日本歯科新聞デジタル版を読む        

技工学生 社会的地位に95%が不満

歯科技工専門学校生の95%、4年制大学の歯科衛生士養成学生の84%が、それぞれが目指す職業の社会的地位に不満を持っている。東京医科歯科大学歯学部6年生の齋藤絵里さんが、歯科関係の学生計528人に対して行った意識調査の結果を8月20日に行われたSCRP日本選抜大会で発表した。

都歯らが防災訓練-初めてトリアージに参加

9月1日の「防災の日」を前に、各地で防災訓練が行われた。8月29日には、東京都・文京区合同総合防災訓練が実施され、東京都歯科医師会なども参加した。歯科医師も今回初めてトリアージに参加。その後、警視庁、医師会、文京区とともに遺体の身元確認訓練を行った。

「9月中に提言書」-大久保日歯会長が国民歯科会議の見通し示す

日本歯科医師会の大久保満男会長は8月27日の都道府県会長会議の冒頭あいさつで、9月中に「生きがいを支える国民歯科会議」の提言書がまとまるとの見通しを示した。その上で11月3日に東京国際フォーラム(東京都千代田区)でシンポジウムを開催する考えを明らかにした。

日歯レセコン「レセック」 発売7カ月で100台

日本歯科医師会の主導で開発したレセプトコンピューター「レセック」が発売開始から7カ月間で100台強売れていることが分かった。8月27日に開かれた都道府県会長会議の席上、日歯の稲垣明弘常務理事が長野県歯の滝澤隆会長の質問に答えたもの。

“歯みがきサロン”問題で 大久保日歯会長が認識示す

日本歯科医師会の大久保満男会長は8月26日の会見で、歯科衛生士の独自開業の「歯みがきサロン」について「歯周病の人に歯科衛生士としての知識を持って『~したら歯周病が良くなりますよ』と言ったとすれば、一般の歯ブラシ指導とは異なる。法的に違反しているかどうかは現場を見なければ分からないが、理論上は疑義が生じる」と述べた。

“歯みがきサロン”問題で 厚労省が事務連絡

歯科衛生士による「歯みがきサロン」といわれる歯のエステ開業は違法でないかとして、行政の判断が注目されていた問題で厚労省は8月23日、歯科衛生士法第2条第1項の業務に限定した上で、「歯科医師の直接の指導の下で行わなければならない」と、都道府県医務担当部局に事務連絡した。

レセ電等の助成交付 歯科診療所は6,621施設

レセプトコンピューター電算化やオンライン請求にかかわる医療機関等への助成事業で、交付を受けた歯科診療所は昨年12月から8月18日までに6,621施設あることが分かった。診療報酬支払基金が発表したもので、金額ベースでは28億5,578万8千円に上る。

ホメオパシー「効果なし」 日本学術会議に日歯と日歯医学会も賛同

日本学術会議の金澤一郎会長はホメオパシーについて、「科学的根拠がない」とし、「今のうちに医療・歯科医療・獣医療現場からこれを排除する努力が行われなければ、深刻な事態に陥ることが懸念される」との談話を8月24日に発表した。これに伴い、日本歯科医師会と日本歯科医学会は談話に全面的に賛同すると8月26日に発表した。

愛知学院大 喫煙率10.7%

厚生労働省研究班が2006年に行った調査では、保健医療系学生の中で、歯学部学生の喫煙率が男子62%、女子35%と最も高かったが、愛知学院大学での09年4月調査による喫煙率は10.7%に留まっている。

医用歯科機器学会 道具大賞で 田中氏が金賞

日本医用歯科機器学会の第20回研究発表大会が8月21、22の両日、東京都千代田区の日本大学歯学部で開かれた。毎年、演題の中から優秀な開発、研究を表彰する道具大賞では、愛歯技工専門学校の田中誠氏が「特殊スポンジを使った簡便な石膏作業について」で金賞に輝いた。

公開講座に700人-北海道歯学術大会

 「能動的2日間」をテーマとした北海道歯科学術大会が21、22の両日、北海道デンタルショー併催で、札幌パークホテルにて開催された。道民公開講座では、前旭山動物園長の小菅正夫氏と野菜ソムリエ・食育インストラクターの土上明子氏が、「動物は歯が命」「美味しい北海道─野菜が教えてくれたこと」をテーマに講演。一般紙を通じて応募のあった道民500人と、会員200人がテンポの良い話に聞き入っていた。

