日本歯科新聞デジタル版を読む        

第109回歯科国試 合格者2千人割れ

厚労省は3月18日、第109回歯科医師国家試験の合格者を発表した。3,103人が受験し、合格者は1,973人、合格率63.6%だった。合格者が2千人を割るのは試験が年1回になった昭和61年以降初めて。合格率も前回と比べて0.2ポイント減った。

歯科国試 禁忌肢問題の廃止提案

歯科医師国家試験の合格基準で、禁忌肢を含む問題は出題しないなどとする報告書案が3月18日、厚労省医道審議会歯科医師分科会の歯科医師国家試験制度改善検討部会で示された。部会の提言事項は、分科会の意見や出題基準の改定状況を踏まえつつ、平成30年の第111回歯科国試からの運用を目指すとしている。

医道審、歯科医6人を行政処分

厚労省は3月11日、刑事事件等で司法処分が確定した医師13人、歯科医師6人の計19人への行政処分を発表した。医道審議会医道分科会の答申に基づくもので、処分効力は3月25日付。歯科医師は歯科医業停止3年が2人、同8カ月が1人、同3カ月が3人。

主体的な改革求める-日歯・組織の在り方検証委

日本歯科医師連盟の政治資金規正法事件に絡み、日本歯科医師会と利害関係を有しない中立・公正な外部有識者を構成員とする「組織の在り方検証委員会」は、「意見書」をまとめ、日歯に提出した。日歯に対し、「今回の経験を貴重な糧として、(意見書での)提言を真摯に受け止め、主体的な改革の努力を尽くす」よう求め、それによって「一層国民の信頼を勝ち得る公益社団法人へと成長することを切に期待する」とまとめている。

医療経営士3級525人が合格

日本医療経営実践協会(吉原健二代表理事)は3月22日、2月21日に実施した「第17回医療経営士3級資格認定試験」の合格者を発表した。なお、次回試験は1級(一次試験)が9月4日、2級と3級が6月19日に実施される。

平成26年10月末 858地区で無歯科医

日本の無歯科医地区は平成26年10月末日で858地区と、前回調査(平成21年)に比べ72地区減り、昭和53年の同時期に比べて3分の1以下に減っている。厚労省が3月10日付で発表した「平成26年度無医地区等調査及び無歯科医地区等調査の結果」によるもの。

行政と現場に聞く診療報酬改定

平成28年度診療報酬改定が4月からスタートする。歯科においては「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」や多職種連携などで新たな点数、仕組みを導入する。また、幾つかの歯科技術を新規で保険導入した。今回の診療報酬改定の意図や医療現場の評価を厚労省保険局の田口円裕歯科医療管理官と医療保険分野に精通する桜田歯科診療所(東京)の中川勝洋副院長に聞いた。

日歯会員有功章 福島の新藤氏ら6人

日本歯科医師会の平成27年度会員有功章の表彰式が3月11日、日歯臨時代議員会2日目の冒頭に東京・市谷の歯科医師会会館で行われ、山科透日歯会長から受章者に対し、表彰状と記念品が贈られた。受章者は、授賞規程第4条第1項第一号該当で、福島の新藤洋子(72歳)と赤塚公寿(62歳)、沖縄の古堅英信(80歳)の3氏。そして、第4条第1項第三号該当で、徳島の福島襄(69歳)、静岡の大久保満男(74歳)、愛知の宮村一弘(74歳)の3氏。

日学歯、文科省との関係正常化へ

日本学校歯科医会(齊藤愛夫会長)の第89回臨時総会が3月23日、東京・市谷の歯科医師会館で開かれ、「文科省と日学歯との関係は4月から正常化する」と川本強専務理事が報告した。平成23年開催の第75回全国学校歯科保健研究大会の不適切な会計処理による不祥事の影響で、文科省から日学歯関連大会の主催および後援はしないなどとするペナルティーを科されていた。

日学歯が日歯に学校健診の変更で周知求める

学校保健安全法の一部改正により、学校健康診断が4月から変わるのを受け、日本学校歯科医会が日本歯科医師会の堀憲郎会長宛に3月14日付で変更点の周知を求めるお願い文を送っているのが分かった。臨時総会で報告があった。

