日本歯科新聞デジタル版を読む        

議長に松田氏、副議長に鈴木氏選出-日歯代議員会

日本歯科医師会代議員会は議長に松田毅(大阪)氏、同副議長に鈴木明夫(茨城)氏を承認、選出した。松田氏は大阪歯科大学卒の65歳。鈴木氏は九州歯科大学卒の61歳。

日歯が「会長選挙に関するアンケート調査」の結果公表

日歯代議員と選挙人に行われた「日歯会長選挙に関するアンケート調査」で、代議員の46%、選挙人の50%が「直接選挙」を望んでいる―。5月25日に開かれた第156回日歯臨時代議員会で明らかにされた集計結果で分かった。送付数は646人。回答者は代議員92人、選挙人374人、未記入35人計501人。

兵庫県歯と同県国保組合連が「咬合状態が高齢者の医療費に及ぼす影響」を調査

兵庫県歯科医師会と同県国保組合連合会が平成16年5月診療分の70歳以上を対象に調査した咬合状態が高齢者の医療費に及ぼす影響で、75歳以上になると「咬合状態の悪いグループ」の医療費が高いとの結果が示された。調査は、両会が「8020実績調査」として、残存歯数と医療費の関係を平成13年から共同事業で実施しているもの。今回は新たに咬合保持の有無と医療費の関係について調べた。

「自分の歯に不満」6割強-青森保健所調査で

自分の歯と口の状態について、「ほぼ満足」26.11%に対し、「やや不満」が61.36%、うち「不自由で苦痛を感じる」が11.46%いる―。青森保健所が管内住民を対象にした「成人歯科保健実態調査」で分かった。調査は、同保健所管内の5市町村で基本健診などの受診者20~80歳代、計471人(男131人、女340人、平均年齢58.18歳)に、歯磨きを含めた生活習慣、自覚症状の有無、う蝕の処置状況などについて質問した。調査期間は平成17年7月~12月。

日歯が「子ども支援宣言」

政府が少子化対策に本格的に乗り出すなか、日本医師会(唐澤祥人会長)は5月23日、母と子に関する医療・保健・福祉環境の整備の推進を目的に「子ども支援日本医師会宣言」を発表した。宣言は5月16日にまとめたもので、妊娠を望む人たちへの支援として出産までの医療環境充実や、子どもが育ちやすい医療環境づくり、学校保健の充実など8項目からなる。

「ニコチンパッチ」が保険適用

中医協(会長=土田武史・早稲田大学教授)は5月24日の総会で、禁煙治療のはり薬「ニコチンパッチ」を公的医療保険の給付対象とすることを了承した。保険適用は6月1日からで、医師の禁煙診察・指導に伴って処方された場合に限り、ニコチン依存症管理料として算定できる。

創業85周年のジーシー、90周年に向けプロジェクト進行

今年、創業85周年を迎えたジーシー(本社・東京都板橋区、中尾眞社長)は、欧米など海外での市場拡大を狙い、活発な活動を展開している。創業90周年に向け、様々なプロジェクトを進めている。成長のためには国内市場と同じように海外市場も重要と考え、ヨーロッパ、米国など24カ国に進出してきた。海外の売上は国内の2分の1程度だが、今後は同等にしていきたい。海外のユーザーの先生からの信頼を得るためには直接、情報を伝えることが重要と考え、歯科のMRとも言えるDR(歯科情報担当者)の養成、強化を目指している。

2006九州デンタルショー開催

2006九州デンタルショー(主催・福岡県歯科医師会、福岡県歯科用品商組合)が5月27、28の両日、福岡市博多区のマリンメッセ福岡で開かれた。テーマは「白い歯、輝く笑顔、いつまでも」。歯科医師ら1万710人が訪れ、147社が出展し、商品の説明に熱心に耳を傾ける来場者が多く見受けられた。

大阪でデンタルショー開催(勇志会)