訃報 民秋史也氏-モルテン社長で歯科にも貢献

スポーツ歯科、スポーツマウスガード発展の一つのきっかけを作ったといわれるモルテン社長で、モルテンメディカルの創設者でもある民秋史也(たみあき・ふみや)氏は8月17日、死去した。72歳。歯科関係では義歯の裏層材ポリオレフィン系軟質弾性材料「モルテノ」を開発した。更にモルテノの単体でのマウスガード使用を考え、東京医科歯科大学を始め、各大学と連携したスポーツ歯科、スポーツマウスガード発展に尽力した。

税制改正で要望書提出-日歯・連盟

日本歯科医師会と日本歯科医師連盟は、「生活を支える医療」「生きる力を支える医療」である歯科医療の安定的な提供体制の確保や、安心・安全で質の高い歯科医療の提供の推進などを主旨とする平成23年度税制改正に関する要望書をまとめ、関係方面に提出した。

超党派の医師議連設立検討-日医連盟

日本医師連盟の原中勝征委員長は8月24日、執行委員会後に臨時会見を開き、医師免許を持つ国会議員による超党派の議員連盟の設立を検討していると話した。

海外技工の通知撤回求める

全国保険医団体連合会歯科代表の宇佐美宏氏と違法入れ歯断固阻止、歯科医療を守る国民運動推進本部代表の脇本征男氏は8月24日、荒井聰消費者担当大臣を訪問し、国外で作成された歯科技工物の輸入禁止や、海外技工の容認につながる厚労省の「通知」撤回などを求め、直訴した。

保険診療の消費税の在り方検討など明記-厚労省・税制改正要望

厚労省は、「少子高齢社会を克服する日本モデル」の構築に向けた第一歩と位置付ける平成23年度税制改正要望を8月26日に発表した。これまでの「消費型・保護型社会保障」から「参加型社会保障(ポジティブ・ウェルフェア)」の構築を目指すため、四つの目的が達成できるよう必要な施策を推進するとしている。

21年度概算医療費 歯科は2兆5,473億円

歯科の平成21年度概算医療費は前年度より約200億円減の2兆5,473億円となった。厚労省が16日に発表したもので、医療費総額は1兆1,900億円増で35兆3千億円と、初めて35兆円台を突破。総額に対する歯科の割合は7.2%。年々医療費総額に占める歯科医療費の割合は減少傾向にある。

電子タバコからニコチン

ニコチンを含まないことから禁煙支援にも使用できると言われていた電子タバコの一部からニコチンが検出された。独立行政法人国民生活センターが8月18日に発表し、厚生労働省は同日、都道府県に対して、薬事法に基づいて販売者などの監視指導の徹底を依頼した。

SCRP日本選抜大会 大歯大5年生の岸田瑠加さん優勝

全国の歯科大学・歯学部の学生代表が、自身の研究やテーブルクリニックのプレゼンテーション能力を競う、平成22年度スチューデント・クリニシャン・リサーチ・プログラム(SCRP)日本選抜大会が8月20日、東京・市谷の歯科医師会館で開かれた。「う蝕予防を目的としたまんじゅうの製作と研究」の大阪歯科大学5年生の岸田瑠加さんが優勝カップを手にした。

総点数2.64%の増-日医4~6月レセプト調査

日本医師会は、平成22年4~6月診療分の総点数(入院及び入院外)が前年同期比2.64%増加したとするレセプト調査を、8月11日に開いた定例会見で明らかにした。

件数、点数ともに増加-支払基金5月分

社会保険診療報酬支払基金による平成22年5月診療分の総計確定件数は7,233万6千件、点数1,087億6,290万1千点。歯科は888万7千件、107億6,441万4千点で、前年同月に比べ、件数は1.3%、点数は1.5%それぞれ増加した。

歯科の金額0.9%増-国保4月分

国民健康保険中央会が発表した平成22年4月診療分で市町村国保と組合国保(以下、国保)を合わせた歯科医療費は754億円で前年同期比0.9%、後期高齢者は340億円で7.6%伸びたことが分かった。

電子レセ、歯科5800施設

社会保険診療報酬支払基金がまとめた平成22年6月診療分の歯科の電子レセプトによる請求は医療機関数5,798施設、件数97万7,978件で、前月に比べ1,134施設、25万3,217件増えた。

6万8,303施設-22年5月末の歯科診療所数

厚労省の施設動態調査による平成22年5月末現在の歯科診療所数は全国で6万8,303施設で、前月より58増えた。開設者別歯科診療所数の個人は5万7,048施設、医療法人は1万625施設。

