことから、同問題を巡る議論が再燃している。日本口腔衛生学会は、有効性、必要性、実施上の安全性に疑問があるとする日弁連の意見書に、真っ向から反対する見解をまとめ、2月18日に同会のホームページ上に発表した。

日歯・連盟主催で石井議員を励ます会

歯科職域代表として活動する自民党の石井みどり参議院議員を励ます会が3月4日に東京都千代田区のホテルニューオータニで開かれ、関係者500人以上が集まった。主催は日本歯科医師会、日本歯科医師連盟。

激震、東日本を破壊

3月11日午後2時46分、三陸沖でマグニチュード9.0の地震が発生。宮城で震度7を記録するなど、東日本の地域で人的、建物などに未曾有の被害を出した。本紙が各都道府県歯などに確認したところ、3月14日午前までに「津波により歯科診療所が流された」「津波で車が流された」「診療できないほどに破損した」など被害が出ていることが分かった。宮城、岩手、福島などでは安否確認も含め、連絡が取れないところも多く、特に津波により街全体に大きな被害があった岩手県陸前高田市には9件、宮城県気仙沼市には27件、同県南三陸町には6件(含む公立志津川病院)の歯科診療所があった。その安否が気遣われる。

日歯 対策本部設置

東日本大震災を受けて3月14日に緊急会見を開いた日本歯科医師会(大久保満男会長)は、会長名による「現状報告と遺体確認への出動要請」とする文書を発表するとともに、対策本部を立ち上げたことを報告した。大久保会長は「日本の歴史上に残る地震で被災された方々、亡くなられ方々にお見舞い、お悔やみ申し上げます。被災した歯科医師、家族、スタッフの生存を祈るのみ。想像を超える困難な状況の中で、自らも被災しているにも関わらず、歯科医師としての責務を果たすため、作業を続けている歯科医師の姿に胸が熱くなる」と述べた。

日医 100チームを派遣

日本医師会(原中勝征会長)は3月15日、東日本大震災を受けて緊急会見を開き、災害医療チームを特に被害の大きい岩手、宮城、福島、茨城に送ると発表した。一部のチームは既に現地入りしている。支援内容は、被災地民間病院、診療所の日常診療への支援(災害発生前からの医療の継続)、避難所・救護所における医療を全国の医師会が対応する。

大久保会長の3選承認-日歯代議員会

日本歯科医師会(大久保満男会長)は3月10、11の両日、東京・市谷の歯科医師会館で第167回代議員会を開き、平成23年度事業計画、予算案、役員選挙など7議案を可決した。役員選挙では、会長に大久保氏、監事選挙では矢崎秀昭、秋山治夫、湯浅太郎の3氏を承認。

23年度事業計画を否決-日技代議員会

日本歯科技工士会(中西茂昭会長)の第94回代議員会が3月11日に開かれ、昨年10月に商業登記された株式会社ニチギデータセンター(NDC)について代議員から不満の声があがり、平成23年度事業計画が否決された。これに伴い中西執行部は23年度予算や「〈新〉公益社団法人(予定)日本歯科技工士会」に関わる定款変更、諸規定等一文改正、財産管理および会計処理規程、社員総会分野規則、生涯研修分野規程、また特例民法法人の諸規定廃止など七つの議案を取り下げた。新会計基準への変更に伴う特別会計等の移管承認と、契約期間満了に伴う顧問弁護士選任、任期満了に伴う役員選挙については可決された。

在宅歯科医療事業 連携整備の補助金の対象範囲を拡大

厚労省の在宅歯科医療連携室整備事業における補助金の対象範囲が来年度から広げられる。厚労省が3月2日に開いた都道府県行政関係者らを対象とした全国医政関係主管課長会議の席上で明らかにしたもの。事業は平成22年度から導入されていたが、補助金の対象が狭いことから改善を求める声が挙がっていた。

コバルトクロム合金 強度や変形能力向上

東京医科歯科大学生体材料学研究所の塙隆夫教授らは、強度や変形能に優れた義歯床用コバルトクロム合金の開発に成功した。同大歯学部や岩手県、東北大学金属材料研究所と共同研究したもの。

歯科補綴技術料適正評価で調査-厚労省

厚生労働省は「歯科補綴関連技術料等に関する歯科診療報酬の適正な評価のための調査」を、無作為に抽出した歯科保険医療機関等約6千施設に対して、3月7日までの間に実施した。

「負担金据え置き」6割-福祉共済で日歯が会員調査

日本歯科医師会の福祉共済制度について会員の6割が死亡共済金を減額してでも負担金額を据え置き、制度の存続を希望していることが日歯の調査で分かった。

社会保障と税の番号制度-日歯が政府会合で意見表明

日本歯科医師会(大久保満男会長)は、政府が平成27年1月からの導入を目指している社会保障と税にかかわる番号制度について「国民的な議論が十分になされないまま拙速に導入しようとしていることに強い懸念を抱かざるを得ない」との見解を示した。

中医協専門委員 日歯大教授の佐藤氏が就任

中医協の専門委員に日本歯科大学生命歯学部口腔外科学講座教授の佐藤田鶴子氏が3月1日、就任した。住友雅人氏の任期満了に伴う交代。

元青森県歯会長の清藤勇也氏死去

元青森県歯科医師会会長で、元日本歯科医師会副会長を務めた清藤勇也(せいとう・ゆうや)氏は3月2日、死去した。76歳。

大阪歯科大学学長に川添氏が再任

大阪歯科大学は任期満了に伴う次期学長の選考を2月24日に行い、川添堯彬(かわぞえ・たかよし)氏の再任を決めた。任期は10月1日から4年間。

ジーシー 本社を新築移転-エンタテイメント等をテーマに

ジーシー(中尾眞社長)は、本社を東京都板橋区から文京区へと新築移転した。「GC Corporate Center」と名づけられた同新社屋は、半分以上を歯科医師らが利用できるセミナー室や研修施設、ショールームに割いており、積極的に顧客の来訪を促したいとしている。