大阪府、奈良県の歯科商店14社で構成する勇志会は5月27、28の両日、インテックス大阪でデンタルショー(新田修也実行委員長)を開いた。開会あいさつで新田実行委員長は「診療報酬改定による影響など歯科業界を取り巻く環境は決して明るくないが、本展示会を前向きな行動を起こすきっかけとしてほしい」と語った。86社による展示が行われ、2日間で2,392人の来場者を数えた。

「保険モニター制」都道府県に設置へ-日歯臨代で渡辺常務が発言

日本歯科医師会社会保険担当の渡辺三雄常務理事は、平成18年度診療報酬改定の影響を調査するために、各都道府県に保険モニター制を設置し、定点観測を実施する考えを明らかにした。5月25日、第156回臨時代議員会で、診療報酬改定の協議のなかで各地の代議員から意見、要望を受けて発言したもの。また、渡辺常務理事はいち早く点数状況を把握する観点から各都道府県に対して、各月の支払請求件数などの報告を求めた。日歯で医療保険点数関連の定点観測調査は初めてのこと。

社保懇が保険給付の見直し柱に報告書をまとめる

今後の医療、年金制度改革、少子化対策などを一体的に議論してきた「社会保障の在り方に関する懇談会」(安倍晋三官房長官の私的諮問機関)は5月26日、診療報酬の定額払い制への転換や保険免責制も含めた保険給付の見直しなどを柱とした報告書をまとめた。

「保険と自費の最適併用検討」-九地連で大久保日歯会長示唆

九州地区連合歯科医師会(秋山治夫会長)は5月20日、平成18年度第1回役員連絡協議会を福岡市の山の上ホテルで開いた。来賓で出席の大久保満男日歯会長は、医療制度改革関連法案が衆議院で可決されたことで、「保険外併用療養費制度と名を変えた混合診療が導入される可能性が高い」と指摘。同問題の対応として「何も用意していないわけにはいかない」と述べ、保険と自費診療との最適な併用の検討の必要性を示唆。今後は日本歯科医学会と連携し、レセプトのデータや国民の声などを示しながら厚労省や中医協と議論していく考えを明らかにした。

日歯連盟が次期参院選・石井候補者の後援会活動方針発表

日本歯科医師連盟(永山一行会長)は5月26日、理事会後に会見を開き、来年夏の参議院選挙で自民党公認の石井みどり候補者の後援会活動方針を発表した。後援会活動については、来年1月までをオープン期間、来年2月から6月までを集中期間と位置付け、石井候補者は集中期間だけで全国を2周して会員の理解を求めていく。

「歯科ネットワーク」設立3周年記念パーティー開催-民主党・桜井参院議員

民主党の桜井充参議院議員の「歯科ネットワーク」設立3周年記念パーティーが5月21日、東京・永田町のキャピトル東急ホテルで開かれ、都道府県歯連盟関係者らが顔を見せた。桜井議員は席上で、小泉首相の政策について「格差社会を認めている。政治家自ら格差ができるのは当たり前という考え方をするのはおかしい。末期がんの患者に死ぬからしょうがないと言うのと同じ。そういう人が総理になっている間は、日本は良くならない」とあいさつした。今後の医療の方向性については混合診療の解禁の方向性を示唆した。

アメリカの歯科医療制度問題で調査結果を報告(IADR第35回総会)

日本では、4月に行われた診療報酬改定が大きな波紋を呼んだが、アメリカにおいても、医療費の問題、公的医療保険の問題は新たな展開を見せている。今年3月にオーランド(フロリダ)で開催された国際歯科医学会(IADR)の第35回総会において発表された歯科医療制度問題に関する報告内容によると、低所得者の子どもの健康を守る目的で1997年に連邦法として成立した小児健康保険から小児歯科診療に支出された調査結果が発表され、そのニーズの適否が検証された。