指導・監査に警察介入-保団連が抗議

保険医療指導監査部門の充実強化として厚労省が全職員を対象にした「政策コンテスト」で、犯罪捜査のプロである警察庁や警視庁からの出向者に当たらせるとした提案が、第一次選考を通過し、第二次選考に残った。この問題で全国保険医団体連合会は8月8日に第7回理事会を開き、厚労省の責任の明確化を要求するとの「抗議声明」を発表した。

北海道デンタルショー 3,792人が参加

2010北海道デンタルショーが8月21、22日の両日、札幌市の札幌パークホテルで開かれ、100社余りが出展し、3792人が来場した。

高齢者医療制度 中間見直しを了承-全国知事会から反対の声も

厚労省の高齢者医療制度改革会議は8月20日、後期高齢者医療制度に代わる新たな制度の骨格案を盛り込んだ中間取りまとめを大筋で了承した。新制度は、一定期間の環境整備を図りながら市町村国保を広域化し、都道府県単位の財政運営を行うもので、現在1,400万人いる被保険者のうち8割は、国保に加入する。

社会保障給付費適正化の削減額 3年で2,500億円

平成20年度から22年度の社会保障給付費の適正化による削減額は、給付費ベースで2,500億円、国費ベースで740億円になるとの見通しを厚労省が8月4日、発表した。

税制改正で要望書-日本医療法人協会

日本医療法人協会は、平成23年度税制改正に関する要望書を8月5日付で長妻昭厚生労働大臣に提出した。要望書の中で同協会は、相次ぐ病院閉鎖や診療科取りやめ、病床数削減、救急車はあっても患者を搬送する病院がないなど、医療を取り巻く最近の状況について、「医療崩壊」と指摘、医療の公共性、公益性を踏まえた各種整備のため、税制改正での格段の配慮を求めている。

海外技工問題で国民向けシンポ-9月、東京で

「知っていますか?海外歯科技工問題―輸入された入れ歯や被せ物の安全性について考える」をテーマにした国民向けのシンポジウムが9月11日、東京・御茶ノ水の損保会館で開かれる。主催は違法入れ歯断固阻止・歯科医療を守る国民運動推進本部と全国保険医団体連合会。

群馬県歯 公益法人改革で「一般社団」に移行

群馬県歯科医師会は8月5日、平成22年度通常総会を開き、公益法人改革への対応で一般社団法人への移行と福祉共済部の廃止を賛成多数で可決した。県歯で一般社団の選択を正式に決定したのは全国でも初めて。ただ、同県歯では将来的には公益社団法人を取得したい意向だ。

日歯が来年度予算等で要望書

日本歯科医師会は8月3日、国民皆保険制度の堅持と充実、歯科診療報酬の引き上げと財源確保を始めとした五つの重点項目からなる国の平成23年度制度・予算に関する要望書をまとめ、厚生労働大臣等に提出した。

消費税の課税を要望-四病院団体協

医療機関が購入する器材や薬品等には消費税が上乗せされているが、社会保険診療報酬は消費税が非課税となっているため、日本歯科医師会の税制委員会でも「1歯科医療機関当たり5%でも約8万円の損税になる」との分析結果を発表している。

介護給付 1人当たり15万7千円-厚労省が実態調査公表

平成22年4月審査分における介護保険受給者の1人当たり費用額は15万7,300円と、前年同月と比較して6,100円増加した。厚労省が7月29日に発表した「平成21年度介護給付費実態調査結果の概要」で分かった。

概算要求基準 厚労省の増額は1兆1,653億円

政府は、平成23年度予算概算要求基準(シーリング)で厚労省分の増額分について1兆1,653億円まで認めることを7月27日の閣議で決定した。

歯科診療所数6万8,246-22年4月末

厚労省の施設動態調査による平成22年4月末現在の歯科診療所数は全国で6万8,246施設で、前月より46増えた。開設者別歯科診療所数の個人は5万7,027施設、医療法人は1万590施設となっている。

歯科医への罰則規定なし-無届技工所等の委託で東海北陸厚生局が回答

歯科医師は無届歯科技工所や無資格歯科技工士に歯科技工物を委託し、レセプト請求の事実が発覚したとしてもそれに対する罰則規定はない。愛知県の歯科技工所の質問に対し東海北陸厚生局が回答したもの。

20年で会員1万人の減-日技

平成2年の酒井清二会長の時、日本歯科技工士会会員数は2万1,589人。今年2月時点では1万1,862人で、この20年で1万人近く減少していることが全国の歯科技工士の有志で組織する団体の調査で分かった。