昭和大歯と神奈川県歯 包括連携で協定締結

昭和大学歯学部(宮崎隆歯学部長)と神奈川県歯科医師会(鈴木駿介会長)は、地域社会の発展に寄与するための包括連携に関する協定を締結し、3月16日に同大旗の台キャンパスで調印式を行った。

昭和大が文科省事業でシンポ

昭和大学歯学部(宮崎隆歯学部長)は3月12日、文部科学省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業に関する平成27年度シンポジウムを同大歯科病院で開いた。

健康博覧会 オーガニックの歯磨剤やアロマを紹介

無農薬栽培の「丹波なた豆」には歯茎の炎症を抑えるだけでなく膿の排出を促し、口腔内環境を改善させる作用がある-。オーガニックケア商品や有機食材、フィットネス機器、水素生成器などの健康寿命延伸に役立つ商材・サービスを紹介する健康産業界のトレードショー「健康博覧会2016」が3月16~18日に東京都江東区の東京ビッグサイトで開かれた。同展示会では「オーガニック&ナチュラル・プロダクツ展」、「健康食品・サプリメント展」、「フィットネス&スポーツ展」、「健康機器展」、「ビューティ&アンチエイジング展」のカテゴリーに分かれ、約600社が出展。卸や商社等の関係者ら3万8,317人が来場した。企画は健康産業新聞、主催はUBMメディア。

骨粗鬆症の新薬候補-PhRMAとNOFが開発中

米国研究製薬工業協会(PhRMA)とアメリカ骨粗しょう症財団(NOF)は、開発中の骨粗しょう症の治療薬に関する報告書「Medicines in Development for Osteoporosis」を3月7日に発表した。

PhRMA新会長にスキャンゴス氏就任

米国研究製薬工業協会(PhRMA)は、新会長にバイオジェン社CEOのジョージ・A・スキャンゴス氏が就任したと3月10日に発表した。

訃報 岩瀬敦子氏

岩瀬歯科商会の岩瀬敦子(いわせ・あつこ)氏は3月9日、死去した。80歳。

訃報 秋山信市氏

秋山歯科器具製作所会長の秋山信市(あきやま・しんいち)氏は3月11日、死去した。81歳。

内部統制システムの構築に向け始動-日歯

日本歯科医師会(堀憲郎会長)は3月24日の理事会後の会見で、日歯連盟の迂回寄付事件の反省を踏まえ、内部統制システムの構築に向けて弁護士、監査法人、有識者、役員、職員などによるコンプライアンス・ボードの設置を発表した。

歯科新点数 保団連の検討会が「決議」を採択

全国保険医団体連合会(住江憲勇会長)は、診療報酬改定の歯科新点数検討会を都内で3月19日に開き、歯科医療費の総枠拡大実現など3項目の要求を柱とした決議を採択した。「医療現場の困難は解消できず、歯科医療危機の打開を願う医療関係者、患者の願いに応えられない」と訴えた。

日歯・堀執行部が発足

日本歯科医師会会長に就任した堀憲郎氏の新執行部が3月11日に発足した。初理事会後の会見で役員人事を発表し、副会長に静岡の柳川忠廣、岩手の佐藤保、大阪の牧野利彦の3氏、専務理事には神奈川の村岡宜明氏が就任した。任期は平成29年6月の定時代議員会終了時までとなる。

日歯代議員会 28年度予算など可決

日本歯科医師会(山科透会長)は3月10、11の両日、第182回臨時代議員会を東京・市谷の歯科医師会館で開いた。山科執行部の総辞職に伴う理事選任の議案は、日歯会長予備選挙当選者の堀憲郎氏が提出した理事候補者24人の全員が過半数以上の信任を得て当選した。また、平成28年度事業計画、収支予算、髙木幹正前会長への役員退職慰労金支給、他の役員退職慰労金の支給などの議案も可決した。

日歯が診療報酬改定で説明会

日本歯科医師会(山科透会長)は3月8日、平成28年度診療報酬改定を説明するための都道府県歯科医師会社会保険担当理事連絡協議会を東京・市谷の歯科医師会館で開いた。

28年度改定 暫間固定の算定要件を明確化

平成28年度歯科診療報酬改定において、「暫間固定」の算定要件に「エナメルボンドシステムにより暫間固定を行った場合の除去料は別に算定できない」の文言が追加された。3月8日に日歯が開いた都道府県歯科医師会社会保険担当理事連絡協議会で厚労省が説明した。