「厚労省との関係修復が課題」-中国地区歯連絡協で大久保日歯会長が発言

中国地区歯科医師会の平成18年度第1回役員連絡協議会が5月13日、鳥取県米子市内のホテルで開かれた。就任後初めて来賓としてブロック協議会に出席した大久保満男日歯会長は、あいさつで、厚労省との関係修復を優先課題として、同省関係者や与党国会議員らと面会し、次回歯科診療報酬改定については日歯と厚労省で十分な協議をしながら進めていくことなどの申し入れを行ったと報告した。

診療報酬改定で通知の一部訂正-厚労省

厚労省は5月8日、平成18年度診療報酬改定で3月6日付の「診療報酬の算定方法の制定などに伴う実施上の留意事項」、3月30日付の「診療報酬請求書等の記載要領などについて」通知の一部訂正を発表した。

12大市歯役員連絡協が18年度改定で「声明文」

全国の政令指定都市の歯科医師会で組織する「12大市歯役員連絡協議会」は、開業歯科医師にとって死活問題であり、市民への良質で安心安全な診療の提供の確保が困難とする平成18年度の歯科診療報酬改定に対する「声明文」を大久保満男日歯会長に提出した。

歯科は件数金額とも増加(平成18年支払基金1月診療分)

社会保険診療報酬支払基金による平成18年1月診療分の総計確定件数は6,904万4,000件、金額8,504億9,100万円で前年同月に比べ、件数5.3%、金額3.8%増加した。歯科は834万2,000件、744億6,000万円で、前年同月に比べ件数では3.0%、金額でも0.3%とわずかながら増加したが、医療費全体に占める構成割合では前月より件数で0.1%、金額で0.4%減って件数12.1%、金額は8.8%となった。

「ニコチンパッチ」5月中に保険適用へ

川崎二郎厚労相は5月12日の衆議院厚生労働委員会で、これまで保険外給付だった「ニコチンパッチ」について、5月中に中医協を開催して保険対象にする考えを明らかにした。禁煙治療については、平成18年度診療報酬改定で保険対象となった。しかし、治療薬に使用される「ニコチンパッチ」が保険適用外のため、使用すると混合診療に当たるとの通知を厚労省は4月28日に全国に通知した。

禁煙週間、今年のテーマは「やめたい人を手助けする禁煙支援」(5月31日~6月6日)

禁煙週間(5月31日~6月6日)の今年のテーマは「やめたい人を手助けする禁煙支援」。厚労省が5月17日に発表したもの。平成18年度診療報酬改定で禁煙治療が保険適用されるなど禁煙を支援する環境が整ってきていることから、喫煙者に対する禁煙支援を通じ、喫煙の危険性などの啓発を進めたい考えだ。

18年2月末歯科診療所数6万7,202施設

厚労省の施設動態調査による平成18年2月末現在の歯科診療所数は全国で6万7,202施設となり、前月より62増えた。

18年度改定明細書の取り扱いで要望書-都保険医協

東京歯科保険医協会(中川勝洋会長)は5月2日、平成18年度歯科診療報酬改定での明細書の取り扱いについて、摘要欄の記載不備での返戻や査定を行わないよう求める要請書を東京都の国民健康保険連合会や社会保険診療報酬支払基金、社会保険事務局に提出した。

唾液検体で口腔がん早期発見-IADR第35回総会で発表

David Wang氏(UCLA・カリフォルニア)は、唾液を検体として口腔がんを早期発見する方法について基本的概念をまとめ、アメリカ・オーランドで開かれたIADR第35回総会で発表した。?Saliva RNA Test?と呼ばれるもので、がん発症リスクを遺伝子的に検出する。これまで、アメリカ国立歯科顎顔面研究所(NIDCR)、国立保健研究所(NIH)などで、口腔がんと唾液から分かる個別の遺伝情報との関連について大規模な研究がなされており、これは、その一環をなすものと見られている。

SAS検診で三師会が連携-東京都世田谷・玉川地区

地域での睡眠時無呼吸症候群(SAS)の早期診断・治療を促進するため、東京都世田谷区の玉川地区の医師会と歯科医師会、薬剤師会が全国に先駆けてSAS検診の連携事業に取り組んでいる。5月13日には玉川三師会主催で公開区民講座を開き、SASの説明や連携事業の紹介を行った。

