日本歯科新聞デジタル版を読む        

TPP問題 参加反対で総決起大会、医療40団体が決議採択-国民医療推進協

日本医師会や日本歯科医師会など医療関係団体等で構成する国民医療推進協議会(会長・横倉義武日医会長)は、TPP(環太平洋パートナーシップ協定)参加反対総決起大会を18日に東京・駒込の日医会館で開いた。これまで同協議会はTPPに医療を含めないよう関係機関に要請していたが、今回は参加そのものに反対へと方針を転換した。大会ではTPP交渉参加に断固反対する決議を採択した。なお、協議会には日本歯科技工士会も新たに加わり40団体となった。

TPP参加表明 政府が見直し

昨年11月に野田佳彦首相が交渉参加表明していたTPPへの対応について政府は、参加表明を見直すことを明らかにした。医療団体や農業団体のほか、民主党内にも慎重論が強く、最大の参加国である米国との協議が難航していることから、いったんTPP参加を見送ることになった。

厚労省試算 13年後の医療費は54兆円

2025年の医療費は54兆円とする試算を、厚労省が18日に開いた社会保障審議会医療保険部会で示した。年金や介護、子育てを含めた社会保障給付費全体も増大し続け、25年に148兆9千億円になる見通しだ。推計伸び率は医療費が53.8%の増加などとなっており、超高齢社会への突入により社会保障給付費の大幅な増大が避けられない状況で、今後の社会保障改革の議論にも影響を与えそうだ。 試算は、今年1月に公表された「日本の将来推計人口」「経済財政の中長期試算」などを基に計算したもの。

歯科国試 法歯学分野の出題を提言-平成26年からの導入目指す

厚労省の医道審議会歯科医師分科会の歯科医師国家試験制度改善検討部会(部会長・江藤一洋日本歯科医学会会長)は、平成26年の第107回国試から救急災害時の歯科保健対策や法歯学に関する問題の出題などを求める報告書を18日に発表した。東日本大震災以降、災害時の歯科保健対策や法歯学の重要性が再認識されたことを踏まえて提言したもので、出題が実現すれば初めてとなる。また、合格基準の在り方では、試験領域を構成するグループ別に必要最低点数の設定の必要性を明記した。

四国4県歯 南海、東南海地震などに備えて広域の災害支援で協定

徳島、愛媛、高知、香川の4県歯科医師会は、近い将来の発生が予測される南海・東南海地震などの大規模災害に備え、危機事象発生時の広域応援に関する基本協定を7日に締結した。四国4県民の生命・身体および財産等に重大な被害が生じるような危機事象が発生した時、4県歯が応急対策や支援等を円滑に行うために強固な連携・協力体制を構築するもの。

日歯連盟・次期参議院比例代表選挙 選考委員を決定

日本歯科医師連盟(髙木幹正会長)は20日の理事会後の会見で、来年7月予定の参議院比例代表選挙の候補者選考委員会のメンバーを発表した。委員は7地区から選出された21人と執行部の峰正博副会長、寺尾隆治副会長、井上峰雄常任理事の計24人で構成される。今後のスケジュールは24日に初会合を開き、正・副委員長を決め、今後の運営方針や候補者の公募方法などを協議する。

静岡歯科技工学院 定員不足で閉校

静岡県歯科医師会会立の静岡歯科技工学院(飯嶋理学院長、定員15人)は、3月末日で閉校した。入学定員の減少によるもので、22年入学の10人が最後の卒業者となった。

社保支払基金 歯科は点数件数とも増

社会保険診療報酬支払基金による平成23年12月診療分の歯科は961万6千件、115億6,489万9千点で、前年同月に比べ、件数は1.9%、点数は0.4%増加した。

国保 歯科の市町村0.7%の増

国保中央会がまとめた平成23年12月診療分の歯科医療費は市町村が693億円で、対前年同月比で0.7%増。組合は48億円で4.5%減。後期高齢者は375億円で5.7%増加した。

都道府県医療計画 口腔保健推進を明示

厚労省は、平成25年度から都道府県が実施する医療計画に向けた指針を3月30日付で都道府県知事あてに通知した。指針には初めて在宅歯科医療における歯科口腔保健の推進体制の明示を求めるなど画期的な内容になっている。昨年8月に成立した歯科口腔保健法などが後押しになっているものと考えられる。都道府県では、指針を基に今年度中に医療関係団体などを交えて具体的な計画を策定する。