ジャケット冠6月末で廃止

平成28年度診療報酬改定で「ジャケット冠」390点が廃止になる。ただし、経過措置として6月30日までは算定が認められる。

訃報 栗山豊実氏

元富山県歯科医師会会長で、元日本歯科医師会代議員の栗山豊実(くりやま・とよみ)氏は3月10日死去した。78歳。同氏は昭和12年7月24日生まれ。37年東京歯科大学卒業。50年から富山市歯理事、富山県歯理事等を歴任、平成13年~21年3月まで県歯会長を務めた。12~21年まで日歯代議員。13年に藍綬褒章、21年に旭日小綬章を受章。20年に日歯会員有功章を受賞している。

事業計画、予算を承認-全歯連

全国歯科医師国民健康保険組合連合会(山口誠一郎会長)は、平成27年度第2回通常総会を東京・市谷のアルカディアで3月1日に開いた。28年度の事業計画や歳入歳出予算をはじめとした五つの議案を可決するとともに、各組合の役員や職員らの功績を称え48人を表彰、さらに退任した全歯連の前役員や委員長らに感謝状を贈呈した。

死亡共済等給付引き下げ-日歯委が答申

日本歯科医師会の厚生委員会(大森靖委員長)は、80歳以上の死亡共済保険金および傷害退会共済保険金を400万円から300万円に平成30年度より引き下げる規則改正について、「誠に遺憾ながら、せざるを得ないものと判断する」との諮問の検討結果を、山科透日歯会長に答申した。ただし、その際の付帯事項として、「死亡率および解約率等の検討を行い、必要に応じて改定を行うべき」との考えを加えた。

仮設共同運営から独立開業-大槌町・小松歯科医院(特集 震災から5年)

6軒あった歯科診療所全てが全壊し、歯科医師2人が死亡した大槌町。2011年の6月、10月の取材時には、地域医療の再建を目指す4人の歯科医師が力を合わせて、一つの仮設診療所を運営していた。当時のリーダーの小松元氏を訪ねると、仮設診療所から数百㍍離れた場所に「小松歯科医院」が建っていた。

親子で地域医療を支える-陸前高田市・吉田歯科医院(特集 震災から5年)

「今は東京から戻ってきた息子がメインでやっている」と話すのは、岩手県陸前高田市の吉田歯科医院院長の吉田正紀氏。同市は、9軒あった歯科診療所が全て被災し、2人のドクターが亡くなっている。2011年の6月、10月に取材した仮設歯科診療所は駐車スペースになっており、向かいに本設の診療所ができていた。正紀氏の息子で副院長の重之氏と二人で検討し、将来的な必要性からマイクロスコープやセレックなど新たな機器も導入し、親子で地域医療を支えている。さらに、子育てに奮闘中の重之氏は、小児科医と協力して、陸前高田のこれからを担う子供たちの健康啓発プロジェクトも立ち上げていた。

期待と責任の中で診療-南三陸町・南三陸病院(特集 震災から5年)

建物の4階まで津波が押し寄せ、入院患者と職員の74人が犠牲になった宮城県南三陸町の公立志津川病院跡には、出入り口の名残のコンクリートがあるのみで更地となっている。以前の取材では見られなかった、3階に相当する高さの盛り土が辺りに幾多と存在する。自らが車のハンドルを握り、町を案内してくれたのは、南三陸病院歯科口腔外科の斎藤政二氏。公立志津川病院は、高台に場所を移して公立志津川病院仮設診療所、公立南三陸診療所と姿を変え、昨年12月14日に南三陸病院として本設に至った。「町民はいまだに仮設住宅に住んでおり、ほとんどが仮設の建物で仕事をしている中、本設の建物をいただいた。うれしい半面、ものすごいプレッシャーを感じている」と、斎藤氏は期待と責任の中で必死に診療に当たっている。

プレハブから施設へ移転-女川町・女川地区仮設歯科診療所(特集 震災から5年)

