日本歯科新聞デジタル版を読む        

32年度までの工程表策定 歯科保健指針の作成も-厚労省

医療・介護費の伸びを平成37年までに5兆円抑制するとの目標を掲げる厚労省は、3回目となる健康づくり推進本部(本部長・田村憲久厚労相)を4月11日に開いた。会合では、目標達成のために今年度から32年度までの工程表を策定した。歯科関連は、26年度から75歳以上の高齢者に対する歯科健診や、要介護者や糖尿病患者等に対する歯科保健サービスの実施およびその効果検証、保険者による歯科保健・歯科健診を推奨しながら、29~32年度に歯科保健サービスに関わるガイドラインの策定も視野に入れた取り組みを進める。

選択療養 安全性の確認が前提-規制改革会議が新提案

政府の規制改革会議(議長・岡素之住友商事相談役)は4月16日、保険外併用療養費制度で提案している「選択療養」の新たな考え方を提示した。安全性や有効性が確認されたものや国際的に認められたガイドラインに掲載された医療技術などに限定して混合診療を認める内容となっている。

健保連 新会長に大塚氏

健康保険組合連合会(健保連)は4月15日、臨時総会を都内で開き、任期満了に伴う役員改選で新会長に東日本旅客鉄道(JR東日本)の相談役で日本経済団体連合会副会長の大塚陸毅氏を選出した。任期は2年後の総会まで。

40年前の日本食が長寿に有効-東北大学

1975年ごろの日本食が現在よりも長寿や健康維持に有効-。東北大学大学院農学研究科食品化学分野の都築毅准教授らの研究グループの比較試験によるもの。都築氏らはこれまでマウスを使った実験で、現代と過去の日本食の摂取による影響を比較。

TNF-αの一時的刺激 細胞分化効率を向上

炎症性サイトカインの一つ「TNF-α」による一時的刺激が、歯髄細胞の間葉系幹細胞マーカーの発現を上昇させ、骨牙細胞や脂肪細胞など多細胞への分化効率を高める-。岡山大学大学院医歯薬学総合研究科インプラント再生補綴学分野の窪木拓男教授ら研究グループが明らかにした。

医学部新設問題で横倉日医会長が見解

日本医師会の横倉義武会長は、政府の国家戦略特区(特区)構想に盛り込まれた医学部新設の検討について、地域医療の崩壊を招くとして反対する考えを表明した。4月9日の会見で明らかにしたもので、一度、医学部を新設した後に医師数が充足したため、定員削減を行うことの難しさについて歯学部を例に挙げた。

選択療養「拙速な拡大容認できず」-横倉日医会長

日本医師会の横倉義武会長は4月17日、厚労省内で緊急会見を開き、前日に規制改革会議が提案した新「選択療養」案について「現行の保険外併用療養費制度は十分に機能しており、拙速な拡大は到底容認できない」との見解を発表した。

訃報 村瀬進氏

元日本歯科医師会常務理事で、元兵庫県歯科医師会常務理事の村瀬進(むらせ・すすむ)氏は4月7日、死去した。79歳。昭和10年1月6日生まれ。大阪歯科大学卒業。昭和63年兵庫県歯常務理事に就任、平成9年3月まで務めた。また、日歯関係では昭和63年に代議員、平成3年から常務理事などを歴任した。

平成26年1月歯科診療所数 6万8,678施設

厚労省の施設動態調査による平成26年1月末現在の歯科診療所数は全国で6万8,678施設で、前月より45減少した。なお、開設者別歯科診療所数の個人は対前月比で4カ月連続の減少、医療法人は対前月比で前月と同数だった月を含め、2010年9月から39カ月連続で減少していない。

心臓手術前の抜歯は危険-米国・メイヨクリニックが報告

心臓手術前の抜歯の是非についてアメリカ・ミネソタ州ロチェスターにあるメイヨクリニックの研究グループが研究報告した。研究は、心臓手術を控えて抜歯した患者205人の予後を追跡(2003~13年)したもの。抜歯後30日以内で、8%の患者に何らかの不利益事象(心臓麻痺、脳卒中、腎疾患を発症)が発生していた。6%の患者が手術前後に死亡し、3%の患者は、抜歯後、心臓手術予定日時の前に死亡していた。胸部外科の専門誌「The Annals of Thoracic Surgery」3月号に掲載された論文によれば、心臓手術を控えている人々に対しては、個別に麻酔、外科手術のリスクを評価すべきという。