23年12月末歯科施設数 4カ月連続で減少

歯科診療所数の減少が止まらない。厚労省の施設動態調査による平成23年12月末現在の歯科診療所数は全国で6万8,492施設で、前月より22減り、4カ月連続の減となった。

開設者別歯科診療所数の個人は前月より55施設減って5万6,692施設、医療法人は30増えて1万1,166施設となっている。

全国初 大阪の岸和田と滋賀の甲賀で歯科医師が保健所所長に就任

大阪府と滋賀県の2カ所の保健所で4月1日から歯科医師が所長に就任した。本紙の調べで分かったもので、歯科医師が保健所の所長になるのは全国で初めて。所長に就任したのは大阪の岸和田保健所の大西宏昭氏(59)、滋賀の甲賀保健所の井下英二氏(56)。

口の健康アプリ開発-群馬・桐生市歯が無料で配信

群馬県の桐生市歯科医師会(塩崎泰雄会長)が、在宅の現場などで口腔機能アセスメントのツールとして活用できるアプリ「口から健康アプリ」を開発した。iPhoneやiPad、iPodなどで活用できるもので、無料で提供する。

アプリ開発のきっかけとなったのは、同歯科医師会が中心となって、医科・歯科・介護・地域住民・NPOなどさまざまな職種が参加する「桐生地区口腔ケア研究会」。口腔ケアについての情報交換、課題解決を目的として講演会などを開いている。

日本歯科医学会総会21年ぶりに大阪で 11月に開催

4年に一度開催される歯科界最大の医学大会、第22回日本歯科医学会総会をアピールする記者会見が10日に東京・市谷の歯科医師会館で開かれ、総会の特徴および概要の説明が行われた。「お口の健康 全身元気―各世代の最新歯科医療」をメーンテーマに掲げた総会は11月9日から三日間、大阪市の大阪国際会議場(グランキューブ)とインテックス大阪での開催。

次期診療報酬改定 基本診療料等議論へ

中医協は平成26年度診療報酬改定に向けて、基本診療料の在り方や消費増税への対応など4項目について、4月以降、新たな部会及び既存の部会で検討することを11日の総会で了承した。厚労省は、新たな分科会や人選などできるだけ早く決めて議論をスタートさせたい意向だ。

訃報 中塚裕氏-元兵庫県歯会長

元兵庫県歯科医師会会長の中塚裕(なかつか・ゆたか)氏は6日、死去した。82歳。

電子レセ1月診療分 全国で2万6,098施設

社会保険診療報酬支払基金が発表した平成24年1月診療分の電子セレプト請求による歯科医療機関数は2万6,098施設で、全請求医療機関数に占める割合は36.7%となり前月に比べ0.7%増えた。オンライン請求は4,297施設で全請求医療機関数に占める割合は6.0%で、前月よりも0.1%の増加となっている。

1月請求の全歯科医療機関数は7万1,087施設で、前月に比べ37施設の減。

電子レセによる歯科の請求件数は404万9,851件で、全請求件数に占める割合は44.4%となり前月よりも0.8%増えた。オンラインによる請求件数は76万8,869件で、全請求件数に占める割合は8.4%となり、前月よりも0.2%増えた。

8割が「税理士活用」-京都府歯が会員アンケート

京都府歯科医師会(平塚靖則会長)が会員に実施した「税務アンケート」で、8割強は税理士を活用しており、「申請時に委託している」との意見が1.8%あった。税務代理や税務に関する書類の作成、相談をする税理士が歯科医院に欠かせない存在となっている実情が浮き彫りとなった。

調査は、昨年の8月10日~9月1日まで実施。回収率は35.7%。活用している税理士の満足度では、70.5%が「満足している」と答え、「満足していない」10.0%、「分からない」19.5%。

X線画像診断 脳腫瘍のリスク上昇か

歯科医院で行われるX線画像診断の放射線被曝により、脳腫瘍の一種の髄膜腫の発症リスクが高くなるという疫学研究をアメリカのニュースTV局CNNが全世界に報道し、アメリカ歯科医師会(ADA)などの歯科医師団体が反論している。

エール大学の研究チームによる1,433人(20~79歳平均年齢57歳)のうち、髄膜腫にかかっていない1,350人を対象としたもので、毎年、咬翼法による検査を1回以上受けていた群では年齢によっては対照群に対して1.9倍、パノラマX線では4.9倍の髄膜症発症リスクとなるとしている。