木村裕氏は東日本大震災が起こるまで、特別養護老人施設や老人保健施設への訪問診療など、宮城県女川町で地域密着の歯科医療を行ってきた。2011年3月11日、地震による津波で歯科医院もろとも全てが流された。しかし同年6月から女川町立病院(現・女川町地域医療センター)に隣接する老人保健施設(現・元老健施設の建物)の談話コーナーの一角を借りて診療を再開、11月からは町立病院の駐車場に立つプレハブ内に仮設歯科診療所を設置し、震災後も何とかして歯科医師の仕事を続けてきた。現在は元老健施設の1階に仮設歯科診療所を移し、診療を行っている。震災から5年がたち、改善されたことや新たな問題、町の現状等について語ってもらった。

石巻歯・泉谷元会長に聞く 当時と現在(特集 震災から5年)

宮城県の石巻市と東松島市、女川町からなる石巻歯科医師会のエリアでは、歯科診療所78軒中、全壊23軒(29.5%)、大規模半壊14軒(17.9%)、半壊7軒(9.0%)、一部損壊13軒(16.7%)と甚大な被害を受けた。震災3カ月後から4年間、同会の会長を務めた泉谷信博氏は、震災直後は被災者同士にいわゆる『絆』が芽生えて無我夢中で復興、復旧に向け結束が強かったものの、時間が経過するにつれて、被災者間に格差が生じている現状に複雑な思いで5年目を迎えようとしている。同氏にこれまでの状況や取り組みについて語ってもらった。

会員28人は全国各地に分散-双葉郡歯(特集 震災から5年)

福島県は東日本大震災により地震と津波に加え、福島第一原子力発電所事故の災害にも見舞われた。双葉郡歯科医師会会長の佐藤唯彰氏は当時、同郡歯の副会長を務め、双葉郡双葉町で開業していた。震災後、東京での避難生活を経て、2011年6月に福島県岩瀬郡天栄村で開業、歯科医師の仕事を続けている。震災から5年たつ今、被災した直後の状況を振り返りつつ、これまでの双葉郡歯の活動や会員の状況、現在の診療等について話を聞いた。

食の支援テーマにシンポジウム-災害公衆歯科研

災害時の食支援について多職種で課題を話し合うシンポジウムが3月12日、東京医科歯科大学で開催された。主催は日本災害時公衆衛生歯科研究会で、日本歯科医師会、日本栄養士会、日本災害食学会、DNGL、岩手県歯科医師会が共催。開会のあいさつで、座長の中久木康一東京医科歯科大学助教は、さまざまな原因により食べることが困難になる「食の脆弱性」に対して、支援する各専門職を集めて話し合う機会を作った。専門性により、いろいろな観点があるが、現場から情報を発信し、継続的に共通化できる方向性を示したい、とシンポジウムの目的を話した。

保険診療の扱いで特例措置の延長了承-中医協

中医協は、東日本大震災の被災地域における診療報酬などの特例措置の延長を3月9日に了承した。歯科で対象となるのは、岩手の仮設建物で保険診療を行っている1軒。

震災復興支援チャリティー講演会 大会長に聞く思いと意義

2011年の東日本大震災から今年は5年目を迎えた。4月16、17の両日、仙台市に国内外の歯科技工士34人が集結し、「東日本大震災復興支援チャリティー講演会」仙台大会が開かれる。同講演会の実行委員長である山本眞氏の呼び掛けに応えたもので、演者は国内外を問わず交通費も自らが負担して参加、そして講演会の収益は全額東日本大震災復興支援財団「まなべる基金」に寄付される。

日技代議員、全員当選

日本歯科技工士会の中央選挙管理委員会(矢下一郎委員長)は、日技代議員を発表した。

骨カルシウム溶解に新メカニズム-北大・東北大らが発見

北海道大学と東北大学らの研究グループは新たな骨カルシウム溶解メカニズムを発見したと3月4日に公表した。これまで血液中のカルシウム濃度が低下すると破骨細胞が骨表面を溶かし、血液中にカルシウムを供給すると考えられていた。しかし、骨の中に無数に存在する骨細胞も骨細管を利用し、骨形状を破壊せずに骨内部からカルシウムを溶解し、血中に放出する働きを持つと判明した。同発見により、骨が減少する病気の新しい予防や治療法の開発に期待がかかる。