ヘルスサイエンスの将来像提示-深井保健科学研 第5回コロキウム

日本では珍しい開業医が主催する公衆衛生関連の研究組織である「深井保健科学研究所」(深井穫博所長)は、4月22日に東京で第5回コロキウム「ヘルスサイエンス─新しい展開を求めて」を開催した。

日歯ら5団体が歯科の方向性で「湘南宣言」

保険外併用療養費制度への取り組みの前向きな検討、歯科医療新技術の保険制度導入による良質な医療提供など四つの骨子を盛り込んだ「湘南宣言」が5月18、19の両日、日歯や日歯医学会、日歯連盟役員らが参加した神奈川県の湘南国際村での合同合宿で出された。 両日は「歯科医療供給と医療保険制度」「高齢社会と歯科」「日本歯科医師会・日本歯科医学会の連携を強めるには」の各テーマについて、五つのグループに分かれ、多くの情報、気づきの中から関連のキーワードを拾い、アイデアの展開や問題解決の糸口を探り出す「KJ法」を用いたディスカッションと発表のほか、特別講演などが行われた。

患者への文書提供時間で民主・桜井議員が参院特別委で質問

平成18年度歯科診療報酬改定で患者への文書提供時間が1日平均で94分とられることが民主党の桜井充参議院議員の調べで分かった。5月17日の参院行政改革に関する特別委員会で明らかにしたもの。文書提供について桜井議員は、歯科医師だけでなく患者からも「不要論」の声が多いことを例に挙げながら「現場も困っているが患者も迷惑を被っている」として早期是正を求めた。桜井議員は患者への文書提供について「診療時間を削ってまでも提供することは医療の質を下げる。患者にとっても決して良い改定ではない。こうした制度を導入した目的は何か」「1日に何枚くらい書いて時間がどのくらいかかるのか把握しているのか」と質問した。川崎二郎厚労相は導入の経緯について「患者へ情報提供する観点から病状、治療計画、指導内容などについて患者に説明を行うとともに文書により情報提供することを指導管理料の算定要件にすることにした」と述べた。

医療関連法案に反対の姿勢-日医

日本医師会(唐澤祥人会長)は5月16日、国会で審議されている医療制度改革関連法案について緊急会見を開き、「高齢者負担増など財政主導の政策は国民の不安をあおり、医療の荒廃を招く危険性がある」として法案修正、付帯決議などを求めていく考えを示した。さらに保険外給付については「混合診療につながらないよう、注意深く見守りたい」と政府内の懇談会で、保険給付の見直しの動きがあることを牽制した。

次期参院選で自民党が石井氏を公認

来年7月に予定されている参議院選挙に日本歯科医師連盟が推薦する候補者、石井みどり氏が5月17日、自民党の比例代表の第一次公認候補に決定した。この決定を受け石井氏は「やっとスタートに立った思い」と語り、「これを励みに全国を回り、多くの先生に会わなければいけない」と決意を新たにした。

「何でも噛んで食べることができる」20本を境に差(厚労省16年国民健康・栄養調査)

40歳以上で歯が20本以上ある人の約8割が「何でも噛んで食べることができる」と回答する一方、19本以下では5割弱になることが5月8日、厚労省の平成16年国民健康・栄養調査で分かった。また、喫煙と歯の本数の関係では、40歳以上の男性で喫煙者に比べ非喫煙者が20本以上の歯を有している人の割合が高いことが明らかになった。調査は、健康増進法に基づき国民の身体及び健康状況を把握するためで、16年11月に実施された。歯に関する調査対象は、男性4,428人、女性4,917人。男性で40歳から49歳で20本以上の歯を有する人のうち88.2%が何でも噛んで食べることができると回答したのに対して19本以下は48.8%と5割に満たなかった。70歳以上でも20本以上は76.8%、19本以下では44.6%だった。