薬事の審査、承認 行政刷新会議が「規制仕分け」

政府の行政刷新会議は3月6、7の両日、時代の変化に即していない規制・制度の改革を推し進めるため、「規制仕分け」を東京都品川区のTOC五反田で開き、医薬品・医療機器の審査手続きについて「審査手続きの明確化、透明化を図る」「従来の薬事法を見直し、開発の在り方から、また医学の臨床の在り方、姿勢を含めて、法の運用の仕方を根本的に改善し、見直す必要がある」と結論付けた。

ISO/TC106 スタンフォード元議長が死去

歯科医療の国際規格について決めるISO/TC106の議長やFDI委員会委員長などとして活躍した米国のジョン・W.スタンフォード氏が2月23日、死去した。83歳。

日歯連盟役員選挙 高木氏が会長に立候補

日本歯科医師連盟の役員任期満了に伴う役員選挙の候補者受付が3月4日、締め切られた。会長には現日歯連盟理事長の高木幹正、監事には前山形県歯連盟会長の佐藤博嗣、現日歯連盟監事の中野健一郎、現神奈川県歯連盟会長の中村昌人の各氏が立候補し、会長、監事とも定数内。

在宅歯科等で調査-厚労省が中医協に概要提示

厚労省は3月2日、平成22年度診療報酬改定で手厚く評価した在宅歯科および障害者歯科分野の実施状況などを把握するための調査案を、中医協総会に提示した。

大久保会長が日歯役員減を示唆

日本歯科医師会の大久保満男会長は、4月以降の第3次大久保執行部の役員人事について、理事者を減らす可能性を示唆した。2月25日の都道府県会長会議の冒頭あいさつで述べたもの。

現職と新人が立候補-日学歯会長選

日本学校歯科医会の任期満了に伴う役員選挙の立候補届け出が3月2日、締め切られ、会長に現職の中田郁平氏と元専務理事の丸山進一郎氏が立候補した。選挙は16日の第78回総会で行われる。

政府「海外技工で法整備行わず」

海外歯科技工の輸入について、政府は「新たな法整備を行う考えはない」とする見解を示した。自民党(青森県4区)の木村太郎衆議院議員の「歯科技工の安全性に関する質問主意書」に、3月4日付の答弁書で明らかになったもので、海外技工物の安全性については、歯科医師が歯科医学的知見に基づき適切に判断し、自らの責任の下、実施されるべきものとしている。

税制関連法成立求める-日歯と日歯連盟が要望書

政局が混迷し、23年度予算は成立したものの、関連法案の22年度内の成立が危ぶまれている中、税制改正の関連法案が成立しない場合、歯科診療所も税制面で影響を受けることになる。日本歯科医師会(大久保満男会長)と日本歯科医師連盟(堤直文会長)は2月25日までに、平成23年度予算の関連法案の成立に関する政府への要望書を作成。

最高裁 原告の上告を棄却-海外歯科技工訴訟

歯科技工の海外委託を放置していたのは国の責任として歯科技工海外委託問題訴訟原告団(脇本征男団長)と同弁護団(川上詩朗団長)が上告していた訴訟で、最高裁判所第三小法廷(大谷剛彦裁判長)は2月15日、上告を棄却し、「上告審として受理しない」との判断を下した。原告団らは判断を不当とし2月21日に声明を発表、国民の安全かつ良質な歯科医療提供のため、問題解決に向け引き続き努力するとの決意を表明した。日本歯科技工士会は今回の決定でコメントを出す予定はないと答えた。

小児がん患者ら支援 寄付総額1億6千万円超-日本財団と日歯が会見

歯科用貴金属撤去物のリサイクルで日本財団(笹川陽平会長)と日本歯科医師会(大久保満男会長)は2月22日、共同会見を開き、寄付総額が1億6千万円を超えたと発表した。リサイクルで得た資金で、これまでミャンマーでの学校建設などを行ってきたが、今回新たに難病の子供たちを支援するための国内初となる小児ホスピス施設と小児がん専門施設の開設に向けた支援を行うとした。

歯科医10人を処分-医道審

厚労省は2月23日、医道審議会医道分科会の答申を受け、犯罪や不正を行った医師31人、歯科医師10人の行政処分を発表した。

う蝕病原因子酵素グルカンスクラーゼ 立体構造を解析

ミュータンス菌が産生し、う蝕の病原因子とされる酵素「グルカンスクラーゼ」の立体構造が、X線結晶構造解析によって世界で初めて明らかにされた。静岡県立大学の伊藤圭祐助教、伊藤創平助教らの研究グループによるもので、立体構造を基にして、より効果的なう蝕予防物質の探索に期待がかかる。

咀嚼機能訓練士を提言-愛知県技がシンポジウム

愛知県歯科技工士会(藤野進会長)は企画講演シンポジウム「歯科技工士に期待されること―視点!要介護者の義歯」を、名古屋市において2月20日に開かれた愛知県歯科医学大会で行った。愛知県開業の鈴木俊夫氏は講演の中で「高齢社会において咀嚼機能訓練士が求められる」とし、義歯を入れた患者の咀嚼機能訓練ができるなど歯科技工士の役割を見直すよう訴えた。

兵庫県開業・高石氏が「骨粗鬆症と歯槽骨」で講演

「骨粗鬆症と歯槽骨」と題して講演した兵庫県開業の高石佳知氏は、「歯科には新しい責任と大きな可能性が生じる」と強調した。2月20日に東京都文京区の東京医科歯科大学M&Dタワーで開かれた第7回日本歯科産業学会春期大会で講演したもの。

歯科健診保健指導 456万人が受ける

平成21年度に保健所および市区町村が実施した歯科健診と保健指導などを受けた延べ人数は、456万4千人。厚労省が2月23日に発表した地域保健・健康増進事業報告で明らかになったもの。