総合臨床医の育成へ-明海大が認定資格で授与式

明海大学は、高度な専門的知識と技術を持つ総合臨床歯科医師の育成を目的に開設した歯科総合医育成コース認定医制度で、基礎的臨床教育を修了した「Excellent Clinician」の資格称号授与式を3月4日、東京・新宿の明海大学・朝日大学歯科医師生涯研修センターで開いた。「資格は取得が目的ではなく、患者に生かしてこその資格」として、日々の臨床のレベルアップに期待を示した。

被災地の学校にお口手帳を贈呈-東北大・歯学研究科

東日本大震災後に食生活を含む生活習慣の乱れが問題となり、子供たちの健康被害が危惧されている。東北大学大学院歯学研究科(佐々木啓一研究科長)は、東北大学災害復興新生機構・復興アクション事業の一環として、「お口の成長記録手帳」を宮城県亘理町立の小学校3校、中学校2校の平成27年度卒業生に贈呈した。

ジーシーが創業95周年

今年2月に創業95周年を迎えたジーシー(本社・東京都文京区、中尾潔貴社長)は、仕事の質向上を目指すKI(改善・イノベーション)活動の世界大会決勝ラウンドを2月11日に、95周年記念式典を翌12日に東京・台場のホテルグランパシフィックLE DAIBAで開催した。式典には国内外から約1千人が参加し、全社員で2021年の創業100周年に向けて目標や決意をあらためて共有した。また、海外では3月にベルギー、4月にシンガポール、7月にアメリカ・シカゴで記念祝賀会を開く予定。

第108回歯科国試 留年・浪人なしでの合格率48.9%

平成21年に歯科大学・歯学部に入学した者のうち、留年も浪人もせずに歯科医師国家試験に合格できたのは48.9%-。文科省の「歯学教育の改善・充実に関する調査研究協力者会議」で示された資料「最低修業年限での歯科医師国家試験合格率」によるもの。

28年度診療報酬改定 施設基準など通知公表

平成28年度診療報酬改定で導入の「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」の施設基準について厚労省は3月4日、指導医療官らを対象にした診療報酬改定説明会で過去1年間に歯科訪問診療「1」または「2」、歯周病安定期治療、クラウン・ブリッジ維持管理料の算定実績の他、パルスオキシメータなど歯科医療を安全に行うための装置・器具の用意、在宅を担う保険医療機関などとの連携が必要とした。

歯科医院の倒産10年で最少件数-帝国データバンク調べ

2015年(1月~12月)の歯科医院の倒産件数は9件で、前年よりも6件少なく、過去10年でも最も少なかった。帝国データバンクの調べによるもの。負債総額は5億5,400万円で、前年よりも9億200万円少なく、過去10年で最も少なかった。

オンライン請求 歯科は13.2%

平成27年11月診療分の医療機関別のオンライン請求割合で歯科は13.2%にとどまり、医療機関の中では最も低い割合だった。医療保険業務研究会の「医療保険・国民健康保険等における審査支払に関する情報(平成28年2月分)によるもの。

E-システムのプッシュホン廃止

日本歯科医師会の生涯研修登録システム「Eシステム」における研修単位の登録方法の「プッシュホン」が4月から廃止となる。2月26日の都道府県会長会議で執行部が報告したもの。

日歯連盟 日刊紙らと記者懇談会

日本歯科医師連盟(高橋英登会長)は3月1日、一般紙記者らを招いての初の記者懇談会を東京・市谷のアルカディア市ヶ谷で開いた。高橋執行部における広報活動の充実の一環として行われたもので、30人以上の記者が出席し、歯科医療の重要性や連盟活動の必要性などの説明があった。

思春期の口の健康を考える-日本学校歯科保健・教育研究会

日本学校歯科保健・教育研究会(会長・安井利一明海大学学長)は2月27日、東京都中央区久松小学校で「笑顔と活力を生みだす歯・口の健康づくり─思春期の学校歯科保健」をテーマにした20回目の研究会を開催した。記念リレー講演では安井氏が「学校歯科保健教育の意義と魅力」、元中央区立泰明小学校校長の木暮義弘氏が「特色と創造性のある研究活動を目指した取り組み」、昭和大学名誉教授の向井美惠氏が「これからの学校歯科保健教育の展望」でそれぞれ話した。

支払基金請求件数 前年比増の1億2,770万件

支払基金取扱分の平成27年(1~12月)の歯科の原審査状況による請求件数は1億2,770万件、請求点数が1,514億8,697万点で、前年に比べ473万件、51億7,258万点それぞれ増えた。医療保険業務研究会がまとめた「医療保険・国民健康保険等における診療報酬の審査支払に関する情報」によるもの。

