日本歯科新聞デジタル版を読む        

子供がいる女性歯科医師の悩み「妊娠・出産」「育児」で7割

20歳代、30歳代の子供がいる女性歯科医師が勤務で経験した困難な事項は「育児」、「妊娠・出産」でそれぞれ7割だった-。日本歯科医師会の女性歯科医師の活躍検討ワーキンググループの「女性歯科医師の活躍のための環境整備等に関する調査報告」によるもの。復職のための体制整備策(複数回答)については「多様なキャリアの選択肢の提示」、「研修」、「就業支援バンクの設置」を求める声が目立った。今後の活躍の場では「歯科健診や健康教育」との回答が6割あった。

中部日本デンタルショーに1万人来場

愛知県歯科医学大会併設の中部日本デンタルショーが2月20、21の両日、名古屋市の吹上ホールで開かれ、1万720人が来場した。

渡邉洋夫氏の叙勲を祝う

昨年秋の叙勲で旭日双光章を受章した元東京都歯科医師会副会長の渡邉洋夫氏を祝う会がパレスホテル東京で2月13日に開かれた。渡邉氏は昭和19年生まれ。46年日本大学歯学部卒業、平成9年から日本歯科医師会広報委員会委員、日歯代議員、都歯総務理事など歴任した後、17年から21年まで都歯副会長を務めた。

日学歯の理事候補者を発表

日本学校歯科医会の次期会長予備選挙で当選した丸山進一郎氏は、2月10日付で、理事候補者21人を届け出した。理事候補者は3月23日開催の総会での承認後、当日開催の理事会で役職が決定される。

日衛が指導者育成でフォーラム

日本歯科衛生士会(武井典子会長)は、歯科衛生活動の指導者の育成などを目的とした平成27年度歯科衛生推進フォーラムを東京都千代田区のステーションコンファレンス東京で2月14日に開いた。厚労省関係者からは歯科保健医療・介護保険制度の動向や地域包括ケアシステムの解説があった。

英国で「歯ブラシタイム」を提唱

英国・歯科保健財団(BDHF)は2月15日、ロンドンで開催されている保育所ワールドショー2016で、学校での新たな歯ブラシ法である「歯ブラシタイム」を発表した。「歯ブラシタイム」を通して、正しいう蝕予防習慣が定着するための対策を講じている。

民主党が西村氏を参院比例で公認

民主党は2月16日、7月に行われる参議院選挙の比例代表候補者に歯科医師で現職の西村まさみ参議院議員を公認した。西村氏は昭和38年10月20日生まれ。平成元年日本歯科大学を卒業、8年に東京都中野区に開業。22年7月の第22回参議院議員選挙で初当選。厚生労働委員会などに所属。当選1回。

在宅専門歯科診療所 歯援診以外は初診料相当分

中医協が2月10日に答申した平成28年度診療報酬改定で、在宅歯科医療を専門に実施する保険医療機関の歯科訪問診療料が4月から認められた。

28年度診療報酬改定「かかりつけ」で包括点数導入

平成28年度診療報酬改定の審議をしてきた厚労相の諮問機関の中医協は2月10日、4月からの新点数を答申した。歯科では在宅医療の推進の観点から「在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料」350~550点を新設するほか、「歯科訪問診療3」を143点から120点に引き下げた。歯科疾患の重症化予防を評価する観点では「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」を新設し、「エナメル質初期う蝕管理加算」260点、「歯周病安定期治療Ⅱ」380~830点、「在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料加算」100点を新設。在宅口腔リハ指導料や強化型で算定できる項目は複数の点数を包括したもので、歯科における包括化が拡大した改定だ。

日歯と大韓歯が会談

日本歯科医師会(山科透会長)は、大韓歯科医師会らと1月20日、東京・市谷の歯科医師会館で会談した。1月28日の日歯の理事会後の定例会見で執行部が報告した。韓国でも同様に高齢化が進んでいるが、日本のような訪問診療のシステムがないため、会談では日本の訪問歯科診療や訪問歯科機材の「デンタパックココロ」、教育システムなどについて意見交換した。

