日本歯科新聞デジタル版を読む        

「歯冠修復・欠損補綴」の点数落ち込み目立つ-17年社会医療診療行為別調査

平成17年6月審査分について厚労省がまとめた「社会医療診療行為別調査」で、歯科は前年に比べ1件当たり点数で38.5点、1日当たり点数では18.9点、割合にして2.7%、3.1%それぞれ減少した。診療行為別では「歯冠修復及び欠損補綴」の点数が前年に比べ27.6点落ち込んでいるのが目立つ。

歯科は3.5%の減少―日数補正後の18年4月、5月医療費動向

厚労省は平成18年4月、5月の医療費動向で、休日など日数補正した前年同月比の数値を9月20日に開かれた中医協に提示した。歯科は、日数補正しない場合は4、5月で2.8%の減少だが日数補正した場合だと3.5%の減少となった。今回の日数補正は、厚労省が6日に発表した伸び率に対して、日歯の渡辺三雄委員が日数補正を加えた数値も出してほしいとの要望に応えたもの。

歯科合格者は104人-第24回診療報酬請求事務能力認定試験

札幌、東京、大阪、那覇など全国17会場で実施された第24回診療報酬請求事務能力認定試験の結果が発表され、歯科は245人が受験し、104人が合格した。合格率は42.4%。

「イノベーション・ジャパン2006─大学見本市」に314の研究成果集結

大学の研究成果を社会に還元するため、全国規模で企業とのマッチングを図る「イノベーション・ジャパン2006─大学見本市」が9月13日から3日間、東京・有楽町の東京国際フォーラムで開かれた。今回は、去年を上回る314の研究成果が集結。歯科に関係する研究では、東京医科歯科大学からの発表が目立った。

「研究機関」日歯内部設立に慎重意見-第99回日歯連盟評議員会

日本歯科医師連盟(永山一行会長)は9月22日、第99回評議員会を東京・市谷の新歯科医師会館で開き、研究機関設立や参議院選挙への対応について協議した。研究機関については日歯内部に設立することへの慎重な意見や具体的な予算規模を求める意見が目立った。参院選への対応では、支援者名簿の作成などについて意見交換した。なお、平成17年度一般会計収支予算など4議案は可決した。

日歯連盟執行部役員が森元首相らと意見交換

日本歯科医師連盟(永山一行会長)は9月19日、執行部役員と森喜朗元首相、中川秀直政調会長と約1時間半にわたり食事を兼ねて懇談し、診療報酬改定などによる歯科医療界の厳しい現状や税制改正要望などについて意見交換した。

埼玉で石井みどり氏後援会発足

日歯連盟推薦の参議院選挙候補者の石井みどり氏の埼玉県後援会発会式が9月21日、さいたま市のすこやかプラザで開かれた。同連盟会員を始め、地元選出国会議員、県議会議員など約200人が出席した。

「日本歯科総合研究機関」の会内部設立を示唆-第157回代議員会で執行部

日本歯科医師会(大久保満男会長)は、事業の支援のために必要な調査、研究、分析を目的とした「日本歯科総合研究機関」の会内部設立の意向を示した。9月14、15日に東京・市谷の新歯科医師会館で開かれた第157回代議員会の協議事項で執行部から提案したもので、代議員からは内部に研究機関を設立することに対して慎重論が相次いだ。執行部はできれば来年3月の代議員会に同機関設立の議案を提出したい考えだ。また、協議では日歯会長選挙の在り方についても話し合われた。

歯科医師養成数の削減で私立歯大協と懇談の意向-日歯・大久保会長が表明

日本歯科医師会の大久保満男会長は、8月31日に文部科学省と厚生労働省の両大臣が、歯科医師養成数の削減で「確認書」を取り交わした問題で、10月には私立歯科大学協会と懇談会を持ち、解決に向け、努力したいとの考えを明らかにした。9月14日、第157回日歯代議員会の冒頭あいさつで述べたもの。大久保会長はこの中で、今回、両大臣によって取り交わされた「確認書」で、「歯学部定員の削減」と「歯科医師国家試験合格基準の引き上げ」の二つが並列に取り上げられたことについて、「政治的判断」と指摘。

「診療に支障」ほぼ100%-診療報酬改定日歯緊急アンケート

平成18年度の診療報酬改定で、ほぼ100%の会員が日々の診療に「支障をきたしている」。日本歯科医師会が実施した全会員を対象とした同改定に対する「緊急アンケート調査」の中間報告によるもの。支障をきたしている要因(複数回答)では、「医学管理等における文書提供の増加・義務化」が9割を超えて最も高く、次いで「カルテ及びレセプト記載の煩雑化」が8割を超えた。

