日本歯科新聞デジタル版を読む        

日歯、学会連合らで構成 専門医制で協議会設置

日本歯科医師会(堀憲郎会長)は、日本歯科医学会連合らを構成員とする、「歯科医師専門性に関する協議会」の設置を決めた。7月21日の理事会後の会見で発表したもの。協議会では認定の評価基準や新たな専門医制度の在り方などを検討し、必要があれば第三者機構「歯科医師専門性評価機構(仮称)」を立ち上げる方針。協議会には厚労省もオブザーバーとして参加する。関係者が一同にそろって議論するのは異例で、9月にも初会合を開く。

「ポケモンGO」 県歯にも影響!?

良くも悪くも世界中から注目を集めている「ポケモンGO」の国内配信が7月22日から始まった。モンスターの捕獲や回復のためのアイテムが取得できる「ポケストップ」検索サイトで調べてみると47都道府県歯科医師会のうち、少なくとも都歯(日歯)および5県歯の敷地内に「ポケストップ」が設定されている。

支払基金27年度分 査定件数57万6千件

社会保険診療報酬支払基金取扱分の平成27年度(26年5月~27年4月)の歯科の査定件数は57万6千件、査定点数は7,170万点となった。前年度に比べ件数は1万8千件、点数は783万点増えた。医療保険業務研究会が発行する「医療保険・国民健康保険等における診療報酬の審査支払に関する情報(平成28年6月分)」の「原審査の状況」によるもの。

日医が医療事故調査で答申

日本医師会の医療安全委員会は、「医療事故調査制度における医師会の役割」をテーマにした答申書を取りまとめた。7月13日の定例会見で執行部が報告したもの。医療事故調査制度は、個人の責任追及ではなく再発防止を目的に昨年10月にスタートしたもので、医療事故が発生した場合は医療機関は遺族への説明、医療事故調査・支援センターへの報告、院内調査の実施、調査結果の遺族への説明およびセンターへの報告を行う。ただ、小規模の医療機関では独自の調査には限界があるため、医師会や歯科医師会などが支援できる。答申書では支援団体の医師会の対応の在り方について「当該医療機関への初期対応が成否の鍵を握る」と指摘している。

協会けんぽ決算 2,453億円の黒字の見込みに

全国健康保険協会(協会けんぽ)の平成27年度決算(単年度)は、2,453億円の黒字となる見込み。協会けんぽが7月8日に公表したもので、前年度と比べると黒字額は1,273億円減少している。

辛味成分で歯周病抑制

新潟大学大学院医歯学総合研究科高度口腔機能教育研究センター(前田健康歯学部長・センター長)の高橋直紀特任助教らは、唐辛子の辛味成分カプサイシンが感覚神経の受容体TRPV1に作用し、歯周病の発症・進行を抑制するのを世界で初めて明らかにした。同大口腔保健学分野の山崎和久教授らとの共同研究によるもので、TRPV1受容体をターゲットとした歯周病予防・治療の新規薬物の開発に期待がかかる。

28年2月の歯科医療費・社保 件数、点数とも6%以上の伸び

社会保険診療報酬支払基金による平成28年2月診療分の総計確定件数は9,277万4千件、点数1,440億480万3千点で前年同月に比べ、件数は13.9%減、点数は15.4%増加した。歯科は1,079万8千件、128億9,995万6千点で、前年同月に比べ、件数は6.0%、点数は6.9%増加した。歯科の件数は21年6月に増加に転じ、東日本大震災が発生した23年3月に一度減少したが、それ以降は増加している。

28年2月の歯科医療費・国保 市町村の金額は1.8%増加

国保中央会がまとめた平成28年2月診療分の総医療費は市町村国保と国保組合、後期高齢者を合わせて2兆2,572億円で、うち後期高齢者分は1兆2,562億円だった。歯科医療費は市町村が674億円で、対前年同月比で1.8%増。組合は47億円で3.6%増。後期高齢者は448億円で8.7%増加した。

与党に同時改定への対応望む-堀日歯会長

日本歯科医師会の堀憲郎会長は、参議院選挙で勝利した自民・公明の政権与党に対し、「平成30年度の医療・介護の同時改定に向けて広く医療界の意見を聞きながらしっかりした対応をお願いしたい」との考えを示した。

自民・山田氏との連携が課題-高橋日歯連盟会長

日本歯科医師連盟の高橋英登会長は、参議院比例代表選挙で25都道県歯連盟が推薦し、当選した自民党の山田宏氏について、今後の連携が課題になるとの認識を7月22日の理事会後の定例会見で示した。

有識者が支払基金と国保連のレセ共同審査を提案

審査支払機関の在り方について、SBIホールディングス顧問の飯塚正史氏は、社会保険診療報酬支払基金と国保連合会が行うレセプト審査を共同で行うべきと提案した。7月8日に厚労省が開いた「第4回データヘルス時代の質の高い医療の実現に向けた有識者検討会」で述べたもの。

