日本歯科新聞

診療報酬改定 診療側、支払側の溝は埋まらず

平成28年度診療報酬改定について中医協は、診療側、支払側がそれぞれ求めた「プラス改定」、「マイナス改定」の両論併記の審議報告書を12月11日の総会で取りまとめた。改定率は塩崎恭久厚労相が、中医協の意見を基に麻生太郎財務相と折衝し、12月20日前後に決まる。政府は診療報酬本体は微増させるが、薬価・材料価格を引き下げるため全体ではマイナス改定にする方針。

医師偏在で緊急提言-日医ら

日本医師会と全国医学部長病院長会議の「医師偏在解消策検討合同委員会」は、①医師キャリア支援センターの設置②医学部入学定員の削減と新たな医学部設置認可の差し止めを柱とした医師の地域・診療科偏在解消の緊急提言を12月2日に発表した。

かかりつけ薬剤師の業務を包括評価-厚労省提案

中医協は12月4日の総会で平成28年度診療報酬改定に向けて調剤報酬の在り方を議論した。会合で厚労省は、かかりつけ薬剤師の業務を包括的に評価する案を示した。

海外ルポ・歯科技工士の藤田氏が海外進出支援事業でマレーシア視察

マレーシアの首都であるクアラルンプール(以下:KL)を11月末~12月初旬に訪れ、歯科技工の海外展開の可能性を探るために視察した。本調査は横浜企業経営支援財団(以下:IDEC)の中小企業を対象とした海外進出支援事業に応募した企画が、本年9月に採択されたもので、現地へは商社で海外ビジネス経験のあるエキスパートも同行した。

瀬古口日歯常務が特商法の解釈で疑義

日本歯科医師会の瀬古口精良常務理事は12月9日、日本歯科審美学会が11月に開いたシンポジウムで消費者庁の長田かおり課長補佐(法令担当)がホワイトニングと歯列矯正が特定商取引法の対象として検討していると示唆したことについて、「歯列矯正は咬合の不調を治す目的の医療であり、美容医療とは定義できず、特商法の対象とすべきでない」と話した。

日歯医学会が漢方教育計画案

日本歯科医学会(住友雅人会長)が歯科漢方医学教育カリキュラムの案を取りまとめ、43の専門分科会・認定分科会の代表者および29歯科大学・歯学部の学長・学部長に対して11月18日付で送付しているのが、本紙の調べで分かった。東洋(漢方)医学的アプローチを用いた歯科診療のための卒前教育が充実すれば、今後の歯科医療での漢方の普及も考えられる。

ブレーススマイルコンテスト 最優秀賞は橋本さん

矯正治療中の笑顔の写真を募る第11回ブレーススマイルコンテストで、和歌山県の橋本夏果さんの「夏はやっぱりスイカだね~」が最優秀賞に選ばれた。日本臨床矯正歯科医会(富永雪穂会長)が矯正歯科治療のポジティブなイメージを発信するために毎年実施しているフォトコンテストで、11回目となる今回は「見て!私の歯、私の笑顔」を募集テーマに402作品が集まった。

「予防・在宅医療を高度化へ」-ACCJの協議会で東大の木村氏指摘

在日米国商工会議所(ACCJ、ジェイ・ポナゼッキ会頭)は第20回ドアノック・コンファレンスを衆議院第一議員会館で12月8日に開催した。ACCJ最大の政策提言活動の一つであり、国会議員や日本政府関係者に対し、日本の諸政策に関する意見交換を行うのが目的。今回は、「国際金融センターとしての東京」、「越境データ流通と個人情報保護」、「健康寿命の延長による日本経済の活性化」をテーマとしたセミナーで、日本の立法、行政関係者に問題提起した。ACCJは在日欧州ビジネス協会(EBC)と共同で、日本の婦人科医療に関する政策提言書を1月に発表する予定。

財源求め医療関係団体が決起大会

日本医師会や日本歯科医師会など40団体で構成する国民医療推進協議会(会長・横倉義武日医会長)は12月9日、「国民医療を守る総決起大会」を都内の日比谷公会堂で開いた。社会保障費の機械的な抑制の阻止と薬価改定を含めた全体でプラスの診療報酬改定の実現に向けて、①国民に必要かつ十分な医療・介護を提供するための適切な財源の確保②国民と医療機関などに不合理な負担を生じさせている医療等に係る消費税問題の抜本的な解決を全会一致で決議した。

日歯会長予備選 立候補者が立会い演説会

日本歯科医師会会長予備選挙立候補者の立会い演説会が12月9日、東京・市谷の歯科医師会館で開かれた。主催は関東地区歯科医師会連合会、東京都歯科医師会。立候補者の富野晃氏、山科透氏、堀憲郎氏の届け出順で行われた演説後のディスカッションで、主催者側の「一番訴えたいこと」との質問に、富野氏は「歯科界に蔓延する疑心暗鬼の払拭」、山科氏は「政策提言ができ、実行力がある人が歯科界の明日を切り開く」、堀氏は「一連の事件の不信を断ち切り、混乱から脱却する」と回答した。