定員超過や留年・休学、臨床実習などに課題-文科省・歯学教育会議

文科省の「歯学教育の改善・充実に関する調査研究協力者会議」が3月2日に行われ、29歯科大学・歯学部の現状を把握して、改善を目指す第3回フォローアップ調査まとめ案について協議した。

日歯医学会会長賞 7人の功績称える

平成27年度日本歯科医学会会長賞を、研究部門で東京医科歯科大学名誉教授の山口朗氏、同大名誉教授の髙野吉郎氏、新潟大学大学院医歯学総合研究科教授の吉江弘正氏、教育部門では北海道大学名誉教授の川浪雅光氏、日本歯科大学生命歯学部教授の勝海一郎氏、大阪歯科大学名誉教授の小谷順一郎氏、地域歯科医療部門で山形県歯科医師会会員の中川正晴氏が受賞した。

歯科保健事業など説明-厚労省・全国医政関係主管課長会議

厚労省は、都道府県行政関係者を対象にした平成27年度全国医政関係主管課長会議を2月26日に開き、歯科保健医療政策などを説明した。歯科技工士関連では、法律の改正により28年から国家試験が全国統一化されたとした。

医療資格の電子認証システム「HPKI」の構築を検討

日本歯科医師会(山科透会長)は、歯科医師の資格を電子で認証する「HPKI(保健医療福祉分野公開鍵基盤)」のカード発行システムの構築の検討を明らかにした。2月26日の第121回都道府県会長会議で執行部が報告したもので、具体的な取り組みなどは次期執行部に委ねられる。

世界初の4次元シミュレーター 誤嚥と加齢変化の関係解明

大手食品会社の明治(東京都江東区、川村和夫社長)は、武蔵野赤十字病院(東京都武蔵野市、丸山洋院長)と共同で世界初の4次元嚥下シミュレーター「Swallow Vision」を開発。同機を用いた軽度嚥下患者の誤嚥メカニズムに関する研究成果を、アメリカの嚥下障害に関する学会「Dysphagia Research Society」の2016年度年次集会(米国・アリゾナ州ツーソン、2月25~27日)で報告した。

歯科技工士初の全国統一国家試験実施

歯科技工士の初の全国統一国家試験が2月28日、札幌、東京、大阪、福岡の4会場で実施された。受験者数(願書申請者数)は1,130人。初めての統一試験とあって受験生も引率の教員にも緊張感が漂っていた。合格発表は3月28日午後2時に行われる。

山科日歯執行部の最後の定例会見

日本歯科医師会会長を3月11日で退任する山科透会長は2月25日の理事会後の会見で、次期執行部との会務の引き継ぎについて「相手がバトンを受け取りやすいようにしていきたい」と話した。会見では日歯と日歯連盟の関係の在り方にも触れ、「以前は両団体に齟齬があったが、そうあってはならない」と新執行部に緊密な連携を求めた。

会費徴収方法など協議-九地連

九州地区連合歯科医師会(会長・長谷宏一福岡県歯会長)は2月20日、平成27年度第2回協議会を佐賀市のホテルニューオータニ佐賀で開き、会費徴収方法や歯科健診受診率向上の対策などを協議した。

3氏の表彰を祝う-東医歯大歯科東京同窓会

東京医科歯科大学の歯科東京同窓会は2月18日、同大歯科同窓会との共催で平成27年度に受賞した厚生労働大臣表彰の奥村ひさ氏、腰原偉旦氏、東京都功労者表彰の阪柳敏春氏を祝う会を東京・九段下のホテルグランドパレスで開いた。

女性歯科医の活躍の方向性示す

妊娠・出産や育児などで就業を離れていた女性歯科医師が復職するには歯科医療技術の研修やインターネットを利用した学習形態「e-ラーニング」を活用した研修などが必要―。厚労省の歯科医師の資質向上等に関する検討会の女性歯科医師の活躍に関するワーキンググループ(WG)が2月19日、「女性歯科医師の活躍の在り方の方向性」を大筋了承した。産休・育休の取得の促進や両立支援等補助金を活用した代替要員の確保などを歯科診療所の開設者に求めている。方向性については、詳細を詰め、4月以降に開催する「歯科医師の資質向上等に関する検討会」で報告する。