アンチエイジングアワード2012 片岡仁左衛門さん

理想的に年を重ねている著名人へ贈られる「アンチエイジングアワード2012」に、歌舞伎俳優の十五代目片岡仁左衛門さんが選ばれることが分かった。同賞は、「アンチエイジング歯科」を広め、国民が健康的に年を重ねることを目的に、日本アンチエイジング歯科学会(松尾通会長)が毎年行っているもの。

在日外国人100人に聞きました「日本人、歯並び悪い」

日本に住む外国人の76%が「日本人の歯並びが悪い」と感じている-。透明なマウスピースによる矯正歯科治療「インビザラインシステム」を提供するアライン・テクノロジー・ジャパン(本社・東京都目黒区、福村敏夫社長)が「よい歯の日」の4月18日に合わせて行った調査によるもの。

う蝕は24都府県で減 地域で患者数の増減に差-本紙調べ

長引く不況や歯科の疾病構造の変化による受診患者動向の落ち込みから他医院の動向に注目する歯科医師が増えている。厚労省が病院や診療所等を受診する患者の傷病状況を把握するため3年ごとに実施する推計外来患者調査の平成17年と20年を比較すると、全国の総数では伸びているが、都道府県別で「う蝕」「歯肉炎及び歯周疾患」「歯の補綴」の3項目のいずれかで患者の減っている地域は32都道府県あった。さらに3項目ともに患者減となっているところも数県あり、都道府県別でも患者数の増減にバラツキが見られる。

疑義解釈 24年度診療報酬改定で歯科関係は26問

平成24年度診療報酬改定に関わる疑義解釈を厚労省は3月30日に発表した。歯科は26問で初・再診料4問、入院基本料1問、医学管理8問、在宅医療2問、検査1問、画像診断2問、処置2問、手術2問、歯冠修復および欠損補綴3問、その他1問となっている。

日技日衛が「公益」に

4月1日から歯科3団体のうち日本歯科技工士会と日本歯科衛生士会が「公益社団法人」として新たなスタートを切った。

日技の古橋博美会長は「公益性を常に意識しながら国民の口腔保健維持・増進を目指して努力していく」、日衛の金澤紀子会長は「公益社団法人が目指している目的に沿って、これからも国民の健康・福祉の増進に寄与することを目指し、事業内容の充実を図っていきたい」とコメントした。

歯科保健条例 全国26道県で制定

生涯にわたって歯と口腔の健康づくりを総合的かつ効果的に推進するための「歯科保健条例」は3月までに全国26道県で制定されていることが本紙の調べで分かった。最初に成立したのは新潟県で平成20年7月、次いで北海道が21年6月と続く。

増税巡り民主党混乱、牧厚労副大臣が辞任

政府は、消費税率引き上げ関連法案の国会提出に抗議して辞表を提出した民主党の小沢一郎元代表グループに所属する牧義夫厚生労働副大臣ら政務三役4人の辞任を4日の閣議で了承した。4人は3月30日に辞表を提出していた。

この問題を巡っては民主党議員29人が党内の役職を辞任しており、本紙の調べで、歯科医師で南関東比例ブロック選出の水野智彦衆議院議員も含まれていることが分かった。

技工国試 大阪・京都・滋賀で学説試験を統一

平成24年歯科技工士国家試験において大阪、京都、滋賀の2府1県は学説試験のみを統一で実施した。試験は3月4日にそれぞれの会場で同一に行われ、大阪203人、京都28人、滋賀15人の計246人が受験。試験結果の採点、評価は現行の法律に基づいて各府県で行われ、3月29日に合格者が同時発表され、大阪201人、京都と滋賀は全員が合格した。3府県による統一試験の実施は、全国統一試験実施への大きな布石なるものと注目されている。

学会会員の増加数 臨床歯周病学会がトップ

日本歯科医学会の専門・認定分科会中、ここ1年で会員数の伸びが最も多かったのは、日本臨床歯周病学会で936人増加している。毎年3月末に発行される日本歯科医学会誌(JJADS)に掲載される学会活動報告を元に前年と比較したもの。

次いで会員数の伸びが大きかったのは、日本歯周病学会の457人増、口腔インプラント学会の404人増、日本審美歯科学会の271人増などが目立った。

合併で新会社発足-クラレノリタケデンタル

クラレメディカルとノリタケデンタルサプライ、クラレノリタケデンタルホールディングスが事業を統合し、クラレノリタケデンタル(本社・東京都千代田区)が1日に発足した。

