日本歯科新聞デジタル版を読む        

日歯会長選 大久保氏が出馬表明

任期満了に伴う次期日本歯科医師会の会長選挙に、現職の大久保満男氏が立候補する。22日の理事会後、本紙の取材に本人が明らかにしたもので、出馬理由については多くの地区からの要請があったことを挙げ、超高齢社会への対応を含めた歯科医療の可能性を広げていきたい考えを強調した。大久保氏に対しては関東6県や北海道・東北地区、九州・四国・中国地区の歯科医師会が出馬要請している。

消費税、TPPで国民運動-国民医療推進協議会が総会で了承、来月21日に都内で総決起大会

医療関係40団体で構成する国民医療推進協議会(会長・横倉義武日本医師会会長)は15日に東京・駒込の日医会館で総会を開き、①医療に関する消費税問題の抜本解決②TPP交渉の参加反対③市場原理主義への回帰反対を柱とした国民運動を12月下旬まで展開することを全会一致で了承した。さらに12月21日に都内での「国民医療を守るための総決起大会」の開催を確認した。同協議会には歯科関係では日本歯科医師会、日本歯科技工士会、日本歯科衛生士会が参画している。

日本糖尿病協会 登録歯科医3,788人

日本歯科医師会と日本糖尿病協会が連携して、平成19年度から実施している「歯科医師登録医」が3,788人(10月1日現在)いることが分かった。日歯が14日に開いた都道府県歯科医師会専務理事連絡協議会で明らかにしたもの。

70~74歳窓口負担の特例措置 凍結解除に賛否両論-厚労省・社保審医療保険部会

厚労省の社会保障審議会医療保険部会は、70~74歳の患者窓口の1割負担の特例措置問題について16日の会合で意見交換した。70~74歳の医療費負担を巡っては、自公政権時代に一度は1割から2割への引き上げを決めたが、政治的な判断で凍結し、民主党政権でも同様の対応が取られ、政府が毎年度2千億円の予算措置を講じている。来年度以降の取り扱いについては予算編成過程で議論することになっているが、同日の会合では2割負担に戻すことに賛否両論の意見が上がった。

創立100周年記念式典開く-台東区浅草歯

東京都台東区浅草歯科医師会(亀澤範之会長)の創立100周年記念式典が17日、東京都台東区の浅草ビューホテルで開かれた。

訃報 森本 清治氏-元奈良県歯会長

元奈良県歯科医師会会長で、元日本歯科医師会理事の森本清治(もりもと・せいじ)氏は17日、死去した。73歳。

卒後臨床研修マッチング マッチ率は88.9%

来年度の卒後臨床研修生と研修プログラム(施設)を組み合わせる歯科医師臨床研修マッチングの平成24年度参加者数は、3,796人と前年度より70人減となった。研修先を希望している登録者数は3,591人、研修施設側とマッチした者は3,192人で、マッチ率は88.9%と前年度より0.2%減少した。歯科医師臨床研修マッチング協会が公表したもの。

乳がん患者の点滴歴に注意 BP製剤による顎骨壊死-東海大の太田教授

ビスフォスフォネート製剤(BP製剤)による顎骨壊死について、骨粗鬆症よりも、乳がん患者に点滴されるBP製剤のリスクに注意すべきと、東海大学医学部口腔外科の太田嘉英教授が指摘した。東京都港区在宅緩和ケア支援推進協議会と、芝・麻布赤坂歯科医師会が21日に共催した緩和ケア研修会で、周術期口腔機能管理のポイントについて講演した中で述べたもの。

日本メディカルネットコミュニケーションズ ブランネット子会社化

日本メディカルネットコミュニケーションズ(=JMNC、本社・東京都渋谷区、平川大社長)は、ブランネットワークス(本社・東京都中央区、植村芳信社長)の株式を取得し、子会社化することを22日に明らかにした。

医療機関での消費税の在り方 政府税調での検討要望-医療7団体が厚労相に

医療機関等における消費税の在り方の検討を中医協の分科会ではなく、政府税制調査会などで行うよう求める「要望書」を日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会、日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会、日本精神科病院協会の医療関係7団体が13日に三井厚労相に提出した。要望書は関係省庁のほか、各政党にも提出する方針。