阪神大震災の教訓学ぶ-東京・杉並区歯が講演会

東京都杉並区歯科医師会(高橋英登会長)の「災害時の歯科を考える」をテーマとした講演会が2月15日、同区歯会館で開かれた。冒頭あいさつで高橋会長は「災害はいつか起きるもの。人間は過去の教訓を学ぶことができる。講演会を通じて区民のためになる方策を皆で検討し、行政と連携しながら実現していきたい」と述べた。講演は、阪神大震災を経験した神戸市歯科医師会所属の野村慶馬氏と、神戸市保健福祉局健康部の田中義弘氏が歯科医師会の対応や歯科保健活動の必要性について話した。

歯科診療所17.4%-電子レセ請求12月診療分

社会保険支払基金がまとめた平成22年12月診療分の電子レセプトによる歯科の請求状況は、歯科医療機関数が1万2,408施設で、前月に比べ1,214施設増えた。総請求医療機関数7万1,134施設に占める割合は17.4%。電子レセプト請求のうちオンライン請求は1,922施設。

診療報酬請求 事務能力試験歯科56人合格

日本医療保険事務協会(柳澤健一郎理事長)による第33回診療報酬請求事務能力認定試験の結果が2月18日、発表された。合格者数は医科が2,763人、歯科は56人で、合格率は医科26.8%、歯科37.8%となっている。

市町村国保で歯科0.4%減-10月分

国保中央会がまとめた平成22年10月診療分の総医療費は市町村と組合、後期高齢者を合わせて1兆9,953億円で、うち後期高齢者分は1兆562億円だった。歯科医療費は市町村が686億円で、対前年同月比で0.4%減。組合が51億円で5.0%減。後期高齢者が349億円で5.4%増加した。

40周年で記念祝賀会-日本歯磨工業会

日本歯磨工業会(藤重貞慶会長)は設立40周年記念祝賀会を東京・銀座のコートヤードマリオット銀座東武ホテルで2月22日に開いた。藤重会長は、昨年は歯磨剤、洗口剤ともに前年に比べ出荷が増加したことを紹介し、「猛烈な企業努力と周囲のご支援のたまもの」と述べた。

「公平な医療を守る」-国民医療推進協が総会で決議

日本医師会、日本歯科医師会など40の医療関係団体で構成する国民医療推進協議会(会長・原中勝征日医会長)は2月16日、東京・駒込の日医会館で総会を開き、「誰もが公平に受けることができる医療をこれからも断固守り続けていく」とする決議を全会一致で了承した。

岐阜県歯が「衛生士の業務範囲」テーマにシンポ

「歯科衛生士業務の範囲を狭く解釈しているのは、当の歯科界なのではないか」。2月13日に開かれた岐阜県歯科医師会(高木幹正会長)の「歯科衛生士の業務について」と題する講演会・シンポジウムにおいて、石井拓男東京歯科大学教授(社会歯科学)が基調講演で問題提起したもの。

有床義歯の咀嚼検査を先進医療に導入

中医協は2月16日に開いた総会で、有床義歯による咀嚼機能の回復が必要な歯の欠損症例に対して行う「有床義歯補綴治療における総合的咬合・咀嚼機能検査」を先進医療として導入することを了承した。

再生医療の施設基準緩和で政府が議員に回答

再生医療の制度的取り扱いに関連し、公明党の浜田昌良参議院議員は、施設基準を緩和する考えが政府にあるかと質問した。政府は「適切に設定されているものである」とし、現時点ではその考えがないことを明らかにした。

日歯監事選挙で矢崎、秋山、湯浅の3氏が当選

日本歯科医師会の役員任期満了に伴う監事選挙は無投票で現職の矢崎秀昭、福岡県歯会長の秋山治夫、元千葉市歯会長の湯浅太郎の3氏が当選した。

中部日本デンタルショーに1万631人

第34回中部日本デンタルショーが2月19、20の両日、愛知県歯科医学大会の併催行事として名古屋市の中小企業振興会館で開かれ、1万631人が訪れた。

日歯連盟会長選 堤会長は出馬せず

任期満了に伴う日本歯科医師連盟会長選挙で、現職の堤直文会長が出馬しないことが2月22日までに関係者の話で分かった。日歯連盟の会長選挙の立候補届け出期間は2月28日~3月4日で、本人のほかに10人以上の評議員の推薦が必要になる。

次期診療報酬改定 在宅歯科の議論始まる-中医協総会

平成24年度診療報酬改定に向けて中医協は2月16日の総会で在宅歯科医療の在り方について意見交換した。具体的な改定議論をこの時期から行うのは異例で、背景には、24年度に診療報酬と介護報酬の同時改定を控え、両改定に反映させたいものと考えられる。

歯科系2議員が民主会派を離脱

民主党元代表の小沢一郎氏の政治資金規正法違反での強制起訴に対し、党執行部が党員資格停止の処分の方針などに反発し、同党の歯科医師の水野智彦、川口浩ら16人の衆議院議員は2月17日、民主党会派からの離脱届を岡田克也幹事長に提出した。

集団フッ素洗口・塗布 安全性に疑問-日弁連が中止求めて意見書

集団フッ素洗口・塗布について、有効性、必要性、実施上の安全性などに疑問があるとし、中止を求める意見書を日本弁護士連合会(宇都宮健児会長)が1月21日に発表した。意見書は2月2日に厚労相、文科相、環境相に提出されている。

医療費負担増「仕方ない」6割

国民の6割以上は医療費負担が増えるのは仕方ないと感じている。学習院大学教授で中医協会長も務める遠藤久夫氏が2月2日、日本医師会の医療政策シンポジウムで発表したもの。少子高齢化が進む中、将来の医療費をどう負担すべきかについて国民の意識を把握するため、遠藤氏に依頼された調査会社が1月14日~17日にWEBアンケートを実施。回答数は男性、女性各500人。