18年度社保研で水田厚労省保険局長が見解

平成18年度社会保険指導者研修会(主催・厚生労働省、日本歯科医師会)が9月12日、東京都千代田区の日本教育会館で開かれた。冒頭あいさつで厚労省の水田邦雄保険局長は、今回の医療制度改革法について「国民皆保険を持続可能なものとしていくためには構造改革が必要との認識に立ち、改革を進めた」と述べた。そして、多方面から医療費総額管理の議論などがあったことを話した上で、医療の質を落とさないで医療費を下げる観点から「生活習慣病対策の推進」「平均在院日数の減少」などを掲げたことを報告した。

診療所総点数0.58%減-日医6~7月レセ調査

日本医師会(唐澤祥人会長)は9月12日、平成18年度6月から7月診療分緊急レセプト調査結果(速報値)を発表した。診療所は総点数で入院が5.44%減、入院外は0.31%減で診療所全体では0.58%減だった。

10人が会員有功表彰-日歯

日本歯科医師会会員有功章の表彰式が第157回日歯代議員会2日目の9月15日、冒頭に行われ、受賞者10人に大久保会長から表彰状等が贈られた。

「10年後の歯科技工業界が心配だ」-末瀬・全技教会長

歯科技工士のライセンス保持者は7万人ともいわれているが、現在の就業歯科技工士としての稼動者は約3万5千人でやや減少傾向にある。しかも40歳以下が非常に少ないとし、「10年後の歯科技工業界がとても心配だ」と語るのは全国歯科技工士教育協議会会長の末瀬一彦氏。9月1日に開かれた日本歯科技工所協会本部・中支部合同研修会の講演、「歯科技工士専門学校の現状と今後の展望―これでいいのか歯科技工業界」の中で明らかにした。

「歯科には根拠とすべきデータが少ない」-読売新聞医療情報部デスク渡辺氏

歯科医以外から講師を招き、歯科の問題点を探る「草の根歯科研究会」(岡田弥生代表)の第39回勉強会が9月10日、東京医科歯科大学歯学部講義室で開かれた。読売新聞医療情報部デスクの渡辺勝敏氏を講師に迎え、人気連載「医療ルネサンス」を通して見えた歯科医療の問題点を探った。渡辺氏は「歯科には根拠とすべきデータが少ないことが、国民の不安、不満につながっているのではないか」と指摘した。

歯科医院評価のNPO法人「歯科診療所評価機構」発足

歯科医院の評価を行うNPO法人「歯科診療所評価機構」が発足した。コンサルティング企業げんきコーポレーションの山本隆雄社長や大学教授、医師、税理士らを中心に15人が創立した。

4、5月の医療費伸び率 歯科は通算で2.8%減

厚労省が9月6日に中医協に提示した平成18年4~5月分の「概算医療費の伸び率(速報値)」で歯科は前年同月に比べ4月が5%以上減少して落ち込みが激しかったものの、5月がわずかながら増加に転じたこともあり、4、5月の通算では2.8%減となった。厚労省は歯科医療費が5月、プラスに転じている状況について稼働日数が0.5日増えていることなどが影響しているとみている。医科、歯科、調剤を含めた医療費全体では0.6%減少となっている。

経済問題解決に向けての質問相次ぐ-日技第84回代議員会

日本歯科技工士会(中西茂昭会長)は9月2日、東京・市谷の同会会館で第84回代議員会を開いた。技工所経営の厳しさや会員離れが改善されない現状を背景に代議員からは経済問題解決に向けての執行部の取り組みに対する事前質問が相次いだ。

平成18年版「厚生労働白書」発表される

合計特殊出生率が1.25と戦後最低を更新し、高齢化率は21.0%と世界のトップクラスとなるなど、日本の人口は平成17年に減少傾向に転じた。こうした社会背景を基に厚労省は8日、「持続可能な社会保障制度と支え合いの循環―『地域』への参加と『働き方』の見直し」を副題に、平成18年版「白書」を発表した。

病院を選ぶ理由「かかりつけ」がトップ-厚労省・平成17年受療行動調査

患者が病院を選ぶ理由として最も多かったのは、外来では「かかりつけ医だから」、入院では「医師に紹介されたから」で、約4割を占めた。厚労省が発表した「平成17年受療行動」調査によるもの。

口腔乾燥症の治療に漢方薬が有効-松本歯大・王教授

漢方薬が口腔乾燥症の治療に有効―。松本歯科大学は、口腔乾燥症(ドライマウス)の治療に漢方薬を取り入れることで、乾燥感だけでなく飲水切望感や舌痛も同時に改善するなど幅広い効果があると結論づけた。同大歯科薬理学講座教授の王宝禮氏は、「西洋薬と漢方薬をうまく併用することで、有意なドライマウス治療の可能性が拡がった」と話している。