5千万円以下の特例税制利用 歯科医療機関の27%-厚労省調べ

社会保険診療報酬の所得が5千万円以下の場合に適用される四段階制の特例税制を利用している医療機関は、医科13.9%に対し、歯科は2倍近い27.0%だった。このうち自由診療などを含めると5千万円以上となる医療機関は医科12.2%、歯科5.1%であることが厚労省の調査で明らかになった。12日に開かれた政府税制調査会で資料として提示したもので、同省は調査結果を踏まえ、自由診療を含めた収入額が一定額以上の医療機関は特例税制の適用から除外する方針を示し、政府税調もおおむね了承した。しかし、衆議院が解散したため政府税調の審議はストップし、来年度税制改正は先行きが不透明な状況になっている。

歯科医19人を処分-厚労省・医道審

厚労省は14日に犯罪や不正をした医師25人、歯科医師19人の行政処分を発表した。処分は同日の医道審議会医道分科会で審議・答申したもの。諮問の対象者は60人で44人が処分された。未処分の16人は厳重注意などの扱いとなった。処分の効力は今月28日から。

「医療費引き下げ」を主張-給付削減狙い、財務省、健保連

財務省が10月22日の財政制度審議会で、生活保護受給者への医療扶助の見直しなどの医療費削減案を示したのに続き、健保連の白川修二専務理事は、11月6日に開催した協会けんぽの全国大会で「診療報酬の引き下げを真剣に議論すべき」、「このままでは保険者が崩壊する」と、医療費増大への危機感を示した。両者とも、日本の医療費を「適正化」することを政策課題として検討しており、診療報酬引き下げ、医療扶助への患者一部負担導入などを通じて、給付削減を目指していると見られている。

来年度歯科保健予算案 衆議院解散総選挙で越年が確実な情勢

野田首相の衆議院の解散を受けて衆議院選挙が12月4日公示、16日投開票となり、歯科保健を含めた平成25年度の政府予算編成の越年が確実な情勢になった。越年編成は細川護煕内閣以来の19年ぶり。また、民主党では15日に歯科医療議員連盟総会を開催する予定だったが急きょ中止になるなど、関係方面に影響が出ている。

訃報 糟谷修三氏-日大歯学部同窓会会長

日本大学歯学部同窓会会長で、日本歯科医師会の裁定審議会副委員長の糟谷修三(かすや・しゅうぞう)氏は病気療養中のところ13日に死去した。75歳。

外来患者「減った」5割-保団連・会員の実態・意識基礎調査

外来患者数がここ2年間で「減った」とする会員が医科、歯科ともに5割近くを占めることが、全国保険医団体連合会(住江憲勇会長)が8日に発表した2012年の「会員の実態・意識基礎調査」で分かった。調査は同会がおおむね3年に1回実施している。医科・歯科開業医会員から10分の1を無作為に抽出し、9月1~30日の期間で行われた。回答者数は医科が1,646人(回答率32.6%)、歯科1,330人(37.5%)。

個別指導の録音「要望した」1割

個別指導時の録音について、医科、歯科ともに「要望している」との回答は1割前後で、8割を超える会員が「要望していない」という実態が、保団連の「会員の実態・意識基礎調査」で分かった。個別指導に当たって、その状況を録音することは法律に抵触しないため、同会では録音を勧めている。

役員は全員再任-コンピュータ協会

日本歯科コンピュータ協会(森田晴夫会長)は第17回通常総会を東京都台東区の日本歯科器械会館で13日に開いた。

冒頭あいさつで森田会長は、東日本大震災のため延期した同会主催のデジタルコミュニケーションフェアが、今年3月に開催され、前回(2009年)を大きく上回る来場者だったことなどに対し礼を述べた。また同会は、レセコンメーカーの集まりとして平成8年に設立したが、現在はレセコンだけでなくIT技術を使った新しいサービス、システムが提供される時代となったとして、こうした背景も踏まえた取り組みを行っていく必要性を強調した。