「地域完結型の足掛かり」診療報酬改定で山科日歯会長

日本医師会(横倉義武会長)、日本歯科医師会(山科透会長)、日本薬剤師会(山本信夫会長)は、中医協が平成28年度診療報酬点数表を答申した2月10日に東京・駒込の日医会館で緊急会見を開いた。会見には三師会の会長の他、三師会の中医協委員が出席。日歯の山科会長は「地域完結型の医療を提供するための足掛かりになった」と総括した。

かかりつけ強化型歯科 積極的取り組み促す

日本歯科医師会(山科透会長)は、2月10日の中医協の平成28年度診療報酬点数表の答申を受けて、臨時の記者会見を2月12日に開いた。新設の「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」について渡邉正臣副会長は「積極的に施設基準を満たすようにしてもらいたい」と述べた。会見には渡邉副会長、中医協委員の遠藤秀樹常務理事らが出席した。

歯科かかりつけに不満-支払側・改定答申後に会見

中医協の支払側委員は、平成28年度診療報酬点数表の答申後の2月10日に厚労省内で記者会見した。委員からは歯科診療報酬で新設された「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」について、「かかりつけ」の概念が議論されないままの点数化を問題視する複数の意見が挙がった。

訃報 坪井栄孝氏

元日本医師会会長で元世界医師会会長の坪井栄孝(つぼい・えいたか)氏は2月9日、死去した。86歳。坪井氏は昭和4年3月22日生まれ。27年日本医科大学卒業。63年から日医常任理事、副会長などを歴任後、平成8年から16年3月まで会長、12年~13年には世界医師会会長を務めた。

市町村での歯周病検診の状況を調査-日歯

都道府県歯科医師会の成人歯科保健の取り組みで、健康増進法に基づく「歯周病(疾患)検診」を実施した市町村について、「把握している」は36歯科医師会で、実施は741市区町村だった。日本歯科医師会がまとめた「平成27年度地域保健・産業保健・介護保険関係アンケート結果」の速報値によるもの。

中国が介護保険制度を検討

習近平政権発足後、社会に広がる格差問題の改善、特に社会保障制度の拡充に取り組む中国で介護保険制度の導入が検討されている。厚生労働省から在中国日本大使館経済部・領事部に一等書記官として出向している西川昌登氏が医療介護福祉政策研究フォーラム(中村秀一理事長)の月例社会保障研究会の特別編で2月8日に東京・内幸町の日本プレスセンターホールで講演した。西川氏は、70年代に日本が経験したような社会制度の構築が求められている段階、と指摘した。

歯周炎の原因遺伝子を発見

歯周炎の原因は、歯肉炎と同様に細菌性プラークが重要な役割を果たすと見られていたが、新たな原因の発見によって歯周病治療、予防の概念が一新する可能性が出てきている。奥羽大学薬学部生化学分野の大島光宏教授は、同原因が歯と歯槽骨間のアタッチメント・ロスを誘引する特有の「歯周炎関連線維芽細胞」にあるのを発見し、同細胞に高発現する原因遺伝子「FLT1(フリットワン)」を突き止めた。実験では、原因遺伝子の働きを阻害する薬剤によって、歯周炎関連線維芽細胞によるコラーゲン分解の抑制にも成功しており、同研究成果は米国の歯周病専門誌「Journal of Clinical Periodontology」(43巻1号)に掲載される予定だ。歯周病患者がなかなか減らない現状を打ち破るものになり得るのか、同研究について大島教授に聞いた。

横浜で震災対策技術展

耐震・免震・地盤沈下・液状化対策技術や長周期振動感知器などの地震対策製品をはじめ、電力、非常時通信、災害用備蓄、水害対策まであらゆる自然災害対策技術を集めた第20回「震災対策技術展」横浜が2月4、5の両日、横浜市のパシフィコ横浜で開かれた。1995年に発生した阪神・淡路大震災後、97年の神戸での開催を皮切りに毎年開催しているもの。

27年10月電子レセ請求 オンライン施設数は13.2%

昨年4月、一部の例外を除いて電子レセプト請求が義務化された。移行後、6カ月が経過した平成27年10月診療分の社会保険診療報酬支払基金の「電子レセプト請求普及状況」では、歯科の請求総医療機関数に占める電子レセ請求の割合は86.2%となり、4月診療分の時点よりも3ポイント増えている。