出資比率はクラレが66.7%、ノリタケカンパニーリミテド33.3%。社長にはクラレメディカルの松山貞秋氏が就任した。今回の統合は昨年1月に基本合意したもの。同年4月にクラレとノリタケカンパニーリミテドの共同出資の持株会社クラレノリタケデンタルホールディングスを設立し、クラレメディカル、ノリタケデンタルサプライを持株会社の100%子会社化した。

6県が「公益」、39道府県歯は一般社団-本紙調べ

公益法人改革で都道府県歯科医師会のうちこれまでに6県が「公益」への移行を正式に決定していることが本紙の調べで分かった。同改革では社団法人格を持つ団体は平成25年11月までに「公益社団法人」「一般社団法人」のいずれかに移行しなければならない。日本歯科医師会は「公益」の選択を決めている。

消費増税への対応検討へ 次期診療報酬改定に向け中医協に提示-厚労省

厚労省は3月28日に開いた中医協総会で平成26年度診療報酬改定に向けて検討すべき新たな項目として①基本診療料②医療技術(薬剤・材料含む)の費用対効果の導入③長期収載品の薬価の在り方④医療機関等における消費税負担を挙げた。消費税の問題は、26年4月から8%、27年10月に10%の引き上げを30日に政府が閣議決定した。同省では4月以降、あらたな検討の場を設置し、従来の診療報酬による手当てなどの検討を考えている。

日医会長選 横倉氏が現職破る

日本医師会の役員任期満了に伴う会長選挙が1日に行われ、副会長の横倉義武氏(福岡)が現職の原中勝征氏(茨城)らを破って初当選を決めた。横倉氏は本紙の取材で日本歯科医師会や日本薬剤師会などとの関係について「緊密な連携をとっていきたい。意見が食い違う時は、しっかり議論していきたい」と述べた。

がん対策・健康増進課-厚労省内に設置

厚労省は4月1日から健康局内に「がん対策・健康増進課」を50人体制で設置した。政府の厚労省組織令の一部を改正する政令の閣議決定を受けたもので、健康局総務課に設置されているがん対策推進室、生活習慣病対策室、地域保健室、保健指導室を再編した。

同省では、がん対策の総合的かつ計画的な推進、生活習慣病の予防などを目的とした栄養改善・食生活指導、保健指導、などの健康増進のための施策の確保、地域保健対策の推進など施策についてより一層の連携を図っていきたいとしている。

歯科衛生士国試 合格者数は3,507人

第21回歯科衛生士国家試験の合格者を3月28日に厚労省が発表した。受験者数は3,661人、合格者は3,507人で、合格者数は昨年より2,078人減少した。歯科衛生士養成校の3年制移行の影響で受験者数が昨年よりも2,127人減ったため。同省は受験者数は今回が最低で、来年度以降は徐々に回復すると見ている。合格率は昨年より0.7%の減の95.8%。

80万円から10万円に入会金を大幅減額-兵庫県歯

兵庫県歯科医師会(豊川輝久会長)は第148回通常代議員会を3月25日に神戸市の県歯科医師会館で開き、現行80万円の入会金を10万円に減額し、別途会館維持負担金50万円を5カ月の分割で徴収することを決めた。さらに日歯代議員および代議員選挙の投票を連記無記名とするなどの選挙規則の一部改正や平成24年度事業計画、会計収支予算の議案についても承認・可決した。

共済、終身会員制度を廃止-京都府歯

京都府歯科医師会(平塚靖規会長)は、「一般社団法人(非営利徹底型)」への移行に伴い、共済制度と終身会員制度の廃止を決めた。3月20日に開いた第116回代議員会において了承したもので、施行規則や代議員選挙規則、平成24年度事業計画方針・予算などの上程13議案を原案通り、了承、可決した。

政治活動積立金の一部を一般会計に繰り入れ-都歯連盟

東京都歯科医師連盟(大曽根正史会長)の第107回評議員会が3月29日に東京・市谷の歯科医師会館で開かれ、政治活動積立金の一部、800万円を一般会計へ繰り入れるなどの平成24年度予算関連5議案を可決した。政治活動積立金の一般会計繰り入れは4回目。前3回は特別な記念事業や東日本大震災への対応などの必要性から繰り入れたが、今回は事業を遂行する財源の不足を補うもので、会員の減少や未納入による会費収入の減少が深刻化している現状が浮き彫りになった。