医療機器 審査の迅速化で協働計画を策定

厚生労働省は、医療機器の申請から承認までの期間の短縮や審査期間の標準化などを図る「医療機器審査迅速化のための協働計画」を策定した。審査人員の増員などを掲げた平成21~25年度の「医療機器の審査迅速化アクションプラン」を踏まえ、申請者と行政の双方が審査プロセスのさらなる質の向上を目指し、本年度から30年度にかけて実施する。

歯と口の健康週間 標語を募集-日本歯磨工業会

日本歯磨工業会(藤重貞慶会長)は、「歯の大切さ、口の健康の大切さを言葉にしてみませんか」をテーマにした第14回標語募集を開始した。毎年6月4~10日まで実施される「歯と口の健康週間」の関連企画で、従来の「歯の衛生週間」から名称変更された昨年は9,916作品が集まった。

「選択療養は危険」-大久保日歯会長が見解

規制改革会議が提案した保険外併用療養費制度に新たに設けようとしている「選択療養」で、日本歯科医師会の大久保満男会長は、「保険外診療における客観的な安全性が確立されていない段階で医師と患者に判断を委ねるのは危険で反対」との見解を示した。4月10日に本紙の取材に答えたもの。

選択療養制度で見解-保険者3団体

健康保険組合連合会、国民健康保険中央会、全国健康保険協会の保険者3団体は、政府の規制改革会議が提案する保険外併用療養費制度に選択療養を設ける考え方に対し、反対する見解を4月3日に発表した。

「新基金は診療報酬の一部」-尾辻歯科議連会長が見解

自民党の国民歯科問題議員連盟(会長・尾辻秀久参議院議員)は4月4日、参議院議員会館で総会を開き、平成26年度予算に計上されている904億円の医療・提供体制改革基金について意見交換した。会合には衆参の自民党議員のほか、日本歯科医師会、日本歯科医師連盟、厚労省関係者が出席した。

臨床研修改善と技工国試で報告書-厚労省検討会

厚労省の歯科専門職の資質向上検討会は、「歯科医師卒後臨床研修の改善」と「歯科技工士国家試験統一化」に関する報告書を3月31日に発表した。卒後臨床研修は、研修プログラムに必要な症例数の明記などが主な変更点で、歯科技工士国家試験の統一化に向けては、実技試験の存続を提言した。

規制改革会議が「選択療養」を提案

政府の規制改革会議(議長=岡素之・住友商事相談役)は、保険外併用療養費制度に位置付けられている「評価療養」、「選定療養」のほかに、新たに「選択療養(仮称)」の創設を3月27日に提案した。選択療養は、評価療養や選定療養のようにあらかじめリスト化された技術等ではなく、個々の患者ごとに一定のルールに基づき保険外と保険診療を可能にする仕組み。いわゆる「混合診療」の全面解禁に向けた布石と見られるため、医療関係団体などの反発が予想される。

26年度改定の疑義解釈 歯科は医学管理等で26問

厚労省は、平成26年度診療報酬改定に伴う疑義解釈を3月31日に発表した。歯科診療報酬に関わるものは26問で、医学管理4問、在宅医療2問、リハビリテーション6問、処置5問、手術2問、歯冠修復及び欠損補綴6問、歯科矯正1問。

日学歯 前局長を懲戒免職

日本学校歯科医会(清水惠太会長)は3月26日、第84回総会を東京・市谷の歯科医師会館で開き、平成26年度事業計画、収支予算など6議案を賛成多数で可決した。不適切と思われる事務局の会計処理問題で執行部は、金額は精査中とした上で、前局長の懲戒免職を決めたと発表した。懲戒免職は3月31日付。不明朗な金額については6月の決算の総会で執行部から、ある程度の総額が提示されるものと思われる。