病床機能報告制度に医科歯科連携追加

歯科診療報酬の周術期口腔機能管理や医科点数表にある栄養サポートチーム加算の歯科医師連携加算が、昨年から施行されている「病床機能報告制度」の項目に追加された。7月15日に開かれた第3回医療計画の見直し等に関する検討会の席上で厚労省が報告した。都道府県行政に報告される病床機能の内容は地域医療構想の策定などに関係してくる。

参院選の結果受け、社会保障の充実訴える-横倉日医会長

日本医師会の横倉義武会長は13日、10日投開票の参議院選挙で自民、公明の与党が大勝した結果について「国民は安定した政治を期待した」との見方を示し、今後、社会保障の充実を政府に働きかけていく考えを強調した。自民党・比例区で初当選した日医連盟推薦の自見英子氏の支援に対し、関係者に感謝した。

故柴田栃木県歯会長の合同葬に800人

5月31日に死去した栃木県歯科医師会会長・柴田勝氏の栃木県歯と柴田家による合同葬儀が7月10日、宇都宮市の宇都宮グランドホテルで開かれ、全国から歯科関係者、国会議員ら800人が参列した。柴田氏は昭和18年8月26日生まれ。43年日本歯科大学歯学部卒業。平成21年から県歯会長に就任。また27年6月から今年3月まで日歯副会長を務めていた。

診療ガイドラインを再考-日歯医学会

日本歯科医学会の診療ガイドライン作成者意見交換会が7月13日、東京・市谷の歯科医師会館で開かれた。診療ガイドラインの歴史と現状を確認し、今後の方向性や課題について討議した。

日本デンタルショー2016東京 2万3千人が来場

日本デンタルショー2016東京が7月16、17の両日、東京都江東区の東京ビッグサイトで開かれ、歯科医師ら2万3,225人が来場した。テーマは「歯科医療 未来と夢」。主催は日本歯科商工協会、特別協賛は大東京歯科用品商協同組合。

歯科医が都知事選立候補

7月31日投開票の東京都知事選挙に歯科医師の岸本雅吉氏(63)が立候補した。

第110回歯科国試 64人の試験委員公表

厚労省は7月1日、第110回歯科医師国家試験の日程とともに試験委員64人の名簿を公表した。委員長は岡山大学の予防歯科学分野教授の森田学氏、副委員長は東京医科歯科大学の口腔機能再構築学講座歯髄生物学教授の興地隆史氏が務める。なお、試験は来年2月4、5の両日、北海道、宮城県、東京都、新潟県、愛知県、大阪府、広島県、福岡県の8カ所で実施する。合格発表は3月17日。

女医・歯科医アンケート 産前休なし26.9%

出産経験のある女性開業医師・歯科医師で、産前休暇が全くなく、陣痛が始まるまで働いていたのは、医師で27.5%、歯科医師26.9%を占めた。全国保険医団体連合会のアンケートで分かった。産前・産後休暇中の診療体制は、休診したのは医科18.4%に対し、歯科は27.2%と10ポイント近く多かった。出産時における女性の労働環境の厳しい実態が浮き彫りになった。女性歯科医師が増加する中、安心して出産・育児に取り組める環境づくりが大きな課題と言える。

小児歯科医バンク 8月スタート

日本小児歯科学会の「小児歯科医バンク」が8月からスタートする。同バンクはウェブサイトで運営し、男女問わず小児歯科医の就労や歯科診療所の事業継承を支援するためのもので、同学会女性小児歯科医委員会を中心に検討してきたもの。同サイトは8月2日の開設予定。

参院選 埼玉選挙区で関口氏当選

第24回参議院選挙の投開票が7月10日に行われ、埼玉選挙区で立候補した歯科医師で自民党の関口昌一氏は、89万8,827票でトップ当選した。比例区で民進党から立候補した歯科医師の西村まさみ氏は3万8,899票で落選した。

専門医制を学ぶ-全歯懇

「地域医療における人材育成の現状と展開」をテーマにした第63回全国歯科大学同窓・校友会懇話会が7月2日、鹿児島市内の城山観光ホテルで開かれた。懇話会では筑波大の前野哲博教授と福岡歯科大学の樋口勝規客員教授が専門医制度の在り方を講演した。

社会保障充実求める-保団連

全国保険医団体連合会(住江憲勇会長)は、2016~17年の第1回代議員会を、東京都千代田区の都市センターホテルで6月26日に開き、「国民のための医療と社会保障の充実・発展を求める」決議を採択した。