また、役員改選では、森田会長始め全員を再任した。任期は2年。

4年に一度の学術祭典 大阪で歯科医学会総会

4年に一度開催される日本の歯科界最大の学術イベント、第22回日本歯科医学会総会(川添堯彬会頭)が9~11日に大阪市の大阪国際会議場およびインテックス大阪で開かれた。主催は日本歯科医師会と日本歯科医学会。

「お口の健康 全身元気―各世代の最新歯科医療」をメーンテーマに、多彩なプログラムが組まれた。

厚労省がチーム医療実証で医・歯連携の13事業 医療の質や安全の検証等を報告

医科・歯科連携や急性期・慢性期医療など医療サービスの安全性や効果などを実証するため65施設、115チームの平成23年度チーム医療の実証事業報告書を厚労省が発表した。医療の質や安全性の向上、高度化に伴い医療従事者の業務も多様化し、各分野でいろいろなチーム医療を実践されていることを踏まえて、医療関係者の協力を得ながら行われた。

医科・歯科連携事業は7施設、13事業で、事業名は岩手医科大学附属病院歯科医療センターの「睡眠時無呼吸診療チーム」「顎変形症診療チーム」「口唇・口蓋裂診療チーム」「顎顔面骨折診療チーム」「小児科入院患児に対する口腔管理チーム」「全身麻酔下手術予定者における術前の口腔ケアチーム」「包括的医・歯・薬連携プロジェクト」、静岡県の聖隷三方原病院の「総合的口腔衛生管理チーム」、東京の武蔵野赤十字病院の「口腔ケアチーム」、東京の三井記念病院の「口腔ケアチーム」、大分の湯布院厚生年金病院の「ゆふ医科歯科連携チーム」、埼玉の秩父生協病院の「療養病棟パタカラチーム」、東京の昭和大学歯科病院の「初期口腔がん診療チーム」。

医療経済実態調査「単年度のみ」で合意-中医協小委

中医協は調査実施小委員会を10月31日に開き、次回の医療経済実態調査について回答率の改善や6月単月調査の有無などの論点について議論した。

6月単月調査の有無の議論では、これまで単月調査のみで把握していたデータも年度調査で把握することが可能とする説明が厚労省からあり、診療側、支払側双方ともに「年度調査のみの実施で良い」とする意見でまとまった。

ベストスマイル・オブ・ザ・イヤー 剛力さん、スギちゃん受賞

今年最も笑顔がすてきだった著名人に贈られる「ベストスマイル・オブ・ザ・イヤー2012」に女優の剛力彩芽さんとバラエティータレントのスギちゃんが選ばれた。

協会けんぽへの財政措置 来年度以降の対応審議-社保審部会

厚労省は社会保障審議会医療保険部会を7日に開き、来年3月で期限が切れる全国健康保険協会(通称・協会けんぽ)への財政措置について意見交換した。同協会の小林剛理事長は、厳しい財政状況を説明した上で、国庫補助率の引き上げや70~74歳の患者窓口負担の引き上げを求めた。部会は来年度の予算編成までに一定の意見集約を図りたい考えだ。

代議員会で公益社団移行を可決-日医

日本医師会(横倉義武会長)は第127回臨時代議員会を10月28日に東京・駒込の日医会館で開き、公益社団法人への移行認定申請およびそれに伴う定款・諸規則規定の変更、平成23年度決算の2議案を賛成多数で可決した。来年4月の法人移行を目指して準備を進める。

「胃ろう」反対が52.5%-全国1,200人対象に介護の意識調査

自身の「胃ろう」について、半数以上は「反対」、4割が「分からない」と答え、「賛成」は7.4%と1割に満たないことが、11月11日の「介護の日」に合わせた介護に関する意識調査で分かった。調査は、有料老人ホームや高齢者住宅を運営するオリックス・リビング(本社・東京都港区、森川悦明社長)が、全国の40歳以上の男女1,238人(男性681人、女性557人)に実施、今回が5回目となる。