支払基金取扱分・平成25年原審査 歯科査定44万7千件

平成25年の歯科の査定件数は44万7千件、査定点数は5,477万点になる。社会保険診療報酬支払基金がまとめた支払基金取扱分の「原審査の状況」による。

東医歯大・技工士学校が閉校式

東京医科歯科大学歯学部附属歯科技工士学校の閉校式が3月30日、同大M&Dタワーで執り行われた。田上順次歯学部長は式辞で、平成23年4月に4年制の歯学部口腔保健学科口腔保健工学専攻に改組し、今年3月25日に専門学校としての最後の修了生を世に出したと報告。

歯科電子レセ請求 新潟で件数の9割超える

社会保険診療報酬支払基金の「電子レセプト請求普及状況」による平成26年1月歯科診療分で、新潟の電子レセ請求件数が9割に達した。歯科の電子レセ請求件数は625万2,208件で、前月に比べ22万5,149件減少しているが、全請求件数に占める割合は64.9%と前月よりも1.3ポイント伸びている。歯科の請求総件数は962万6,706件で、前月より55万4,091件少ない。全請求医療機関数は44減で、件数ほど大きな減少ではなかった。

震災孤児ら支援-日臨矯

日本臨床矯正歯科医会(富永雪穂会長)は、東日本大震災で親を失った孤児・遺児を対象に、無償で新規矯正歯科治療を行う平成26年度「震災孤児・遺児支援事業」を4月から開始している。

商工協会が26年度診療報酬説明会

日本歯科商工協会(山中通三会長)は3月28日、「歯科分野に係る診療報酬改定等に関する説明会」を東京都千代田区のKKRホテル東京で開いた。企業関係者らが多数参加し、診療報酬の改定内容や保険適用の申請手続きなどについて学んだ。厚労省保険局医療課医療指導監査官の本田和枝氏は「歯科分野に係る平成26年度診療報酬改定の内容について」と題し、歯科保健医療を取り巻く現状や、診療報酬改定項目の概要などを話した。

「過度な規制緩和には反対」-横倉日医会長が見解

日本医師会の横倉義武会長は政府の規制改革会議や国家戦略特区での議論について「政府による過度な規制緩和には厳しく反対する」と発言した。3月30日の131回臨時代議員会の所信表明で述べたもので、規制改革会議が保険外療養費制度として提案した「選択療養」などを念頭に置いたものと思われる。

医療体制改革基金 交付事業例明らかに

医療・介護サービスの提供体制改革の新たな財政支援の基金として平成26年度の厚労省予算に計上された904億円の対象事業例で、歯科関係は11事業あった。本紙の調べで分かったもの。ただし、厚労省が示したものはあくまでも事業例であって、地域の実情に合わせた事業も可能となる。同省のスケジュール案は、6月法案成立と仮定した場合、7月に国に協議会の設置、交付要綱を発出し、都道府県は9月までに計画を立て、10月に内示、11月に交付したい意向。

歯科医師国試の低合格率「憂慮すべき事態」-大久保日歯会長

日本歯科医師会の大久保満男会長は、第107回歯科医師国家試験の合格率が昭和61年以降過去最低の63.3%になったことについて「憂慮べき事態」との認識を示した。3月27日の理事会後の会見で明らかにしたもの。

歯科衛生士国試 合格率は97.1%

厚労省は3月27日、第23回歯科衛生士国家試験の合格者を発表した。受験者6,685人で、合格者6,492人、合格率97.1%。前回試験に比べて合格者は660人、合格率は0.9ポイント増えた。