「進行した歯周炎」-15歳以上の3割弱、50代は4割超す(厚労省「健康日本21」中間評価関連表)

15歳以上の日本人の3割弱が「進行した歯周炎」を有し、50~59歳ではその割合が4割を超えている。厚労省が平成16年国民健康・栄養調査結果をもとに「健康日本21」の中間評価関連表としてまとめたもので、歯茎の状態でも4人に1人は「歯を磨いた時に血が出る」と答え、働き盛りの40~49歳ではその割合が3割を超えている。

在宅介護者の3割が「死を考える」「高齢化社会の中での在宅介護者の現状」報告書)

在宅介護者の約4割が心の不調を自覚し、約3割が「死んでしまいたい」と考えたことがある。明治薬科大学助教授の町田いづみ氏が、厚生労働科学研究費補助金によるこころの健康科学研究事業の分担研究「高齢化社会の中での在宅介護者の現状」報告書で明らかにしたもの。また、同報告書では、超高齢化社会で高齢者が高齢者の介護に当たるという深刻な現状が浮き彫りになった。

フッ素洗口でむし歯が半減(滋賀県)

滋賀県内の05年の子どものむし歯が「フッ素洗口」の実施で10年前に比べ半減している。同県が5歳児、小学1年と6年、中学1年、高校3年の子どもについて学校などの歯科健診の結果を基にしたまとめで分かった。

ペプチドが骨粗鬆症における骨吸収を抑制

炎症を引き起こす生体内物質「TNFα」の炎症抑制分子「WP9QY(W9)ペプチド」が、骨粗鬆症における骨吸収まで抑制する―。東京医科歯科大学大学院の大谷啓一教授、青木和広助手らの研究グループは5月1日、同大で会見を開き、米・Yale大学のRoland Baron教授らのグループと共同で突き止めた新たな骨吸収阻害製剤としてW9ペプチドを発表した。

商工協会が薬事第三者認証で説明会

薬事法改正に伴い歯科医療機器に登録認証機関による第三者認証が必要になった。これを受けて、日本歯科商工協会(中尾眞会長)は4月17日、登録認証機関を選択するための説明会を東京・赤坂のキャピタル東急ホテルで開いた。

診療報酬「出来高」から「定額払い」へ-社保懇が報告書案

診療報酬を現行の「出来高払い」から「定額払い」への転換を盛り込んだ「社会保障の在り方に関する懇談会」(安倍晋三官房長官の私的懇談会)の報告書案が5月9日、示された。医療費の増加に歯止めがかからない場合には「保険給付の内容、範囲の見直しのための国民的な議論も避けられない」と提言している。報告書は政府の来年度予算の基本方針「骨太方針2006」に反映させたい意向で保険免責制の議論の活発化や混合診療の議論も再燃しそうなだけに医療関係団体の反発は必至だ。

厚労省が社保事務局や都道府県に「疑義解釈」を通知

厚労省は4月24日、平成18年度診療報酬改定での疑義解釈(3月28日付一部修正を含む)を全国の社会保険事務局や都道府県に通知した。歯科では、各種指導管理料の算定で患者に交付する情報提供文書と同じ内容を診療録に記載することについて、患者に提供する文書が分かりやすく、かつ診療録に求められる歯科医学的な水準を満たす場合には、患者に交付した写しを診療録へ添付することで算定できるとした。

全国で9割が値上げ(65歳以上介護保険料)

平成18年度から20年度(第3期計画)までの65歳以上の介護保険料が平均4,090円で第2期計画(15年度から17年度)と比較して、797円、24.2%上昇することが明らかになった。厚労省が4月28日に発表した、介護保険料の全国集計で分かったもの。介護保険を運営する1,679市町村などの保険者のうち、第2期から介護保険料を引き上げた保険者は1,549と全体の92%を占めた。逆に保険料を引き下げた保険者は57、保険料据え置きの保険者73。同省では、要介護認定者が増加し、サービスを利用する人が増えたことが影響していると見ている。

全会員にAED設置(名古屋市千種区歯)