中医協 診療側と支払側で分かれる改定率の主張

平成28年度診療報酬改定をめぐる中医協における診療側と支払側の攻防が増してきている。12月2日に開かれた中医協総会では、診療側が「プラス改定」、支払側は「マイナス改定」を求める意見書をそれぞれ提出した。厚労省は診療側、支払側・公益側を交え、厚労相に審議経過報告書を取りまとめたい意向だが、両側の意見に隔たりがあるため、改定率については両論併記になる可能性が高い。

東歯大同窓会 創立120周年祝う

東京歯科大学同窓会(矢崎秀昭会長)は創立120周年記念式典を11月29日、同大学水道橋校舎新館の血脇記念ホールで行った。東京ドームで行われた記念祝賀会では東京都歯科医師会の髙橋哲夫会長、白須賀貴樹衆議院議員、島村大参議院議員が祝辞を述べ、同窓会の大山萬夫名誉会長による乾杯の発声で祝宴に入った。オペラユニット「レジェンド」のコンサート、校歌斉唱なども行われた。

診療報酬改定 日歯が自民党の歯科議連で引き上げ要望

日本歯科医師会(山科透会長)は12月2日に開かれた自民党の国民歯科問題議員連盟で、平成28年度診療報酬改定においてプラス改定と技術料比率に応じた改定率を要望した。同日の議員連盟は報道関係者には非公開のため、本紙の調べで分かったもの。関係者によると日歯連盟幹部も出席したという。

女性の活躍でフレックス制導入を提案

女性歯科医師が継続的に勤務するためには育児期間中の勤務時間の変更、フレックス制、シフト製の導入などの多様な選択肢が必要-。東京都女性歯科医師の会副会長の竹内千恵氏が11月25日に厚労省で開かれた歯科医師の資質向上などに関する検討会・女性歯科医師の活躍に関するワーキンググループの参考人として意見を述べた。

薬価調査 歯科の乖離はマイナス1%

厚労省は、医薬品価格調査の速報値を12月4日の中医協総会に報告した。薬価と実際の取引額の差を示す乖離率は、歯科用薬剤はマイナス1.0%と、医療機関が薬価より高い価格で購入している実態が明らかになった。

マイナンバーの影響 冨山雅史前日歯常務理事に聞く

日本国民にマイナンバーが付与され、来年1月から「社会保障・税番号制度」、いわゆるマイナンバー制度がスタートする。議論に関わってきた冨山雅史氏(元日本歯科医師会常務理事、東京都開業)が「歯科医師が知っておきたいマイナンバー対応と医療等ID」を執筆し、医歯薬出版から発行された。冨山氏は書籍の内容について聞いた本紙の取材に対し、「国の施策では、地域包括ケアや医療連携、多職種連携などがキーワードとなるが、全てに医療ICTが関係してくる。課題もないとは言えないが、今大事なのは時代の流れをつかんで、いかに歯科医療の活性化、国民の健康増進に結びつけるかだと思っている」などと答えている。

骨代謝制御の新機序 骨芽細胞の遊走低下が関係

骨粗鬆症に至る骨量減少に、骨芽細胞の遊走の低下が関係する-。東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科准教授の江面陽一氏、同教授の野田政樹氏らの研究グループは、骨代謝制御の新たな仕組みを解明した。国際科学誌「Proceedings of the National Academy of Sciences USA」オンライン版(11月30日)で発表している。

日本歯科新聞社創立40周年 記念講演会・シンポジウムを開催

日本歯科新聞社は創立40周年を記念し、11月8日に東京都千代田区のベルサール神保町アネックスで記念講演会・シンポジウムを開催した。長年本紙コラムを執筆している松尾通氏(東京都開業)、ディー・ピー・エス代表の齋藤忠氏や、東京医科歯科大学内和同会歯科器材売店の渡邉勉氏、本社発行の「アポロニア21」と縁のある砂盃清氏(群馬県開業)、藤田融氏(埼玉県開業)を演者・シンポジストに招き、今後の歯科医療の可能性を語ってもらった。

日本歯科新聞社創立40周年 本社の歴史

日本歯科新聞社が法人登記したのは1975年12月8日で、この日を設立日として今年40周年を迎えた。新聞媒体は67年に臨床通信社が創刊した「臨床通信歯科版」が前身で、翌68年に「日本歯科新聞」に改題し、76年2月11日付新聞(259号)から発行所名が臨床通信社から日本歯科新聞社に変わり、新聞事業を引き継いでいる。