男性79.59歳、女性86.44歳-21年簡易生命表・平均寿命

日本男性の平均寿命は79.59歳、女性は86.44歳と、男女とも前年に比べ0.30年、0.39年それぞれ延びた。厚労省が7月26日に発表した「平成21年簡易生命表の概況」によるもの。

日本歯科医学会の重点計画-中医協に56項目提案

日本歯科医学会の江藤一洋会長は、「平成22年度診療報酬改定に向けて、歯科医療技術の診療報酬における評価・再評価にかかわる提案書を中医協に56項目提出し、そのうち11項目が反映された」と述べた。7月27日に東京・市谷の歯科医師会館で開かれた日歯医学会の第84回評議員会で報告したもの。

金パラ価格 10品目で引き上げ

パラジウムや金、12%金銀パラジウム合金等の素材価格の変動幅が6カ月で5%を超えた時に随時見直す、歯科用貴金属の平成22年10月からの改定の公示価格が、7月28日に開かれた中央社会保険医療協議会総会で、承認された。今回の改定では変動率が30%を超えた歯科非鋳造用金銀パラジウム合金板状(金12%以上JIS適合品)や、変動率が30%近くあった歯科鋳造用金銀パラジウム合金(金12%以上JIS適合品)など10品目が引き上げになった。

豊島区歯が公益社団-歯科医師会では全国初の認定

平成25年までに公益か一般社団法人かの選択を迫られている全国歯科医師会等のトップを切って東京都豊島区歯科医師会(小澤征陽会長)が公益社団法人として東京都から認定公示された。同会は7月1日付けで事務所所在地の解散及び設立登記を行い、新法人としてスタートした。

高齢者の窓口負担 国民6割「現在と同じ」-厚労省・新医療制度で意識調査

20歳以上の一般国民と有識者を対象に厚労省が実施した新たな高齢者医療制度における意識調査で、70歳以上の窓口負担について一般の60%、有識者の66%が「現在と同じぐらいでよい」と回答したことが分かった。また、一定年齢以上を区分する現行の制度については一般の44%、有識者の66%が「適切でない」と回答した。

看護職員  薬の常用者が6割-医療連が実態調査

看護師や准看護師、保健師、助産師の看護職員の約6割が体調不良により何らかの薬を常用していることが日本医療労働組合連合会の実施した「看護職員の労働実態調査」で分かった。最も多いのは「鎮痛剤」で29.0%。次いで「ビタミン剤」19.0%、「胃腸薬」17.6%。また、健康の自覚症状についても約半数が「全身がだるい」や「腰痛」、約4割は「イライラ」、「ゆううつ」を訴えている。

歯科、件数で1.5%増-市町村国保

国保中央会がまとめた平成22年3月診療分の総医療費は市町村と組合、後期高齢者を合わせて2兆399億円で、うち後期高齢者分は1兆706億円だった。3月の稼働日数は24.0日(平日22.0日、土曜日2.0日)で、対前年同月比で1.0日増加した。歯科医療費は市町村が726億円。組合が57億円。後期高齢者が344億円。

学会の役割確認-日歯医学会評議員会・21年度収支決算を可決

日本歯科医学会の第84回評議員会が7月27日、東京・市谷の歯科医師会館で開かれ=写真、平成21年度学会会計収支決算の議案を可決した。学会の役割を確認する会長報告や会務報告、第22回日本歯科医学会総会報告などが行われた。

歯科衛生士の“歯みがきサロン”開業 「違法行為」と批判集中

近畿北陸地区の歯科医師会と歯科医師連盟は7月24日、役員合同連絡協議会を和歌山市のホテルグランヴィア和歌山で開き、歯科衛生士開業のいわゆる「歯みがきサロン」は違法として行政への対応を求めるとともに次期診療報酬改定での初・再診料の大幅な引き上げなどを盛り込んだ要望書を日本歯科医師会、日本歯科医師連盟に提出することを決めた。

在宅歯科医療を推進-日歯役員合宿勉強会

日本歯科医師会は7月28、29の両日、東京・市谷の歯科医師会館で役員合宿勉強会を開き、医療と介護の一体的な提供に向けた在宅歯科医療の推進などを盛り込んだ宣言文を取りまとめた。勉強会には、日歯の他、日本歯科総合研究機構、日本歯科医師連盟、日本歯科医学会、8020推進財団、日本学校歯科医会、日本歯科衛生士会、日本歯科商工協会の関係者が出席し、平成24年度の診療報酬と介護報酬の同時改定での「地域における医療と介護の一体的提供・歯科の役割」をテーマに議論した。