救命活動の一環で、名古屋市千種区歯科医師会(石原道郎会長)は心臓突然死を防ぐ効果のある自動体外式除細動器(AED)を全会員の109診療所に設置する。歯科医師会単位での導入は全国でも初めて。AEDは全国で普及しつつあるが、多数の人が集まる場所やスポーツ施設などを中心に一部設置されているだけだった。

18年春の叙勲 歯科関係者33人受章

平成18年春の叙勲が4月29日発表された。歯科関係者では厚労省の保健衛生功労で、元青森県歯科医師会常務理事の熊谷淳氏ら歯科医師17人と、歯科技工士2人、合わせて19人。また、文科省の学校保健功労や教育研究功労などで14人が受章した。

歯科関係、藍綬褒章は2人受章

政府から4月28日に発表された藍綬褒章の歯科関係では保健衛生功績で和歌山県歯科医師会副会長の辻村忠彦氏と、薬事功績で元日本歯科器械工業協同組合副理事長の木村征夫氏が受章した。

日医が国の歳出改革議論を批判

日本医師会(唐澤祥人会長)は4月25日の定例会見で、自民党のプロジェクトチームが進めている国の歳出改革の議論について、医療給付費のみならず、人件費、経費など全体的な削減をより徹底すべきとの考えを示した。また、保険免責制の議論が復活してきていることについては日医総研試算で一般の患者負担が4割を超すなど大幅な患者負担増につながるとし、反発した。

「レセプトオンライン請求」-歯科は23年度から義務化

厚労省は4月24日、平成23年からレセプトオンライン請求義務化に伴う省令改正を4月10日付で交付したと発表した。これは22日の一部報道で省令が近く公表されると報じられたため、同省では4月10日付に既に交付したことを公表したもの。改正されたのは「療養の給付、老人医療及び公費負担医療に関する費用の請求に関する省令」。20年度から本格実施となるが、病院・診療所、歯科診療所、調剤のそれぞれの規模や状況に応じて経過措置がとられた。

日医がインターネットで18年度改定の影響調査

日本医師会(唐澤祥人会長)は平成18年度診療報酬改定の影響について、4月25日からホームページ上で調査を開始した。改定から数カ月経過してからの調査はこれまでにもあったが、4月から行うのは初めてのこと。マイナス3.16%と史上最大の下げ幅となった平成18年度改定が医療界に大きな影響を及ぼすことを懸念し、現場の状況を把握することが目的。

「自殺考えたことがある」-医療従事者の35.1%(厚労省の研究事業調査)

医師、看護師、技術職などの医療機関従事者の35.1%は自殺について考えたことがある-。東邦大学医学部助教授の黒木宣夫氏の「医療機関におけるメンタルヘルスケアの確立に関する研究」によるもの。職種別では事務が45.3%で最も高く、次いで看護師の39.3%、薬剤師・臨床工学士・検査技師などの技術職26.5%で、医師は18.9%と最も少ない。

長野県は歯科医師免許確認へ

医師免許を持たずに医療行為をした男が東京で逮捕された事件を受け、長野県(田中康夫知事)は歯科医院を含む県内の全医療機関を対象に医師、歯科医師の免許確認を行う具体的検討に入った。既に大規模病院には実施しており、さらに対象を20床未満の診療所や個人医院、非常勤に広げる。

改組後初の学術大会開く-日本アンチエイジング歯科学会

日本アンチエイジング歯科学会(松尾通会長)の第1回学術大会(田島伸也大会長)が4月15、16の両日、名古屋市の名古屋国際会議場で開かれた。日本歯科漂白研究会から改組後初となる大会には、歯科医師を始め、歯科技工士、歯科衛生士ら多くの関係者が全国から集まった。

石綿対策で経産省が中小企業向け融資制度創設

経済産業省は中小企業らがアスベスト除去にスムーズに取り組めるよう、中小企業金融金庫と国民生活金融公庫に、低利融資制度と金利上乗せのない無担保等融資制度を創設した。