診療報酬改定に向け在宅医療関係者らをヒアリング-中医協

中医協は2月3日、総会を開き、平成24年度診療報酬改定に向けた在宅医療・介護関係有識者からのヒアリングを実施した。仙台往診クリニック院長の川島孝一郎、ケアーズ白十字訪問看護ステーション所長の秋山正子、東京大学高齢社会総合研究機構特任教授の秋山弘子の3氏が出席した。

国保保険料 収納率が過去最低

平成21年度の市町村の国民健康保険における保険料収納率の全国平均は、88.01%と国民皆保険制度始まって以来、過去最低を記録した。厚労省が2月4日に発表した「国民健康保険(市町村)の財政状況速報」で明らかになったもの。

日本歯科新聞特集・日技会長選立候補者3氏に聞く政策と展望

日本歯科技工士会の役員任期が3月で満了となる。会長選挙には、現職の中西茂昭氏は出馬せず、現日技副会長の古橋博美、現茨城県技会長の鈴木一央、元都技副会長の脇本征男の新人3氏が立候補した。

平成22年11月歯科診療所数 6万8,421施設

厚労省の施設動態調査による平成22年11月末現在の歯科診療所数は全国で6万8,421施設で、前月より3減った。開設者別歯科診療所数の個人は5万7,051施設、医療法人は1万738施設。

義歯名入れ、14年間で6万4千床

施設に入所している老人たちの入れ歯に名前を入れる「義歯刻印ボランティア活動」が平成8~21年の14年間で、実施が延べ275都道府県、名入れ済みが6万3,735義歯床になることが分かった。愛知県の歯科技工士で法医歯科学技工懇話会会員の安藤嘉明氏がまとめたもので、対象者は3万7,117人となっている。

生涯研修制度で専門研修案を協議-日学歯

日本学校歯科医会(中田郁平会長)は、学校歯科医全体の質の向上を目指す生涯研修制度に、新たに専門研修を盛り込む案を示した。2月9日に東京・市谷の歯科医師会館で開かれた同会加盟団体長会の協議事項として取り上げられたもの。生涯研修制度は、学校歯科医の質の担保と、社会からの信頼を獲得するために施行。平成21年から基礎研修が全国各地で開かれ、約1万3千人が受講している。

ポリリン酸ナトリウム 応用範囲が拡大

ポリリン酸ナトリウムの歯科での応用範囲が急速に拡大している。ポリリン酸ナトリウムは、ヒトの線維芽細胞や骨芽細胞などにも含まれる物質でリン酸が数個から数千個直鎖状に結合した単純な高分子で、食品添加物としても使用されている物質。過酸化尿素など生体為害性を否定できない材料を用いない新たなホワイトニングの方法として注目されている。歯周組織再生誘導材料の開発も視野に入れた研究も進められている。

歯科 材料は11.3%減、機器は4.9%減-平成21年薬事工業生産動態

厚生労働省は平成21年の薬事工業生産動態統計年報をとりまとめた。医療機器の大分類別にみると、歯科材料の生産金額は957億7,900万円で対前年比122億5,500万円、11.3%の減少。歯科用機器の生産金額は421億5千万円で、対前年比21億6,400万円、4.9%の減少となっている。

TPP参加に反対-大阪府歯保険医協

大阪府歯科保険医協会(伊津進弘理事長)は、2月12日に開いた第22回理事会で、政府が進めるTPP(環太平洋経済連携協定)への参加について、医療の市場化につながり、国民皆保険制度の崩壊を招くとし、断固反対の決議を採択した。

認知症のリスク 咀嚼力低いと上昇

咀嚼能力の低い人は、認知症の発症リスクが高くなる―。日本福祉大学の近藤克則教授、神奈川歯科大学の山本龍生准教授らが、平成22年度厚生労働科学研究として行った分析で明らかになった。1月21日に札幌市で開かれた第21回日本疫学学会学術総会で発表されたもの。

日本歯科新聞調査回答協力者に聞く 知名度調査

厚生労働大臣、日本歯科医師会会長、地元の都道府県歯科医師会会長、地元の郡市区歯科医師会会長、出身大学の同窓会会長について、知名度を調査した。一番知名度が高かったのは、日歯の大久保満男会長で、「名字は知っている」「フルネームで知っている」を合わせて84.5%(109人)が知っていると回答。細川律夫大臣の知名度は60%(78人)にとどまった。

10年で歯科の倒産103件―帝国データバンク調べ

2001~10年までの歯科医院の倒産件数は103件、負債総額が169億2,400万円になることが分かった。帝国データバンク(本社・東京都港区)が発表した医療機関や老人福祉事業者の倒産状況の調査によるもの。

税と社会保障の共通番号 27年から導入

政府・与党は1月31日、税と社会保障の一体改革を議論する社会保障改革検討本部(本部長・菅直人首相)の会合を首相官邸で開き、平成27年1月から段階的に税と社会保障の共通番号の実施をするとした基本方針を決定した。

医療ツーリズム 具体的な動き22件―日医

全国の22の地域で医療ツーリズムの具体的な動きがあることが日本医師会(原中勝征会長)の調査で明らかになった。1月26日の定例会見で発表した。医療ツーリズムの動向を把握するため、47都道府県医師会に対し、昨年11~12月にかけてアンケート調査を実施した。

支払基金・レセオン手数料 医科歯科とも101.40円

支払基金は平成23年度の審査支払手数料を全レセプト平均で85.50円と設定した。全レセプトの平均手数料は平成9年度決算107.29円をピークに低下傾向を続けており、前年度に比べ4.74円、ピーク時に比べると21.79円低下した。また、現行の手数料体系を前提としたレセプト1件当たりの手数料は医科・歯科のオンライン分が2.60円下がって101.40円、紙媒体分は据え置きの114.20円。