請求事務試験で歯科は49人合格

日本医療保険事務協会(尾嵜新平理事長)による第43回診療報酬請求事務能力認定試験の結果が2月19日に発表された。合格者数は医科が3,107人、歯科は49人で、合格率は医科38.7%、歯科34.3%だった。

日歯医学会が第94回評議員会

日本歯科医学会(住友雅人会長)は第94回評議員会を2月24日、東京・市谷の歯科医師会館で開いた。平成28年度事業計画や会計収支予算など3議案を承認、可決したほか、10月の第23回日本歯科医学会総会の準備状況や歯科関連医療技術提案書の診療報酬改定への収載率の報告があった。また、27年度会長賞授賞式では、歯科医学・医術の研究や、歯科医学教育、地域医療に貢献した7氏が表彰された。

歯科における人材育成でシンポ

日本学術会議歯学委員会(古谷野潔委員長)と日本歯学系学会協議会(宮崎隆理事長)による公開シンポジウム「これからの歯科医療を見据えた人材育成の在り方について」が2月20日、都内の昭和大学旗の台キャンパスで開かれた。

27年10月の歯科医療費・社保 点数5.1%増、件数6.1%増

社会保険診療報酬支払基金による平成27年10月診療分の総計確定件数は8,689万3千件、点数は1,384億6,130万9千点で、前年同月に比べ、件数は7.3%、点数は6.8%増加した。歯科は1,087万8千件、131億5,175万4千点で、前年同月に比べ、件数は6.1%、点数は5.1%増加した。

27年10月の歯科医療費・国保 市町村の金額2.1%減少

国保中央会がまとめた平成27年10月診療分の総医療費は市町村国保と国保組合、後期高齢者を合わせて2兆3,105億円で、うち後期高齢者分は1兆2,868億円だった。歯科医療費は市町村が700億円で、対前年同月比で2.1%減。組合は48億円で0.8%減。後期高齢者は469億円で5.5%増加した。

27年12月末歯科医院数 前月比33減で6万8,746施設

厚労省の施設動態調査による平成27年12月末現在の歯科診療所数は全国で6万8,746施設で、前月よりも33減った。

26年度市町村国保財政 3,585億円の赤字

市町村国民健康保険の平成26年度の財政状況(速報値)は、単年度の収支差額で113億円の赤字だが、決算補填のための一般会計繰入金を除くと赤字額は3,585億円まで拡大する。前年同月比の全国の歯科診療所数の動向では、93施設減少。開設者別歯科診療所数の個人は対前年同月比で583減、医療法人は494増。

米・CDCが歯周病の地域分布公表

アメリカ・疾病管理予防センター(CDC)は2月4日、アメリカ国内における歯周病の地域分布の追跡結果を発表した。CDC人口保健部のP.L.Eke氏らが国際歯科医学会(IADR)の機関誌「JDR」に掲載された論文によれば、CDCは2003年より、アメリカ歯周病学会(AAP)と協力して歯周病の地域分布を測定し始めた。南東エリア、南西エリア、特にミシシッピーデルタ地帯、メキシコ国境地帯、ネイティブアメリカン居住地帯に歯周病罹患者数が多かった。

英・4歳児の砂糖摂取制限運動

イングランド公衆衛生機構(PHE)は4歳児をターゲットにした砂糖摂取制限のキャンペーンを開始している。PHEは、4~10歳の間に摂取する砂糖の量が角砂糖5,500個分、重量にして5歳児の平均体重と同じ22キログラムに達していることに危機感を表明。4歳児の時に行動変容を促す介入が必要と判断したもの。英国小児歯科学会(BSPD)が協賛している。

東医歯大歯科器材・薬品開発センターが企業向けシンポ

東京医科歯科大学歯科器材・薬品開発センター(田上順次センター長)は2月22日、第12回シンポジウム「歯科医療機器の研究開発を実用化に繋げるために必要なこと」を東京都文京区の同大学で開いた。第1部では「歯科医療機器の研究開発から実用化までの支援体制について」、第2部では「医薬品医療機器等法施行後の現状と課題について」と題した全9講演が行われ、歯科関連企業の関係者らが多数参加した。