中原私立歯科大協会長が大臣確認書で見解

歯科医師養成数削減問題で厚労相と文科相との間で確認書が交わされたことについて、日本私立歯科大学協会の中原泉会長は9月8日、本紙の取材に対し個人的見解とした上で「お粗末な内容だ」と考えを示した。確認書では(1)歯学部定員については、各大学に対して更に一層の定員減を要請す(2)歯科医師国家試験の合格基準を引き上げることが合意されている。入学定員の削減要請については「国公立の話だと認識している。私立に対しては文科相であっても削減を求めることはできない。しかし、文科省から話し合いの要請があれば、協会としても話し合いには応じる」と述べた。

残存歯数が医療費に影響-兵庫県歯8020実績調査

残存歯数別の医科点数で0~4本は2,458点に対し、20本以上は1,798点と660点の差があることが分かった。兵庫県歯科医師会(橋本猛伸会長)が県の国民健康保険団体連合会の協力で実施した「8020運動実績調査」によるもので、主病名別でも内分泌や循環器系疾患で残存歯数の少ない人は多い人に比べて高い。また、咬合位の保持の有無での比較では、保持ありに対し保持なしは実日数で10.0%多く、診療点数で21.3%高いことが分かった。

機構改革検討委員会の設置を発表-日歯

時代の要請に即した機構・組織の在り方を検討するため、日本歯科医師会は8月24日、「機構改革検討委員会」の設置とその委員を発表した。

大久保日歯会長が選挙公約の「研究機関設置」を検討

大久保満男日歯会長が日歯会長選挙の時に歯科医療を総合的に検討するために掲げた研究機関設置について、8月24日会見で日歯内部に設立する方向性で検討していることを明らかにした。

禁煙支援の点数評価課題で大久保日歯会長が見解

厚労省が発表した「健康日本21中間実績」で、歯科の今後の課題として「禁煙支援体制の確立」が挙げられた。日歯の大久保満男会長は、禁煙支援を歯科診療報酬上で評価することについて「今後の検討課題だ」との認識を示した。

警察歯科医会 19都道府県で「覚書」

警察歯科医の身分について警視庁または都道府県警察本部との間で、「覚書」を取り交わしている警察歯科医会は19都道府県ある。そして警察歯科医に「委嘱状」が発行されているのは21県であることが、福岡県歯科医師会と同県警察歯科医会の調査で分かった。

歯科、件数増えるも金額変わらず-支払基金5月診療分

社会保険診療報酬支払基金による平成18年5月診療分の総計確定件数は7,097万7千件、金額8,543億7,300万円で前年同月に比べ、件数4.8%、金額2.2%増加した。歯科は884万3千件、792億1,500万円で、前年同月に比べ件数は3.3%増加したが、金額は変わらなかった。

ライブネットで初の合同講演会-全国歯科大学同窓・校友会学術担当者連絡会

全国規模の学術交流を目的とした全国歯科大学同窓・校友会学術担当者連絡会は8月27日、初のデジタル双方向ライブネットを使った第1回合同講演会を開いた。大阪をメイン会場に東京、広島、徳島の3カ所のサテライト会場を結び、計約600人が参加した。「抜かずに治せますか?─口腔機能と審美の維持に向けて」をテーマに、横浜市開業の大藤芳樹氏と大阪市開業の佐古好正氏がそれぞれ話した。

大歯大が高校野球全日本選抜チームにマウスガード作製

今年の夏の甲子園で活躍し、全日本選抜チームに選ばれた投手の斎藤佑樹(早稲田実業)選手や田中将大(駒大苫小牧)選手ら18人に対し、大阪歯科大学は日米親善試合に望む合同合宿に合わせ8月25~28の4日間、同選手らのマウスガードを作製した。

東北デンタルショーに6,558人が来場

第15回東北デンタルショーが9月2、3の両日、仙台市の夢メッセMIYAGIで開かれた。約150の企業や団体が出展し、前回を300人ほど上回る6,558人が来場した。また、日本歯科医学学会学術講演会や第15回宮城県歯科医学大会も併催され、多くの講演、発表があった。

前奥羽大学学長の保母須弥也氏が死去

前奥羽大学学長で元日本顎咬合学会会長さらに国際デンタルアカデミーの創立者として歯科医学の進歩、発展に寄与した保母須弥也氏は8月26日、心筋梗塞のため死去した。69歳。

歯科国試合格基準引き上げで厚労相と文科相が「確認書」

歯科医師養成数削減問題で川崎二郎厚労相と小坂憲次文科相は8月31日、歯学部定員については、各大学に対してさらに一層の定員減を要請する?歯科医師国家試験の合格基準を引き上げる、とする確認書を取り交わした。歯科医師過剰問題での両大臣の確認書は初めて。

参院選で歯科医の白須賀氏擁立-自民党千葉県連

来年夏の参議院選挙で自民党千葉県連は、歯科医師の白須賀貴樹氏を立候補予定者とすることを決めた。9月上旬に党県連選挙対策委員会を経て、党本部に公認申請する。同氏は東京歯科大学卒業で31歳。流山市開業。