大阪で21年ぶりに開催 日本デンタルショー2012

日本最大の歯科展示会「日本デンタルショー2012」(主催・日本歯科商工協会)が大阪市のインテックス大阪で9~11の3日間、開かれた。日本歯科医学会総会の併催行事として開かれたもので、テーマも同じ「お口の健康 全身元気―各世代の最新歯科医療」。大阪での開催は21年ぶり。

次期参院選の比例代表候補者 石井氏に決定

日本歯科医師連盟(髙木幹正会長)は、第117回臨時評議員会を東京・市谷の歯科医師会館で10月31日に開き、来年7月に予定されている参議院比例代表選挙の推薦候補者に自民党参議院議員の石井みどり氏を正式に決定した。石井氏は「歯科医療を後退させることがあってはならない。歯科医師が矜持とプライドを持ち、職務を全うできるため、立法政策に全身全霊で取り組む」と決意を表明した。日歯連盟は、評議員会の結果を自民党に報告し、公認手続きを進める。また同日、後援会活動を加速させるために選挙対策推進本部会を設置した。

日歯会長選で関東6県歯が大久保氏に出馬要請

茨城、栃木、群馬、山梨、神奈川、埼玉の6県歯科医師会は、次期日本歯科医師会会長選挙で現職の大久保満男氏に出馬を求める要望書を1日に提出した。

秋の叙勲 歯科関係で27人受章

平成24年秋の叙勲受章者が3日に発表され、歯科関係者では厚労省関係で、日本歯科医師会副会長の宮村一弘氏(71)と日本歯科衛生士会会長の金澤紀子氏(71)の旭日小綬章を始め20人、文科省関係では日本歯科大学名誉教授の古屋英樹氏(76)を始め7人が受章した。

秋の褒章 竹田氏と八野氏が藍綬を受章

平成24年秋の褒章受章者が2日に発表された。厚労省関係の歯科では、徳島県歯科医師会副会長の竹田信也氏(61)と元日本歯科器械工業協同組合副理事長の八野光俊氏(64)の2人が、多年にわたり保健衛生関係団体の要職にあって業界の向上への寄与が認められ、藍綬褒章を受章した。

生活習慣とがんに焦点-青森で第33回全国歯科保健大会

第33回全国歯科保健大会が「8020健康社会─生活習慣とがん予防」をテーマに、青森市のリンクステーションホール青森で、10月27日に開かれた。基調講演や特別講演、フォーラムを通じ、口腔ケアなどの歯科的措置ががん治療に果たす役割を再認識した。そして、歯科口腔保健法に基づく歯科医療、歯科保健活動によって国民の生活を支援していくとの「大会宣言」を採択した。

「患者負担増、やむを得ない」-民主の仙谷議員が発言

民主党副代表の仙谷由人衆議院議員は、患者窓口負担問題で「もっと増えてもやむを得ない」との認識を示した。10月25日の医療経済フォーラム・ジャパン主催の第11回公開シンポジウムで発言したもの。

電子レセ8月診療分 歯科は2万9,972施設

社会保険診療報酬支払基金は、平成24年8月診療分の電子レセプトによる請求状況を発表した。歯科医療機関の電子レセ請求施設数は2万9,972で、前月よりも439施設増え、全請求医療機関数に占める割合は42.1%となり、0.6ポイント伸びた。

請求件数は500万3,686件で、件数は前月より2万3,289件減った。件数は対前月比で2カ月連続の減少。ただし、全請求件数に占める割合は前月よりも0.8ポイント伸びて50.8%となった。

歯科の全請求件数は前月、前々月と1千万件を超えているが、今月分は984万9,568件と、100万件以上減少した。全請求歯科医療機関数は7万1,190施設で、前月に比べると5施設の減にとどまっている。

「一部負担」を保険者徴収-日医総研が提案

医療費の一部負担金の取り扱いについては、保険医療機関での窓口払いが義務化されている。日医総研は、「保険者が一部負担金を徴収すべき」との考えに基づき、患者視点を組み入れた新たな医療保険制度改革を提案するワーキングペーパー「IT時代の公的医療保険制度―一部負担金の保険者徴収」をまとめた。 患者の一部負担金は昭和18年4月に強制一部負担制度として実施された。その後、廃止、任意、定額制、定率制などを経て現在に至っている。