愛知県と県歯 虐待対応マニュアル作成

口腔所見が身体的虐待やネグレクト(養育放棄・怠慢)の早期発見に有効であるとし、愛知県は、県歯科医師会(渡辺正臣会長)に協力を依頼して「歯科保健・医療に関わる方のための子ども虐待対応マニュアル」を作成。県内の歯科医院や市町村、学校などに配布した。

後期高齢者医療 9割の都道府県で保険料上昇か

後期高齢者医療保険料が、少なくとも40以上の都道府県で上昇することが分かった。「毎日新聞」の3月2日号と「しんぶん赤旗」3月4日号では42、43それぞれ上昇としている。値上げ率は10%を超える県も少なくなく、年間保険料額では、東京、神奈川で9万円を超える見込みで、厚生労働省は、実態の把握を進めている。

支払基金11月分 歯科は点数1.2%増

社会保険診療報酬支払基金による平成23年11月診療分の歯科は933万2千件、114億4,262万4千点で、前年同月に比べ、件数は2.1%、点数は1.2%増加した。

国保医療費11月分 歯科の市町村1.7%増加

国保中央会がまとめた平成23年11月診療分の歯科医療費は市町村が704億円で、対前年同月比で1.7%増。組合は48億円で3.6%減。後期高齢者は381億円で6.8%増加した。

薬価基準による歯科関係薬剤点数表 項目に“漢方薬”設置

「薬価基準による歯科関係薬剤点数表」の医療用医薬品に初めて「漢方薬」の項目が加わり、7種が記載された。これまで同表の中には、「消炎解熱鎮痛薬」の項目に「立効散」が収載されるなどしていたが、「半夏瀉心湯」、「黄連湯」、「茵陳蒿湯」、「五苓散」、「白虎加人参湯」、「排膿散乃湯」の6種とともに「漢方薬」の項目に分類された。

同表では、歯科用薬剤として「特定薬剤」、「麻酔薬剤」、「吸入鎮静法」の3項目、医療用医薬品(内用薬・注射薬・外用薬)として19項目に分類されている。今回の改定で、医療用医薬品の「歯槽膿漏症治療薬」の項目が削除され、「漢方薬」が新たに加わった。

歯科医の全身麻酔問題 起訴猶予に

千葉県がんセンターの歯科医師が医師法違反に当たる医科麻酔をしたとして書類送検された事件で、千葉地検は3月26日、同がんセンターの手術管理部長と歯科医師の2人を起訴猶予処分にした。

歯科医師はがん患者の外科手術時の全身麻酔を、平成22年5月から10人に対して行い、部長からの適切な指導はなかったとされていた。しかし、患者への実害がなかったことなどから猶予処分となったと見られている。

カード決済に指針-医療機器業公取協支部が作成

医療機器業公正取引協議会の日本歯科商工協会支部(高橋勝美支部長)は、歯科器材取引におけるカード決済についてのガイドラインを作成した。歯科用特定保険医療材料や医薬品などに関わる医療機関との取引においてクレジットカード決済は慎むこととしており、適用は4月1日から。同ガイドラインは歯科医院と歯科ディーラーで広がりつつあるクレジットカードを利用した決済について、定めたもの。

同支部は日本歯科商工協会(山中通三社長)とともに出した案内文で、ガイドラインを作成した背景として、医療機器業公正競争規約が作られた経緯について平成9年の公正取引委員会の「医療機器業等告示」を元に作られたもので、医療機器は公的医療保険制度の対象であり一般商品と異なる状況にあること、医療機器業は取引の相手が医療機関等であり、一般消費者ではないことなどを説明した。

新機器の保険適用申請 厚労省の中藤事務官が呼びかけ

歯科では十数年ぶりに保険適用希望書区分Cのインプラント義歯が保険適用されたことを受けて、厚労省医政局経済課医療機器政策室の中藤良太事務官は、「これを皮切りに今後さらにC申請が増えてほしい。歯科の医用機器業界は最高でも現状維持という閉塞状態の中にあり、打開できるのは、新たな有用性の高い医用機器の保険適用と考えている」と積極的なC申請を企業に訴えた。日本歯科商工協会が3月30日に東京・新橋の第一ホテル東京で開いた「歯科分野に係る診療報酬改定等に関する説明会」で発言したもの。

名称変更

ダノン健康・栄養普及協会(大澤俊彦理事長)は公益財団法人への移行に伴い、ダノン健康栄養財団に名称を変更した。