「かかりつけ」の新3項目提案

中医協は1月27日、昨年末に決定した改定率に基づき、平成28年度診療報酬改定の個別の点数配分を議論した。歯科診療報酬について厚労省は施設基準として新たに「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」を設け、条件をクリアすれば、歯科疾患管理料の加算の新設点数「エナメル質初期う蝕管理加算」、新設の「歯周病安定期治療Ⅱ」、新設の「在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料の加算」が算定できる案を提示。かかりつけ機能以外ではレジン前装金属冠の算定を第一小臼歯部に限定して認める、CAD/CAM冠の適用拡大などの方針を示した。具体的な点数設定は2月10日前後に決まり、4月から新しい点数が運用される。

認知症対応の会員向け研修 32都道府県歯が実施

都道府県歯科医師会で、認知症患者に対する歯科医療・口腔ケアに関する会員への研修事業を実施しているのは32都道府県歯となっているが、歯科診療・口腔ケアマニュアル等を作成しているのは10都府県歯にとどまっている。日歯が実施したアンケート結果によるもの。

日歯理事候補に24人

日本歯科医師会の次期理事候補者の届出が1月27日に締め切られた。会長予備選挙当選者の堀憲郎氏が自身も含む24人の候補者を届け出た。3月の代議員会で理事選任を行い、代議員会終了後の理事会で堀執行部が正式に発足する。

12歳児むし歯等数0.90本に

12歳児1人当たりの永久歯の平均むし歯等数が0.90本と、ついに1本を切った。文科省が1月22日に公表した平成27年度学校保健統計速報によるもの。

医療経営士1級に6人を認定

日本医療経営実践協会(吉原健二代表理事)は、昨年9月6日に一次、12月6日に二次試験を実施した「第3回医療経営士1級資格認定試験」の資格認定審査の結果を1月27日に発表した。6人が新たに1級に認定された。なお、次回試験は1級(一次試験)が9月4日、2級が6月19日、3級が2月21日に実施される。

川田雄祥氏(元徳島県歯会長)死去

元徳島県歯科医師会会長で、元日本歯科医師会理事の川田雄祥(かわだ・ゆうしょう)氏は1月23日、死去した。82歳。川田氏は昭和8年12月8日生まれ。大阪歯科大学卒。48年に徳島県歯理事に就任。平成9年に会長に就任し、15年3月末まで務めた。日歯関連では平成12~15年3月まで理事を務めた。

要介護者の55.7%が中等度歯周病に罹患

要介護者の55.7%は中等度の歯周病に罹患しており、軽度は22.4%、重度は14.6%で、「なし」は1.6%でしかなかった。全国保険医団体連合会の歯科地域医療対策部が発表した「要介護高齢者の口腔内状況調査」の中間報告で分かった。

平成27年9月の歯科医療費

社会保険診療報酬支払基金による平成27年9月診療分の総計確定件数は7974万3千件、点数1276億6005万3千点で前年同月に比べ、件数は1.9%、点数は3.2%増加した。歯科は1012万6千件、117億9464万1千点で、前年同月に比べ、件数は0.1%増加したが、点数は2.8%減少した。国保中央会がまとめた平成27年9月診療分の総医療費は市町村国保と国保組合、後期高齢者を合わせて2兆1694億円で、うち後期高齢者分は1兆2132億円だった。歯科医療費は市町村が632億円で、対前年同月比で7.1%減。組合は44億円で5.5%減。後期高齢者は414億円で0.008%増加した。

「薬価毎年改定に反対」PhRMAのジョンソン氏

米国研究製薬工業協会(PhRMA)の在日執行委員会委員長に就任したパトリック・ジョンソン氏は1月21日の会見で、薬価の毎年改定に反対する考えを示した。ジョンソン氏は日本の薬価制度について「政府のイノベーション促進政策により、薬事の承認申請の遅れは着実に縮小し、新薬開発数は目覚ましく増加している」との認識を示した。