30~50代「窓口負担金、高い」―保団連調査

歯科医療機関における患者窓口一部負担金について、52.7%の国民が高いと感じていることが、全国保険医団体連合会が実施した市民1万人の歯科医療に関するアンケートで明らかになった。特に30、40、50歳代といった働きざかりの年代では、6割以上が「高い」と回答する一方、70、80、90歳代以降の高齢者は6割前後が「適当」と回答している。

患者の負担減など求めて決議採択-保団連

全国保険医団体連合会(住江憲勇会長)は1月30日に、第43回臨時大会を都内で開き、患者の大幅負担軽減や診療・介護報酬の引き上げなどを求める決議を採択した。

特定健診 実施1.6%の微増

平成21年度特定健康診査の実施率は40.5%と前年度と比較して1.6%増加し、特定保健指導は13.0%と5.3%増加したことが厚労省の調査で明らかになった。調査は保険者からの申告を速報値としてまとめたもので、3,450保険者から報告があった。

国公立の歯学部・歯科大2次試験 出願者300人増

国公立の大学歯学部・歯科大12校への2次試験出願者数は2月2日現在、前年より300人近く増えて3,390人となった。

小宮山氏がインプラントに警鐘

「業者主導型および歯科医師自己満足型のインプラント治療が一人歩きしてはいないか」。東京都開業の小宮山彌太郎氏は、1月29、30の両日に開かれた平成22年度群馬県歯科医学会総会・学術大会の講演で、安易にインプラント治療に携わることに警鐘を鳴らし、患者主体型の治療の大切さを訴えた。

日歯・日栄が連携し食育シンポジウム

日本歯科医師会と日本栄養士会は1月29日、東京・市谷の歯科医師会館で「食べることは生きること」をテーマとしたシンポジウムを開催し、歯科と栄養で協働して取り組む食育の推進について、意見交換した。

新領域を模索―健康スポーツ歯科指導者講習

平成22年度健康スポーツ歯科全国指導者講習会が1月25日、東京・市谷の歯科医師会館で開かれた。国民の健康を、歯科医学を通して守る「健康スポーツ歯科」の新たな領域について、各都道府県歯の代表が学んだ。

日本歯学図書出版協会が新春懇談会

日本歯学図書出版協会(水野純治会長)は2月3日、東京都文京区の東京ドームホテルで平成23年新春懇談会を開いた。

元都歯会副会長 水島廣一氏死去

元東京都歯科医師会副会長で、元日本歯科医師会理事の水島廣一(みずしま・ひろかず)氏は1月31日に死去した。79歳。

日歯会長選挙 大久保氏が3選

歯科医師需給問題で日本歯科医師会(大久保満男会長)は、政府が歯科医師過剰対策に取り組み始めた昭和61年から22年間で3万3千人増えているとし、国に改善を求める要望書を昨年12月17日に高木義明文部科学相、1月19日に細川律夫厚生労働相に提出した。

日技役員選挙 会長に3氏立候補

日本歯科技工士会の任期満了に伴う役員選挙の立候補者の届け出が1月27日、締め切られ、会長3人(定数1人)、副会長3人(定数3人)、監事3人(定数2人)がそれぞれ立候補した。現会長の中西茂昭氏は出馬しなかった。選挙は3月11日、日技代議員会で行われる。

6万8424施設-22年10月末・歯科診療所数

厚労省の施設動態調査による平成22年10月末現在の歯科診療所数は全国で6万8,424施設で、前月より34増えた。開設者別歯科診療所数の個人は5万7,072施設、医療法人は1万720施設。

第三者へのレセプト等情報提供 指針を大筋で了承

厚労省の「レセプト情報等の提供に関する有識者会議」は1月20日に会合を開き、研究者や公益法人などにレセプト情報や特定健診等情報等を提供するためのガイドラインを大筋で了承した。同省は、ホームページでパブリックコメントを募集した上で、4~5月には運用を始めたい意向だ。ガイドラインは2年間を試行期間とし、その間に法的な整備を整えることも視野に入れている。

監察本部を設置-厚労省

コンタクトレンズ診療所と厚労省技官による指導・監査を巡る贈収賄事件を受けて厚労省は1月19日、監察本部を立ち上げた。本部長は細川厚労相、本部長代理は大塚副大臣、副本部長は小林政務官。このほかに事務次官ら幹部のほか、専門員として弁護士、公認会計士、大学関係者も加わる。

電子レセ 歯科1万施設を突破

社保診療報酬支払基金がまとめた平成22年11月診療分の歯科医療機関の電子レセプト請求は初めて1万施設を突破して1万1,194施設となった。うちオンライン請求は1,756施設。

電子レセプトで保団連が見解

電子レセプト請求について全国保険医団体連合会(住江憲勇会長)は、紙、電子、オンラインのどの媒体でも医療機関が希望する方法を選択できるのが同会の主張する「手上げ方式」であるとの見解を1月28日に発表した。

歯科、点数は1.6%増-支払基金10月診療分

社会保険診療報酬支払基金による平成22年10月診療分の総計確定件数は7,324万4千件、点数1,143億119万7千点で前年同月に比べ、件数は2.8%減少したが、点数は1.1%増加した。歯科は913万8千件、114億6,619万9千点で、前年同月に比べ、件数は2.7%、点数は1.6%それぞれ増加した。

市町村で歯科1.4%の増-国保医療費9月分

国保中央会がまとめた平成22年9月診療分の総医療費は市町村と組合、後期高齢者を合わせて1兆9,383億円で、うち後期高齢者分は1兆287億円だった。歯科医療費は市町村が639億円で、対前年同月比で1.4%増。組合が48億円で2.9%減。後期高齢者が314億円で6.2%増加した。