27年7月の歯科医療費・社保 件数は3.4%、点数2.7%増

社会保険診療報酬支払基金による平成27年7月診療分の総計確定件数は8,360万件、点数1,332億6,651万2千点で前年同月に比べ、件数は4.1%、点数は4.4%増加した。歯科は1,110万1千件、133億4,168万6千点で、前年同月に比べ、件数は3.4%、点数は2.7%増加した。

27年7月の歯科医療費・国保 市町村の金額1.8%の減少

国保中央会がまとめた平成27年7月診療分の総医療費は市町村国保と国保組合、後期高齢者を合わせて2兆2,743億円で、うち後期高齢者分は1兆2,664億円だった。歯科医療費は市町村が704億円で、対前年同月比で1.8%減。組合は50億円で0.4%減。後期高齢者は445億円で4.9%増加した。

「ものづくり」展示会開催

「ものづくり補助事業」を通じて全国の中小企業が新しい製品や技術、サービスを発表する展示会「中小企業 新ものづくり・新サービス展」の関東ブロックが11月26、27日の両日、東京都文京区の東京ドームシティ・プリズムホールで開かれた。食料品や繊維、金属製品等の製造業や情報通信業、卸売・小売業を営む企業約230社が集まる中、歯科技工所や歯科企業が出展。

日歯会長選・山科氏 2度目の会見で公約発表

日本歯科医師会会長予備選挙に立候補した現日歯会長の山科透氏は11月27日に東京・市谷のアルカディア市ヶ谷で2度目の会見を開き、選挙公約を発表した。

日歯会長選・堀氏 クリーンな戦いを誓う

日本歯科医師会会長予備選挙に立候補した堀憲郎氏は11月30日に、東京・市谷の歯科医師会館で記者の囲み取材に応じ、選挙戦に向けて「誹謗中傷は相手にせず、政策本位で理解を得ていきたい。遠方の支援者も含め、旅費などは全て手弁当でお願いしている」とクリーンな選挙を誓った。

26年後の歯科医師数 5,500人不足

患者数などを元に推計した2041年に必要な歯科医師数は5,500人不足すると、国立保健医療科学院総括研究官の安藤雄一氏が述べた。11月18日の厚労省の歯科医師の資質向上等に関する検討会・第3回歯科医師の需給問題に関するワーキンググループで発表されたもので、41年の需要推計値10万1,400人に対し、供給推計値は9万5,900人と説明した。

日歯会長予備選挙3氏が立候補 開票は12月24日

日本歯科医師会会長予備選挙の立候補者が11月27日に締め切られ、元日歯副会長の富野晃(北海道)、現日歯会長の山科透(広島)、元日歯常務理事の堀憲郎(新潟)の3氏が立候補した(届け出順)。選挙は全国641人の選挙人と代議員による郵送投票で、12月24日に開票される。日歯連盟の迂回寄付事件による現職の日歯会長の逮捕で混乱している日歯のかじ取りを誰に委ねるのか、投票人の行動に注目が集まる。

医療分野での番号活用 オンラインで資格確認

厚労省の医療分野における番号制度の活用等に関する研究会は、マイナンバーカードに埋め込んだICチップを利用し、平成30年度から段階的に医療機関及び薬局の窓口で行う被保険者の資格確認をオンラインで実施するとの報告書を11月18日の会合で大筋で合意した。

マイナンバー取り扱いで勉強会-日歯

日本歯科医師会(山科透会長)は、平成28年1月からスタートするマイナンバー制度の勉強会を11月27日に東京・市谷の歯科医師会館で開いた。都道府県歯の役員や事務局関係者を対象にした勉強会では、厚労省政策統括官付情報政策担当参事官室長補佐の青木穂高氏と弁護士で元内閣官房社会保障改革担当室参事官補佐の水町雅子氏が制度の概要や歯科診療所におけるマイナンバーの取り扱いを解説した。

28年度診療報酬改定 基本方針の骨子案提示

厚労省は、平成28年度診療報酬改定の基本方針の骨子案を11月19日の社会保障審議会医療部会に提示した。歯科についてはかかりつけ歯科医の機能評価、口腔疾患の重症化予防、口腔機能低下への対応、生活の質に配慮した歯科医療の推進などが盛り込まれている。同省は、医療保険部会の議論も踏まえ、12月上旬に改定基本方針を取りまとめる。

「マイナス改定に反対」-保団連

全国保険医団体連合会(住江憲勇会長)は、厚労省が中医協に報告した「第20回医療経済実態調査報告」に対する政策部長談話「一般診療所の損益差額・率ともに減少、多くの診療科で経営が悪化、診療報酬マイナス改定に強く反対する」を発表した。