脳活動からODS患者を推定

噛み合わせ自体に医学的問題がなくても、心理的なストレスなどが原因で噛み合わせに強い違和感を覚える「咬合違和感症候群(Occlusal discomfort syndrome、以下ODS)」かどうか、脳活動から推定できる―。明治大学理工学部電気電子生命学科の小野弓絵准教授と神奈川歯科大学大学院歯学研究科口腔機能修復学講座の玉置勝司教授、宗像源博講師の研究グループが共同で手法を開発した。

歯学系学会協議会 宮崎理事長が再任

歯学系76学会から成る歯学系学会協議会の定時社員総会が6月30日、東京都品川区の昭和大学旗の台キャンパスで開かれ、27年度事業報告や決算、定款変更、28年度事業計画、予算など全6議案を承認、可決した。

IADR受賞インタビュー 山崎新潟大教授

歯学研究に関する世界最大の学会、IADR(国際歯科医学会)で、新潟大学大学院医歯学総合研究科口腔保健学分野教授の山崎和久氏が2016年度IADR Distinguished Scientist AwardのBasic Research in Periodontal Disease Awardを受賞した。同氏に受賞の喜びや今後の取り組みについて聞いた。

28年4月歯科診療所数 6万8,838施設

厚労省の施設動態調査による平成28年4月末現在の歯科診療所数は全国で6万8,838施設で、前月よりも35増えた。前年同月比の全国の歯科診療所数の動向では、28施設増加。開設者別歯科診療所数の個人は対前年同月比で462減、医療法人は495増。

8020推進財団が調査研究の進捗状況報告

歯科医療が国民の健康保持・増進にどのように貢献しているかを明らかにしようとする調査研究が進んでいる。8020推進財団による「歯科医療における健康増進効果に関する調査研究」で6月29日、東京・市谷の歯科医師会館で開かれた同財団評議員会で報告があった。

オールセラミックスの国際的コンテスト 日本人が最優秀賞

オールセラミックスの修復症例を審美性・複雑性・調和などの観点から審査する国際的コンテスト「IPS e.max Smile Award 2016」のアジアパシフィック地区の最優秀賞に、東京都港区開業の歯科医師、内山徹哉氏と歯科技工士の間中道郎氏のチームが選ばれた。

E-ラインビューティフル大賞 横顔美人に江口ともみさん

横顔美人を表彰する日本成人矯正歯科学会(武内豊理事長)の2016年度E-ライン・ビューティフル大賞にタレントの江口ともみさんが選ばれた。6月26日に東京都千代田区の如水会館で授賞式が行われ、賞状やトロフィー、記念品が贈られた。

日歯連盟の予算執行率にバラツキ

日本歯科医師連盟(高橋英登会長)は6月24日、第129回評議員会を東京・市谷の歯科医師会館で開き、平成27年度一般会計収支決算、政治活動運営会計収支決算、熊本地震被災会員に関わる会費の減免など5議案を可決した。一般会計は、昨年の迂回寄付事件の影響などもあって項目によって執行率が0%~500%弱とバラツキがあった。

8020推進財団評議員会 議長に髙橋都歯会長選出

8020推進財団(堀憲郎理事長)は、第11回評議員会を6月29日、東京・市谷の歯科医師会館で開いた。議長に東京都歯科医師会会長の髙橋哲夫評議員を選出したほか、後任評議員や後任理事の選任、平成27年度事業報告および収支決算報告ならびに監査報告など全議案を承認、可決した。

歯科診療の情報標準化 日歯が実証事業実施へ

厚労省は、歯科診療情報の標準化に関する検討会を6月22日に開いた。東日本大震災で身元不明遺体の歯科所見と生前歯科情報の照合の有効性が示されたのを受け、診療情報の在り方を議論しているもので、同日の会合では、日本歯科医師会が28年度実証事業計画案を報告した。

日技 役員分担が決まる

日本歯科技工士会の第2次杉岡執行部の役員の職務分担が明らかになった。副会長には東京の西澤隆廣、福岡の直塚正昭、静岡の森野隆の3氏が就任した。

国際歯科医学会2016 新潟大の山崎教授が受賞

国際歯科医学会(IADR)は韓国・ソウルで年次総会を6月22~25日に開いた。6月21日には各分野において優れた業績を上げた2016年度の受賞研究者を発表した。日本人では新潟大学医歯学総合研究科口腔保健学分野の山崎和久教授が歯周病に関する基礎的研究について卓越した科学者として受賞対象となった。山崎氏は歯周病の免疫・病理分野における重要な研究を発表してきたのが評価された。

口腔顔面痛に関する会長シンポ行う-IADR

IADRは、ソウルで6月22日に開催している年次総会で、口腔顔面痛に関する会長シンポジウムを行った。Marc Heft会長が中心となり、口腔顔面痛のメカニズムと臨床面での対応について末梢、中枢の両面から検討した。