日歯医学会 評議員会で6氏に会長賞

日本歯科医学会(江藤一洋会長)の研究、教育、地域歯科医療3部門からなる平成22年度会長賞に6人が選ばれた。1月21日に東京・市谷の歯科医師会館で開かれた第85回評議員会での授賞式では、受賞者の功績がたたえられた。

発足記念でシンポシンポ-バイオインテグレーション学会

ハイドロキシアパタイト(HA)やバイオインテグレーションを利用した医療についての研究、情報交換を目的にバイオインテグレーション学会(会長=春日井昇平東京医科歯科医大学教授、理事長=青木秀希国際アパタイト研究所所長)が発足した。

2010年のリース金額 医療機器は6.8%減

2010年の医療機器のリース取扱件数は5万2,968件で、金額は2,614億1,260万円だった。日本リース事業協会が調査したもので、前年に比べ、件数は14.9%、金額で6.8%減少。

地方議員への説明資料作成-日歯連盟

日本歯科医師連盟の三塚憲二副会長は1月21日の理事会後の定例会見で、今春に行われる統一地方選挙に向け、都道府県歯連盟が主催する地方議員とのデンタルミーティングの説明資料を作成していることを明らかにした。

需給問題で要望-日歯が文科相と厚労相に提出

歯科医師需給問題で日本歯科医師会(大久保満男会長)は、政府が歯科医師過剰対策に取り組み始めた昭和61年から22年間で3万3千人増えているとし、国に改善を求める要望書を昨年12月17日に高木義明文部科学相、1月19日に細川律夫厚生労働相に提出した。

江藤会長が無投票で3選-日歯医学会

日本歯科医学会の任期満了に伴う役員(学会会長)選挙で、現職の江藤一洋氏が無投票で3選を決めた。

金額で0.2%減少-国保上半期歯科医療費

国民健康保険中央会が1月14日に発表した平成22年度上半期分(4~9月診療分)の国保・後期高齢者医療費速報で、歯科の国保(市町村+組合)は医療費4,325億円、件数3,125万件、日数6,898万日で、前年度同期に比べ、医療費、件数が0.2%ずつ、日数は1.5%減った。

歯科用貴金属材料 7品目を価格改定-中医協

中医協は1月21日、総会を開き、4月からの歯科用貴金属材料価格について、歯科鋳造用金銀パラジウム合金など7品目の改定を了承した。同価格は、従来、6カ月ごとにその価格の変動幅が10%を超えた場合、見直しを行うこととなっていたが、平成22年度保険医療材料制度改革で変動幅が5%を超えた場合に行うこととなった。

市で初の口腔保健条例

静岡県裾野市と愛知県あま市が昨年12月の市議会で、市としては初となる口腔保健条例が相次いで成立した。市民に一番身近な市での口腔保健条例の成立により、より効果が高い歯・口腔保健活動に期待が高まっている。

歯科関係で300人合格-介護支援専門員試験

第13回(平成22年度)介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況が厚労省から発表された。同試験の合格者数は2万8,703人で、合格率は20.5%。職種別の合格者数は歯科医師59人、歯科衛生士241人だった。

病院・診療所でタイムスタディー調査の状況報告-日本歯科医学会評議員会

日本歯科医学会(江藤一洋会長)の第85回評議員会が1月21日、東京・市谷の歯科医師会館で開かれ、任期満了に伴う会長選挙を始め、全4議案を可決した。24年度診療報酬改定に向けて初めて取り組んでいるタイムスタディー調査の進捗状況などを説明した。タイムスタディー調査は、技術料と協力者数(人件費)、所要時間、材料費、設備の減価償却費を含めた歯科医療のコストを調べるものが今までなかった点を踏まえ、アンケートを実施。その結果を医療技術評価提案書に付加して中医協に提出するというもの。

分科会との初の共同催事-第22回日本歯科医学会総会

来年11月に開かれる第22回日本歯科医学会総会のメーンテーマやシンボルマークなどの概要説明が第85回日歯医学会評議員会で行われ、初の試みとして専門・認定分科会共同催事の準備を進めていることが明らかにされた。第22回総会のメーンテーマは「お口の健康 全身元気―各世代の最新歯科医療」。大阪市の大阪国際会議場とインテックス大阪2号館を会場に24年11月9~11日の3日間行われる。

平成21年度指導・監査状況 歯科の「個別」1,337件

平成21年度に個別指導を受けた歯科医療機関は1,337件、1,447人、監査を受けたのは35件、86人に上ることが厚労省の調査で分かった。個別指導件数は、現行の指導大綱の下では過去最高。また、歯科診療報酬の国への返還金は指導によるものが2億1千万円、監査によるものは5,380万円だった。

世界初の合金法開発 パラジウム代替に期待

京都大学の北川宏教授らは、世界初の方法を用いて、ロジウムと銀からパラジウムに似た新合金を生み出すことに成功した。ほかの金属の組み合わせでも代替品をつくれる可能性があるとされている。

菅第2次改造内閣で細川厚労相が留任

菅第二次改造内閣が1月14日、発足し、厚労相は細川律夫氏が再任した。同厚労相は、閣議後に厚労省内で会見し、「菅首相からは、社会保障と税の一体改革の観点から医療・介護・年金などの具体的な制度改革を関係大臣と検討することや年金問題への集中的な取り組みなど9項目の指示があった」と話した。

大型医療法人が倒産-東海地方の愛美会・負債は約17億円

愛知県内や岐阜市、宮城県内で審美歯科やホワイトニングサービスを主体とした歯科医院を経営する医療法人愛美会(名古屋市、中川恵裕代表)は、昨年の12月16日に名古屋地裁へ民事再生法の適用を申請し、1月17日に監督命令を受けた。負債は約17億円。帝国データバンクが調べた平成22年の歯科医院倒産件数は12件で、負債額は31億3,300万円。