医師国試 合格率は90.6%

厚労省は第108回医師国家試験の合格者を発表した。新卒、既卒を含めた総受験者数は8,632人で、合格者は7,820人、合格率は90.6%だった。

「26年度改定はアメとムチ」-東京歯科保険医協の中川理事が見解

東京歯科保険医協会の中川勝洋理事は、平成26年度診療報酬改定について「アメとムチが明確に示された」との認識を示した。3月25日に都内の文京シビックセンターで開かれた診療報酬改定説明会で述べたもの。中川理事はアメとムチがよく現れている個所として歯科訪問診療を挙げ「介護施設をメーンに行っているところは歯科訪問診療3の新設で大きな影響を受ける。その一方、在宅歯科の部分では加算を設けるなどアメを与えている。これは国の地域包括ケアシステムに基づき、患者を病院から在宅に移行する際の受け皿を増やしたいとの国の考え方が見える」と話した。

身元確認で協定-大阪府歯と府警察本部

大阪府歯科医師会(太田謙司会長)と大阪府警察本部は、大規模災害時の対応を含めた「身元不明死体の身元確認に関する協定」を4月1日付で結んだ。協定の有効期間はいずれかが協定の解除を申し出ない限り継続する。

歯周疾患検診市町村実施率 過去5年間で最高の56.4%

全国の市町村の歯周疾患検診実施率は平成24年度が56.4%と、前年度と比較して1.2ポイント増加し、過去5年間では最も高い実施率となった。厚労省の「地域保健・健康増進事業報告」で明らかになったもの。

日歯連盟の褒賞受賞者5氏、2連盟を表彰

日本歯科医師連盟(高木幹正会長)は、長年の功績や活発な政治活動で成果を残した平成25年度褒賞受賞者として、群馬の高松知三氏ら5人と2歯科医師連盟を表彰した。授賞式は3月20日、東京・市谷の歯科医師会館で開かれた日歯連盟評議員会で行われた。

水溶性チタンの製品応用で顎関節症の疼痛を緩和

リラックス効果や運動効率向上などを目的にトップアスリートも活用している「水溶性チタンテープ」が、顎関節症の疼痛を緩和する-。東京医科歯科大学大学院の行った研究によるもので、「Acta Odontologica Scandinavica 2013;Early Online,1-4」に論文掲載された。

社保・11月歯科医療費 件数、点数とも前年同月比増

社会保険診療報酬支払基金による平成25年11月診療分の総計確定件数は8,021万5千件、点数1,237億6,249万点で前年同月に比べ、件数は1.4%、点数は2.3%増加した。歯科は979万2千件、116億8,671万点で、前年同月に比べ、件数は4.4%増、点数は3.2%増加した。

国保・11月歯科医療費 市町村の金額は0.9%減少

国保中央会がまとめた平成25年11月診療分の総医療費は市町村国保と国保組合、後期高齢者を合わせて2兆1,358億円で、うち後期高齢者分は1兆1,693億円だった。歯科医療費は市町村が685億円で、対前年同月比で0.9%減。組合は46億円で1.7%減。後期高齢者は413億円で3.9%増加した。

診療報酬改定で決議-保団連

全国保険医団体連合会は、2014年度診療報酬改定に伴う「新点数検討会」を3月21日に医科、3月22日に歯科とそれぞれに開き、決議を採択した。歯科の決議では、消費税増税に伴う補填分を除くとプラス0.12%の改定について、「財源は前回改定の10分の1にも満たない約34億円と、歯科医療機関の経営危機を打開する改定にはほど遠いもの」と指摘した。

改正薬事法 施行後の対応を議論

東京医科歯科大学歯科器材・薬品開発センター(田上順次センター長)は、第10回シンポジウム「薬事法改正後の新たな規制と歯科医療機器における対応について」を同大学で3月17日に開いた。第一部では「高度管理医療機器(歯科用インプラント)の認証移行について」、第二部では「医療機器に関する規制制度改革についての最新動向」をテーマに講演が行われた。

自民・島村議員モーニングセミナーに250人

歯科医師で自民党の島村大参議院議員(神奈川選挙区)のモーニングセミナーが3月20日、東京都千代田区のホテルルポール麹町で開かれ、歯科関係者ら250人弱が参加した。当初は菅義偉官房長官が講演する予定だったが、公務のため、急きょ自民党政務調査会長の高市早苗衆議院議員が講演し、安倍政権における集団的自衛権やエネルギー政策の考え方などについて説明した。