9月末歯科診療所数 6万8,737施設

厚労省の施設動態調査による平成27年9月末現在の歯科診療所数は全国で6万8,737施設で、前月よりも20増えた。前年同月比の全国の歯科診療所数の動向では、116施設減少。開設者別歯科診療所数の個人は対前年同月比で628減、医療法人は516増。

CAD/CAM発展で成長 美容歯科市場224億ドルに

国際的な美容歯科の市場規模は2015年から20年までの間の年間平均成長率(CAGR)が6.8%で、20年には224億ドルに上る。詳細は英国米国に本拠を置く市場調査会社Markets and Marketsのウェブサイトで掲載。

抗菌性3D積層技工材料開発-オランダの研究グループ

3D積層技工でクラウン・ブリッジや矯正用マウスピースを作製するコンポジットレジン材料に抗菌性を持たせる技術が発表された。今回開発に成功した抗菌性素材は、歯冠修復材料としては二次う蝕や隣接歯へのう蝕伝播の予防、矯正用具としては歯面のう蝕予防に効果があると期待されている。

医療経営士合格者 2級は83人、3級471人

日本医療経営実践協会(吉原健二代表理事)は、10月25日に実施した「第10回医療経営士2級資格認定試験」と「第16回医療経営士3級資格認定試験」の合格者を発表した。2級試験は全国で281人が受験し、83人が合格、合格率は29.5%。3級試験は1,023人が受験し、471人が合格、合格率は46.0%だった。なお、次回試験は2級が2016年6月19日、3級が2月21日に実施される。

猫の歯周病原菌 細菌叢を特定

猫の健康と疾患に関連する細菌種を初めて特定し、猫の歯周病治療に新たな光をもたらす研究結果が「PLOS ONE」(11月26日付)で発表された。ウォルサム研究所ペット栄養学センターと獣医歯科学の専門医、フォーサイス研究所らによるもの。

大地震の状況を調査-ネパール歯科医療協

ネパールで学校歯科保健を中心とした自立支援型保健活動の推進や高齢者に対するプロジェクト、母子保健などの支援活動などを25年以上続けているネパール歯科医療協力会(=ADCN)は、今年4月に発生したネパール大地震の状況調査のため、9月に3人の隊員を先遣隊として現地に派遣した。今月24日~2016年1月5日の日程でネパールに赴く29次隊の支援活動の在り方を探るためで、帰国した先遣隊の報告を基にした提言がまとめられた。 同会とNPOのウェルビーイングは、29次隊がネパールに出発する12月24日まで被災者を支援するための募金活動を行っている。郵便振替口座 口座番号01710-0-78602、口座名ネパール歯科医療協力会

特定商取引法 矯正や漂白も対象か

内閣府が所管する消費者委員会は、美容の向上を主たる目的とした医療サービスについて、強引な勧誘、返金規定に関わるトラブルなどが全国の消費生活センターに相談されているのを受け、各種美容医療のうち、長期、高額、継続的という要件を満たすものについて、特定商取引法における特定継続的役務提供として規制対象とするよう検討している。日本歯科審美学会で消費者庁の長田氏が指摘したもの。

医療・保健とビッグデータ 国際的な知見集めて検討

情報産業と、医薬品メーカー、医療提供者、保険者などが国際的に連携して新たな産業分野を創設しようという動きが加速している。2007年に米・カリフォルニアで結成され、ヘルスケア分野での情報活用を推進しているHealth2.0LLCと、医師向けコミュニティサイトを運営するメドピア(本社・東京都渋谷区、石見陽社長)は11月4、5の両日、東京・虎ノ門ヒルズで、国内外の医療政策担当者、情報技術関連企業、製薬メーカー、医療従事者を集めた大規模なカンファレンス「Health2.0 Asia-Japan 2015」を開催した。医療現場や医療保険業務で生じる膨大な医療データや、健診データを、医療政策、医療提供体制のアウトカム向上のために生かす「データヘルス」の取り組みを加速するため、国際的な知見を集めて検討するのが狙い。

歯磨工業会第15回標語 最優秀賞に齋藤さん

第15回標語募集の最優秀賞に福島市在住の齋藤真奈美さんの「歯みがきは がんばる歯への プレゼント」が選ばれ、10月29日に福島市内で表彰式が行われた。

日歯連盟 参院選から撤退、高橋執行部は信任

日本歯科医師連盟(高橋英登会長)は11月27日、第127回臨時評議員会を東京・市谷の歯科医師会館で開き、次期参議院選挙での候補者擁立の白紙撤回と執行部の信任を求める議案を賛成多数で可決した。両議案とも迂回寄付事件の影響によるもの。参院選での候補者の擁立断念は平成16年以来2度目。執行部の信任議案では不信任票が4割弱あった。評議員会後の会見で家田隆弘理事長は「会計の透明化や開かれた連盟組織などの改革を推し進めることが、不信任票を投じた方への回答になると確信している」と述べた。