市町村国保の歯科医療費 大阪と沖縄で格差1.8倍

厚労省は市町村国民健康保険1人当たりの実績医療費を示す平成20年度医療費マップを発表した。それによると歯科の全国平均は2万2千円で、都道府県別では大阪が2万7千円で最も高く、最も低い沖縄の1万5千円とは1万2千円の開きがあった。

古橋副会長が出馬、中西会長は出馬せず-日技会長選

3月で任期満了を迎える日本歯科技工士会会長選挙で現職の中西茂昭氏は出馬せず、現副会長の古橋博美副会長が出馬することが1月13日までに複数の関係者の話で分かった。中西氏は、平成14年度から3期9年間、会長職を務めてきた。立候補者の届け出は1月24~1月27日までだが、中西氏が立候補届け出を出さなければ14年の選挙以来、9年ぶりの新人同士による争いになる。

鹿児島と東京で公益社団取得-衛生士会

鹿児島県歯科衛生士会(宮脇恵美子会長)が昨年10月1日付で公益社団法人の登記を行い、公益社団法人として活動していることが分かった。また、東京都歯科衛生士会(富田基子会長)も公益社団法人として認可された。登記は4月1日の予定。

23年度保険料率で激変緩和措置-協会けんぽ

全国健康保険協会(通称・協会けんぽ)は1月7日、平成23年度保険料率について、大幅な引き上げを避けるための激変緩和措置を発表した。都道府県ごとの保険料率は1月7日から1月21日まで開かれる各支部の評議会で示し、厚労省の認可を受ける必要がある。

歯科医学を中心とした多角的な10研究を発表-日歯医学会

異なる専門分野がおのおのの視点を持ち寄り、研究の活性化を目指す日本歯科医学会(江藤一洋会長)の第27回「歯科医学を中心とした総合的な研究を推進する集い」が1月8日、東京・市谷の歯科医師会館で開かれた。唾液と全身の関係や再生医療など将来的に期待を抱かせるものや、近く臨床応用できそうなものなど10題の研究が発表された。

歯科衛生士の診療補助行為を実態調査

歯科医師による直接の指導のもとで歯科衛生士が行う診療補助行為については、絶対的医療行為度の低い一部の業務に限られていると認識されている。しかし、昨年12月5日に都内で開かれた深川塾(深川優子代表)のシンポジウムでは実態として非常に拡大解釈されていることが明らかになった。

フッ化物濃度 500ppmは効果弱-英国雑誌に掲載

永久歯萌出までの間に使用される歯みがき粉の中に含まれるフッ化物の濃度が500ppm程度ではう蝕予防効果が薄く、1,000ppm以上であることが望ましい。イギリスの学術雑誌Evidence Based Dentistry 2010年11月号に掲載されたもの。

大分開業の小田部氏が誤飲防止器具を製作

大分県で開業する小田部誠治氏は、コットンロール(ロールワッテ)の誤飲防止器具を製作した。昨年中に特許出願を済ませ、今年初旬には商品化もできる予定。

歯冠から「歯」再生に成功-世界初の体外培養

日本歯科大学生命歯学部の中原貴教授らの研究グループは、歯根が形成される前のマウスの歯冠を使い、体外培養による歯根および歯根膜、歯槽骨の再生に成功した。体外での培養は世界初。この歯周組織付きの再生歯は「再生歯インプラント」と名付けられており、移植にも成功している。

在宅歯科4千万円削減-厚労省23年度予算案

厚労省が発表した平成23年度歯科保健医療対策関係予算案で、在宅歯科医療関連の予算額が前年度比で4千万円減の2億5千万円になることが分かった。歯科保健医療の充実・強化では、対前年度当初予算比200万円増となる7億2千万円を確保した。新規事業は、歯科疾患実態調査に2,794万7千円、歯科保健医療情報収集等事業に2,297万7千円。8020運動推進特別事業は医療提供体制推進事業費に一括計上されているため詳細な金額は分からないが、前年度とほぼ変わらないと見られる。

総額は28兆9,638億円-厚労省23年度一般会計予算案

厚労省は、総額28兆9,638億円の平成23年度一般会計予算案を12月24日に発表した。対前年度予算額と比較すると1兆4,077億円、5.1%の増額。

診療報酬 非課税措置は存続-厚労省23年度税制改正

厚労省は、平成23年度税制改正の概要を12月17日に発表した。医療にかかわるものでは、社会保険診療報酬にかかわる非課税措置(事業税)および医療法人の社会保険診療報酬以外部分にかかわる軽減措置(事業税)は存続となった。また、高額な医療用機器等に関する特別償却制度の適用期限の延長(所得税、法人税)も認められた。

社保検討本部を設置-厚労相

細川律夫厚労相は、政府が閣議決定した「社会保障改革の推進」を受けて12月27日、社会保障の安定強化のための制度改革案などを検討する社会保障検討本部を省内に立ち上げた。今年4月下旬をめどに医療・介護・年金・福祉などの基本的な方向性をまとめる予定。

新医療計画議論始まる-厚労省・検討会

厚労省の「医療計画の見直し等に関する検討会」(座長・武藤正樹国際医療福祉大大学院教授)は、平成25年度からの医療計画の在り方についての議論を12月17日にスタートした。検討会は、平成20年度から24年度の5カ年計画で実施されている医療計画の課題などを検討し、25年度からの新計画が地域医療連携などでより実効性の高いものにすることが目的。

高所得国保組合 定率補助を廃止

医師、歯科医師らが加入する国民健康保険組合への補助の在り方を巡り、細川律夫厚生労働相は12月17日、野田佳彦財務相、玄葉光一郎国家戦略担当相と折衝し、所得水準の高い国保組合への国庫補助金を廃止する方針で合意した。しかし、廃止には法律改正が必要となるため、1月からの通常国会で法案を提出し、平成24年度から実施する意向。

歯科のレセ電9,838施設-支払基金10月分

支払基金がまとめた平成22年10月診療分の電子レセプトによる歯科医療機関数は9,838施設、153万2,324件数となり、前月に比べ1,186施設、23万7,014件増えた。うちオンライン請求は1,559施設、24万2,855件。

歯髄細胞バンク 利用者は1年で100人-鶴見大らが現状報告

完全培養歯の再生や歯髄細胞からのiPS細胞樹立など、歯科界にも期待を抱かせる再生医療の研究成果が続々と発表されてきている。そんな中、将来の再生医療に備え、環境整備を進めている鶴見大学歯学部と再生医療推進機構は、認定歯科医療施設らを対象にした第2回ワークショップを昨年12月に開き、「歯髄細胞バンク」の現状などを説明した。同バンクの認定歯科医療施設は80を超え、約100人が歯髄細胞を預けていると言う。

小椋秀亮氏死去-東医歯大名誉教授

東京医科歯科大学名誉教授の小椋秀亮(おぐら・ひであき)氏は1月3日、肺炎のため東京都葛飾区の病院で死去した。81歳だった。

課題解決型医療機器の開発連携で中小企業の技術募る-経産省

課題解決型医療機器の開発・改良に向けた病院・企業間の連携を支援するため、経済産業省が参加希望企業を募集する。この連携支援事業は医療現場が抱える課題やニーズを明らかにし、解決のための技術を有する中小企業との連携による課題解決を目的にしており、特に技術の革新性は求められない。

日技会長選 鈴木一央氏が立候補表明

3月で任期満了を迎える日本歯科技工士会の会長選挙に市議会議員経験者で茨城県歯科技工士会会長の鈴木一央氏が出馬する。12月24日、都内で会見を開き、明らかにしたもの。日技会長選を巡っては、東京都開業の脇本征男氏が立候補を表明しているが、2氏以外にも候補者擁立の動きがある。立候補の届け出は1月24~27日。選挙は3月11日に行われる。

多職種連携による口腔ケアで素案発表-日歯

日本歯科医師会(大久保満男会長)は12月16日の理事会後の会見で「多職種連携による口腔ケアに関する現時点の見解(素案)」を発表した。会見で柳川忠廣常務理事は「一般的に言われる口腔ケアは、歯ブラシで介護職員や看護師によって行われており、『口腔ケア』という言葉自体が普及している。そうしたなか歯科医師、歯科衛生士が行う口腔ケアの概念をまとめた見解」と説明した。

消費税の社会保障目的税化に消極的姿勢-日医

日本医師会の中川俊男副会長は12月15日の会見で、民主党内に消費税を社会保障目的税とすることについて、消極的な姿勢を見せた。中川副会長は消費税を目的税にすることへのメリットとして景気に左右されにくい安定的な財源の確保、デメリットとしては、道路特定財源のように既得権益化する可能性があると指摘。

歯科診療所は6万8,390施設-22年9月

厚労省の施設動態調査による平成22年9月末現在の歯科診療所数は全国で6万8,390施設で、前月より22増。開設者別歯科診療所数の個人は5万7,085施設、医療法人は1万673施設。。

歯科は点数3%増加-支払基金22年9月分

社会保険診療報酬支払基金による平成22年9月診療分の総計確定件数は6,744万件、点数は1,076億8,612万5千点。歯科は869万4千件、107億1,076万1千点。

市町村は金額増加-国保22年8月分・歯科

国保中央会がまとめた平成22年8月診療分の総医療費は市町村と組合、後期高齢者を合わせて1兆9,554億円で、うち後期高齢者分は1兆405億円だった。歯科医療費は市町村が625億円で、組合が49億円、後期高齢者が295億円。

3分で99.99%殺菌-東北大・菅野氏ら、ヒドロキシルラジカルの効果確認

過酸化水素にレーザー照射を行うことで生成されるヒドロキシルラジカルにより、う蝕や歯周病の病原細菌が3分以内に99.99%以上殺菌される。東北大学大学院歯学研究科助教の菅野太郎氏ら研究グループが明らかにしたもの。

学費のローンを取り扱い-東歯大がジャックス「悠裕プラン」

東京歯科大学・大学院・歯科衛生士専門学校は、学費納入者を対象にした学費ローン「悠裕プラン」をジャックス(本社・東京都渋谷区、杉本直栄社長)との提携により、導入する。

高齢者医療で新制度案まとまる-厚労省・改革会議

厚労省の高齢者医療制度改革会議(座長・岩村正彦東京大学大学院教授)は12月20日、後期高齢者医療制度廃止後の新たな制度案の報告書を了承した。新制度は、最終的に地域保険は全年齢を対象とした都道府県単位の国保とするほか、70~74歳の窓口負担を現行の1割から2割へ引き上げ、75歳以上の保険料軽減措置を段階的に縮小することなどが柱となる。

「今後のあり方」で報告書-日歯連盟

日本歯科医師連盟の三塚憲二副会長は12月15日の理事会後の会見で「今後の日歯連盟のあり方」に関する報告書が大筋でまとまったと発表した。同報告書は時局対策委員会で平成21年度から22年度にかけて6回にわたり議論したもの。中身については理念と存在意義、歯科医師会と歯科医師連盟、関係団体との関係、政策提言団体、政党・議員との関係、参議院比例代表選挙への対応といった項目ごとにあるべき姿や方向性が書かれているとした。

税制大綱の見直し要望-保団連

全国保険医団体連合会の住江憲勇会長は12月16日に菅内閣が閣議決定した「2011年度税制改正大綱」の見直しを求める談話を12月20日、発表した。住江会長は、今回の大綱について、総じて大企業、大資産家には減税する一方、庶民には増税を強いるものであり、消費税増税も明確に打ち出していると指摘。スローガンに掲げる「雇用と格差是正」よりも、「内需低迷」「財政危機」を一層深刻化させる内容だと訴えた。

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